2016年09月

2016年09月29日

膝関節(240)

変形性膝関節症

膝関節の手術のつづき。

3、人工膝関節置換術

  変形性膝関節症の手術で日常に行われています。

  最近では一般的な治療になりました。

  現在の変形性膝関節症の手術の主流です。

種類

1、全人工膝関節置換術(TKA)

変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、

金属やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工膝関節で入れ替える。

人工関節の三つのコンポーメント

 1、膝蓋骨(お皿):高分子ポリエチレン製

 2,大腿骨部分はコバルト、モリブデン、クロームなどからなる錆びない合金のコンポーメント
 
 3,脛骨に接する部分はチタン合金に厚さ約9ミリの高分子ポリエチレンの板(インサート)
   関節軟骨の代わりにはめ込まれいるコンポーメント

 以上、大腿骨部、脛骨、膝関節の三つのコンポーメントを各々の骨に埋め込みます。
 
 (膝蓋骨のコンポーメントは必要に応じて温存される場合もあるようです。)

 人工関節のコンポーメントを埋め込む方法は患者さんの年齢や骨の形状、質によって、

 骨セメントを用いる場合とセメントを使用せずに直接骨に固定する場合とがあります。

2、単顆人工膝関節置換術(UKA)

 膝関節のすべてを人工物に置き換える全人工膝関節置換術(TKA)と違い、

 悪くなっている部分の大腿骨の内側あるいは外側(のどちらかだけを人工物に

 置き換える手術です
  
 単顆型人工関節にはいくつかの種類がありますが、

  〇脛骨コンポーネントにインサートが固定されるタイプ(固定型)と、

  〇膝の動きに合わせて脛骨コンポーネントの上でインサートが動くタイプ(モバイル型)の

  上記の2種類に大別され、同じくらいの割合で使われています。

 TKAが総入れ歯とすればUKAは部分入れ歯と例えられたりします。

 したがって、膝関節のその他の部分を温存できまる利点があります。

 特に前十字靱帯と後十字靱帯を温存できるので、膝関節のより生理的な動きが

 期待できる。

 TKAより侵襲は少ない

 内顆、外顆の両側がだめな場合は使えない。→TKAになります。

 膝関節の動揺性が強い場合や年齢によってもUKAはダメな場合もあります。

人工関節の適応となるような症例の多くは、膝関節全体が傷んでいることが多いため、

現状では全人工膝(ひざ)関節置換術(TKA)が実施される傾向にあるようです。

ただ初期の変形性膝関節症においては、膝の内側あるいは外側だけが傷む場合があります。

このような場合に単顆人工膝関節置換術(UKA) が選択されます。

手術の選択は人工手術の専門医によくご相談して実施してください。


医師に手術を勧められました。迷っています。

これも時折、質問されます。

手術を実際に行えない私に聞かれても困る場合も多いのですが・・・・・・・・

次回に、



touyou8syok9 at 23:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 | 変形性膝関節症

2016年09月15日

膝関節(239)

変形性膝関節症

膝関節の手術のつづき。


2,高位脛骨骨切り術(THO手術)

  ご自身の膝関節部を温存しアライメントを矯正する手術です。

  脛骨の膝に近い部分を切り、O脚(あるいはX脚)を矯正して再び継ぎ治します。

  大腿骨の脛骨角の異常を正常近くに矯正します。

  正常の大腿脛骨角の平均は、178度ですがO脚の人はこの角度が大きくなり

  ややX脚気ぎみの170度前後まで矯正します。

 手術の方法は、次の2種類。

   〇オープンウエッジ法

     脛骨の内側から外に向かって骨を切り取り、内側を開き、その部位に

     自骨(腸骨)あるいは人工骨を埋込みプレートで固定し矯正する方法。

     身体への侵襲や合併症が少なく最近の主流の方法。

     一方、膝関節では無い他の部位の骨あるいは人工骨を埋め込むので骨癒合が遅い。

         矯正の角度に限度がある。

   〇クローズウエッジ法

      脛骨の外側から骨を楔状に切り、短縮させ、同時に腓骨も切除し

      プレートで固定し矯正する方法。

      脛骨、腓骨を切除するために手術側の下肢が短くなります

      変形が強く矯正の角度が大きい方でも対処可能。

      オープンウエッジ法に比べ、身体への侵襲が大きくなります


<利点>

   膝関節は温存され機能は維持される。

   手術後約60%の人が正座可能となるとされています。

   身体に及ぼす影響が少ない。

   日常生活に制限がなく、スポーツ活動も可能となる。

   矯正に使用する人工骨(s-TCP)は2〜3年程度で自分の骨に置換される。

   消失した軟骨が再生される例も認められている。

   手術費用が安価

  <欠点>

   膝関節の軟骨の一部しか痛んでいない場合に限られる。

   膝関節の軟骨の変形が著しい、あるいは全体が痛んでいる場合はできない。

   軟骨の骨折の心配などがあるので、関節軟骨の老化や進行が少ない50〜60歳前後の

   壮年期の人が対象になります。(最近では、70歳台でも可能とのことです)

   ただ入院期間も長期に必要(約1ヶ月)で、経過観察やリハビリに更に長期間を要します。

   そのため働き盛りの年齢の人が対象のため最近はあまり実施されない傾向にあります。

   
ここまで読んでいただければ・・・・・・・・・

この手術法は膝関節軟骨の状況が非常に重要な要素だと理解できると思います。

膝関節軟骨が充分に残存し、半月板の状態も良好でないといくら下肢の形(アライメント)を

矯正してもTHO手術そのものの意味がなくなってしまいます。

したがって、この高位脛骨骨切り術(THO手術)を実施するには、

前回に説明した関節鏡による関節軟骨の充分な観察と手術法が必要となります。

関節鏡手術を実施して軟骨病変などを切除した後に、この手術を行います。


あくまでもご自身の膝関節を温存するための手術です。

そのために治療サイド、患者サイドからも手間、時間がかかる手術です。

最近は、それほど関節変形は進んでいないのにもかかわらず疼痛が強い場合には、

(ブログでも述べましたが膝関節の変形の程度と疼痛の強さは必ず比例するわけでは無い)

医師も患者もQOL(Quality Of Lifeクオリティ オブ ライフ=生活の質)という名のもとに

60歳前半でも、人工関節置換術の手術が選ばれる傾向があります.

誰が診ても明らかに人工関節が良いだろうという場合はもちろんそれで良いのですが、

手術の選択肢として人工膝関節手術しか一般的には示されていない現状が多いことには、

少し疑問・問題があります。

したがって現状ではこのTHO手術を行う病院も減少する傾向にあるようです。

膝関節を温存できるこのTHO手術は将来的にも利点は多いと思います。

膝関節の変形の程度によってはTHO手術という選択肢のほうが適しているだろうという場合も

多いだろうと思っています。


3,人工膝関節置換術

  変形性膝関節症の手術で日常に行われています。

  最近では一般的な治療になりました。

  現在の変形性膝関節症の主流です。

  次回に、


touyou8syok9 at 20:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 | 変形性膝関節症

2016年09月01日

膝関節(238)

変形性膝関節症

手術について、これも時折質問されます。

実際に手術ができない一介の施術者が、どうのこうの言う問題ではナイかも?

でも。あまりにも無知はイケマセン。

要点のみ述べますので、一つの参考としてください。


手術は大きく分けて、3つ

 1,関節鏡下手術

 2,高位脛骨切り術

 3,人工膝関節置換術


1、関節鏡による関節鏡下手術

  内視鏡により、直接人間の目で、膝関節の中を覗きながら診断し、かつ

  関節内の関節軟骨や半月板を切除したり、お掃除したり、形を整えたり、

  関節包内靱帯を再腱したりします。

  関節への侵襲や損傷が少ないために体の負担も少ない。

  基本的に日帰りも可能で入院も1〜2日で済むケースも多い。

現状では、残念ですが基本的には直接に変形性膝関節症で行われる手術ではありません。

本来、変形性膝関節症に対してはどのように使われるのか?

関節軟骨の病変に対して直接診断し軟骨仮生を目的として軟骨組織を誘導するための方法。

<軟骨病変>

 軟骨の軟化、線維化、粗造化、菲薄化、潰瘍形成、骨棘化、びらん化、

 軟骨欠損・軟骨下骨層露出、軟骨下骨層象牙化、石灰化というように

 初期病変から末期病変まで様々な段階が存在する。

 関節鏡により軟骨病変を早期に認識、診断することが重要になります。

<手術の目的>

 関節軟骨の仮生にあります。

 つまりできるだけ早期に関節軟骨を診断し、手術することにより関節軟骨の仮性を図り、

 正常な軟骨に近づける。

<手術の方法>

 ※シェービング

  ささくれ立った軟骨表層あるいは剥離しかけた深層部分まで含めて

  一部軟骨を切除します。

 ※ドリリング

  病的軟骨を散在的に残しながら軟骨下骨層まで達する孔を数個作成します。

 ※スポンジアリゼイション

  神経線維を含む軟骨下骨層と軟骨の病的部分を広範囲に取り除き

  海綿骨を広く露出します。

 ※アブレイジョン

  硬化病変のみを1〜3个鯒く掘削ります。

 ※マイクロフラクチャー

  軟骨下骨層表面に浅い傷を多数作成します。

<手術後のケアー>

 術後の関節軟骨を修復させるには術後のケアーが非常に重要になります。

 関節軟骨は、力学的な情報が必要であり、情報を与えないと修復が非常に難しい。

 この情報は、圧迫、固定をふくめ加えて動的情報を与える必要があります。

 このために、手術はモチロンのこと術後の力学的な荷重リハビリは非常に重要なのです。

 非常に長期間の観察とリハビリが必要となります。

 手術して後は知りませんでは何の役にもなりません。

実際、残念ですが以上のような方法、目的で関節鏡下手術を行っている臨床例を

私は今まで見聞したことはアリマセン。

関節鏡下手術は外傷の損傷が主流になっているのが現状です。

変形性膝関節症の初期に、この方法が仮に普及すればかなりの確率で

関節変形の防止あるいは進行の防止が可能と思うのですが、非常に残炎ですが

治療サイドおよび患者サイドの各々の都合がありほぼ実施されないようです。


行われている外傷損傷に対する関節鏡下手術

 〇半月板の断裂

   半月板の血管の走行部位や切れ方や切れた部位によっ縫って治癒する場所と

   縫っても治らない場所があります。

   縫って治癒することが期待できる部位であれば縫合して治します。(半月板縫合術)

   縫っても治る可能性が低い場合は、縫合では無く半月板切除という方法をとります。

 〇前・後十字靱帯の断裂(後十字靱帯単独の断裂では滅多に行われないようです。)

   靭帯再建術で正常な膝関節機能を再獲得する。

 〇離断性骨軟骨炎

   思春期に多く見られる関節軟骨の疾患です。

   明らかな原因は不明とされていますが、スポーツなどの繰り返される微小な外力などに

   関与があり、一種の疲労骨折と考えられています。

 〇関節拘縮に対する受動術

  外傷や手術後の関節腔内の炎症や癒着を剥がす事により拘縮の予防する。

これらの手術後もリハビリが重要なことは変わりません。

早期退院が多いので術後管理がいい加減に終わる傾向があります。

外傷損傷による手術であっても変形性膝関節症の予防あるいは進行防止に

非常に有効なことは変わりません。

術後のケアーが重要にナルのは理の当然なのですが、損傷が軽ければ軽いほど

軽視されるのは非常に残念です。

注意してください。





touyou8syok9 at 23:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 膝関節 | 変形性膝関節症