2017年08月

2017年08月24日

腰痛(23)

腰痛症

特異的腰痛の問題

腰椎ヘルニアなどに特別な薬剤があるわけではありません。

同じように、腰椎ヘルニアなどに特別な治療方法があるわけでもアリマセン。

このように、腰痛症などの軟部組織の疼痛を有する疾患と同様に対処すれば良いのです。

神経根の圧迫という画像診断に特別に恐れる必要はありません。

何度も言いますが、神経の圧迫による症状は無い訳では無いが非常に稀なケースです。

実際、すでに述べた手術療法の適応症でないならば、恐れる必要はありません。

治療方法に少しの工夫あるいは長期の治療期間が必要にはなるでしょうが、

特別に変わった治療方法があるわけではありません。

腰痛症は極めて多い疾患です。(腰痛の原因となる整形の疾患として、蓮江による)

急性腰痛

 外傷、椎間板ヘルニア、筋・筋膜性腰痛、椎間関節症候群、病的骨折、靱帯断裂など

慢性腰痛

 椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、、筋・筋膜性腰痛 姿勢性腰痛、分離・すべり症

 無分離・すべり症、脊椎炎、脊椎腫瘍、脊髄腫瘍、強直性脊椎炎、慢性関節リウマチ

 仙腸関節疾患、股関節疾患など

因みに椎間板ヘルニアは急性腰痛、慢性腰痛のいずれにも分類されています。

筋・筋膜性あるいは姿勢性の腰痛と違うのは脊椎疾患に分類されているようです。


そこで、脊椎あるいは脊柱の機能は大別して三つ。

 1,体幹の支持機構、神経組織の保護、体幹の運動の三つの機能を有する。

    この脊柱に加齢による退行性変化や外傷(外力)が加わり機能破綻をおこし、

    腰痛や下肢痛がおこるとされています。

 2,体幹の支持機構
  
    椎骨、椎間板、椎間関節、靱帯などの受動的な支持機構

    体幹の筋(各種の背筋群、、腹筋群)

 3,神経組織の保護

    脊髄神経の中枢側で脳脊髄神経に浸っている部位

     ※この部位がヘルニア塊で圧迫されれば運動麻痺、知覚麻痺などがおこり
     手術の適応ななるのは仕方が無い。

    神経根は硬膜管より分岐して、椎間孔で末梢神経幹へ移行するまでの

    索状ないし管状の部分。

     ※この部位がヘルニア塊で圧迫されれば運動麻痺、感覚麻痺がおこる。
     今まで述べたように腰痛が引き起こされるのは考えにくい。
     ただし、この部位がヘルニア塊などの機械的変化が加わり、更に軟部組織の運動や
     静脈性鬱血、浮腫、血栓、阻血などで 循環障害が発生し、炎症が更に進むと
     疼痛が発生するのは理解できる。
     それらを含めて炎症の化学的物質により、神経炎を発症し疼痛が出現することは
     納得、理解できる。
     直接神経に炎症を引きおこしている場合は、神経ブロックが有効と思われるが、
     無効の場合は、その他様々な原因がある?
     

 3,体幹の運動

    椎間関節の可動性、脊柱のアライメント、各種の動作による連動運動等々

脊椎、脊柱そのものの機能に着目すれば以上でしょうが・・・・・・

その他にも、

 椎骨、椎間関節と股関節、下肢あるいは肋骨、肩甲骨から上肢への関連

 中枢あるいは神経根から末梢神経への関連

 脊椎、脊柱の体幹の運動から股関節、膝関節、足関節などの運動連鎖

 腰椎ヘルニアが単純に神経根の圧迫と割り切るのは無理があります。

 脊椎、脊柱から全体を考察する必要があるのは当然では?
 
 
神経根性疼痛の発生機序(仮説、蓮江による)と、

腰椎ヘルニア、脊柱管狭窄などは、

 椎間板の変性により線維輪が傷害される。

  (原因は加齢による退行性変化に加え外力、持続的な力など様々)

 その部位に炎症が発生する。

 線維輪外層に存在している痛覚受容器が刺激され、痛みが発生する。

 傷害された椎間板あるいはヘルニアとして脱出した組織からは様々な炎症性物質が

 放出される。

 そして周囲の軟部組織これらの器質的変化が痛みを発生する。

  (ヘルニアその物は吸収される場合も多い。したがって慢性化すればするほどヘルニア塊は
   吸収され減少する? したがって圧迫がそのものが原因ならば慢性化しない?)

 椎間板の変性は二次的に椎間関節のストレスを増大させます。

 (安静、休息しない日常生活あるいは業務形態によりストレスは常にかかっている?)

 硝子性軟骨を傷害し、炎症を形成し、痛覚受容器を更に興奮させる。

 (椎間関節周囲における、靱帯、筋、筋膜などは日常動作などにより機械的刺激、
  炎症の化学的刺激により痛覚受容器は更に興奮する?)

 一方、画像診断での問題となる神経根は、ヘルニアなどの機械的変化が加わり、

 ヘルニア周囲には、静脈性鬱血、浮腫、血栓、阻血などの循環障害が発生し、炎症と進む。

 加えて、交感神経系の影響も加わり、疼痛伝達系全体への異常興奮状態ができあがる。

 (炎症物質により直接神経に神経炎が発症し、更に化学的刺激により疼痛が出現することは、
  納得、理解できる。この場合は神経ブロックが有効に思われる。)

となっています。

 (更に心理的な影響による以上興奮性が高まる状況を作り上げる?)


椎間板ヘルニアは単に椎間板の変性によるヘルニア槐が存在するか?存在しないか?であり

そのヘルニア槐も時間経過とともに自然に吸収される場合も多い。

また、ヘルニア槐が存在する人でも腰痛を全く訴えない人も多い。

ヘルニア槐の圧迫により単純に疼痛が発症するとは到底納得、理解できない。

ただし、ヘルニア槐が存在する人は通常の人よりは機械的、化学的刺激により

炎症などが引き起こされ易く、腰痛の再発という経過を容易に引きおこしやすい?と思う。


臨床では、通常の腰痛症の発生機序と何ら相違はないので、治療の工夫は必要でしょうが、

特別な治療法があるわけでは無いのは当然?



touyou8syok9 at 23:00|PermalinkComments(0) 腰痛 | 特異的腰痛

2017年08月03日

腰痛(22)

腰痛症

特異的腰痛の問題

ポリモーダル受容器はC線維により侵害情報を伝達します。

 ポリモーダル受容器は 痛みを感じさせない非侵害的刺激(精神など心理的なものまで)から

 侵害的刺激(熱、機械的、化学的まで幅広い刺激強度にも反応する。

 二次痛を発する受容器であるポリモーダル受容器は、侵害的熱、機械的、化学的刺激の

 全てに反応します。

 この受容器は、皮膚、筋膜、靱帯、腱、関節包、内臓、血管など広く分布しています。

 化学的刺激は、様々存在するが一般的に発痛物質と呼ばれる物に、

 ブラジニキニン、セロトニン、ヒスタミン、カリウムイオン、プロスタグランンジン、

 サイトカイン、サブスタンスP、CGRPなどがある。

 ポリモーダル受容器は侵害刺激によってサブスタンスP、CGRP等を末梢組織に放出

 末梢組織中で生産、遊離されたブラジニキニン、プロスタグランジン、ヒスタミンなどに興奮し

 痛みを増加させます。

 当たり前ですが、この受容器が反応するのは、腰椎ヘルニアであろうが、

 単なる捻挫であろうが、恐らく疼痛に関連する疾患全てに関連します。

 つまり、腰椎ヘルニアが神経根の圧迫に関係ない疾患であるならば、何も特別な治療法は

 必要が無いわけです。

通常の疼痛に有する疾患に対処すれば良いのです。

実際、手術療法適応症でないならば、治療方法に何ら変わった方法ではありません。


ちなみに、腰椎ヘルニアなどの薬物療法として一般的には、

1,非ステロイド剤(NSAIDs):ロキソニンが頻繁に使用されています。

  ロキソニンを代表とする非ステロイド剤(NSAIDs)がこの薬ですね。

  炎症や発熱を引き起こすプロスタグランジン(PG)という物質の生合成を抑制します。

  プロスタグランジン(PG)の合成酵素「シクロオキシゲナーゼ(COX)」を阻害することによります。

  このプロスタグランジンは、C線維に反応する化学物質である発痛物質の代表的な物質です。

日常的によく使用される抗炎症、鎮痛剤は、このであるポリモーダル受容器に反応する

化学的物質を抑制してC線維により侵害情報を伝達させないように鎮痛作用を発揮します。

2,解熱鎮痛剤:アセトアミノフェン(カロナールなど長期服用されます)

  血管拡張し体温調節中枢や神経中枢に働きかけることで熱を下げたり、

  脳の痛みの感度をやわらげる効果のある解熱鎮痛薬です。

3,ステロイド性抗炎症剤:リンデロン・・・・使用されることはあまりアリマセン。

   ご存じの副腎皮質ホルモンです。

4,オピオイド系の鎮痛剤:トラマール、トラムセットなど・・・脊髄、脳にも作用し鎮痛作用

 トラマドールとアセトアミノフェンの配合薬です。非麻薬性の薬物

 トラマドールは、脊髄後角オピオイドμ受容体作動作用に加え、侵害刺激を押さえ、
 下行性疼痛抑制系の活性化作用による鎮痛効果を示します。
 オピオイドμ受容体は、中枢および末梢神経系に広く分布し、体の痛みの制御にかかわっています。
 このμ受容体への働きかけが、この薬の1番目の鎮痛作用です。

 また鎮痛経路である下行性疼痛抑制系は、ノルアドレナリン系とセロトニ ン系の神経系統が存在します。
 神経伝達物質であるノルアドレナリンとセロトニンの両方の再取り込みを阻害します。
 そして、それらの濃度を高め 下行性疼痛抑制系を活性化させ鎮痛作用を得ることができます。

 この薬剤は、非オピオイド系の一般的な鎮痛薬などでで効果不十分な場合に用いられます。

 がん、線維筋痛症、圧迫骨折、脊柱管狭窄症などの頑固な慢性的な強い疼痛に使用されます。

5,抗不安剤

  ベンゾジアゼピン系、チエノゼン系の薬剤:セルシン、レキソタン、デパス、りーぜなど

  脳のリラックス系の神経受容体「BZD受容体」に結合することで、リラックス系の神経を活性化させます

6,抗うつ剤

  三環系抗うつ薬:テグレトールなど

  四環系抗うつ薬:テトラミドなど

6,Caャンネルブロッカーは脊髄に作用あるいは脳に作用

 抗癲癇薬のカルバゼチン、リリカがこの薬剤

7,、Naャンネルブロッッカー・・・・神経興奮の伝導も押さえます。

  コカインが代表ですが、プリロカイン、ジブカイン、ラボナールなどの局所麻酔剤として使用

8,その他、


腰椎ヘルニアなどに特別な薬剤があるわけではありません。

このように、通常の疼痛に有する疾患に対処すれば良いのです。

神経根の圧迫という画像診断に特別に恐れる必要はありません。

実際、すでに述べた手術療法適応症でないならば、恐れる必要はありません。

治療方法に少しの工夫は必要でしょうが何ら変わった方法ではありません。





touyou8syok9 at 23:00|PermalinkComments(0) 腰痛 | 特異的腰痛