2015年08月

2015年08月27日

膝関節(195)

変形性膝関節症

2、骨格筋由来の悪循環を改善する。

   骨格筋は紡錘体の形をした丈夫な筋膜(主にコラーゲン繊維からなる。)に包まれており、

   両端は腱によって別々の骨に固定されており、筋が収縮し関節を動かしている。

   拘縮には、筋膜のみが関与し筋線維は関係ないと思っていました。

   しかし・・・・・・・・・・・・・


   筋膜は可逆性に富んだ組織であるが故に、不動という環境に強いられると

   (ギしプスやサポーター等あるいは疼痛からの逃避性姿勢、あるい不良姿勢等々)

   骨格筋は弛緩位で不動化するとその長さが短縮し、逆に伸長位では長さが延長する。

   これらは筋線維と筋膜の双方で見られるが、筋線維のほうが筋膜の変化より先行する。


   ん!!?? これはやっかいな問題です。

   私は結合組織のなかでも機能的に抗張性の強いコラーゲン線維(膠原組織)や

   伸張性の大きいエラスチン(弾性線維)の多い筋膜の方が先行し問題・・・・・・・・・

   だと思っていました。

   実際臨床においても筋膜に対応している手技は非常に多く存在しています。

 マイオセラピーは、その代表格で知られています。

  
   筋に対しては、後の述べる筋、腱の感覚器の利用したりしますが、筋そのものには

   筋収縮のパワーあるいは痙攣という点には着目していましたが、関節拘縮という

   可動域制限にはほとんど着目していなかったのです。


   そこで筋肉を要点のみ少し復習

   筋肉は多数の筋束からできており、薄いコラーゲン膜でおおわれ筋線維束を保護しています。

   筋線維は細長い細胞です。

   筋線維には筋原線維がぎっしり詰まっており筋肉の収縮単位となっています。

   筋原線維の主な成分はアクチン(I帯)とミオシン(A帯)というタンパク質。

   筋原線維はサルコメアとという単位が連なっており、「Z線」という仕切りで区切られている。

   筋収縮は、ミオシンフィラメントの間にアクチンフィラメントが滑り込んで起こる。

   (ATP分解、カルシウムイオンなどが関係します。)

   筋収縮は、Z帯とI帯が滑り込んで収縮する。

   私は、大まかにこれぐらいしか知らなかったです。・・・・・ところが筋には、


   1、コネクチンというタンパク質の存在

   コネクチンは1977年に発見された骨格筋の弾性タンパク質で分子量300万、長さ1μm。

   ミオシンフィラメントを両側から支持し、ミオシンフラメントを筋節中央に位置するように働く。

   バネのような伸縮する構造を持っており筋線維の伸縮性が発揮させる。

   つまり、筋繊維自体を伸長しても受動的張力を発せれるのは、このコネクチンの影響。

   しかし、まだまだこのタンパク質は研究されたばかりで不明な点は多いとのコトです。

   2、カルシウムイオンの問題
  
   これは、関節が不動などに陥れば筋細胞内のカルシウム濃度が上昇して過収縮の

   筋繊維が出現し、筋繊維の壊死に陥る可能性が有り、筋線維そのものの円滑な

   収縮・弛緩が困難になる。

   このような過収縮は筋線維の一部に見られる者であるが、骨格筋全体にはどのような

   影響を及ぼすかは、明らかでないとされています。

  3、筋紡錘の変化

   筋紡錘は、筋収縮・弛緩の制御に重要な役割がある。

   不動によって骨格筋の感覚器である筋紡錘も、機能的にも解剖学的にも

   変化するといわれている。

   影響はあるが、不動による筋紡錘の変化が関節可動域制限の発生にどのように

   関連しているかは、まだ明らかにされていない。


以上を考えると、可動域制限、拘縮に対して筋そのものはまだまだ不明な点が多い・・・・・が

明らかに影響しそれが筋膜より先行するという事実です。

勝手に解釈すると、

まず筋が先行して可動域制限に影響を与え、筋膜が可動域制限あるいは拘縮を

完成させるということでしょうか?。


臨牀では

関節を動かす・・・・・当然で当たり前で単純ですね。

意識させて筋収縮をさせる。自動運動で関節を動かす。

動かしたい方向に自動運動をしていただく。・・・・・・・・・筋力をつける意味ではありません。

この自動運動はわずかな筋収縮を起こさせ上記1、2、3の働きを正常に鼓舞させ、結果的に

関節可動域を拡大させるためです。

自動運動させながら可動域を拡大させる方法があればさらにグッドです。

私の場合、膝関節に関しては屈曲・伸展の触圧覚刺激法を入力しながらの膝関節の

自動運動を行っていただきます。

他動的運動より効果的です。


加えて筋膜を正常化させる。これは様々な手技が多くあります。

筋の収縮・弛緩をジャマさせている筋膜が正常に近くなると筋の力が入りやすくなります。


そして再度、自動運動をさせる。

 

touyou8syok9 at 21:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 | 変形性膝関節症

2015年08月20日

膝関節(194)

変形性膝関節症

臨床では、前回を念頭に置いて

まず、本当に屈曲できないのか? 可動域の制限は?

強直は? 拘縮は?


1、膝関節の炎症による疼痛、浮腫、腫脹などのために屈曲できないだけなのか?

   疼痛の悪循環の影響? 血行、リンパ循環の影響等々?

2、膝関節周囲の筋緊張や、筋短縮などのために屈曲できないのか?

   不動の影響?筋スパズムの影響?筋膜の影響?靱帯の影響?関節包の影響等々?

3、末梢神経支配による影響はないのか?

   膝関節の支配神経は? 各種の神経反射の影響等々?

4、膝関節の裂隙がどの程度あるのか?

5、骨棘がどの程度形成されているのか?


4と5は整形外科でX線写真での確認は絶対に必要です。

変形性膝関節症と診断された人は必ずX線写真をご自身で保管しておいてください。

経過観察のために非常に重要です。

強直してしまってるなら、残念ながらどうしようも無いですね。

拘縮のある場合は、拘縮に至った原因を排除する。


変形性膝関節症において膝関節が強直に至った場合あるいは、

膝関節の変形による関節裂隙が狭くなってしまって骨と骨がぶつかってしまう場合

膝関節の最終域の感覚が患側の異常な最終域感が骨と骨の場合は、残念ですが

関節可動域制限の改善は見込むことはできません。

可動域の評価は膝関節(107)での関節の終末感( end-feel )分類が重要で

必ず最終域の確認が必要です。


拘縮に対しての予防あるいは拘縮の治療は上記の1,2,3が総合的に必要。

これまでも述べていますが・・・・・・・・・

変形性膝関節に限らず関節の治療として基本的な事柄なので要点をまとめてみます。


第1段階は

疼痛の消失。

  疼痛や炎症は浮腫や腫脹を出現させ関節可動域制限に発生。進行に影響を与える

  疼痛は全てに影響を与えるので、痛みの悪循環に陥らせない。

  疼痛という侵害刺激は感覚神経、運動神経、自律神経に影響を与え

  骨格筋の筋収縮、血管の収縮、局所の乏血、酸素欠乏をおこし発痛物質あるいは

  軟骨破壊物質をさらに生み出しさらなる疼痛を発し悪循環をおこします。

  長期の疼痛は関節を不動に陥れ、骨格筋の圧痛閾値の低下を引き起こし、疼痛に対して

  過敏になる。

  加えて離れた場所の皮膚への軽い刺激でも痛がるようになる。
 
  慢性痛あるいは不動を発すると機能障害、関節可動域の制限を起こす。

  長期につづくとでさらなる関節不動がおこりさらなる悪循環となる。

  何度も述べているように疼痛はとにかく減少させましょう。

  すでに述べているように治療では様々な方法があります。

  ご家庭で実施できるのは何度も伝えていますが、アイシングですね。

  膝関節を包帯でアイシングする行為は炎症、疼痛、浮腫の減少に効果的です。

                                  
次に、骨格筋由来の悪循環を改善する

  
  

touyou8syok9 at 23:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 変形性膝関節症 | 膝関節

2015年08月06日

膝関節(193)

変形性膝関節症

関節の強直と拘縮

強直

先天性強直:先天性骨癒合症

後天性強直:線維性強直、骨性強直

  結合組織の問題により発生する線維性強直

    関節の対向面の一部または全部が結合組織で癒合したもの。

    一部の場合は多少なりとも他動的可動域が残っていることもある。

    多くは拘縮が進行した結果しょうじたもの。

    強直してしまえば非可逆的変化に至っているので観血的治療以外には改善は見込めない。

    関節包以外の関節周囲軟部組織も非可逆t的変化に至っている場合がほとんどであり、

    関節面に発生した結合組織を観血的に取り除いても改善はあまりみられない。

  関節リウマチなどみられる骨破壊後の骨性強直

   関節の対向面が骨組織で結合され、両骨端の骨梁は連続して1本の骨のようになる。

   他動的関節可動域は全くいっていいほど消失する。


このように強直に至ってしまえば。

強直は関節内外の組織が非可逆的変化に至っているため

残念ながら回復は無理ですね


では拘縮は?

関節拘縮の分類

1、皮膚性拘縮

   瘢痕治癒後に発生する瘢痕拘縮がほとんど

   熱傷の場合は兇△襪い廊慧戮凌身蘓質悗稜傷

2、結合組織性拘縮

   皮下組織や靱帯、腱、腱膜などによって構成される組織

   筋膜に起因する拘縮も含まれる。

3、筋性拘縮

   骨格筋の短縮や萎縮が原因とされ、

   筋膜などの変化も起こるため結合組織の問題も合併している場合が多い。

4、神経性拘縮

   反射性拘縮:疼痛が強く発生すると、反射的に筋スパズムが起こり、痛みから

            逃れたい逃避肢位をとり、これが長くつづくと発生する。

   痙性拘縮:筋緊張亢進のため発生

           典型は、痙性麻痺を伴う中枢疾患

   弛緩性麻痺性拘縮:拮抗筋と主動筋の筋力のアンバランスで発生

           典型は末梢性神経障害に伴う骨格筋の弛緩性麻痺

5、関節性拘縮

   滑膜や関節包、関節内靱帯などの拘縮なので2の拘縮と考える

実際には1、2、3、4,、5が総合的に関与している。


もう少し、明確な分類

 皮膚性拘縮
  
  皮膚および皮下組織の伸張性の低下によっておこる拘縮

 筋性拘縮

  筋線維自体の伸張性が低下した場合

  筋膜の伸張性が低下した場合

 靱帯性拘縮

  靱帯の伸張性が低下したことによっておこる拘縮

 腱性拘縮

  靱帯の伸張性が低下したことによっておこる拘縮

 関節性拘縮

 関節包(滑膜も含む)の伸張性が低下したことによっておこる拘縮

拘縮は関節周囲の軟部組織が可逆的に変化したものととらえられているので、

改善を促すことが可能だとされています。


要は結合組織性の拘縮である、皮膚・皮下組織、筋・筋膜、靱帯、腱、関節包が

原因によっておこる拘縮ですが、特徴があります。

 この中では、靱帯と腱はコラーゲン線維が密な構成で、組織の長軸方向に対して

 コラーゲン線維がほぼ平行に走行しているため、元来、伸張性に乏しい。

 皮膚・皮下組織、筋膜、関節包は、コラーゲン線維が密な構成であるが、

 組織の長軸方向に対してコラーゲン線維が様々な方向に走行しているため、

 元来、伸張性に富んでいる。

 筋は神経性拘縮である痙縮や筋スパズムなどの中枢・末梢神経の影響で

 筋収縮が惹起されたことに由来した拘縮

 あるいは、

 筋節長の短縮や筋原線維の配列の乱れ、Z帯の断裂など筋繊維自体が

 器質的に変化すると筋原線維の滑走が制限される可能性があるため。

これらの特徴も理解しておくと役立ちます。

 
とにかく、拘縮に至ると、その改善には非常に多くの時間と手間暇がかかります。

これら関節構成体の器質的な変化が可逆的だといっても、関節可動域制限の発生あるいは、

ギプスやサポーターによる不動の期間の経過が長くなればなるほど困難になるのは

理論的にも当然といえます。


まずは、拘縮を作らないことですね。

ヒツコイようでなんども言いますが、完全に伸展できる膝関節が第一の治療目標です

膝関節がわずかにでも伸展できない時点で完全伸展できる膝関節を作るることが

最も重要なのです。

わずかな角度でも屈曲位拘縮を作らないようにすることが重要です。

次に、拘縮に至った場合には早期に正常な可動域を回復、改善させる。

拘縮が進行してしまった関節の場合には、

前回述べたように少なくとも、膝関節の可動域が屈曲角度120°以上の確保。

できれば130°以上できる膝関節を目指す。


今回は知っているようで意外と理解していない強直と拘縮の復習でした。

どうでしたでしょうか?なんとか対応できそうでうか?

臨床でアプローチする方法が見えてきませんか?




touyou8syok9 at 22:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 | 変形性膝関節症