2015年12月10日

膝関節(208)

変形性膝関節症

1、神経性拘縮の末梢性の神経の問題。

 もう少し脊髄神経を観察してみましょう

 各脊髄神経は根糸をもって脊髄の前および後側溝を出入りする。

 前根の神経線維は運動神経突起と交感神経細胞の神経突起。
 
 後根は知覚細胞から出て神経に入る神経突起と副交感神経細胞から出る神経突起。

 つまり、

 脊髄神経は、運動・知覚・交感神経および副交感神経の神経線維からできる混合神経になる。


二つの根は外側方に向かって走り、椎間孔に入る。

 後根は、ここで卵形に膨大して脊髄神経節を作る。・・・・・・脊髄後根神経節(DRG)。

 脊髄神経のすぐ後で、前根、後根は合して脊髄硬膜を貫き脊髄神経の短幹を作り、

 まもなく再び前枝、および後枝の二本の主枝に分岐する。

 後枝は、横突孔の間を通って後方に向かい背部の筋と皮膚を支配する。

       固有背筋群を支配する運動神経、感覚神経

       後枝の大部分は内側枝で 椎間関節、棘上・棘間靱帯を支配している。

       後内側枝は脊柱周囲の筋・皮膚に分布している。

 前枝は、体幹の外側部と前部、四肢を支配している。

 前枝からは、脊椎洞神経が分岐している。

         いったん椎間孔を出た脊髄神経が、脊髄神経から枝分かれし、交感神経幹交通枝とが

         吻合して後に、再度椎間孔から脊柱管に戻り線維輪や硬膜に分布する。

         椎間板の後方線維輪などは、脊椎洞神経(侵害受容線維)と交感神経の

         二重支配を受けている。

 つまり、

  両枝は、運動・知覚・交感・副交感の線維が混在する混合神経になる。

  脊髄の景観は、中枢の前・後角から末梢の前・後根、前・後枝になっている。

  前枝は、第1、2頚神経を除きすべて後枝より強大になっている。
 
 
 脊髄神経は、各々その相当する椎間孔に向かって走るので、脊髄の前根・後根は

 硬膜腔内を水平に外側に向かうが、脊髄の下部になると斜め下方に向かい、

 胸部の最下部・腰部・仙骨部・尾部ではほとんど垂直に下行する神経束、すなわち

 馬尾を形成する。

 脊髄神経は、脊柱管を出た直後に交通枝によって、近位の交感神経節、あるいは

 交感神経幹と連絡し、反回性の硬膜枝をだして脊柱管内の硬膜に分布する。

 脊髄神経の前枝は、隣接する脊髄神経の前枝と交通してワナをつくる。

頸・腰・仙骨神経の前枝の間では交通が複雑で脊髄神経叢を形成する。


末梢神経である脊髄神経は、

 頚神経(C1〜C8)

 胸神経(T1〜T12)

 腰神経(L1〜L5)

 仙骨神経(S1〜S5)

 尾骨神経の31対の脊髄神経からなる。

 脊髄神経の前枝は脊髄神経叢を形成する

  頚神経叢(C1〜C4)

  腕神経叢(C5〜Th1)

  腰神経叢(Th12〜L4)・・・・・・腰仙骨神経叢

  仙骨神経叢(L4〜S3)・・・・・・腰仙骨神経叢

  陰部神経叢(S2〜S4)・・・・・・腰仙骨神経叢

  尾骨神経叢(S4,S5,S0)

脊髄神経のおおまかな全体像です。

各論は省略。





touyou8syok9 at 23:00│Comments(0)TrackBack(0) 膝関節 | 変形性膝関節症

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔