2010年02月

2010年02月25日

関節を知ろう(43)

関節軟骨

関節損傷について、

関節損傷や様々な炎症により貯まった余分な関節液。

この関節液を注射器で抜き取ることを関節穿刺とよんでいます。



関節穿刺の本来の目的は一体何でしょう?

治療行為と診断行為に分けることができます。

治療行為としての目的

 1、痛みの軽減。

 2、治癒過程の促進

診断行為としての目的

 1、関節液の外見の観察により、原因の推測

 2、関節液の精検により、各種疾患の診断補助になる。


今回は、治療行為としての関節穿刺の役割

1、痛みの軽減

○穿刺することで、関節腔の内圧を低下させることになる。

 その結果、痛みが軽減します。

 痛みは、関節軟骨では感じないので、関節包の内層にある滑膜や周囲の神経が痛み

 を感じているのですね。

 神経は、圧力という物理的刺激や炎症物質という化学的物質によって刺激されます。

 その結果、運動痛は当たり前ですが、自発痛が引き起こされます。

 パンパンに腫れると特に自発痛が非常に強く、非常に苦痛です。

 関節の内容量は膝関節で最高100ccまでになるといわれています。

 パンパンに腫れた状態が急に通常の状態になれば、内圧は急速に下がります。

 穿刺、排液により除圧されますので疼痛は非常に軽減されます。

 また、同時に炎症物質も除去されます。

 しかし、炎症そのものが消失したわけではありません。

 炎症が治まるまで関節液は再び徐々に関節腔内に溜まってきます。

 通常では、炎症が少なかったり、徐々に収まれば、

 不必要な関節液は滑膜の毛細血管網に吸収されリンパ管から肝臓にいきます。

 そして、時間の経過とともに炎症も消失し関節包には正常の関節液になります。
  
 しかし、穿刺あとに再び関節液が増えるということは、

 関節液の吸収よりも炎症による関節液の分泌の量が大きいので、徐々にゆっくりではあるが、

 関節が腫れが大きく進行していくわけです。

 一瞬でパンパンに腫れる場合は、

 関節内骨折や関節内靭帯損傷や感染による損傷による炎症が多い。
  
 そういう場合は、すぐに穿刺してください。

 反対に少し程度の腫れによる関節液であれば、痛みの軽減という効果は少ないでしょう。

 また、感染というリスクを侵してまで無理に関節穿刺をする必要もないと思います。

 
 穿刺は一挙に関節液を体外に排泄する作用になります。

 滑液包からゆっくりと不要物質の吸収しリンパから吸収され体外に排出するスピードとは

 比較にならないほどの一挙の量の関節液の不要物質が体外に排泄されることになります。

 これは本当に楽になります。


2、治癒過程の促進

○関節腔内に存在する異常物質の除去に役立つ。

 異常物質とは?

 血腫、脂肪滴、骨片、軟骨片、滑膜片、細菌など
 
 また、炎症物質に刺激された関節基質や滑膜や周辺部の軟骨細胞や滑膜細胞などから

 出現した蛋白分解酵素、活性酸素や一酸化窒素などを強制的に除去することができます。


以上のように関節穿刺は治療としても有効な行為なのです。


これがむやみに関節穿刺を拒否してはいけない理由です。

特に、急速にパンパンに関節が腫れた場合は関節穿刺は必要です。

痛みの軽減、治癒の促進に必要不可欠な手段です。

ただし、

関節穿刺をおこなっても炎症が治まったのではありません。

関節穿刺後の治療およびケアーが重要です。


関節内骨折や関節内靭帯の断裂の場合や感染性疾患の場合などは、関節穿刺した

2、3日後にもう一度関節穿刺を行う場合もまれにありますが、

これは、損傷の程度がが非常に大きく不運あるいは不幸という非常に稀なケースです。
通常は一度の関節穿刺で十分な場合がほとんどです。

関節腔内は無菌状態なので穿刺には感染のリスクが必ず伴います。

また、関節穿刺の行為そのものが関節包の滑膜、線維膜に直接損傷を作っています。

何か重篤な損傷や疾患を疑わなければ、通常は何度も関節穿刺することはありません。

これが、漫然と何回も関節穿刺を続けいてはいけない理由です

どちらにしても関節穿刺は、窮余の策であり救急の処置ともいえます。


日常生活において、

穿刺後の治療あるいはケアーが悪ければ徐々に関節液がまた増大しますね。

その時に、もう一度穿刺するかしないか悩んだ場合は、

前回に穿刺された関節液をよ〜〜〜く思い出してください。

非常に参考になります。



touyou8syok9 at 20:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)関節軟骨の損傷 | 関節穿刺

2010年02月22日

関節を知ろう(42)

関節軟骨

関節軟骨損傷について


今回も復習しながら進めます。


関節軟骨損傷浅い層から中層・深層の軟骨基質は、血管、リンパ、神経組織を持っていません。

その代謝は、ほとんど関節液を介して行われています。・・・・・でしたね。


滑膜や関節軟骨基質などの炎症や損傷があれば、あたりまえですが、

関節腔内に満たされている関節液に変化が起こります。

関節液に変化があれば当然軟骨基質にも影響を与えますね。


関節液の量が最も多く存在する関節が、膝関節の関節腔内の量5ccでしたね。

日本人の場合は、5ccの量は非常に多い場合です。通常は3〜5ccです。

ティースプーン一杯に満たない量だと思ってください。

その他の様々な関節においては、もっともっと遥かに少ない量です。


損傷や炎症により関節液は通常の量よりも多くなります。

みなさんが、関節が腫れて水がたまったという状態です。

この場合、関節液は一体どうなっているのでしょうか?


通常であれば、

適度な正しい関節運動を繰り返し行うことにより

 関節液は関節包の内層の滑膜の毛細血管網からの分泌され関節腔に貯まる。

 関節液は関節内圧の変化によって関節軟骨に栄養を与える。

 同時に関節の軟骨基質から不要物を関節腔に排出されます。

 排出された不要物や分子量の小さくなったヒアルロン酸などは再び

 関節腔の内層の滑膜の毛細血管網に吸収されリンパ組織に移動する。

この一連の工程によって関節液は一定量を保ちます。


関節が腫脹する状態とは、

軟骨基質や滑膜あるいは関節包周囲の損傷や炎症あるいは様々な疾患によって、

不要な関節液が関節腔内あるいは(滑液包内)に異常に増えてしまう状況です。

不要な関節液の一部が血液であったり脂肪あるいは骨片、炎症物質であったり、

血漿成分の免疫物質であったり、細菌性物質であったり、前回に説明した

各種の蛋白分解酵素であったり、ガス状の活性酸素や一酸化窒素であったりするのです。

関節液の異常な増量は、関節の治癒過程においては必要不可欠な要素ではありますが、

いつまでもこのような状況が続くのはたとえ軟骨基質そのものが損傷していなくても、

軟骨基質にとっては非常に不都合でダメージを与え軟骨基質の喪失につながります。

軟骨基質そのものの損傷あるいは疾患の場合はより深刻な状況ですね。

また何度もこのような状況に陥るのは軟骨基質にますます大きなダメージを与え、

やがては軟骨基質の破壊、しいては関節の変形、機能低下につながっていきます。

関節液はクリーンな通常の状態が一番なのです。


この関節液を注射器で抜き取る行為を穿刺と呼んでいます。

穿刺には関節穿刺、脊椎穿刺、腹水穿刺、静脈穿刺などがありますが、

ここでは関節穿刺についてです。

みなさんも膝関節が腫れて痛みを我慢できなくなって穿刺された場合もあるでしょう。

よく水を抜く(関節穿刺)とクセになるいって心配される方がおられます。

確かに何度も何度も関節穿刺をすることは感心しません。

何度も穿刺しなければならないのは関節周囲の炎症などが残存していたり、

損傷が続いていたり、また新たに損傷すれば関節液は増える一方です。

穿刺した後の処置が重要です。


しかし、パンパンに腫れた関節の場合は穿刺は一つの有効手段になります。

関節穿刺をむやみに拒否することは感心しません。

関節穿刺を何回も漫然と続けることも感心しません。


穿刺の目的が分かればその点の分別が理解できると思います。

私たちは直接関節穿刺はできませんので、以下の2点は必ず聞きます。

 関節液はどのような状態でしたか?

 関節液を検査する必要があると言われましたか?

長くなりましたので、次回に譲ります。







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2010年02月18日

関節を知ろう(41)

関節軟骨

関節軟骨損傷について


今回も復習しながら進めます。

軟骨マトリックスの分解は、

況織灰蕁璽殴鵑諒解とそれに伴っているプロテオグリカンの喪失によって起こります。


せん断力や継続的な微細な刺激、あるいは大きな外力などの物理的な力の損傷、

あるいは損傷によってひきおこされる炎症などによって、各種のサイトカインである

インターロイキンや腫瘍壊死因子(TNF−α)や悪性化増殖因子(TGFーβ)な

どの多種多様な因子が複雑に絡み合い、

関節軟骨に限らず、関節を構成している関節包(内層の滑膜、外層の線維膜)、関節包靭帯、副靭帯、

関節円板、関節半月、関節唇、骨膜、骨などの代謝維持、恒常性の維持に重要である、

軟骨細胞、滑膜細胞、線維芽細胞、骨細胞、血管内皮細胞から軟骨マトリックスを分解する

蛋白分解酵素、ガス状である活性酸素、一酸化窒素が放出されます。


あるいは、

疾患によっては増悪因子やターゲットになる細胞などが違いますが、

各種の関節炎や関節リウマチや腫瘍などでも同様の反応を起こし関節を破壊します。


そして、これらの既往疾患が存在すれば、通常の正常関節以上に外力などの

物理的な力には反応しやすく炎症も簡単に引き起こされるのは当然と言えば当然です。


適切な正常関節運動は本当に重要ですね。



参考のため軟骨マトリックスを分解するおもな蛋白分解酵素を簡単に紹介します。

マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)

18種類あるとされています。
 
MMP3(ストラムライシンー1)が臨床の検査項目の関節破壊マーカーとして有名です。
 
この蛋白分解酵素の値は、関節液および血清中のは健常者や変形性関節症や痛風患者では上昇しないのですが、

慢性関節リウマチにおいては、早期から上昇しするために関節リウマチ患者との鑑別診断、病状把握に

非常に有用であるために、関節破壊マーカーとして有名です。


主なMMPs群

ストラムライシン群

 ○MMP―3(ストラムライシンー1):軟骨細胞、滑膜細胞、線維芽細胞から産出されます。

  プロテオグリカン、掘↓検↓察↓酬織灰蕁璽殴鵝▲璽薀船鵑覆匹鯤解します。

  MMP−3はプロテオグリカンのヒアルロン酸領域やリンク蛋白のほかにも、

  況織灰蕁璽殴鵑裡鍛実Δ諒子間の近傍まで分解するので分解酵素として有名です。
  
  特に酬織灰蕁璽殴鵑鯤解します。
  
  この酬織灰蕁璽殴鵑廊況織灰蕁璽殴鸚上に存在し、アグリカンを結合するリンク蛋白として

  況織灰蕁璽殴鵑量嵬楾渋い旅獣曚醗堕蠅砲かわっています。

  直接的に況織灰蕁璽殴鵑諒解ではなく、酬織灰蕁璽殴鵑諒解をすることにより

  結果的に軟骨基質に重要な況織灰蕁璽殴鵐鵑量嵬楙構造の破壊につながっていきます。

  ○MMP−10(ストラムライシン2):がん細胞、Tリンパ球から産出

  供↓検↓昂織灰蕁璽殴鵑筌璽薀船鵑鯤解。


コラゲナーゼ群

 ○MMP−1(間質性コラゲナーゼ):軟骨細胞、滑膜細胞、線維芽細胞から産出

   機↓供↓掘↓招織灰蕁璽殴鵑鯤解します。

 ○MMP−8(好中球コラゲナーゼ):好球中から産出

  機↓供↓祁織灰蕁璽殴鵑鯤解します。

 ○MMP−13(コラゲナーゼ3):軟骨細胞、乳がん細胞

  機↓供↓祁織灰蕁璽殴鵑鯤解します。

  MMP−13は況織灰蕁璽殴鵑鯤解する作用が特に強い。


ゼラチナーゼ群

 ○MMP−2(ゼラチナーゼA):軟骨細胞、滑膜細胞、内皮細胞、がん細胞などから

  ゼラチン、エラスチン、検↓后↓察↓酬織灰蕁璽殴鵑覆匹鯤解

 ○MMP−9(ゼラチナーゼB):好中球、マクロファージ、Tリンパ球、破骨細胞など

  ゼラチン、エラスチン、掘↓検↓昂織灰蕁璽殴鵑覆匹鯤解。

ゼラチナーゼ群は血管新生や腫瘍増殖に関連しているとさされています。


その他のMMPs


MMPs群の共通しているのは、

常に潜在型の酵素として分泌され、細胞外で活性化されます。

生体内に存在している種主の細胞外マトリックス成分の分解作用を持っている。


セリンプロテアーゼ

システインプロテアーゼ

アスパラギン酸プロテアーゼ


ガス状

活性酸素

一酸化窒素


これらの酵素や活性酸素、一酸化窒素も通常にも存在しているのです。・・が

軟骨細胞や滑膜細胞、線維芽細胞、骨芽細胞、血管内皮細胞などのから産出や活性化を

阻止することが軟骨マトリックスの分解を防ぐことになりますね。

最も簡単な方法として、

正しい適切な関節運動によって損傷や炎症を起こさないことが重要です。




touyou8syok9 at 19:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)関節軟骨の損傷 | 軟骨の分解

2010年02月15日

関節を治そう(40)

関節軟骨

関節軟骨損傷について

 物理的刺激や様々な炎症物質の出現により刺激を受けた、

 軟骨細胞、骨細胞、骨髄細胞、血管内皮細胞や、破骨細胞から

 蛋白分解酵素あるいは活性酸素や一酸化窒素などのガスが放出されます。

 これらの物質が軟骨基質の代謝を阻害して分解され壊死につながっていくのです。

どういうことでしょう?
 

今回も復習をかねて、

最表層から深層までの軟骨基質には血管が存在しませんので出血は起こしません。・・・・・が

せん断力やその他の外力により、もしも

最表層が損傷すれば、

 透過性のある輝板が損傷します。

 関節液からの栄養などの供給および不要物の排泄の機能低下がおこります。

 軟骨基質の代謝が低下してしまいますね。

 軟骨表面の小さな凸凹も傷つつきます。

 関節軟骨の潤滑機構の低下し潤滑性が低下することも容易に察せられます。

 さらにせん断力や外力に対して弱い構造になってしまいますね。

浅層から中層・深層のコラーゲンがせん断力などでコラーゲン線維が損傷すれば、

 コラーゲンの柔軟性の低下がおこり、荷重緩衝作用の低下を招きます。

 柔軟性・粘弾力の低下によって軟骨細胞には異常な刺激が与えられます。

これらの異常な刺激によって蛋白分解酵素などが出現します。

これらの刺激は、tidomarkから下層の石灰化層にも伝わります。


蛋白分解酵素が出現するのは、なにも物理的な刺激だけではありません。

損傷による炎症はインターロイキン等のサイトカインと呼ばれている物質や

線維芽細胞増殖因子(FGF)、悪性増殖因子(TGF)なども、

軟骨細胞に異常な刺激を与えることにより、蛋白分解酵素を出現させたり

ガス状の活性酸素や一酸化窒素を出現させます。


血管が存在するtidomarkから下層の石灰化層の損傷や炎症は、

サイトカイン以外に多核白血球の細胞などからも蛋白分解酵素やガスを出現します。

同様に、滑膜の損傷や炎症および周囲の多くの毛細血管の炎症、損傷は、

滑膜細胞や毛細血管内皮細等に異常な刺激を与え、蛋白分解酵素やガスが出現します。


通常は、蛋白分解酵素やガスは通常にも少しは存在しているのです。・・が

軟骨細胞や滑膜細胞、線維芽細胞骨、骨細胞、破骨細胞、細胞血管内皮細胞などから

蛋白分解酵素あるいは活性酸素や一酸化窒素などのガスが多量に放出されます。

そして、活性が高まることにより軟骨マトリックスが分解されていくことになるのです。


結果的にこれらの物質が軟骨基質の代謝を阻害して分解され壊死につながっていくのです。




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2010年02月08日

関節を知ろう(39)

関節軟骨

関節軟骨損傷について

tidomarkから下層の石灰化層は軟骨基質とは少し様相が違いました。

 1、コラーゲン線維内にハイドロキシアパタイトが沈着しています。

 2、血管が進入しています。

 このことは血管が介在しない関節軟骨とは一線を介します。

 非生理的な大きな外力や微細骨折を起こすような軟骨下骨に対する衝撃などで

 この部位が損傷すると血塊ができれば骨として修復されます。

 
 骨は約70%のミネラルと約20%のたんぱく質で形成されています。
 
 骨の土台となるコラーゲンは儀織灰蕁璽殴鵑覆里任后

 ミネラルの多くはリン酸カルシウムです。この代表がハイドロキシアパタイトです。

 たんぱく質の90%はコラーゲンです。・・・・・が、

 儀織灰蕁璽殴鵑任后 儀織灰蕁璽殴鵑蝋と皮膚に多く存在しています。
  
 皮膚は儀燭鉢祁織灰蕁璽殴鵑含まれますが、(血管壁も祁拭

 骨は微量の后↓此↓桟燭魎泙爐、ほぼ儀織灰蕁璽殴鵑農り立っています。


 関節の軟骨である硝子軟骨のコラーゲンは況織灰蕁璽殴鵑任靴燭諭

もうひとつの儀織灰蕁璽殴鵑梁緝修線維軟骨でしたね。

 これは、関節軟骨の修復過程にもみられます。

 膝の半月板や椎間板などの主体のコラーゲンです。

 そのほかにも腱や靭帯の付着部に多く見られます。


儀織灰蕁璽殴鵑吠僂錣譴个發硝子軟骨ではありません。


結局

硝子軟骨が破壊すれば、コラーゲン線維は況織灰蕁璽殴鵑北瓩蠅泙擦鵝

基本的に修復が不能ということになってしまいます。

唯一修復可能な時期が胎児と小児期であり、体幹の骨格形成後は不可逆的なのです。


軟骨基質の構造のコラーゲン線維の柔軟性の限度を超えない外力や

関節面に過度なせん断力あるいは圧縮力を関節軟骨に与えないことが重要です。


外力による損傷は、軟骨基質のコラーゲン線維の破壊だけではありませんね。


外力は筋収縮や靭帯などでおこる縦や横やひずみによって関節包の外層あるいは

関節包の内層のである滑膜の損傷や炎症を引き起こします。

当然と言えば当然ですね。

関節包の外層は靭帯、骨膜に続いています。

関節包の内層は滑膜でありますので、関節液の分泌に影響をあたえる滑膜細胞や

炎症による好中球より蛋白分解酵素に影響を与えます。

関節軟骨の滑膜移行部周辺における損傷や炎症は軟骨基質の軟骨細胞や細胞外マトリックスに

直接的に、その影響を与えることは容易に想像できます。


あるいは、

最表層であっても浅層・中層・深層であってもコラーゲン線維が損傷すれば、

軟骨基質の軟骨マトリクスはこのように況織灰蕁璽殴鵑稜鵬、それに絡みつく

プロテオグリカンの喪失につながっていきます。

様々な蛋白分解酵素などが出現することななります。


適度な正しい関節運動は本当に重要です。



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2010年02月04日

関節を知ろう(38)

関節軟骨

関節軟骨損傷について

中層

 1、関節軟骨の4分の3を占め、コラーゲン線維も太く縦横の網目状に走る。

 2、コラーゲンに絡みつくように軟骨細胞およびプロテオグリカンや、水分等を

   豊富に含んでいうる。

 3、軟骨細胞も活発に活動し、細胞外マトリックスを分泌し代謝活性も強い。

 4、粘断性が高く圧縮力に強く、軟骨細胞に栄養や酸素が循環しやすい構造。


関節軟骨の中層は軟骨機能や恒常性の維持に大切な構造になっています。

軟骨細胞の代謝活性の変化やプロテオグリカンの変性は、軟骨機能の低下になる。


深層(軟骨細胞の活性も高く中層とほぼ同じだが)

 1、コラーゲン線維は最も太く垂直に配列し、下の石灰層に埋没する。


関節軟骨の深層は、粘弾性のある軟骨層をしっかりと固い石灰化軟骨に固着する。

そのために、せん断力に強い構造になっています。


最表層から浅層に比較すれば圧縮力には強く、せん断力にも強い。

軟骨基質の4分の3以上存在する中層・深層に十分な栄養や酸素などを与えるには、

適切な正しい関節運動による関節内圧を利用するしか方法はありません。

軟骨細胞の代謝活性が働らくことにより関節軟骨の機能・恒常性が維持されることになる。

この部分の変性は軟骨基質の破壊につながります。


その下層はどうでしょうか? 今回も復習しながら

軟骨と軟骨下骨の軟骨移行部の構造

○tidomark

 深層と石灰化軟骨の境であり一定の波状を呈している石灰化の前線です。

 当然、コラーゲンも太く垂直配列しており、プロテオグリカンの含有量も少なくなる。

 非石灰化軟骨と石灰化した軟骨の境界であるために、非常に物理的なズレが起こり易い。

 過剰なせん断力が集中すればこの部分で離断しやすい。

 あくまで過剰なせん断力ですね。

○石灰化層

 関節軟骨が骨に移行する手前までが石灰層です。

 軟骨細胞の周囲に石灰沈着がみられ、骨に同化します。

 コラーゲン線維内や線維間にはハイドロキシアパタイトが見られます。

石灰化層と軟骨下層との境界は、

 骨・軟骨移行部で骨組織からの血管の進入が認められます。

 関節軟骨と軟骨下骨との間は、骨軟骨移行部と呼ばれています。

 成人ではコラーゲン線維によって連結されており緩やかな凸凹で噛み合っており、

 せん断力には強い構造になっています。

○軟骨下骨

 加齢や変性などによってコラーゲン線維が軟骨下骨まで進入し、

 石灰化層と骨が一体化し、骨髄からの血管進入がtidomarkにまで及んでいます。


過剰な外力はもちろんこの部位の損傷をひきおこします。

最表層・浅層→中層・深層→軟骨と軟骨下骨の軟骨移行部→軟骨下骨に順次に、
損傷が広がる場合もあります。

少し様子の違う損傷のケースとしては、

この部位の特徴は、軟骨基質の粘弾性が消失して、固い石灰層になります。

関節軟骨が吸収されてない衝撃は、軟骨下骨から骨に伝わり微細骨折を起こしやすい。

適切な正しい関節運動は重要ですね。


このように、tidomarkから下層は軟骨基質とは少し様相が違いますね。

次に異なる点は、

血管が進入しているという点です。


このことは血管が介在しない関節軟骨とは一線を介しています。

関節軟骨には血管が存在しませんので損傷→軟骨基質の変性→破壊・壊死となります。


当然ですが、血管が存在する部分は損傷しても修復は可能なのです。

そして修復の過程は、残念なことに骨の修復と同様です。


骨折すれば出血した血塊が仮骨形成され骨に修復されるのは皆さんご存じですね。


もしも、この部位の損傷がおこり、血塊の形成がtidomarkを越えてしまえば、

軟骨の部位まで徐々に骨が形成されることになります。

関節面は軟骨と軟骨が接するのではなく、骨と軟骨あるいは骨と骨が接することになります。


この状態が広がれば、もう関節とは言い難いですね。






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2010年02月01日

関節を知ろう(37)

関節軟骨

軟骨の損傷について


関節軟骨は、動かさないとダメになる組織といえます。

適切な正しい関節運動が必要です。


関節軟骨の最表層から浅層の構造は、

 1、関節面は小さな凸凹とした表面であり、多数の孔がある。
 
 2、コラーゲン線維は関節面と並行に走り、層は厚いがコラーゲン線維そのものは細い。

 3、絡みつく軟骨細胞やプロテオグリカンは少ない。
 
 4、軟骨細胞は扁平で、その活性は低く変性に陥っているものもある。


この構造は、

 関節の潤滑機構や免荷機構そして関節液の透過性に役立っています。

 圧縮力には強いが、せん断力に弱い構造になっています。


今回も復習しながら、

軟骨基質の中間層から深層へ


○中間層

 関節全体の約4分の3を占めている部位になります。

 コラーゲン線維は縦横に走る網目構造をしている。

 不規則に走るコラーゲン線維網と豊富なプロテオグリカン、水分からなり、
  
 軟骨の粘弾性はこの部分の構造のおかげであります。

 粘弾性が高く、非常に圧縮力に強い構造になっています。
 
 この不規則に走るコラーゲン線維の周囲に、

 その他の成分であるプロテオグリカン(会合体としてリンク蛋白・ヒアルロン酸・アグリカン)および

 軟骨細胞などが絡みつくように付着してる構造となっています。

 この構造は、半永久的に軟骨マトリックスを残存させる構造として非常に重要です。

 コラーゲン線維は深層に移行するほど太くなります。

 プロテオグリカンも豊富に存在し、水分を吸収し、圧縮力に対して水分を流動し、

 上手にエネルギーを分散させます。

 同時にこの構造が最表層から透過した関節液のに栄養や酸素が軟骨基質全体に循環し、
 軟骨細胞全体に栄養がいきわたり代謝活性が高まります。

 関節運動による関節内の圧力が、ここでも必要不可欠になっております。

 
 軟骨の構造を維持する活発な軟骨細胞は、この中間層に存在しています。

 軟骨細胞は非常に活発に働いています。

 軟骨細胞の周囲ではマトリックスの代謝回転が行われることによって、

 初めてマトリックスの合成や分解し関節軟骨の恒常性を維持されることになります。
 
 中間層における軟骨細胞の代謝活性の変化や変性は、軟骨機能を失う大きな原因になります。



○深層

 コラーゲン線維は石灰化層に埋没します。

 機能的には粘弾性のある軟骨を固い石灰化軟骨に固着させています。

 コラーゲン線維は太く、圧縮力のみならず、関節側方からのせん断にも耐える。

 軟骨細胞も大きく活性も依然高い。


いかがでしょう?

 血管やリンパ管が存在しない関節軟骨。

 中間層から深層に存在する重要な軟骨細胞が活発に代謝活性が働くには

 どうしても関節内圧という圧縮力が働かないと十分に栄養は行き届きませんね。

 恒常的な適切な正しい関節運動が必要です。

うまくできており

関節軟骨は粘弾性があり日常的な圧縮力には十分に耐えうる構造にもなっています。

力学的に関節軟骨の最も大きい弱点が、せん断力です。

せん弾力に対して影響しやすい部位は最表層→浅い層→中間層→深層順です。

そして、深層はせん断力に強い構造になっています。

当たり前ですが、

力学的に非常に大きな力(事故などの外傷やスポーツにおける突発的あるいは持続的力)等が、

働けばどこから損傷しても不思議ではありません。

日常的にも弱いせん断力が恒常的、蓄積的に働けば、それだけで不都合です。

せん断された関節軟骨が、最表層→浅い層→中間層→深層の順に広がっていきます。

重要なのは、日常の恒常的に適切な正しい関節運動です。




これより下層のtidomarkからは、少し軟骨基質とは様相が違ってきます。

むしろ骨あるいは仮骨形成に影響が大きい。







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