2011年07月07日

肩関節(93)

肩関節

○前鋸筋

肩甲胸郭関節の筋です。

肩甲帯筋群(僧帽筋、前鋸筋、大・小菱形筋、肩甲挙筋、小胸筋、鎖骨下筋)の一つです。

 起始:上位8ないし9肋骨、および第1、第2肋骨間に緊張する腱弓からおこり、

     胸郭と肩甲骨との間を後方に走る。
 
 付着:第1、第2肋骨間の腱弓からくる筋尖は肩甲骨の上角に、・・・・・・a線維
    
     第2〜第3肋骨からくるものは分散して広く内側縁に、・・・・・・・・・b線維

     第4肋骨以下から来るものは下角に集まる。・・・・・・・・・・・・・・・・・c線維

 作用:肩甲骨、ことに下角を前外方にひき、胸郭を圧する。
     肩甲骨を固定すると、肋骨を外側方に引く。

 神経支配:長胸神経(C5〜7)

参考:前鋸筋は腋窩の内側壁にあって、広背筋に被われ、特に上方の筋尖は皮下にあって、
    付着部は菱形筋および肩甲挙筋に入り、また下方の筋尖は外腹斜筋の筋尖に
    かみ合って鋸歯状に接する。
    筋連結のために是非覚えておいてください。


肩関節の筋としては重要な筋です。


肩甲胸郭関節の筋ですので基本的に肩甲骨の安定化に重要な筋です。

肩甲骨の安定化の異常は肩関節の運動の破たんにつながります。

肩甲骨が安定していない症状が一見して理解できるのが、

肩甲骨の内縁が浮き上がってしまっている肩甲骨です。(翼状肩甲)

その翼状肩甲に大きく影響をあたえるのが、この前鋸筋です。

その他に、肩甲骨の運動として外転運動がありますが、肩甲骨を外転させる唯一の筋です。

つまり、その他の筋によって代償性が難しい筋ということになります。


翼状肩甲は長胸神経麻痺による前鋸筋の麻痺(筋力低下)は一般的に有名です。

長胸神経麻痺→前鋸筋の麻痺(筋力低下)→肩甲骨を胸郭に圧する力・肩甲骨の外転力の低下

→肩甲骨の内側縁が浮く→翼状肩甲→上肢の屈曲(前方挙上)力の低下。


しかし翼状肩甲は僧帽筋麻痺(副神経)でも起こります。

翼状肩甲がどちらのためか鑑別

 違いは僧帽筋麻痺では上肢外転(側方挙上)時に著明になりますが、

 前鋸筋麻痺では上肢の屈曲(前方挙上)時に著明です。

 前鋸筋麻痺の場合の外転時には僧帽筋が代償して挙上が可能な場合もある。


どちらも有名なお話ですが・・・・・・・・・・・・・しかし、

私どものような巷の施術所では神経麻痺による翼状肩甲は非常に稀なケースです。

しかし、翼状肩甲は私どもの臨床の場においても非常に多く見受けることがあります。

どういうことでしょう?

当たり前ですが、翼状肩甲(肩甲胸郭関節の不安定)は肩関節の運動を破綻させます。



touyou8syok9 at 19:24│Comments(0)TrackBack(0) 肩関節 

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