2015年09月

2015年09月17日

膝関節(198)

変形性膝関節症

1、第1段階は、疼痛の消失。

  疼痛の悪循環 血行、リンパ循環の影響等々を改善

2、骨格筋由来の悪循環を改善する。

   骨格筋は大くわけ筋線維と筋膜に分ける。

   骨格筋は弛緩位で不動化するとその長さが短縮し、逆に伸長位では長さが延長する。

   筋線維と筋膜の双方で見られるが、筋線維のほうが筋膜の変化より先行する。

   つまり、臨床において関節可動域の制限は関節拘縮に至るまでは筋膜をターゲットに行う。

   筋線維をターゲットにするには、筋紡錘による反射がある。

   多種多彩な理学療法が考案されています。

   その多くは、筋抑制、筋促通反射や高次中枢を総合的なコントロールを利用する。

   もちろん、1の疼痛などがあれば、屈曲反射が発生しますので、疼痛を与えずに行う。

   一概にはいえないが、これら反射を利用した手技にも利点、欠点があります。

   利点は、

    反射そのものは一瞬に引き起こされるので速効性があります。

    デモンストレーションには絶好な手技です。

    初期の可動域の改善にはとっても効果的です。

   欠点は、

    効果の持続性が弱く、戻りやすい。
    
    筋膜などが短縮してしまうと効果が現れにくい、あるいはスグに戻る。

    慢性化あるいは固定化された可動域制限には効果が現れにくい。

  筋抑制、筋促通などの反射を応用は初期の関節可動域制限には非常に効果があり
  
  加えて速効性があるので非常に有効です。

  ただ多種多様な原因でおこっている変形性膝関節症を含めた関節の可動域制限などは

  筋膜に変化が見られるので、この方法のみでは少し無理があるyぷに思われる。

  したがって、骨格筋由来の悪循環を改善するには筋膜の治療も平行して行う。

  
  筋膜の変化をターゲットとする。

  筋膜の変化・・・・・・・・以前詳しく述べていますので簡単にポイントを、

    筋軟化:くぼみ(急性病変)

    筋硬化:くぼみのまわりにあるやや硬い部位(急性病変)

    筋スパズム:痛み刺激に対する一過性の防御的筋収縮(急性筋スパズム)

            長時間にわたる筋緊張(慢性筋スパズム)
    
    筋浮腫:重力に影響されるむくみ
    
    筋ゲル:重力に影響されないむくみ(慢性病変)
    
    芯:触知可能な結節あるいはバンド様の硬い部分
    
    筋硬結:上記の芯と筋ゲルを合わせたもの。トリガーポイントも含まれます。

   慢性期にあらわれるとされている筋スパズム、筋浮腫、筋ゲル、芯、筋硬結の処置は重要。

    芯、筋硬結

     局所的なアプローチで多種多彩な手技があります。

     要は、筋の収縮をジャマしている物を取り除いて筋の長さを回復させ筋の正常な

     収縮・弛緩を回復させる。

     筋の長さを正常化させることは、筋膜のコラーゲンの正常化という一面と

     筋紡錘あるいは腱紡錘も正常に働きやすい環境を作り出す一面がある。

     筋膜を正常化すると当然、関節可動域の正常化あるいは筋力が発揮しやすくなる。

    筋スパズム、筋浮腫

     これらは、疼痛や筋短縮を起こしている筋軟化、筋硬結がなくならないと、

     二次的に起こっている筋スパズム、筋浮腫は無くならない。

     日常的な生活あるいは各種類の手技が侵害逃避反射を起こすため

     「くすぶった炎症」が再び引き起こされ増悪したり寛解したりする。

     このあたりが臨床での最大のネックで機械的刺激による炎症、疼痛、循環障害、筋スパズム、

     筋浮腫、筋の伸張性(柔軟背させたり性)などを観察しながら総合的に行わないと、せっかくの

     マイオセラピー等の手技がなんのためも治療か?わからなくなってしまう。

     局所的なアプローチがしづらく生理的アプローチが必要とされていました。

     このようなことがあるので、臨床では各種の鎮痛剤が服用されます。

     確かに筋スパズム、筋浮腫に有効な手技が非常に少ない様に思う。

     筋膜の変化はこのように関節可動域制限あるいは拘縮の大きな原因になるので、

     筋膜をターゲットとした治療が必要になる。



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2015年09月10日

膝関節(197)

変形性膝関節症

2、骨格筋由来の悪循環を改善する

前回述べた意識外脊髄で起こっている反射機構のほかに

運動を行う場合には意識外において反射のみではなく高次の運動コントロールが働きます。

筋紡錘の報告によって無意識にしかも一瞬に精密にコントロールされています。

非常に複雑な回路で、詳しくは専門書に譲りますが・・・・・・・

臨床では拘縮を含め各種のリハビリテーションはこれらを利用されている手技が多く存在します。

本来のお話から少し横道にそれ私自身も理解していない点も非常に多いですが・・・・・・・・・

筋肉の運動を理解するために知っておくことは必要です。


●筋肉の協調運動

 筋紡錘からの信号は脊髄から伸長反射経路だけで無く、脊髄を上行して脳幹部に達する

 ここで複雑な回路をつくるとされている。

 筋収縮・筋紡錘の信号→感覚神経→脊髄後根→脊髄前根→運動神経→筋
                         ↓
                       ※脳幹部へ 
 
 手足は自由意志によって動かすが、手足の運動はたえず筋紡錘からの報告によって、

 無意識に精密にコントロールされる。

 これは、伸張反射と違い、コントロールすべき運動が大脳皮質の自由意志によって生じる。


運動には、大脳、脳幹(中脳、橋、延髄)小脳、脊髄のそれぞれが関与している。

  小脳

   鼻指鼻テスト・指鼻テストに見られるように、大脳の自由意志と骨格筋の動きとの間のズレを

   最少に修正するように働いている。 

   個々の反射をコントロールし運動をいかに上手に調節していく。

  脳幹は、中脳、橋、延髄から成り、延髄の下端は脊髄につながっている。
  
   中脳には移動運動、特に歩行運動に重要な中枢。

   脳幹は、大脳から受けた指令をもとに、複数の筋肉を協調させる詳細な運動指令を

   作り出す。

   日常行動における基本的な動作のパターンは脳幹レベルの「パターン形成回路」に

   埋め込まれており、其れが、脳からの指令や末梢からの感覚入力によって、駆動される。

  大脳は大脳皮質と大脳辺縁系
   
   大脳辺縁系は、脳幹と大脳皮質を結ぶ位置して大脳皮質と脊髄を結ぶ神経路になる。

   大脳辺縁系は、視床、視床下部、海馬、脳弓という生命活動に直接関係する機能組織が
             存在する

             食欲、睡眠、覚せい、体温の調整を行う。

             運動に関しては身体の平衡を司るが海馬にも運動に関わる領野がある。

   大脳の表層は大脳皮質と呼ばれて中心溝という溝が走っている。

   中心溝の前側には、 

    大脳皮質の運動野(4野)、運動前野・補足運動(6野)、前頭前野(9野)が存在する。

    運動野(4野)の第五層には錐体細胞が多く存在するので特に運動に関する働きが大きい。

    この錐体細から、脳内の様々な神経核や小脳に神経路が伸び、各々の神経核からは

    脊髄に神経路が伸びる。

   中心溝の後側には、

    体性感覚野(1、2、3野):感覚に関係し、知覚や情緒などの感覚反応

    補足体性感覚野(7野)がある。

  錐体細胞から延髄を通り、脊髄に直結する神経路は錐体路と呼ばれる。

  この錐体路が、運動の制御にかかわる最も強力な神経の経路となっている。

  錐体細胞のうち、錐体路を形成するものを特に錐体路細胞と呼ぶ。

  錐体路は、大脳皮質の運動野(4野)、運動前野・補足運動(6野)から出て、延髄を通過し

  脊髄に達する神経線維の束でできている。

  この錐体路は

    この錐体路は力の発揮に直接的に影響を与えている。

    脊髄から筋肉を収縮させるアルファ(α)運動神経が筋肉にのびており、感覚器である

    筋紡錘からの情報をフィードバック(ガンマγ運動神経の働き)して筋肉の緊張を調節する。

    筋肉や腱の感覚受容器からの情報は、脊髄をさかのぼって脳に伝えられ、小脳や脳幹

    大脳皮質の制御を経て筋肉にその結果が反映される。

    たとえば、卵のような簡単に握りつぶせる物体においても、片手で割れない微妙な力で

    卵を握り、コツンとぶつけて殻に少しのヒビをつけ片手で殻を割り中身だけを取り出す

    行為などが少しの学習や慣れにより、一連の動作を一瞬にして可能にするわけです。

   このように 大脳は、
   
    運動を発生させることができ、

    イメージを作り出すことができ

    運動全体を統合する

  臨床ではこれらを利用した様々な手技あるいは訓練が行われることとなる。


  

   

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2015年09月03日

膝関節(196)

変形性膝関節症

2、骨格筋由来の悪循環を改善する。

骨格筋は随意筋ですのでご自身の意思によってコントロールできます。

筋収縮が自由意志によってコントロールできるので筋トレーニング等は実施し易い。


ところが、自由意志にならない場合がある。


それが筋には筋紡錘という感覚器による反射があるためです。

本来は筋の傷害を防止するため、あるいは正常な関節運動を調節するための反射です。


●伸張反射

 1、本来は、姿勢を保つために収縮するための反射です。

  日常においては抗重力筋という筋は重力により常に強力が働く必要がある。

  二本足で生活をしている人間はこの抗重力筋の収縮が無ければ立位生活が不可能です。

  二本足で立ち上がろうとすると、くずれ落ちてしまいます。

  宇宙飛行士が地球に生還すると重力という力で正常に歩行できなくなるコトで有名です。

  これらは、意識して抗重力筋を収縮させている訳ではありません。

   ※抗重力筋の代表筋:大腿四頭筋、大腿三頭筋、ハムストリング
                 大・中殿筋、脊柱起立筋、腹直筋、腸腰筋
                 広背筋、僧帽筋など

  常に重力によって筋が引き延ばされると、筋に存在する感覚器である筋紡錘も引っ張られて

  活動電位を繰り返し発生します。

  この信号が→感覚神経→脊髄後根→脊髄前根→運動神経→抗重力筋が収縮
                     ↓
                  ※脳幹部へ

 2、特定の筋を受動的に引き伸ばされるとその筋は対抗して収縮しようとする。

  これは筋紡錘が、これ以上伸長されるとダメージを受けないように反射的に働く。

  膝蓋腱反射はこの伸張反射をこの反応を利用した検査方法です。

   膝蓋腱を瞬間的に叩く(大腿四頭筋が引き延ばされる)
   伸張反射がおこり大腿四頭筋が収縮する
   下腿が一瞬に伸展する。

  一般的に行われているストレッチなどでは注意が必要です。

●相反抑制が存在する。

 伸張反射とならんで身体運動のコントロールに必要な筋紡錘が働く反射

 この反応は、本来無意識に行われる関節運動を滑らかに行うためにコントロールする。

 関節を伸ばす伸筋と曲げる屈筋との間でおこる反射です。

 伸張反射はほとんどすべての筋にみられるが、一つの関節に対する伸筋と屈筋の間では、

 伸筋に伸張反射がおこっているとき、同時に屈筋の運動ニューロンは抑制される。

 きわめて単純にわかりやすく言うと、

 伸筋が収縮している時、その反対側の筋である拮抗筋である屈筋は抑制されて弛緩している。

 反対に、屈筋が収縮しているときは伸筋が抑制されて弛緩している。

 これは伸筋からのa線維が抑制性介在ニューロンを介して屈筋の運動ニューロンに

 接続しているためにおきるためIa抑制(相反神経経路)とも呼ばれています。
  
 筋紡錘→ Ia神経線維→運動神経→拮抗筋の収縮という神経経路になります

臨床では、この相反反射を利用したストレッチはよく利用されます

 たとえば主動筋を大腿四頭筋、拮抗筋をハムストリングとして大腿四頭筋を等尺収縮させる。

 相反抑制を用いたストレッチのハムストリングに伸張性が得られる。


ついでに、腱にもこのような感覚器があります。

それが、腱紡錘(ゴルジ終末)という感覚器です。

筋の張力を感知する受容器で筋ー腱移行部に存在します。

求心神経はb線維です。

b線維は脊髄において運動ニューロンの活動を抑制しており、これをb抑制(自己抑制)と呼ぶ。

b線維とはある筋肉が収縮するとその筋にある腱紡錘が興奮してその筋の収縮が抑制される。

臨床では筋短縮に、この腱紡錘によるb抑制もよく応用されます。

たとえば、目的とする筋を等尺収縮させ脱力させると目的とする筋が緩む。


臨床においてIa抑制、b抑制を利用するストレッチの方法はどちらも等尺性収縮を

利用しているので、一般に行われているストレッチとは少し違います。


神経線維の種類

     求心性線維
      a群線維:筋紡錘の1次終末(筋紡錘螺旋型終末)から出る線維。
      b群線維:腱紡錘から出る線維。
      況伽維:筋紡錘の2次終末(筋紡錘散型終末)から出る線維。

     遠心性線維
      α線維:筋紡錘内筋線維を支配する、閾値が低く太い線維。
      γ線維:筋線維(錘外筋線維)を支配する、閾値が高く細い線維。

長くなったのでここまで、
 
     

touyou8syok9 at 23:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 | 変形性膝関節症