2011年04月

2011年04月28日

肩関節(84)

肩関節

○小胸筋

 小胸筋と鳥口上腕靭帯と腱板疎部


腱板疎部の不安定型から拘縮型へ

不安定型は肩の前方変位鳥口上腕靭帯が弛み、その結果棘上筋のオーバーユースを引き起こす。

上腕骨の外転に必要な外旋が起こらないので疼痛がおこりや可動域が減少していく。

このように肩関節の前方の不安定性は、関節の適合性を不良にして(特にスポーツなどの際上腕をオーバーヘッド動作の際に)

棘上筋腱の損傷などを誘発するとされています。

明らかに腱板損傷して不安定型から拘縮型に移行していきます。

次に、

広背筋や大胸筋の緊張・短縮の場合に肩が下がってしまい、棘上筋などの損傷を行います。

結果的には上記とそれほど変わらないですね。

大胸筋や広背筋の肩関節の内旋筋緊張短縮が強く、上腕骨の内旋・内転がおこり肩甲骨が外転され、

胸骨・肋骨部の過緊張・短縮は上腕骨を介して胸郭全体を前方に牽引する。
結果的に後弯となる。

不安定型が鳥口上腕靭帯の弛み、肩関節の内旋という状態はほぼ上記のような状態です。

肩関節がこのような不安定な位置で長期間固定されると、

肩甲骨は下方回旋、下制した状態で長期間固定されることとなります。

このような状態がつづけば、

小胸筋は基本的には肩甲骨を下方回旋する筋です。

このような状態が長期に継続されると小胸筋がいつまでも収縮固定された状態で

結局は小胸筋が短縮した状態に陥ります。

したがって肩甲骨が上方回旋できない→外転できなくなってしまいます。

結局無理に動かしているうちに痛めてしまう

小胸筋は大胸筋とともに緊張・短縮し易い筋です。

小胸筋が緊張・短縮すれば、肩甲骨は前側方に変位し、下角は後方と内方を向く。

一言でいえば下方回旋なのですが少し趣が違いますね。

胸椎の後弯亢進の原因にもなり、肩が前方変位します。


腱板損傷の本当の原因は分からないという事であありますが、

実際は、姿勢などを含めて不安定な状態で知らず知らずの動的ストレスなどによって

損傷が起こり拘縮型に陥っていくと考えるのが妥当だと思います。


touyou8syok9 at 20:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 肩関節 

2011年04月21日

肩関節(83)

肩関節

肩関節

○小胸筋

 小胸筋と鳥口上腕靭帯と腱板疎部

前回からの続きです。

腱板疎部損傷には二つのタイプ、拘縮型と不安定型があります。

前回述べたように拘縮型には臨床では小胸筋が重要です。


○腱板疎部損傷の不安定型

肩関節周囲のダルサや内旋位でloosening slipping現象がみられる。

肩関節の外転・外旋時における運動痛、腱板疎部の圧痛があるとされている。

鳥口上腕靭帯を含めた前上方の組織の弛緩が疑われる。


特徴は、

他覚的に肩関節の下方へのゆるみすなわちlooseningが80%に認められるとされています。

特発性動揺性肩関節症に比べるとその程度は軽く、肩関節の内旋位のみにみられ、

外旋位では消失する特徴をもっている。

(サルカスサインは肩関節の内旋・外旋位において下方牽引にて陽性)

圧痛は90%以上にあり、その部位は烏口突起の一横指外側にある。

 とされています。


臨床においては不安定型と拘縮型を分別するのは難しいのでは?と思っています

拘縮型は明らかな外傷などにより鳥口上腕靭帯を中心とした腱板疎部における疎性結合組織の瘢痕化によるものです。

50肩なども拘縮型の一種になるでしょう。

不安定型はどうでしょうか?

不安定型の場合は、スポーツ選手ならば、肩は少し痛みが存在し少しのだるさが存在しても

肩の可動域の制限がそれほどなければ、無理してスポーツを続けてしまうようです

普通の人においても、日常生活にそれほど不便がありませんので、ついつい無視してしまうようです。

結局は不安定型から徐々に進行し(動的なストレスなどにより)不安定型と拘縮型が混在し

最終的に悪化させ拘縮型に移行させてしまうようです。(私の勝手な推測)


どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

鳥口上腕靭帯を含めた前上方の組織の弛緩がポイントになると思っています。

不安定型と小胸筋は関係するのでしょうか?

勝手な推論を次回書いてみます。



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touyou8syok9 at 21:30|PermalinkComments(5)TrackBack(0) 肩関節 

2011年04月14日

肩関節(82)

肩関節

○小胸筋

 小胸筋と鳥口上腕靭帯と腱板疎部

前回からの続きです。


腱板疎部損傷には二つのタイプ、拘縮型と不安定型があります。


○拘縮型

肩関節の挙上、外旋制限、疼痛、腱板疎部の圧痛。

肩峰下滑液包炎や上腕二頭筋腱炎などによって疼痛性の拘縮が起こりやすい。

鳥口上腕靭帯を中心とした腱板疎部における疎性結合組織の瘢痕化のために

肩関節の拘縮の病態の大きな原因となります。

このタイプは組織の瘢痕化が原因であるので理解し易やすく、これら組織の伸張性獲得が拘縮治療のポイントになります。


しかし、実際臨床においては、多くの場合は炎症による疼痛、瘢痕化などにより

関節包そのもの、あるいは補強している肩関節包靭帯も緊張あるいは委縮してしまっています。

特に関節包の前方にある上・中・下関節上腕靭帯の3つの靭帯は外旋・外転を制限する靭帯です。

加えて

烏口突起の基部で肩甲下筋の腱の下に存在する上・中関節上腕靭帯の間にあるWeitbrecht孔が閉鎖してしまい、

その結果

関節包と交通している肩甲下滑液包との間の滑液の交通が遮断され、関節内圧が高まり、

肩関節の疼痛性拘縮に拍車をかける状態に陥っている場合が多い。


その上・中・下関節上腕靭帯の上層を鳥口上腕靭帯が補強しています。



鳥口上腕靭帯あるいは上腕二頭筋腱の長頭腱は直接治療することは難しいですね。

また関節包そのもの関節包靭帯も直接的に治療することは難しいですね。


そこで、

小胸筋の伸長性を直接させる回復する事が出来れば、

鳥口上腕靭帯と共有している腱にも影響を与えたり関節包に入り込んだ上腕二頭筋長頭腱にも

影響を与えることができる。・・・・・と思っています。

当然その上層にある大胸筋も弛緩させなければ小胸筋に直接的な手技ができませんが

臨床家ならば各種の手技によって可能でしょう。


これだけでは不十分で次に腱板疎部は関節包を含んだ弱点部の関節包および関節包靭帯は、

主にストレッチにより伸長性を確保します。

小胸筋の緊張あるいは伸長性を回復させることにより、例えわずかでも鳥口上腕靭帯に影響をあたえた後に

手前味噌で恐縮ですが、触圧覚刺激法の肩関節(外転・伸展・屈曲・内旋・外旋)に対する手技は、

痛みなく無理なく肩関節周囲筋の弛緩でき加えて関節包および関節包靭帯に対しての

ストレッチも同時に行える非常にダイナミックな手技となっています。

したがって私は多いにこの手技を利用させていただいております。

当然その他の手技もあろうかと思います。

緩んだ関節包に対してをさらに肩関節モビライゼーション等を行うとさらに効果的です。



touyou8syok9 at 19:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 肩関節 

2011年04月07日

肩関節(81)

肩関節

○小胸筋

肩関節の臨床では小胸筋は臨床では置き去りにされている感があります。

肩甲上腕関節を大きく動かす大胸筋(アウターマッスル?)は良く知られています。が、

肩甲胸郭関節の筋として小胸筋(インナーマッスル?)も重要だと思っています。


単純に考えて、

小胸筋は肩甲挙筋と菱形筋協同して肩甲骨の下方回旋が主な作用になります。

小胸筋および肩甲挙筋は姿勢筋でもあり緊張・短縮しやすい。

肩甲骨が下方回旋位で固定されやすい。

肩甲骨の上方回旋が妨げられ、肩関節の屈曲、外転の可動性が妨げられます。

臨床では、これらの筋が緊張・短縮している場合が多く見られます。

これらの筋が緊張や短縮している場合は直接的な手技が非常に有効です。


これだけではなく肩甲上腕関節において小胸筋は鳥口上腕靭帯と腱板疎部との関係が

重要です。

小胸筋の停止部の鳥口突起をもう少し観察しますと、

<靭帯では>

 ○鳥口肩峰靭帯
 ○菱形靭帯
 ○円錐靭帯
 ○鳥口上腕靭帯・・・今回問題としています。

<筋肉では>
 
 ○上腕二頭筋

 上腕二頭筋短頭が肩甲骨鳥口突起から
 上腕二頭筋長頭は肩甲骨の関節上結節・上方関節唇から結節間溝を通過後関節内に入り込み
 腱板疎部を補強したような構造になって両頭が合流し橈骨粗面・前腕の屈筋腱膜となって、
 内側方に向かい前腕筋膜に放散する。

 ○鳥口腕筋

 鳥口突起(上腕二頭筋短頭とともに)から上腕骨の中央部
 鳥口腕筋の筋膜を筋皮神経が貫通している。
 
 ○小胸筋

今回問題としているのが、鳥口上腕靭帯と腱板疎部です。

鳥口上腕靭帯が鳥口突起の基部から上腕骨の大結節・小結節をつなぐ靭帯

多くは小胸筋からの腱線維が合流し構成されています。

疎性結合組織が主体の靭帯で非常に柔軟性を富んだ組織です。


この小胸筋と鳥口上腕靭帯は筋・腱が合流している点に注目してください。


もう一方の腱板疎部は

鳥口突起の外側で棘上筋と肩甲下筋との間隙で、薄い滑膜に裏打ちされた関節包と

結合組織から成る解剖的に弱い部分であり、上腕二頭筋長頭腱や鳥口上腕靭帯により

裏打ちされた複雑な構造をもった関節包により構成されています。





touyou8syok9 at 22:13|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 肩関節