2015年05月

2015年05月27日

膝関節(183)

変形性膝関節症

足部について

内側型変形性膝関節症における足部のポイント

足部において外部膝関節の内反モーメントを可能な限り減少させ安定性を得ること。

後足部におけるポイント

 1、距腿関節の可動域の正常化(主に背屈障害の正常化)

 2、距骨下関節回外誘導


前足部におけるポイント

1、回内誘導・・・・・・・・・回内運動をし易くする。
  
  ○非抗重力時、抗重力時ともに縦アーチの低下
  ○扁平足の関係と問題
  ○外反母趾との関係と問題

2、趾把握力、圧迫力の保持

3、中足趾節関節(MP関節)屈曲、趾節間関節(IP関節)伸展させ足圧を安定させる。


臨床では、

 ○目的とする各関節の可動域の改善の確保

 ○目的とする各筋の改善

   短縮した筋の伸張、緊張した筋を弛緩、弱化した筋は促通させる。

   手技が様々ありますので治療されている先生にお任せすれば良いでしょう。

 ○目的とする各筋に対する運動療法など

   鍛えるのではなく、機能回復の目的で行う。

   目的関節の状況にあわせ教えていただいてからタイムリーな方法で無理せず行う。

保存療法として用いられているその他の方法

 ○距骨下関節回外誘導には外側楔状足底板の使用。

 ○扁平足や外反母趾にも足底板の使用あるいは予防装具などの使用。

   基本的な後足部の回外誘導には外側楔状足底板の使用されています。

   これは内側型変形性膝関節症の疼痛の軽減のため用いられます。

   ところが残念なことに、アメリカでは外側楔状足底板の使用しても、

   疼痛緩和には有効ではないことが明らかになったという報告があります。

   疼痛緩和には有効ではないことイコール回外誘導が無効ではないでしょう・・・・。が

   もし回外誘導に有効であれば疼痛の軽減にも有効だと思うのですが・・・・・・・・・

   理由は確かではありませんが、それだけ足部の運動が複雑であり

 単純に外側のみ高くする外側足底板を挿入するだけでは効果が認められないのでしょう。

 同様にその他の足底板や各種の装具の効果もハッキリとわかりません。

   最近は単純に足型の成型から製作されたインソール(足底板)が流行しています。

   確かに歩行には楽なようです。

   しかし、足部の機能改善や機能回復に有効かどうかは疑問です。

   足底板の製作は非常に複雑で手間暇と長い時間がかかると思っています。

   私見ですが足底板(インソール)そのものは本来の足機能にとっては不必要であり

   むしろ、足の機能の低下につながるように思っています。

   靴や靴下が足の機能低下に影響していると考えられているのに、

   さらにインソールという中敷きを挿入するという手段は如何なものか?疑問です。

   ある目的のため装着される各種のサポータなどが短期間には有効に働くが、

   長期にはかえって不都合が起こることはよく知られている事実です。

   同様に、各種のインソールも一定の目的(外傷など)によって短期間は有効でしょう。

   しかし、多くの場合にインソールや装置は日常生活で非常に長期に装着されます。

   長期の装着によって足の機能の向上あるいは改善するとはとても思えない。

   むしろ本来の足の機能低下に拍車がかかるように思います。

  
足部の機能回復で実施していただきたい自宅療法は「素足による歩行訓練」です。

<理由>

 1、素足による足底感覚の入力による立位の重心バランス調整の回復。

   人の立位姿勢の安定化に、外受容性感覚の機能面においては足底メカノレセプターからの

   求心性情報、関節の位置感および運動覚が重要です。

   足底部の感覚情報の入力減少は立位調整に影響を与える。

   重心動揺も同様の測定結果も同様の傾向を示し、足底部の感覚は立位姿勢の調節機能に

   重要な役割を果たす。

 2、素足歩行による下腿筋の筋活動の制御による重心バランスの回復

   足圧中心の急速な移動には、筋線維毅畫^殕獲茲龍擲萋阿関与し、

   その後の重心を最小限の偏位で押さえる働きが鏡維由来の筋活動によって生じる。

   足底メカノレセプターからの感覚情報が、これらの筋紡錘感覚神経の情報を抑制して

   下腿筋を制御しています。

 3、素足歩行による総合的な運動能力の回復

   歩行の実際は、視覚、前庭感覚、体性感覚が複雑に影響しているとは思われる。

   足底部の感覚入力の他に歩行の律動的なくりかえして行われる運動は、

   反射を含めた様々な感覚と運動機構が複雑に関与しているためだと思うので、

   単純に足底感覚にのみに原因を求めるのは無理があるかもしれません。

   しかし、遅い歩行や歩行開始直後においては、歩行の安定性とくに側方バランスの

   安定性には足底部の感覚入力の影響は明らかだとされています。

   繰り返し正しく行なわれる律動的な歩行訓練は反射を含めた様々な感覚と運動機構の

   改善、回復に有効な手段となると思われる。


素足で足底感覚入力に、正しい足圧中心移動を常に意識しながら繰り返し実施する

加えて歩行訓練は視覚、前庭感覚、体性感覚など足部機能の回復、向上のみではなく、

総合的な運動機能の改善、回復能力に役立つと思います。

自宅療法には様々あるが「素足による歩行訓練」は最も安全有効で確実な方法と思われる。


足部については今回で終わります・・・が必ずもっと理解してもう一度述べたいと思っています。

順序としては素足による歩行訓練の方法となるのですが、簡単には一度述べています。

(関連記事:膝関節153、154155を是非ご参照ください)


内側型変形性膝関節の原因となる症外部膝関節の内反モーメントを減少させるために、

1、股関節周囲筋群による骨盤と体幹の安定性を得る重要性。

2、足関節の重要性について述べてきました。

次は、関連している膝関節の屈曲伸展のモーメントについても少し述べてみます。





touyou8syok9 at 22:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 変形性膝関節症 | 足部について

2015年05月14日

膝関節(182)

変形性膝関節症

内側型変形性膝関節症における足部のポイント

足部において外部膝関節の内反モーメントを可能な限り減少させ安定性を得ること。

足部の臨牀のポイント

後足部におけるポイント

 1、距腿関節の可動域の正常化(背屈障害の正常化)

 2、距骨下関節回外誘導


それでは前足部のポイントは?

1、回内誘導・・・・・・・・・回内運動をし易くする。

<理由>

 足部は後足部と前足部の第1と第2中足骨を結んだ線・面が平行が基本となっています。

  回内していれば(線・面が内旋):前足部外反

  回外していれば(線・面が内旋):前足部内反

 正常歩行においては、

  足圧中心軌跡は後足部から中足部までほぼ外側を通って前足部で内側に抜けていく。
 
  後足部から中足部まで外方を通るほど距骨下関節外反の可動域が小さい。

  つまり、距骨下関節回外誘導は骨性、靱帯性の固定を増加し安定性が増加する。
 
  立脚初期と後期においては距骨下関節の回外筋活動は回内筋よりも優位に働く。

  前回までの距腿関節回外誘導の理由の一つでもありました。
 
 足圧中心軌跡は踵の外側接地して、外側サイドウエッジを通り、最後に親趾を通り抜ける。

 足底接地後は、立方骨は常に接地している。

 歩行接地期は、第5中足骨底は常に接地しているがあくまでも足圧中心軌跡は母趾に移動する。
 
 最終には踵が挙上し、母趾側に足圧が移り母趾を抜けていき、遊脚相に移る。

 つまり、

 最終には踵が挙上し、母趾側に足圧が移動すると第1中足骨頭底側に荷重が大きくなり、

 第1中足骨頭は床面の底側にしっかりと着地固定あるいは移動しやすくなる必要があるので、

 立脚後期において前足部は後足部に対して回内誘導(回内運度がスムーズ)になる必要がある。

○前足部の内反の人(外旋)は非抗重力時、抗重力時ともに縦アーチの低下がみられる。

  内側縦アーチ低下は下腿内旋運動を増強し、膝関節アライメントの異常を引き起こし
 
  膝関節不安定により、内側膝関節に退行性変化を引き起こしやすくなる。

○扁平足の関係と問題

  内側タテアーチ低下は過度な回内運動を引き起こす

  立脚期に下腿内旋運動が増加し膝アライメントが異常になる。

  (過剰回内の人は当然扁平足になり易いが、

   股関節の外旋力のある人回外足の人でも、内側アーチが崩れている人は

   着地時には膝関節は外方に向いたまま脛骨が内旋してしまうので問題です。)

○外反母趾との関係と問題

  正常な動作がうまくいかないと床から持ち上げられ中足骨は持ち上げられ内方に広がり

  内反して相対的に母趾がさらに外反してしまう.結果となり悪循環を繰り返すこととなる

  外反母趾は母趾の支持性を低下させ母趾または足趾側への重心移動が抑制される。

  これらの結果、荷重のタイミングの移動を遅らせる結果となる。


2、趾把握力、圧迫力の保持

<理由>

  足趾把握力は足部の外在筋である長指屈筋、長母指屈筋などの足底屈底筋の収縮。

  ただし、これらの足部外在筋の収縮による足関節底屈作用にたいしては、

  前脛骨筋が同時収縮することによって、足関節の肢位を保持かつ足趾が保持できる。

  結局、足趾保持力の発揮には前脛骨筋の収縮が必要となる。

  前脛骨筋は距腿関節背屈と距骨下関節回外の作用を有していることも忘れないこと。

  正常歩行において、

  外在筋においては立脚初期には前脛骨筋、

  立脚後期には下腿三頭筋などが大きく活動することが必要になる。


3、中足趾節関節(MP関節)屈曲、趾節間関節(IP関節)伸展させ足圧を安定させる。

  <理由>

    不安定な足部はMP関節伸展してIP関節が屈曲している。

    第1MP関節の伸展させることは、前足部の回内誘導にもつながる。


前足部においは、1、2、3はすべて関連しています。

前足部はあくまで後足部が基本になり後足部と連動して関連することとなります。


touyou8syok9 at 20:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 変形性膝関節症 | 足部について