2015年04月

2015年04月30日

膝関節(181)

変形性膝関節症

足部について

内側型変形性膝関節症における足部のポイント

足部において外部膝関節の内反モーメントを可能な限り減少させ安定性を得ること。

(実際は骨盤⇔大腿⇔膝⇔下腿⇔距腿関節⇔足部になり運動連鎖が重要になるが)


足部の臨床の基本


1、距腿関節(足関節)の可動域の確保

 <理由>

   踵接地から足底接地において

   距骨下関節回内位で距腿関節の底背屈の切り替えが遅れ所要時間が遅れる。

   背屈モーメントを低下させる。

   足関節が背屈し、膝屈曲が増加することや中足趾節関節により足アーチの巻き上げ作用により

   立脚下肢への衝撃が吸収される推進力が増加する。

   歩行速度が速くなる。

   歩行速度の遅延は変形性膝関節症には不都合です。(前回のお話)

   足関節の背屈障害が多いというお話はすでにしました。

   そのために距腿関節を調節し正常な背屈の可動域を確保する。


2、距骨下関節を回外誘導させ、片足立脚位の安定性を増加させる。

<理由>

 後足部外反による足部の回内は、内側型変形性膝関節症に好ましくない。

 膝関節のアライメントとして重要なFTA(大腿脛骨角)と後足部外反の関係について、

  FTAが180°を超えればO脚(内反膝)、逆に正常より小さくなればX脚(外反膝)。
 
  変形性膝関節症の内側型では180°以上を示すことが多く、進行とともに増大する。
 
  当然、歩行において膝内反モーメントは増加する。

 FTA(大腿脛骨角)が大きくなるほど、後足部は外反する。

 FTAの増加と後足部の外反には、正の相関関係が認められる。

 後足部の外反は、膝関節の内反モーメントに影響を与えることとなる。

 踵骨の外反は足部に可動性をもたせ固定性がなくなり可動性が増加する。

 歩行周期の立脚期におけるのこの可動性増加は、足部全体を回内方向への動きを

 生じる。(足部における過剰な回内がおこる。)

  ※後足部の内反においても立位では足部の外反がみられ、過剰回内がおこる。
    すでに述べましたが、ここは複雑ですが是非理解してほしい。
  
 足部全体の回内は下腿を内旋させます。

 この下腿の内旋は伸展時の脛骨の外旋運動を妨げる結果となる。

  ※膝関節伸展時は脛骨が外旋する。→screw home motion

    変形性膝関節症では、この外旋運動が観察できなくなり、高度な変形では

    内旋運動が生じることが多くなり、膝関節内反変形のほかに加えて

    膝関節屈曲拘縮が多くなる。

 このような状況になると、

 脛骨関節面の立脚歩行初期においては大腿骨の回旋の中心は本来は

 脛骨の外側に位置するが、進行に伴い内方に移動する。

 脛骨関節面の立脚初期の大腿骨の回旋の中心

  本来は脛骨の外側に位置するが前方そして内方に移動する。

  末期の関節症では最終的には回旋が消失する傾向となる

  関節内方の軟骨面を破壊する。


 踵接地から足底接地において

  距骨下関節回内位では距腿関節の底背屈の切り替えが遅れ所要時間が遅れる。

  背屈モーメントが低下させる。


 変形性膝関節症で認められる異常歩行運動は、

 立脚歩行初期の急激な急激な足部外反運動をとらえることができる。

 足部外反は膝内反度の影響を受ける。


後足部において

1、距腿関節の背屈障害を改善し、背屈・底屈の可動域を正常化すること。


2、距骨下関節を回外誘導すること、


以上の2点は、内側型変形性膝関節症に有効と思われる。


次回は前足部




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2015年04月23日

膝関節(180)

変形性膝関節症

足部について

変形性膝関節症のお話から、足部のお話が長々と続きました。

なぜ? 足部のお話が長々と必要になったのか?

変形性膝関節症(内側型)の治療あるいは予防において、

 歩行時の荷重位において膝関節内反させる力のモーメント(外部膝関節内反モーメント)が働くと

 膝関節内側コンパーメントへの荷重量が増加します。

 膝関節には、膝関節内反・外反運動を抑制する大きな筋肉がありません。

 したがって、

 内側型変形性膝関節症には外部膝関節の内反モーメントを可能な限り減少させることが

非常に重要になるわけです。


臨牀のポイントとして

 1、歩行時における、股関節周囲筋群による骨盤と体幹の安定性を得る必要性が重要。

   大・中・小殿筋は股関節における骨盤と体幹の安定性に大きく寄与します。
   
   内転筋は抗重力筋として大腿骨を鉛直位の保持および外転筋と同時収縮することで

   大腿骨を寛骨臼蓋に対して求心位に大腿骨を安定させ股関節を安定させる。

   立脚期、初期両脚支持期、単脚支持期の外部膝関節内反モーメントを減少させるには

   膝関節伸展の筋力、股関節伸展・外転・内転の筋力を強化することが重要。 
  
   特に立脚初期においては、股関節外転モーメントを十分に発揮させることが

   立脚期、初期両脚支持期、単脚支持期の外部膝関節内反モーメントを減少させる。
 
 2、内側に対する荷重の問題だけではなく、歩行速度も影響する。

   歩行速度が遅いと立脚時間が長くなる。

   歩行速度が遅くなると立脚時間が延長することとなる膝関節内反モーメントが増大する。

   歩行速度が速くなると膝関節内反モーメントの減少にも通じる。

   歩行速度が遅いと軟骨破壊、骨髄内圧の増加、関節包や靱帯の伸張、局所的な虚血や

   滑膜炎などを引き起こし疼痛の原因となる。

   疼痛によってますます歩行速度が遅くなりますます内反モーメントが増加し

   悪循環を繰り返す結果となる。

   したがって歩行速度などの歩行能力を高めることは重要になります。

3、足部の関節は、直接に反床力が伝わり、間接的に下肢の膝関節に影響を与えます。

  当たり前といったら当たり前ですね。

  したがってどうしても足部の解剖や運動を知る必要がありました。

  内側型変形性膝関節症において臨牀では、

  膝内反モーメントを減少させる手段として足部を考えるということになります。


その足部は、現状では残念ながら非常に多くのストレスたとえば舗装された道路や靴下、

靴などを着用することで、足部の退化あるいは機能不全を引き起こしていします。

そのために、足関節を構成している関節の調節や機能向上が重要になります。

足部には26個の骨が存在して、関節は31の関節で構成されいます。

そして20の内在筋と呼ばれる固有筋が存在しています。

小さな足長(約25〜30セン前後の足)ですが、非常に複雑な構造で、しかも

立位において二本足での床反力や刻々と変化する関節の動き、足圧の軌跡移動は

無意識に行われている日常的な行為になります。

これらの足の構造や働きを理解し、日常の臨床に応用することは私にとっては荷の重い、

開けてはいけないパンドラの箱ではありました。

私の理解が十分ではないため、お伝えすることも不十分で理解しづらかったと思います。

機会を見つけて、もう一度足部に対してはお伝えするつもりです。・・・・・・・がその前に
  

本来の目的である、内側型変形性膝関節症において足部におけるポイントを

次回簡単に述べてみようと思います。

膝関節内反モーメントの軽減を目的とした足部のポイントですね。

これを終了して足部を終わろうと思っています。


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2015年04月16日

膝関節(179)

変形性膝関節症

足部について

前足部

後足部は横足根関節を介して前足部に作用します。

後足部回外(内反位・中間位)と比較して後足部回内(外反位)では有意に、

前足部の可動範囲が増加する。

つまり、

後足部回外(内反位)で前足部は強固になるので、

 立脚中期から前足部の接地ができず、

 前足部の急激な回内あるいは過剰回内が起こりやすい。

 第2、あるいは第4,5趾の内転・内反ハンマー趾変形、外反母趾、
 変形性膝関節症などを起こし易い。

 
後足部回内(外反位)で前足部は柔軟になるといわれています。

 立脚中期から推進期にかけて前足部荷重が大きくなると、

 前足部の剛性がなくなり過剰回内を生じ、加えて足関節背屈が起こる。

 第1および第5中足骨頭底側胝、足部および下腿筋群の疲労
 足趾の屈曲拘縮、膝の外側損傷などの症状を起こしやすい

 
このように実際は、前足部といえども後足部が基本になるのですが・・・・・・・

(実際は、距腿関節、膝関節、股関節・・・・・・と運動連鎖が重要になるのですが・・・・・)

前足部のみに注目すれば、話は単純になります。


特に前足部のみに荷重が加わる立脚後期の歩行において

 第1中足骨頭底側への荷重が大きいと前足部は回内(外反)する。

 第5中足骨頭底側への荷重が大きいと前足部は回外(内反)する。

つまり、

 第1中足骨頭を底側に移動すれば、前足部の回内誘導ができる。あるいは

 第5中足骨頭を背側に移動し易くすれば前足部の回内誘導ができる。

反対に前足部を回外に誘導しようとすれば

 第1中足骨頭を背側に移動し易くすればよい。あるいは

 第5中足骨頭を底側に移動し易くすればよいということになる。


また、立脚中期の時間的要素も影響を及ぼします。

これは、踵挙上が生じる時期は足圧中心が母趾球に移動する時期なので、

立脚中期の時間が早くなると、第1中足骨頭底側への荷重移動が早くなります。

立脚中期の時間が遅れると、、第1中足骨頭底側への荷重が遅れて短くなる。

(外側あるいは第5中足骨頭底側の荷重時間が長く大きくなる)


前足部でのポイントはもう一つ。

縦アーチの崩れている人には注意が必要。

 扁平足は足部の安定性と床反力の低下につながります。

 扁平足は、中足趾節関節が伸展してしまい、その代償で遠位部の指節間関節関節が

 屈曲して、足部が非常に不安定になっています。

 アーチの左右差のある人は崩れている側の足長が長くなっています。

 縦アーチが形成させると足長が短くなる。

身体の安定性には、内在筋を促通させシッカリ働かせ足アーチを挙上させる。

臨床的には、

 全ての中足趾節関節、指節間関節関節の調整が必要です。

 第1中足趾節関節、第1指節間関節関節の調整が重要になります。

 第5中足趾節関節、第5指節間関節関節の調整

 立方骨、第1楔状骨の調整は重要になります。

 その後に、内在筋のエクササイズも必要になります。

 以上に留意しながら素足の歩行訓練を行うことは重要になります。


臨床で単純に考えれば第1列が重要になります。

 第1中足骨頭と第2から第5中足骨頭の高さは同じが正常です。

 第1列の可動域の底屈5ミリと背側5ミリと同じ。

 第1列が背屈よりも底屈の可動域が大きいと異常。

  第1列が底屈では、前足部の外反と同様の症候がおこる。

 第1列が底屈よりも背屈の可動域が大きいと第1中足骨挙上。
 
  第1中足骨挙上では、第2中足骨底側胼、母趾趾節頭底側胼、
  足部および硬い筋群の疲労など

 第1足根中足関節、第1中足趾節関節、第1指節間関節関節調整が重要になります。















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2015年04月09日

膝関節(178)

変形性膝関節症

足部について

前足部について

前足部内反

 距骨下関節中間位において、前足部が最大回内したときに、

 後足部の底側面と前足部の底側面との位置関係が内反位にある。

 前足部内反の人は、歩行時に足底全体が床面につくためには、前足部の内側を

 床面につけるために、どうしても距骨下関節が回内する必要があります。

 したがって、歩行時に距骨下関節回内位となりやすい。
 
 歩行の立脚初期から過剰に回内する場合における足圧中心の移動は、

  踵接地はやや内側で始まり内側足底を通過し、踵離地で母趾球の内側を通り、

  第2、3中足骨頭付近で急速に母趾内側に移り足尖離地する。

 前足部での接地ができない場合は急激な回内が生じる。そのため足圧中心の移動は、

  踵接地はやや外側で接地し、足圧は踵離地まで外側足底を移動しつづけ

  第5中足骨底付近で急激に第4、3、2、中足骨底を通過して、母趾外側に移動して

  足尖離地する
 
このような前足部内反は多く存在します。

 土踏まずが落ちた足(回内した足)の約15%がこのタイプに属する。

 立位において後方からの観察では、アキレス腱は大きく外側に曲がって見える。

 前足部内反では、非荷重、荷重時ともに縦アーチが低くなっており、

             足全体が扁平化してしまっている。

             誰が診ても明らかに扁平足のタイプ。

  前足部内反の人は、第2または第4、5趾の内転・内反ハンマー趾変形、外反母趾、

              膝関節損傷などの症候を引き起こしやすい。

  後足部内反では、非荷重では、縦アーチは少し低い程度だが、

              荷重下では、さらに低下する傾向がある。

              扁平足が多い。

前足部外反

 距骨下関節中間位において、前足部が最大回内したときに、

 後足部の底側面と前足部の底側面との位置関係が外反位にある。

 前足部外反だと、歩行時は反対に距骨下関節回外位になりやすい。

 土踏まずがの高い足(回外した足)のほとんどがこのタイプに属する。

 堅いタイプと柔軟なタイプがあるとされている。

 立位において後方からの観察

  堅いタイプは、アキレス腱は大きく内側に曲がって見える。

  縦アーチは非荷重、荷重ともに高い

  柔軟タイプは、反対に足部回内による代償が観察されることもある

  縦アーチは、非荷重では高いが、荷重時はやや低下する傾向がある。

 前足部外反の人は、第1、第5中足骨頭底側胼胝、足趾の屈曲拘縮
  
              足部および下腿筋群の疲労、膝の外側損傷などの症候


基本的に歩行時は後足部の回内、回外が、中足部、前足部の動きを制限したり

回内、回外を誘導するとされています。

しかし、前足部の内反あるいは外反のアライメントによって、後足部が回外、回内

する理由もあるわけです。


臨床ではどのように対処するのでしょうか?


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