2009年07月

2009年07月30日

講習会に想う(掘

今回の講習会は、技術の習得のみではなく私自身の様々な反省点と気づきがありました。

医学と医療行為とは?

医学的には、
X線やMRIでも確認された両股関節大腿骨頭壊死。
症状も定型的でステロイド剤の服薬により最初は左の壊死その後約3か月後に右の壊
死が始まり、結局は股関節を形成している両大腿骨頭の壊死が同程度になってしました。

医学的な今後の医療行為は、
定期的にX線の撮影。夜間痛が強みがガマンできなくなった手術。
治療は、骨粗鬆症の薬の内服と鎮痛剤の服薬をつづけ、杖歩行で体重の免重を避けるという注意のみで、その他の療法はなく、進行性の疾患ですので、いずれは手術です。

これは間違っていませんし、現在の医学的見地からは何の異論もありません。
医学的には常識的になっています。

でもこれって医療? これって医療行為? 治療法?

今の症状に対してやるべき医療行為である治療があるのでは?
確かにやるべき事をやっても結局は手術になる場合もあるでしょう・・・・・が
それまでは、ほったらかしですか? 患者さんにはガマンの強要ですか?

甘い過度な期待をあおることは厳に慎むべきでしょうが、(○○健康法や○○で治る!!の類は注意)

現状をキチンと認識し、それに対処することが本当に出来ないのでしょうか?

現状をキチンと認識し、患者さんが望む姿に近づく方法が本当にないのでしょうか?

現状を認識把握し、何か模索しながら進めるのが医学的な医療行為では?

医学と医療行為である治療法に大きなギャップを感じます。


また、変形性股関節症でもおおむね同様なことを言われますね。 
(変形性股関節症は、大腿骨壊死とは全く異質のものですので、ここまでは突き放されませんが)
医学的には変形した骨は治りませんので時期を考えいずれは手術・・・と「負」の暗示にかけられます。
医学的には、確かに変形した骨は正常には戻りませんが、
変形性股関節症は決して進行性ではありませんので、キチント治療しなければ、いずれ手術の場合もありますので将来のためにキチント医療的に対処しましょう。
というのが医学的にも正しい態度だと思われるのですが・・・・・・・・・

現状ではどうでしょうか? 
治療が行われているのでしょうか? 医療行為が行われているのでしょうか?

医学と医療行為のキャップがまますます著しい。


医学と医療行為

医学的にはたとえ医療行為が無駄に終わっても、

治療する立場、治療される立場ともに、

肉体的、精神的に、

今日を無事に生き、未来にむかって懸命に生きようとする姿が美しく輝き、正しい姿では?


正しい医療行為の姿とは? 治療する立場、治療される立場ともに、

あなたはどのような姿が正しいと思いますか?

どのような姿でありたいと思いますか?


touyou8syok9 at 21:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 触圧覚刺激法講習会 

2009年07月27日

講習会に想う(供

二日目の講習会における気づきと反省点

1、暗示に陥った点

  私自身が患者様の病症、所見にたいしてキチンとスクーリングをすることを怠っていた。

2、治療のポイントがボケてブレていた。

  1、をしっかりとしていなかったため
  ターゲットを絞らずに、いわゆるワンパターンの施術になってしまっていた。


どういうことでしょう?

小林孝誌先生の特別講習会の2日目に来ていただいた患者様の紹介。

<主訴>
胸郭出口症候群による両手のシビレ、両手にいつも接着剤がひっついたような異常感覚がある。手の握力、指の内転力低下、などなどの訴えをもった患者さん。

<既往症>
少年時代に両手首の骨折のためやや変形。
右手のシビレで治療するが悪化したため去年の2月前手根管症候群と診断をうけ手術。その年の12月、左手の中指のバネ指で手術。
     
<現症>
左バネ指の手術と前後し手根管症候群したにもかかわらず右手のシビレが再発。
その後左手にもシビレが出現し、両手のシビレが増悪し握力低下なども始まり現在にいたる。
MRIをはじめ筋電計などなど検査をするが、確定診断はされておらず、RSDの疑いもありともいわれ、内服薬も約4か月間ほど服薬し、少し効果があたっものの、現在は胸郭出口症候群ではないかとのことで内服薬と左第3指は装具治療。

<所見>
左右のアドソン、エデンテストなど陽性。
両手の第1、4、5指の内転力低下、両手の握力低下。両手第2〜5指がキチンと握りこめない。
両手全体が腫れぼったく、両手掌側全体が肥厚していて母指・示指の指腹が最も厚くなり感覚がわずかしかない。両手関節の背屈障害。右手関節背屈時手背橈側痛。
左第3指PIP関節屈曲位拘縮、左MP関節周囲の手術痕の肥厚は著しい。

およそ以上の患者様で、長い病歴のため不安や焦躁感を持っておられるのがわかります。

治療経過:初診が平成21年3月16日、7月6日までの来院12回の施術

少ない施術回数ですが曲がりなりにも来院されるのは、私の施術効果も、少しは効果があるように思われるが?
ハッキリとした効果が確認でないための不信感と不安感のためでしょう。

先生はまず、仮説を立てられます。

その仮説に対してどの部位にどのような手技を施術すれば、どのような効果があり、どのような結果が得られるかを説明されます。

そして実際に、手技を行われます。効果を確認します。患者様にも我々にも確認させます。

もし、ここで効果がなければ、仮説が間違いなのでフィードバックするのですが、

患者様も、我々も目に見えて確実に効果が確認できます。

このようにして、次から次へと実技を進められます。
先生は淡々と進められます。 患者様も会員の皆さんも効果に感心しています。
私は実際にこの患者を施術していますので、次々と好転していく症状に驚きは隠せません。

その反面、私の自信も面目も崩れていきます。あ〜〜〜〜〜〜がっくり
患者様に対して12回も施術したのに・・・・・・・・泣きたい気分です。
曲りなりにも臨床経験は20年以上、この触圧覚刺激法講習会を立ち上げ7年目、触圧覚刺激法を臨床に使うようになって約10年・・・・・・・・・・

良い意味でも悪い意味でも施術に慣れてしまった・・・・・惰性
この疾患にはコレコレ・・・・・をすればコレコレになる。
難病だからこの程度で充分・・・・(前回の例)

相手は生身の人間です。
原因が一つであるハズがない。(感情なども含めて)
まして、慢性化すればなおさらです。

皆さんはどうですか?

私の疾患はコレコレだから仕方がない。 これ以上良くならない。 これ以上は無駄?

今回は胸郭出口症候群という暗示にかかっていました。
実際に理学的な検査の陽性のためますます暗示にかかってしまいました。
難病の可能性がある?のではという暗示にかかってしまいました。

胸郭出口症候群の症状も存在していたでしょう・・・・・がそれがすべてはなかったわけです。

症状が複雑で治療は長期間はかかるでしょう。

しかし、患者さまが何を望むか? どういう状態になりたいのか?

所見に対してフィードバックしながら順序よく対処すれば良いのです。

結果はおのずとついてくる。


いい経験をさせていただきました。

患者様にも小林孝誌先生にもこの場を共有できたことに感謝申し上げます。

ありがとうございました。



touyou8syok9 at 20:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 触圧覚刺激法講習会 

2009年07月23日

講習会に想う(機

今回は少し趣を変えて

いつもお世話になっている触圧覚刺激法研究会(柔道整復師部会 小林教室)

7月19日、20日の両日参加しました。

今回、思ったこと。

いや〜〜〜〜〜小林孝誌先生は凄いわ〜〜〜〜〜!! 素直な感想と感覚です。

そして、自分自身の反省として、

基本をもっともっと大切にしなければ・・・・・・・・・

まだまだやわ〜〜〜。 反省しきりの二日間でした。


理論的に正しいことを、正しい方法で、

治療する立場の人は、・・・・・・当たり前のことを当たり前に治療すること。

理論と実技(手技の方法)は一致する

治療を受ける立場の人・・・・・当たり前のことを当たり前に実行すること。

目的のために何をすべきか? 

治療サイドと治療を受けるサイドとの協力が不可欠です。


このブログは健康情報過多の現在、何が正しく、何が本当なのか?

敵(病気の原因・経過など)を知り、己(自分自身の状態と病症)を知れば百戦連勝。

正しい基本的な理論を知らないと無駄・無理が生じますよ。

正しい情報を与えたい。・・・・・・という思いから立ち上げました。

したがって、これ見よがしな派手な治験例などの紹介はあえて避けていました。

今回はあえて、私の反省を込めての特別講習会でのヒトコマを紹介します

講習会の初日、ステロイド性の両股関節大腿骨骨頭壊死の患者様に対する理論と実技の公開。

今回の講習会の患者さんに対する実技公開は、会員にも先生にも知らせず、当日ぶっつけ本番です。

ぶっつけ本番は同じ理論と実技を公開しても臨場感が全く違い、本当に真剣で身につきます。

しかし、小林先生は全く平気のようでした。

私としては、この患者様は、たとえ難病指定の特発性ステロイド性骨壊死症の大腿骨頭壊死とはいえ

原因も経過も非常に分かっていますので、施術の手技や方法は悩まずに行うことができ、

まずまずの効果を上げることができていると思っていました。

現状では充分な治療効果であると思っているが、現状の施術以外で何か参考するべき点はないか?

今後の施術方針などの意見を小林孝誌先生に聞きたく、患者様に講習会に来ていただいたわけです。

しかし・・・・・・・・・・・・・

確かに先生の施術された手技などは、私とそれほど違わなかったのですが、・・・・・・・・・・・・・・・・

結果は全く大きく違っていました。 

月とスッポン、あまりの結果の違いに愕然としました。

股関節の屈曲、外転、外旋、内旋の可動域の増大は比較になりません。

ほぼ正常可動域近くまで回復しました。

当然疼痛もほぼ消失しています。最終可動域で疼痛が出現する程度です。

歩行も非常に楽になり、一見正常歩行のようです。

椅子を使用しないでも、靴を履く、脱ぐ動作もそれほど苦にならなくなってしまいました。

確実な手技で正しく施術すれば、ここまで変化できるのか・・・・という正直な感想でした。

この患者さんにたいしては、現在の段階ではたとえ効果があるにしても、

難病指定の疾患でもあるし、いずれは人工関節か?と思っていたのですが(本人も理解しています)

しかし、

そのような概念は間違いでは?・・・・・・・・と思われるほどの効果です。

幸いに、この患者さんは、現在ではステロイド剤を服用せずに生活できていますので、

大腿骨頭壊死が狭い部分でおさまりこれ以上進行せず、非荷重の部位に仮骨ができ・・・・・・・・・

実際、今回のような効果を私が毎回達成でき、

患者様も日常生活に注意し、適切な訓練(講習会で教えていただきました)をすれば手術も回避しでき

寿命まで無事に生活できるのでは?患者さん本人も将来に自信を持ったようです。

また私もそう思いました。


反省点


そんなことは知っている。・・・・・・単に「知っている。」だけでした。

そんなことはできる。・・・・・・・単に「できている。」つもりだけでした。

不完全・不充分で消化不良の状態になっているにもかかわらず、

「自分はできる」・・・・という天狗になってしまうのですね。大きな錯覚ですね。反省しきりでした。

皆さんはいかがですか?

私には大きなハードルができてしまいました。

正確に・確実に・臨機応変にタイムリーな施術を患者様に提供する。

もっともっと技術の向上を!!



touyou8syok9 at 20:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 触圧覚刺激法講習会 

2009年07月16日

股関節について(37)

股関節の痛み

神経叢が股関節に与える影響を話しました。

腰神経叢、仙骨神経叢は股関節にかかわらず、腰、大腿、膝、下腿、足に影響を与えることが理解出来ます。

支配領域に対する療法として知られているのがペインクリニックで行われている

神経ブロック療法(注射)です。

神経ブロック療法(注射)にはさまざまな呼び名が存在します。

 腰神経叢ブロック、仙骨神経叢ブロック、仙腸関節ブロック、仙骨裂孔ブロック、

 椎間関節ブロック、傍脊柱筋ブロック、腕神経叢ブロック、三叉神経ブロックなどなど

以上の呼び名は具体的に薬剤を注射する部位からの呼び名になります。

方法論としての呼び名としては、

1、トリガーポイントブロック

 筋肉などにある痛みのポイント(圧痛点)に直接、局所麻酔薬などを注射する方法。

2、ファセットブロック

 椎弓の突起付近に局所麻酔薬などを注射する方法。

3、交感神経ブロック

 痛みの原因となる神経線維の末梢神経や交感神経節に対し、
 局所麻酔薬を浸透させることで、神経そのものの機能を一時的に麻痺させ、
 交感神経を抑制し痛みの伝達をブロックする方法。

 有名な星状神経節ブロックはこの療法になります。
 上半身のおこる様々な痛みなどに利用されています。

4、神経根ブロック

 この方法はレントゲン透視下で行われ、造影剤を入れたのちに神経根の状態を観察したのちに、
 神経根に治療目的で薬剤を注入します。

 一般の医院規模では管理が難しいのために、大きな病院の麻酔科でしっかりとした管里下で行われています。

5、硬膜外ブロック

 頸部、胸部、腰部、仙骨部の硬膜外ブロックがあります。
  
 硬膜外腔という場所に局所麻酔剤や抗炎症剤を注入することによって、
 末梢神経や交感神経をブロックし、疼痛を緩和する治療法です。

 硬膜外ブロックは、痛み止めの注射(局所麻酔)をしてから行います。
 仙骨部以外はやはりレントゲン透視下で行われる場合が多い。

6、脊椎くも膜下ブロックなど

 比較的容易であるため頻繁に使われています。

7、その他

有名な星状神経節ブロックは、方法論としては交感神経ブロックだし、
注射の部位としては頸神経叢ブロックになるでしょう。

まあ呼び方として覚えておいてください。


厳しい管理のいらないブロック療法(注射)として頻繁に行われる方法として、

局所浸潤麻酔あるいは体性神経ブロックという方法が一般的に行われています。

 局所浸潤麻酔は、筋膜や腱などに分布する末梢神経の細枝や侵害受容器をブロックする方法。
 
 体性神経ブロックは、目的の神経の近傍に針を刺入し、薄い濃度の局所麻酔剤を多めに注入することで、その薬剤の浸潤によりブロックする方法です。


どちらにしても神経ブロック療法(注射)の大きな目的は、

局所麻酔剤や抗炎症剤を注入することによって、

末梢神経や交感神経をブロックし(機能を抑え)、疼痛を緩和する治療法です。

○末梢神経の内、知覚神経線維がブロックされると患部の疼痛が緩和されます。

○運動神経線維がブロックされると筋弛緩作用がもたらされます。

○交感神経がブロックされると自律神経の副交感神経が優位に働くことにより、

 末梢の血管が拡張し血行が改善され、筋肉が緩み、痛みが軽減する。

○以上の相乗効果により、痛みの悪循を断ち切ることを目的としています。


手技によって同様の目的を果たすことが出来きれば治療に応用できることになります。





touyou8syok9 at 21:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 股関節について 

2009年07月13日

股関節について(36)

股関節の痛み

すこしあきてきましたでしょうか?

しかも神経はあまり面白くないですね。

本音は治療に応用するのがハッキリ言って難しいの一言です。ハイ。

ただ、

股関節疾患のみならずその他の疾患にも治療に応用できるヒントはいっぱいあります。

・・・・・と思っています。

それでは飽きずに、

その他の仙骨神経叢

 ○上殿神経(L4〜S1)

  大坐骨孔を通って、梨状筋の上(梨状筋上孔)からででる。

  中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋を支配します。

 ○下殿神経(L5〜S2)

  大坐骨孔を通って、梨状筋の下(梨状筋下孔)から出る。

  大殿筋を支配します。

 ○後大腿皮神経

  下殿神経とともに梨状筋下孔をとおる。

  大殿筋の下縁から皮下に現れる。

  大腿および膝関節後面の皮膚に分布します。
  そのほかに殿部と会陰へ分布する枝も出ています。

今回は股関節に影響を与える重要な筋を支配する神経が出てきましたね。

以上のように、
腰神経叢、仙骨神経叢は股関節にかかわらず腰、大腿、膝、下腿、足に影響を与えることが理解出来ます。

これらを利用しないのは治療では非常に損失だと思いませんか?

異常な筋に対する直接なアプローチは当然重要です。

それらの筋を支配している神経叢に影響を与えるアプローチも重要です。

そのためには必然的に、腰椎の周囲あるいは仙骨の周囲は治療に不可欠になります。


治療には、椎間孔から神経根(前枝と後枝)が出ているので、

脊椎・仙椎が重要だ。その土台になる仙骨はもっと重要だ。イヤ仙腸関節が重要だ。

イヤ筋肉が重要だ・・・・・・・。

もういい加減に○○が重要だ。

○○のみ・・・・・という考えは、この股関節痛のみではなく、たとえ指の関節においても同様です。

慢性化すればするほど○○のみというお考えは捨てましょう。

股関節にかぎらず慢性化した疾患をお持ちの方ほど、その誘惑に弱いようです。


これは何も肉体的な治療に限りません。

精神的なケアも必要になるのです。・・・・・不得意な分野ではありますが。






touyou8syok9 at 21:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 股関節について 

股関節について(35)

股関節の痛み

すこしあきてきましたでしょうか?

しかも神経はあまり面白くないですね。

本音は治療に応用するのがハッキリ言って難しいの一言です。ハイ。

ただ、

股関節疾患のみならずその他の疾患にも治療に応用できるヒントはいっぱいあります。

・・・・・と思っています。

それでは飽きずに、

その他の仙骨神経叢

 ○上殿神経(L4〜S1)

  大坐骨孔を通って、梨状筋の上(梨状筋上孔)からででる。

  中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋を支配します。

 ○下殿神経(L5〜S2)

  大坐骨孔を通って、梨状筋の下(梨状筋下孔)から出る。

  大殿筋を支配します。

 ○後大腿皮神経

  下殿神経とともに梨状筋下孔をとおる。

  大殿筋の下縁から皮下に現れる。

  大腿および膝関節後面の皮膚に分布します。
  そのほかに殿部と会陰へ分布する枝も出ています。

今回は股関節に影響を与える重要な筋を支配する神経が出てきましたね。

以上のように、
腰神経叢、仙骨神経叢は股関節にかかわらず腰、大腿、膝、下腿、足に影響を与えることが理解出来ます。

これらを利用しないのは治療では非常に損失だと思いませんか?

異常な筋に対する直接なアプローチは当然重要です。

それらの筋を支配している神経叢に影響を与えるアプローチも重要です。

そのためには必然的に、腰椎の周囲あるいは仙骨の周囲は治療に不可欠になります。


治療には、椎間孔から神経根(前枝と後枝)が出ているので、

脊椎・仙椎が重要だ。その土台になる仙骨はもっと重要だ。イヤ仙腸関節が重要だ。

イヤ筋肉が重要だ・・・・・・・。

もういい加減に○○が重要だ。

○○のみ・・・・・という考えは、この股関節痛のみではなく、たとえ指の関節においても同様です。

慢性化すればするほど○○のみというお考えは捨てましょう。

股関節にかぎらず慢性化した疾患をお持ちの方ほど、その誘惑に弱いようです。


これは何も肉体的な治療に限りません。

精神的なケアも必要になるのです。・・・・・不得意な分野ではありますが。






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2009年07月09日

股関節について(34)

股関節の痛み

今回は、股関節の後部の痛みに影響を及ぼす坐骨神経です。

坐骨神経といえば、

慢性の腰の痛みや坐骨神経痛(本来は非常に稀な疾患なのですが、)や腰椎ヘルニアによる坐骨神経痛様の痛みなどでよくご存じでしょうが・・・・・・・、

さまざまな疾患で腰から下肢の痛みやシビレや麻痺の症状で坐骨神経が影響します。

知っているようで知らない、坐骨骨神経の紹介です。


坐骨神経は仙骨神経叢の一部分を構成しています。

仙骨神経叢は第4腰神経〜第3仙骨骨神経(L4〜S3)の前枝により構成されています。

前枝は前仙骨孔を通って脊柱管を出て下行します。

腰神経叢とは腰仙骨神経幹で連絡しています。

仙骨神経叢からの枝は腰神経叢の支配領域である大腿前面、内側面以外の下肢に分布しています。

外寛骨筋(梨状筋、内閉鎖筋、双子筋、大腿方形筋)を支配する筋枝(純粋な股関節の外旋筋の運動は仙骨神経叢に支配されています。)のほかにさまざまな枝を出しています。


○坐骨神経(L4〜S3)

 人体のなかで最も大きい末梢神経です。

 梨状筋下孔から大腿後方に出て下降していきます。

 梨状筋下孔から出る場所は、上前腸骨棘と坐骨結節を結んだ線のほぼ中央です。

 その後に、坐骨結節と大転子中央点のやや内側を通過して、大腿二頭筋長頭と大内転筋の間を
 垂直に下行します。

 大腿屈筋群(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)→股関節の伸展筋でもありますねと大内転筋の
 一部を支配しています。

 股関節の後方の筋肉の痛みに関連しているのはここまでですね。

しかしこの坐骨神経はまだ下腿へと枝別れしているのです。

膝窩の上方で外側の総腓骨神経と内側の脛骨神経に枝分かれします。

 1、総腓骨神経

   膝窩で外側腓腹皮神経を出した後に、腓骨頭を回って深腓骨神経に分かれています。
 
   外側外側腓腹皮神経:下腿の外側面の皮膚に分布します。

   浅腓骨神経:下腿外側の腓骨筋群(長腓骨筋、短腓骨筋)に枝を与えたあと、下腿の下方から
         皮下にでて、足背の皮膚に分布します。(内側足背皮神経、中間足背皮神経) 

   深腓骨神経:前脛骨動脈とともに下腿深部を下行します。
         下腿の伸筋群(前脛骨筋、長指伸筋、長母指伸筋、第3腓骨筋)、
         足背の伸筋(短母指伸筋、短指伸筋)に分布します。
         皮枝は母指の背外側面と第2指の背内側面に分布する。

 2、脛骨神経 下腿を膝窩動静脈および後脛骨動脈にそって下行します。

   下腿の屈筋群(腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋、膝窩筋、後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋)
        を支配したあと、内果の後ろで、内側足底神経と外側足底神経に分かれます。
   内側足底神経:母指外転筋、短母指屈筋、短母指屈筋と第1虫様筋を支配する。
   
   皮枝は固有内側足底神経として足底の内側の皮膚に分布します。
 
   外側足底神経:足底方形筋、小指外転筋、短小指屈筋、小対立筋、底側骨間筋、背側骨間筋、
           第2〜4虫様筋、母指内転筋を支配する。

   皮枝は足底の外側の皮膚に分布します。

   腓腹神経:脛骨神経と総腓骨神経も枝が交通したもので、足背および足底の外側縁の
         皮膚にそって分布します。

以上が坐骨神経の支配領域になるのですね。

単純に分類してしまえば、坐骨神経は

大腿後側の筋枝や下腿の筋枝、下腿の皮枝までを支配していることになります。

障害される場所によって、支配されている部位の遠位の症状が起きるのですね。

さて、

股関節の後方の痛みとしては、坐骨神経の筋枝が関連しているのが理解できましたが

お尻の筋(大・中・小殿筋)は?

大腿の後側の皮膚は?

坐骨神経ではありません。

仙骨神経叢には、まだ他の神経が存在します。



touyou8syok9 at 19:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 股関節について 

2009年07月06日

股関節について(33)

股関節の痛み

関節包や靭帯には、豊富な神経成分が存在しています。

一つは前回に説明した固有感覚受容器でした。

そのほかには知覚器官としての神経ですね。

股関節の

 前外側部は大腿神経に支配させています。

 前内側部は閉鎖神経に支配されています。

 後部は坐骨神経に支配されています。

これらの神経は筋枝という筋肉を動かす神経と皮枝という知覚を支配しています。

関節は自動的には動かずに、筋が動くことによってはじめて動作しますので、

多くの治療者は筋の緊張の緩和を目的に治療されているようです。

またこれらの神経は、脊髄神経からわかれていますので、

脊椎の不整合というサブラクテーションを目的とする治療も存在します。

脊髄神経とは?

 脊髄と末梢神経を連絡する神経の総称です。
 これらの神経はすべて椎間孔から出入りして、その椎骨高さによって分類されます
 

 頚神経8対(第1〜8頸神経、C1〜C8)
 胸神経12対(第1〜12胸神経、T1〜T12)
 腰神経5対(第1〜5腰神経、L1〜L5)
 仙骨神経5対(第1〜5仙骨神経、S1〜S5)
 尾骨神経1対(尾骨神経、C0)

これらの脊髄神経は脊柱管の外で後枝と前枝分かれ、前枝は神経叢を作ります。

頚神経叢、腕神経叢、腰神経叢、仙骨神経叢、陰部神経叢を形成しています。

特に股関節痛は腰神経叢、仙骨神経叢に関連しています。

今回の目的、

腰神経叢

 ○大腿神経(L1〜L4)
  
  腰神経叢で最も大きい神経です。
 
  筋枝は腸腰筋や恥骨筋、縫工筋、大腿四頭筋や膝関節筋を支配しています。

  皮枝はおもに大腿前面の皮膚に分布しています。

  伏在神経と呼ばれている最も大きな皮枝は膝関節の内側で皮下にでてさらに下腿と背も内側面にでる。

  これが股関節の傷害の場合に、股関節の前外側や膝に痛みを感ジルのです。

 ○閉鎖神経(L2〜L4)

  筋枝は大腿内転筋群(外閉鎖筋、薄筋、長内転筋、短内転筋、大内転筋)を支配します。
  皮枝は大腿内側の皮膚に分布しています。

  これが、股関節の前内側や大腿の内側の痛む原因です。

 ○大腿外側皮神経(L2〜L3)

  大腿外側面の皮膚に分布しています。
  
  この神経は知覚が主で大腿の外側部の上半分ほどを支配しています。

そのほかには

○腸骨下腿神経(T12〜L1)
 
 筋枝は錐体筋、側腹筋(外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋)を支配する。
 
 皮枝は骨盤部の外側面および下腹部の皮膚に分布します。

○腸骨鼠径神経(L1)
 
 筋枝は側腹筋(ない腹斜筋、腹横筋)を支配します。
 
 皮枝は陰嚢または陰唇の皮膚に分布します。

○陰部大腿神経(L1〜L2)

 大腿枝と陰部枝に分かれます。

 大腿枝は大腿前面の上端中央部の皮膚に分布します。

 陰部枝は男性では精索にそって下降し、陰嚢に分布します。

 筋枝は精巣挙筋を支配します。

 女性では子宮円索に沿って陰唇に分布します。

皆さんご存じの坐骨神経については次回です。


どちらにしても股関節を動かす筋は当然として、腰神経も共に重要だとは思いませんか?



touyou8syok9 at 21:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 股関節について 

2009年07月02日

股関節について(32)

股関節の痛み

最近は、軟骨は痛みを感じないということは随分と知られ常識になってきました。

では、一体どこで痛みを感じているのか?

股関節に限ったことではないのですが関節包と靭帯には豊富な神経性分を含んでいます。

1、関節の固有感覚受容器で感じ取った固有感覚

2、関節包が豊富な神経に支配された知覚器官でもあるのです。

この2種類が運動時に疼痛や異常感覚として伝達されるのです。

2、は筋肉など影響する知覚神経支配ですね。

  大腿神経・閉鎖神経・坐骨神経などです。

  股関節の筋を運動させる運動神経でもあります。

この2種類が運動時などに疼痛や異常感覚として伝達され身体が反応するのです。

今回は一般にあまり知られていない

1、関節の固有感覚受容器を説明しましょう。

関節の固有受容器であるタイプ犬亮由神経終末が痛みを感じているのです。

 このタイプ犬亮由終末は、関節包の線維膜、関節包靭帯・副靭帯、脂肪ヒダ、

 周囲の血管特に滑膜部分に多く分布しているのです。

関節における固有感覚受容器の種類

 ○タイプ儀拭Д襯侫ぅ望体は、触覚や圧迫に敏感。

 ○タイプ況拭Д僖船望体も触覚や圧迫にも反応するが振動に敏感。

 ○タイプ祁拭Д乾襯悟Т鏨韻蓮筋肉による伸びを検出する役目をもつ。

 ○タイプ厳拭Ъ由神経終末は、体が自分に傷害を与える刺激として受け止めるような種類の刺激(侵害刺激)を感受して痛み信号を発生します。

      その感受性は切ったり刺したりする刺激にはあまり敏感ではありません

      捻りや引っ張りの刺激に対しては感度が高い。

このように関節の内部や周囲には少なくとも四つの受容器があるといわれています。

これらの受容器は、関節の位置や運動、関節包への機械的ストレスを感知します。

受容器は関節の動きによる反応と疼痛に対する反応と同時に反応していることになります。

固有感覚受容器の分布

 ○ルフイニ小体:関節包の線維膜に多く分布している

 ○パチニ小体:関節包にまばらに分布

 ○ゴルジ腱器官:関節周囲の靭帯や関節内靭帯

 ○自由神経終末、神経叢:関節包の線維膜、関節包靭帯・副靭帯、脂肪ヒダ、
             周囲の血管特に滑膜部分

関節の固有感覚受容器の役目

 ○ルフィニ小体:関節の位置と運動を感知し、運動の速度と方向に反応
         静止時、運動時の筋緊張を調節
 
 ○パチニ小体:運動と圧力の変化に敏感に反応し、
        関節の早い運動と振動や関節包の横方向のストレスに反応

 ○ゴルジ腱器官:周囲の筋活動を反射的に抑制して関節に過剰なストレスが加わるのを防ぐ。
         運動にブレーキをかける。

 ○自由神経終末:変形時の機械的刺激や化学的刺激により関節の痛みの信号を出す。

身体の皮膚にもこのような固有受容器が多く存在しています。

関節が動く反応に対しては必ず皮膚の伸長も伴うので重要とされています。

皮膚に多く含まれている固有受容器にはメルケル触盤、マイスナー小体があります。

メルケル触盤は触覚と圧迫に反応し、マイスナー小体はルフィニ様の反応をします。


このように股関節に限らず関節に対する治療は、

筋肉などに対するアプローチだけでなく固有受容器に対するアプローチも必要です。

これらの固有感覚受容器に対するアプローチとしては、ゴルジ腱器官にたいするPNFがあります。

ルフィニ小体・メルケル触盤・マイスナーにたいしては触圧覚刺激法があります。





touyou8syok9 at 21:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 股関節について