2019年03月

2019年03月23日

腰痛(67)

特異的腰痛の問題

1,運動障害である筋力の低下(MMT3以下)、特に麻痺。

2,感覚障害である知覚障害、特に知覚の麻痺。

臨床において1,あるいは2の症状を確認すれば、誠に残念ですが・・・・・・

まず観血的治療を念頭に考慮すべきでしょう。

さらに付け加えれば馬尾症候が見られれば、保存療法は危険です。まず手術です。

幸いなことに非常に少なく稀なケースになります。

実際の臨床で、治療サイド、患者サイドで本当に最も困っているのは・・・・・・・・・

下肢のシビレ感覚あるいは違和感などの不快な感覚が長期間残存するという事実でしょう。

私だけ?・・・・・・・でしょうか?

また観血的治療後に、いままで感じていなかったこのような異常感覚が出現するケースも

特別に稀なケースではなく多く遭遇します。

ヘルニアも除去、脊柱管の狭窄も改善されているのにかかわらず、MRIでは異常ないが、

下肢に異常感覚が長期間残存し患者さんを悩ませる。・・・・・・という事例が多く?あります。

手術後の観察期間の最中に病院の待合室では多く患者の声が聞こえてきます。

手術後のこのような感覚の異常はCRPS(RSD)と類似?しています。・・・と思っています。


この異常感覚に対応する治療方法には有効な方法が少なく臨床では苦慮します。

薬物療法ではリリカあるいは抗鬱剤、安定剤などがが処方されているようです。

あるいはビタミン剤の併用が一般的です。

手技療法においてほぼ皆無?だったように思います。


よく似た症状の肩手症候群やCRPS(RSD)の治療手技として腕神経叢に対応あるいは

星状神経節へのの刺激方法を随分昔に小林考誌先生の講習会で教えていただき・・・・・

全く腰仙骨神経叢に応用出来なかった・・・・・反省

今回、あらためて腕神経叢、腰仙骨神義経叢に対する手技をご教示していただき

非常にありがたかったです。感謝申し上げます。

モチロンこの方法は関節障害の炎症期やCRPS(RSD)にも用いることが出来ます。

とりわけ、下肢における疼痛はモチロン、シビレ、薄紙を貼ったような違和感、

重ダルイ、抜けるような感覚、冷感等などの異常感覚には非常に有効な手技です。


脊髄神経後枝には知覚線維・副交感線維

脊髄神経前枝には、動物性運動線維・交感神経線維が含まれています。

すなわち、両枝は運動・知覚・交感・副交感の線維が混在する混合神経です。

前枝、あるいは両枝に様々な障害による、物理的あるいは化学的ストレスが存在すれば、

疼痛あるいは浮腫、シビレ、感覚障害、血管障害などの複数の症状がおきるのは当然ですね。

特異的腰痛に限らず、慢性の腰痛にも同様の症状に苦慮する場合も多いでしょう。

腰神経叢・仙骨神経叢の反射経路を用い交感神経抑制制御を行う方法です。

この方法を併用することで非常に広い範囲・範疇に影響を与え、相乗効果を図ります。

治療、施術中から反応や効果を直接確認することができ、治療・施術後も効果が持続します。

モチロン、この方法だけでは全てが解決するという訳ではありません。

あくまでも、腰神経叢・仙骨神経叢の反射経路を用い交感神経抑制制御を行う方法です。

既に述べた、皮膚、筋膜、筋、靱帯、関節包、骨膜等などにも対応しなければなりません。

したがって、通常の手技の後にあるいは先にこの方法を加えることがより効果的です。


いかがでしょう? 随分大変でしょう。決して難しくはアリマセンが時間と期間が必要です。

焦らず、淡々とすすめることが重要です。






touyou8syok9 at 10:53|PermalinkComments(0) 腰痛 | 特異的腰痛