2009年10月

2009年10月29日

関節を知ろう(14)

関節の神経受容器

臨床的に重要ですので、簡単にまとめてみます。

○タイプ

 関節包の浅層に分布し、皮膚に存在するルフィニー様で神経線維は小さく有髄で

 鏡維と呼ばれるAβ線維。

 機能的には、閾値は低く遅順応性である。

○タイプ

 関節包の深層に分布し、皮膚に存在するパチニ小体様で神経線維は中で有髄で

 おもに鏡維と呼ばれるAβ線維。契維とよばれるAδ線維で構成されています。

 機能的には、閾値は低く速順応性である。

○タイプ

 関節内外の靭帯に分布し、腱に存在するゴルジ腱器官様で神経線維は大きな有髄で

 毅眄維と呼ばれるAα線維。
 
 機能的には、閾値は高く遅順応性である。


○タイプ

 関節包、靭帯や血管壁に分布し、神経叢と自由終末で神経線維は小さい有髄と非常に小さい無髄で、

 言維と呼ばれるC線維。契維と呼ばれるAδ線維で構成されています。

 関節軟骨には存在しません。

 関節に特定せずに、関節軟骨以外のすべての組織には分布しているともいえます。

 疼痛受容器として働きます。

以上ですが、一体どこが臨床的に重要なのでしょうか?


今回は、「痛み」についてです。

関節そのものの「痛み」は、主にタイプ犬感知しますね。

タイプ犬録害刺激の疼痛受容器として働いています。

ちなみに「痛み」はC線維、Aδ線維の求心性神経神経線維が機能します。

炎症の場合は、その際出現する発痛物質を化学的刺激として侵害刺激として感知します。

また、炎症→浸出液の出現により各組織の圧迫圧が高まる。あるいは、血管壁の拍動性により圧迫圧が高まる→異常な機械的刺激として感知→侵害刺激となる。

運動時の関節に対しての異常な物理的に機械的刺激に対しても侵害刺激として感知します。

安静時でも運動時でも、すべて「痛み」として中枢に伝えます。

このように疼痛受容器として働いています。

軟骨は「痛み」を感じないのはこの受容器が軟骨に存在しないからですね。

でもだからといって、関節の痛みは筋が原因というわけでもありませんね。

要は、関節軟骨を除く関節の構造物と腱と筋が関連することが原因なのですね。


関節の神経受容器の関節機能における遅順応性と速順応性とは?

正しい関節運動はもちろん、各関節の協調運動にとって重要です。



touyou8syok9 at 19:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の神経支配 | 関節受容器

2009年10月26日

関節を知ろう(13)

関節の神経受容器

関節の構造物としてはこれらの神経受容器が

関節の構造でどのような部分に分布しているのでしょうか?

どのような神経線維なのでしょうか?

どのような役目なのでしょうか?


神経受容器の種類の特徴。

○タイプ

皮膚に存在するルフィニ小体に似た有髄神経鏡維(Aβ)

低閾値で遅い反応(遅順応性線維)です。反応が長時間残存します。

静的および動的な触覚、圧覚、振動覚、温覚を感知します。

 関節包の線維膜の表層に多く分布しています。
 関節の位置と運動を感知し、運動の速度と方向に反応します。
 
 静止時および運動時の筋緊張を調節する役目。

○タイプ

皮膚に存在するパチニ小体に似た有髄神経鏡維(Aβ)、契維(Aδ)

低閾値で速い反応(速順応性線維) 早く反応するがその時のみの反応です。

動的な触覚、圧覚、振動覚、羽ばたき振動、温覚・冷覚の温度覚、速い痛覚を感知します。

 関節包全体に分布するが、タイプ気茲蠅泙个蕕吠布しています。
 比較的深い部分に分布しています。
 運動の圧力の変化に敏感に感知します。
 
 関節の速い運動や振動を感知します。
 
 関節包の横方向のストレスに反応します。

○タイプ

腱に存在するゴルジ腱器官に似た太い有髄神経毅眄維(Aα)

ゴルジ腱器官

 関節包には分布しない。

 関節の補助装置である関節包周囲の靭帯や関節内靭帯に分布しています。
 周囲の筋活動を反射的に抑制して関節に過剰なストレスが加わるのを防いでいます。
 
 関節の運動にブレーキをかける役目です。

○タイプ

神経叢あるいは自由終末を形成しています。

髄鞘のない細い神経線維である言維(C)、あるいは有髄の契維(Aδ)

主に痛みを感知します。

そのほかには、温感・冷感などの温度感覚、荒い触覚を感知します。

 関節包の線維膜、関節包靭帯・副靭帯、脂肪ヒダ、周囲の血管特に滑膜部分に分布しています。
 要は、関節軟骨以外の関節すべての構造に分布していますね。
 過剰な関節運動を感知しています。
 
 変形時の機械的刺激や化学的刺激により「関節痛」という危険信号を出す役目です。


なかなか複雑ですね。

関節の治療目的に合った臨床を知る上で、これらの特徴を知ることは重要です。



touyou8syok9 at 20:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の神経支配 | 関節受容器

2009年10月22日

関節を知ろう(12)

関節の神経支配

軟骨以外に神経受容器が存在しています。

これらの受容器は、関節の痛みという警告危険信号や異常運動に対する警告危険信号

あるいは正常な関節運動に必要な信号を出してくれます。

したがって、

関節で感じる痛みは軟骨そのものではなく、受容器が存在する関節包由来の器官が感じているのです。

  
受容器は大きく二つに分けられています。

化学的刺激を感知する受容器。
 
 炎症の際に発生される物質をまとめてサイトカインと呼んでいます。
 
 サイトカインにはブラジニキニン、プロスタグラジン、ヒスタミンなどがありますが、
 これらの化学物質を侵害刺激として感知します。

 身体に傷害を与えるような刺激を侵害刺激といいます。 

 このような侵害刺激を感じる受容器を侵害受容器とよび、関節痛という
 警告・危険信号を感知することに役立っています。

機械的刺激を感知する受容器。

 ひねりや引っ張りや圧迫あるいは速度・振動などの物理的な機械的刺激を感知します。

 この受容器の働きによって正しい関節運動の調節を行うことができるのです。

 一方では、異常なあるいは過剰な機械的な刺激に対しては痛みなどの警告・危険信号をだし

 侵害受容器としても働きます。

関節周囲には4種類の受容器タイプ機銑犬存在し、それぞれ異なった太さの
神経支配を受けています。

タイプ機▲織ぅ廰供▲織ぅ廰靴狼ヽE受容器。

タイプ犬蓮⊃害受容器であり、機械的刺激と化学的刺激により痛みを感知します。

タイプ犬蓮⊃爾ど分の痛みや鈍痛あるいは疼く感覚を感知します。

タイプ兇蓮比較的浅い部分の痛みで鋭い痛みを感知します。



関節の構造でどのような部分に分布しているのかを知ることは、

関節の痛みを理解し、関節の正しい運動機能を確保するために臨床では重要です。



touyou8syok9 at 16:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の神経支配 | 関節受容器

2009年10月19日

関節を知ろう(11)

関節の神経支配。

今まで述べた関節の構造あるい補助装置には、神経受容器が存在します

この受容器のおかげで、

関節の位置や関節の運動を察知するための機械的な刺激を感知したり、

炎症などの場合は、痛みを発生させる化学的刺激を感知することにより、

関節の適切な運動や正しい可動域や痛みに対する防御反応などが行えるのです。


ただ不思議なことに、

この重要な神経感覚受容器が関節構造で存在しない部分があるのです。

それが、軟骨なのです。

関節腔のなかで凸面、凹面のそれぞれの関節面を被っている関節軟骨(硝子軟骨)と

関節の補助装置の関節小板(線維軟骨)である関節円板、関節半月、関節唇には

神経受容器が存在しないのです。

そのために、軟骨自体はさまざまな感覚を感知することができないのです。

軟骨そのものは正しい運動に関与もできないし、過剰な関節運動に対しても自ら制御する感受性がない。

また、軟骨そのものには痛みを感じることはできません。


関節軟骨は可動関節としての機能として非常に重要な働きをもっているのですが、

極めて無防備な状態にさらされているわけです。


この状態は可動性関節にとって極めて危険です。


そのために

関節包(線維膜、滑膜)靭帯、滑液包および滑液鞘、腱には多くの神経受容器が存在するのです。

正常な関節運動を行うだけでなく、関節を守るため、関節軟骨を守るために存在しているのです。





touyou8syok9 at 19:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の神経支配 | 関節受容器

2009年10月15日

関節を知ろう(10)

可動性の関節である滑膜性の連結を知ることは重要です。

今までを、まとめてみます。

関節の基本構造的は、

向かい合った骨の面の一方は関節頭(凸面)、他方は関節窩(凹面)となっている。

この関節面である両骨面はそれぞれ関節軟骨(硝子軟骨)でおおわれています。

両骨は関節包ですっぽり包まれ、関節腔というわずかな間隙が作られる。

関節包の外層である線維膜は関節を構成する両骨の骨膜につながっている。

関節包の内層は滑膜からなり滑液を分泌しています。

関節腔内はこの滑液で満たされています。

そして、可動性の連結であるために、

関節の動きの機能をより正確、安定、安全に滑らかな運動ができるように、

関節の補助装置として 関節小板、靭帯、滑液包・滑液鞘(腱鞘)が存在しています。

関節小板は軟骨(線維軟骨)であり、

関節包の線維膜がより強靭になったものが靭帯であり、

関節包の滑膜が線維膜を通して外方に反転して、滑液を含む包や鞘を作ったものが、
滑液包・滑液鞘でありました。
滑液包・腱液鞘(腱鞘)は腱の付属器官でもあります。

ここまで。

もう一度良く理解してください。


さて、関節が動くにはエネルギーが必要です。

このエネルギーは一体どこから来るのでしょうか?

ご存じのように筋肉ですね。(筋フィラメントの筋原線維ですが筋についてはまたの機会に)
筋肉の中でも骨格筋です。

しかし、筋は直接、骨には付着していないのです。

一般には骨格筋は腱を介して骨に付着するといわれています。

(実際には筋線維の始まりや終わりを観察すると、隣接する2つの骨格筋の筋の共通の腱を有する場合が多く、それぞれの筋線維の先端どうしが、腱や各種の筋膜、骨間膜や関節包あるいは靭帯などと接続しており、これを筋連結といっています。)

骨格筋から伝えられたこのエネルギーは腱に伝えられるのです。

腱の目的はそのエネルギーを伝達させることにあるのです。

可動性の連結として腱は必要な器官になります。

エネルギーを効率よく確実に安全に伝達するために、腱自体は次の作用を持つ。

 1、筋の収縮を骨・筋・皮膚に伝えるために、腱自体が緊張することでその目的を果たす。

 2、腱自体は強い抗張力と滑走性をもちこれが柔軟性とも関連し、保護作用も備えている

 3、ゴルジ腱器官という筋収縮抑制機構をもつ。


腱が力を伝達し目的の動作をするとき、どうしても腱が関節の周囲組織の間を動く必要が生じます。
 
そのために、関節周囲の組織、筋・腱・骨に接する部分に大きな抵抗と摩擦が生じます。
 
腱や周囲組織の抵抗と摩擦による組織の炎症や損傷や力の伝達の損失を防ぐために、
 
腱付属の器官の助けが必要になります。

腱の付属器官として滑液包あるいは腱鞘が存在します。

滑液包には筋下滑液包、腱下滑液包、筋膜と筋や腱との間にある筋膜下滑液包などのほか、
骨や軟骨が皮膚に接する部分にあって筋とは関係のない皮下滑液包などがある。

腱鞘は筋膜に由来する線維性の半管状の嚢で、骨に付着し、腱を通しこれに滑動性を与える。
 
これは管状滑液包ともいわれています。滑液包と同じ性質の器官です

構造的には関節包でもあり、機能的には腱の付属器官でもあり筋膜の延長とも言えます。

腱の付属機関としてそのほかには腱弓、筋滑車、種子骨があります。
  

今回は趣が違いますが、可動性の関節として臨床的な知識として必要ですね。



touyou8syok9 at 20:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の基本構造 

2009年10月08日

関節を知ろう(9)

関節の補助装置

3、滑液包・滑液鞘(腱の付属器官でもあります)

○滑液包

 腱や筋の下にあって、その運動を滑らかにしています。

 滑膜が線維層を通して外方に反転し、滑液を含む包や鞘を作ったものなのです。

 多くは関節腔と交通していますが、していないものもあります。

 このように滑液包は、関節包の一部が外に膨れ出して独立したものになります。

したがって、

 滑液包も関節包と同じ構造で外層は線維膜で、内層は滑(液)膜で構成されています。

交通性滑膜包

 関節腔と連絡している滑液包です。

 この滑液包は関節腔の滑膜から連続している滑膜に被われていますので、

 滑液が自由に往来できる交通性の滑液包を形成していることになります。
 
 関節を動かすことによって、関節腔に滑液を供給する働きをもっています。

 関節腔内への連絡路は、周囲の筋肉・腱・皮膚などから圧迫され滑液包内の圧力が

 高まることにより、自動的に関節腔へ滑液が注入されるのです。

 比較的大きな関節(膝や肩など)にあり関節滑液包とよぶ場合があります。


非交通性滑液包

 関節腔と連絡していない独自の滑液包です。

 関節周囲の骨と皮膚、筋肉と骨の間など身体の動きに応じて強い圧力や緊張などを

 受ける部位にあり、クッションのような役目をしている独自の滑液包です。

 各関節の周囲のさまざまな部位に存在しています。

 足関節のアキレス腱滑液包、踵骨後部滑液包、膝関節の膝蓋前皮下包や

 肩関節の肩甲骨内上角滑液包、肘関節の肘頭滑液包などは炎症が起こりやすい

 非交通性滑液包として有名ですね。

○滑液鞘

 腱鞘ともいわれています。

 長い腱をつつんで、これを保護する袋状の膜装置である。

 もともと関節包が長く腱をとりまいたものです。

 したがって関節包の構造と同様に、外層は線維膜であるが、内層は滑(液)膜からなる

 滑液鞘で、滑液を分泌して骨に接近する腱の滑動を円滑にする働きをする。


このように滑液包・滑液鞘は関節の補助装置になっていると同時に、腱(筋)の付属器官にも
分類されるのですね。


関節の補助装置を3種類紹介しました。

皆さんは、いままでのお話をどのように感じられました?

結局関節の補助装置は、関節軟骨、関節包(強靭な外層の線維膜、内層の滑液膜)でしたね。



touyou8syok9 at 19:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の基本構造 | 関節の補助装置

2009年10月05日

関節を知ろう(8)

関節の補助装置

2、軟骨小板

 関節の中には関節運動を滑らかにするために、

 あるいは両関節の適合を完全にするための、

 関節の補助装置として両骨間に線維軟骨性の軟骨小板を有する場合があります。

軟骨小板には以下の2種類があります。

○関節円板

 完全な板状をなし関節腔を完全に二分する。(胸鎖関節、顎関節)

○関節半月

 中心に欠損があり半月状あるいは環状をなし関節腔を不完全に二分する。(膝関節)

また、関節小板ではありませんが、

関節窩(関節の凹面)の深さや面積を補いさらに適合性を増すために、

関節窩縁に線維軟骨性の関節唇を有する関節もあります。(肩関節や股関節など)


関節の補助装置の関節小板も関節唇も軟骨の種類では線維軟骨です。

関節を構成している両骨間の関節面は硝子軟骨でしたね。


このような補助装置によって各関節の機能がより完全に完成されていくのです。




touyou8syok9 at 19:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の基本構造 | 関節の補助装置

2009年10月01日

関節を知ろう(7)

関節の補助装置には3種類あります。

 1、靭帯
 
 2、軟骨小板

 3、滑液包・滑液鞘(腱の付属器官でもあります)


今回は靭帯について、

関節は、筋肉の収縮弛緩の動きに対して動かされますが、関節の運動面によって

各々の関節で可能な方向が決まり、固有の関節の動く方向とその程度が決定します。

このように、関節はテコの支点として働き、様々な動きに変換されます。

関節であるテコの支点には、力点と荷重の両方から、かなりの力がかかります。

このように関節は運動器として、日常の筋力の強い力が働いたり、体重がもろにかかったりします。

必然的に関節をすっぽり包んでいる関節包には、かなりの力がかります

そのためには、関節包の補強・強化が必要となります。

その役目として靭帯が存在するのです。


この靭帯の正体は実は、

関節包の外層である線維膜が強化されたものなのです。


靭帯の主な機能は?

 1、生理的な関節の運動を正しく誘導する誘導機能。

 2、生理的な骨の動揺や限度を超えた異常な方向への関節運動を阻止する抑制機能

機能目的として靭帯を分類すると、

  付着靭帯:2骨間の連結を強固にするもの。
  補強靭帯:関節包を強厚にするもの。
  抑制靭帯:関節運動を抑制するもの。
  指示靭帯:関節運動の方向を確実にするのに役立つもの。
  導靭帯:血管・神経などを関節に導くもの。

  
靭帯には、

関節包から分離している副靭帯と関節包から分離出来ない関節包靭帯があります。

 副靭帯は関節腔外に存在する関節包外靭帯と関節包内に存在する関節包内靭帯があります。

  関節包内靭帯としては、膝の前十字靭帯・後十字靭帯、股関節の大腿骨頭靭帯など

  関節包外靭帯としては、膝関節、肘関節の外側・内側側副靭帯など

 関節包靭帯は関節包の線維膜と癒着し、関節包から分離できません。

  関節包の線維膜から分化した靱帯です。
  関節包の線維膜を構成する結合組織線維が特定の収束をつくり、
  関節包と分離することが出来ない靭帯です。
  関節の内部から関節を引き締めている靭帯です。
  したがって、関節包靱帯は関節包そのものの線維膜をさすことが多い。


関節包の補強・強化には靭帯のほかには腱や筋肉も必要になります。

腱は筋の補助装置とされています。


靭帯は、関節包の外層である線維膜が強化されたものなのです。

そのために関節の補助装置とされています。

靭帯はこのように腱、筋とは少し違いますね。




touyou8syok9 at 20:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 関節の基本構造 | 関節の補助装置