2011年11月

2011年11月24日

膝関節(12)

膝関節

次に大腿四頭筋から靭帯にうつります。・・・が膝関節の伸展機構のパワーの伝達は、

大腿四頭筋の収縮力(牽引力)が膝蓋骨に伝わりさらに膝蓋靭帯から脛骨の付着部である

脛骨粗面に伝わり脛骨が伸展します。

大腿四頭筋→大腿四頭筋腱(共同腱として)→膝蓋骨→膝蓋靭帯(終末腱)→脛骨粗面

誤解を恐れずに単純に考えれば、

膝蓋大腿関節はこの伸展機能に大きく関与しており、

大腿脛骨関節は伸展機構における膝関節の大腿骨と脛骨の主な関節運動である

滑り、転がり、回旋運動を司りながら膝関節における伸展屈曲運動のコントロールに大きく関与する。

この二つの関節の統合的な働きが膝関節の働きということになる。


○大腿四頭筋の終末腱

大腿四頭筋の終末腱は、中央の膝蓋靭帯(関節包の補強として膝蓋靭帯あるいは筋の補助装置として

考えれば膝蓋腱となりますが、同義語としてください。)

膝蓋骨および膝蓋靭帯の両側には、内・外側広筋につづく腱膜が広筋の直行および交叉する支帯により

関節包を補強し脛骨稜上方に付着しています。


膝関節伸展機構の主要な伝達装置。

1、膝蓋靭帯

  大腿四頭筋腱からの続きであり、膝蓋骨下端から起こり脛骨粗面をつなぐ。

  この靭帯は、非常に強靭な線維束であり、大腿四頭筋の収縮力を、膝蓋骨を介して

  脛骨へと伝える張力伝達装置。


膝関節伸展機構の補助的な張力伝達装置。

 膝蓋骨および膝蓋靭帯の両側には、内側・外側広筋へと続く膜様の縦走線維束を

 内側膝蓋支帯(靭帯)および外側膝蓋靭帯(支帯)と呼んでいます。

2、内側膝蓋支帯(靭帯)

   起始は内側広筋で、膝蓋骨を介さずに脛骨の内側上端に広く付着。

  前方は膝蓋骨の内縁から膝蓋靭帯、後方は内側側副靭帯へと連なる。

  つまり内側膝蓋靭帯の緊張は内側広筋に依存している。

  内側膝蓋靭帯を介した牽引力は下腿の内旋トルクと伸展トルクを発生させる。

  この支帯(靭帯)の緊張は、伸展作用以上に膝蓋骨の内方牽引力が大きい。

3、外側膝蓋支帯(靭帯)

  起始は外側広筋であり、膝蓋骨を介さず脛骨の外側上端に広く付着する。

  膝蓋靭帯の外側にあり、膜様をなし、大腿四頭筋腱の外側からおこり、

  前方は膝蓋骨の外縁から膝蓋靭帯、後方は脛骨の外側顆の下側に至り、

  腸脛靭帯へつながる。

  外側膝蓋靭帯の緊張は外側広筋に依存しており、

  外側膝蓋靭帯を介した牽引力は下腿の外旋トルクと伸展トルクを発生させている。

  この支帯(靭帯)の緊張は、膝関節の伸展作用とともに膝関節の外方牽引作用が大きい。


○膝蓋骨

膝蓋大腿関節における大腿四頭筋の張力伝達装置として重要な要素ですね。

大腿四頭筋腱と膝蓋腱との間にあり、人体最大の種子骨です。

形状は上端を膝蓋骨底、下端は尖がって膝蓋骨尖と呼ぶ。

後面は大腿骨の膝蓋面と膝蓋大腿関節を作っています。

膝蓋骨の後面ほぼ関節軟骨であり、その4分の3が関節面となっている。

膝蓋骨の関節面の外側面は内側面よりも広くなっている。

中央部で高まっています。

また外側面と内側面の傾斜が違っています。

内側面は平坦もしくは凸状。

外側面は大きく凹状。


膝蓋骨の役割は重要です


touyou8syok9 at 19:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 

2011年11月17日

膝関節(11)

膝関節は非常に複雑な関節ですね。

このような関節のために形態的にも力学的にも非常に不利な関節です。

そのために、非常に強力な筋と強い張力をうける靭帯により安定した状態で動く必要があります。

膝関節の運動の基本は伸展でした。

この伸展機能は大腿四頭筋とその終末の腱つまり膝蓋靭帯に頼ることになります。

膝関節の伸展機構として、この良く知られた筋群と膝蓋骨と膝蓋靭帯になります。

膝蓋骨は大腿四頭筋の膝蓋靭帯に含まれる種子骨でした。

この膝蓋骨は大腿四頭筋の力で膝関節を伸展させる牽引力の支点あるいは

滑車のような役目になっており、作用軸を修正しながら大腿四頭筋の力の効率を高めています。

膝関節には膝蓋大腿関節と大腿脛骨関節で構成されておりますが、

膝関節における伸展機能の基本は、膝蓋ー大腿関節であり、

大腿ー脛骨関節は伸展機構の際の、大腿骨顆部と脛骨の関節運動における半月板の動き

あるいは靭帯のコントロールが重要な作用となっているように思われます。


まず今回は、筋について

膝関節の伸展には、大腿の前方に位置する筋

前大腿筋(伸筋)

第1層

○縫工筋:幅狭く人体で最も長い筋。
     
    起始:上前腸骨棘のすぐ下からおこり、斜め下内方に向かう。
    停止:扇状の腱をもって脛骨粗面の内側につく。

    作用:2関節筋であり、大腿を前方に曲げ、下腿を内転、かつ屈曲する。
       膝関節を屈するときは大腿を内方にまわし、また膝関節を伸ばすときは
       大腿をその位置に固定する。

第2層

○大腿四頭筋

 1、大腿直筋
   
    起始:2頭からでき、下前腸骨棘および寛骨臼上縁からおこり、合して紡錘状の筋腹をなし、
       膝蓋骨の上方で共同の腱にうつる。
    停止:膝蓋骨の底につく。一部は膝蓋靭帯を介して脛骨粗面につく。

    作用;2関節筋で大腿の挙筋、起立の姿勢では骨盤の屈筋
       膝関節の屈曲かつ下腿の伸展筋。

 2、内側広筋

    起始:大腿骨の転子間線の下部および大腿骨粗線の内側唇からおこり、
        斜めに下方に向かい共同腱に合する。
    停止:膝蓋骨の内側縁および上縁、中間広筋の終腱
  
    作用:下腿の伸筋、内側膝蓋靭帯の張筋

 3、中間広筋

    起始:大腿直筋に被われて大腿骨体の前面からおこり、下方に走って共同腱の中軸をなす。
    停止:膝蓋骨の底

    作用:下腿の伸筋、内側膝蓋靭帯の張筋

 4、外側広筋

    起始:大転子の外側面、大腿骨粗線の外側唇からおこり、下内側方に向かい共同腱に合する。
    停止:膝蓋骨の外側および上縁、中間広筋ならびに大腿直筋の終腱

    作用:大腿を外転する。

 5、膝関節筋:中間広筋の一部がわかれたもので、これに被われています。

    起始:大腿骨の前面下部からおこり、下行する。
    停止:膝関節包の上陥没


大腿直筋の両側には1層の縫工筋と大腿筋膜張筋が存在しています。

大腿筋膜張筋は上前腸骨棘からにおこり、大転子の前を経て腸脛靭帯にうつり下方に向かい、
脛骨の外側顆に付着する。

この2筋の膝関節の伸展作用は小さいく膝関節伸展の補助。

むしろ、伸展位の膝関節の安定性を高める作用が強い。


次に大腿四頭筋から靭帯にうつります。


touyou8syok9 at 21:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 

2011年11月10日

膝関節(10)

膝関節の形態で是非知っておきたい事柄。


○運動の可動域には個人差がある。

 特に膝関節の過伸展による反張膝は外傷や脊髄性小児麻痺などで診られるが、

 関節の柔軟な子供や女性などに多く遭遇する。

  
○膝関節は生理的には外反である。

 大腿骨幹部と脛骨幹部のそれぞれの解剖学的の軸は、外側170°〜175°の角度。平均は173°

 この角度を生理的外反と呼んでいる。

 脛骨長軸に対する大腿骨長軸のなす角度であり、生理的外反角は5〜10°

 このように一般には、膝関節は軽度外反位になっています。

 この反対に内方に屈曲すると内反膝という。

 内反膝が両側にあるとO脚といい、外反膝が両側にあるとX脚という。

 立位正面レントゲン像による大腿長軸と脛骨長軸の交点の外側角を立位膝外側角(FTA)と呼ぶ。
 下肢機能軸(Mikulicz線)とともに下肢のアライメントの評価とする場合が多い。


○下肢機能線(Mikulicz線)

 膝が伸展位にあるときは、前額面では大腿骨頭中心点、大腿脛骨関節裂隙中央、距骨滑車中心点は
 
 同一線上にあり、下肢の力学的軸を表しています。
 
 この軸が、両脚起立では垂直線に対して約3°の角度をなしています。

 
○レントゲン像によるアライメントの評価

 膝の内反および外反アライメントを評価する方法として、下肢機能線(Mikulicz線)を求める方法がある。

 Mikulicz線は正常な膝関節では膝2、5センチ以上内側または外側を通過する場合は病的。
 
 Mikulicz線の膝中心から偏位度と立位FTAの間には相関関係があり、偏位度からFTAを計算することが
 可能であるとされています。
 
 Mikulicz線が膝中心を通過するときの立位FTAは172°となる。
 
 一般に内側型膝OAでは立位FTAは180°以上を示すことが多く。
 
 グレードの進行とともに増大する。
 
 また、膝の屈曲拘縮や下腿の内旋が加わるとFTAは小さくなる。
 

○レントゲン上(荷重正面像)で膝OAの病期分類 (腰野の分類)

  グレード0  正常
  グレード1  骨硬化像あるいは骨棘を認める
  グレード2  関節裂隙の狭小化(3侈に)
  グレード3  関節裂隙の閉鎖または亜脱臼(5ミリ以上外側に偏位)
  グレード4  荷重面の摩耗または欠損(5ミリ未満)
  グレード5  荷重面の摩耗または欠損(5ミリ以上)

○Q角

 膝蓋骨中心と脛骨粗面を結んだ線と大腿直筋腱の長軸のなす角度。
 
 膝蓋骨外方不安定性の指標となっています。


○子供の膝の形態は6歳まで大きく変化する。

 歩行開始時の膝はO脚である。
 その後少しづつO脚は弱まり、2歳前後にはほぼ真直ぐな膝となる。
 その後は逆にX脚が進行して、3歳半でX脚は最大となる。
 3歳半を過ぎると逆にX脚は少しずつ弱まり、6歳頃に軽いX脚となり、以後はあまり変化がない。
 左右の膝の角度が同じであり、歩き始めてからO脚が改善しX脚にむかって行けばよく、
 また、3歳半からはX脚が改善してゆき、6歳ころには軽いX脚になれば問題はない。
 左右の膝の角度が異なったり、上に述べたような変化をしない場合はなにか原因となる疾患が
 潜んでいる可能性があると考える。

 このように年令によって下肢の形態が変化することは、実は股関節の発育と深く関係しています。
 2才頃までのO脚というのは歩行時股関節外転をとらせるため、股関節の臼蓋を発達させる役割。
 したがって、子供のO脚もしくはX脚というのは股関節の発達にとって深い意味がある。



touyou8syok9 at 19:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節