2017年06月23日

腰痛(19)

腰痛症

特異的腰痛の問題

ジンジン、ビリビリは「しびれ」?それとも「疼痛」?


話を進める前に末梢神経に関して、

 神経線維には有髄神経線維と無髄神経線維がある。

 有髄神経線維には、体性感覚や随意運動に関与するA線維

              自律神経に関与するB線維が有る。

  A線維にはAα、Aβ、Aγ、Aδの4種類がある。

  Aα線維は筋紡錘から求心性感覚線維(a、b線維)と脊髄運α動細胞からの遠心性運動線維

  Aβ線維は触覚感覚、振動知覚、位置感覚を司る体性感覚線維
 
  Aγ線維は脊髄γ運動細胞からの遠心性運動線維

  Aδ線維は皮膚の温冷覚や痛覚などの侵害刺激(身体損傷の危機)を伝える。

   痛覚は有髄神経のC線維でも伝えられるが、Aδ線維で伝えられる痛みは、
   部位が比較的明瞭で、鋭い痛みを伝える一次痛。
  
   痛みの特徴は、時間経過とともに「慣れ」がおこり、感じ方が減衰してくるのが特徴である。

  全ての無髄神経は、自律神経の関与の有無にかかわらずC線維と呼ばれています。

  無髄神経C線維の多くは侵害受容性でタイプがある。

  1, ポリモーダル線維と呼ばれ機械的刺激、熱刺激、化学的刺激に反応
  
  2, 機械的刺激には反応しないが、酸やアルカリ、あるいは化学物質に応じる受容器
  
  3, 弱い機械的刺激にも応じる低閾値機械的受容器
    
  4, ヒスタミン感受性C線維と呼ばれゆみの受容器として、化学刺激の中でヒスタミンに反応

 
臨床で腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄と診断された人達には、

足がジンジン、ビリビリするようなシビれるような感覚を受けると訴えられることがあります。

これもヘルニアなどのによる神経の圧迫が原因だと神経痛と同じように説明されます。

本当でしょうか?

このような感覚は「痛み」の範疇よりも感覚異常なのです。

異常感覚にはジンジン、ビリビリと表現され表在感覚的なものと

締めるめ付けられる、錘が載っているという深部感覚的のものがある。

 表在感覚:触覚(触れた感じ)、温度覚(暖かさ、冷たさ)、痛覚(痛さ)、
 
 深部感覚:運動覚(関節の角度など)、圧覚(押さえられた感じ)圧痛、振動覚

 体性感覚は表在感覚、深部感覚、複合感覚(二点識別、立体などなど)に分けられる。


表在感覚に関係すると思われる神経線維

 一次痛と呼ばれる鋭い痛みは、有髄神経であるAδ線維

 一次痛の受容器は高閾値機械的受容器、熱受容器であるので

 侵害的機械刺激または侵害的熱刺激に反応

 二次痛と呼ばれる鈍い、疼くような痛みは無髄神経であるC線維および有髄神経Aδ線維

 受容器はポリモーダル受容器で、侵害的、機械的、化学的刺激野全てに反応

 二次痛にも無髄神経であるAδ線維が関与するのでややこしい?

 有髄神経は無髄神経よりも太い。(A線維はC線維よりも太い)

 有髄神経であるA線維の太さはα>β>γ>δでAαが最も太く、Aδが最も細い。

 つまり、

 神経線維の太さは、Aα線維>Aβ線維>Aγ線維>Aδ線維>C線維

 神経線維は太いほど伝達速度は速い。

 太い神経ほど障害されやすく、細い神経ほど障害されにくい。

 運動神経は、知覚・自律神経より太い。 

翻って圧迫による神経損傷は、太い神経線維である運動神経の方が、細い神経線維である

知覚・自律神経より抵抗力に弱い。

 従って、ハネムーンシンドロームの橈骨神経麻痺や手術後の腓骨神経麻痺などは

 臨床的には知覚麻痺が軽度で運動麻痺がより強い。

 まして疼痛はほとんど起こらない。 

 疼痛がおこれば異常に気づき麻痺の後遺症などがおこりづらいのだが・・・・・


さて、一次痛である鋭い痛みは、末梢、中枢刺激により修飾されない。

ところが、二次痛である鈍い痛みは、末梢、中枢刺激により抑制します。

つまり、触覚のAβ線維は、痛覚を司るAδ線維、C線維を抑制しています。

痛みを感じたとき、「痛いの痛いの飛んでいけ〜〜〜」と触れてさすると・・・・・

痛みが緩和する状況は、まさしくこの状況を人為的に造っています。

またシビれた部位に触れてさすったり、おでこに唾をつけたりすると・・・・・・・・

しびれが緩和するのも、この状況を人為的に造っているのでしょう。

痒みは、皮膚をひっかくことによって痒みが緩和する。

加えて、この二次痛は心理的要因によって増強されたりします。

精神的な不安要素などの影響を強く受けることとなります。


しびれの原因は不明な点が多いとされていますが、

1,損傷神経の異常発射・・・・傷害をうけた神経自体が通常では神経発射を生じない状況で

                   異常発射をおこす。

2,感覚統合の異常・・・・・・・・傷害を受けた神経自体よりも傷害を受けなかった神経系が

                   過剰反応をおこす。

3,関連痛で内臓からの過剰刺激により当該内臓にに関連した体部に投射される。


腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄によるしびれが神経根などの圧迫が原因ならば、

上記の1,損傷神経の異常発射によるためになるのでしょうが・・・・・・・・

異常発射が継続的に続く・・・・・・?

圧迫により比較的太いAβ線維(触覚)が障害され、触覚が低下する。

一方、深部祖組織の細い線維であるAδ線維、C線維は生きている可能性があるので

二次痛(痛覚)は残存する可能性はある。・・・・・・・・納得

軽い痛みの状況をジンジン、ビリビリと表現するならば、引きおこされるという可能性はある。

しかし、ジンジン、ビリビリする人達には、触覚の麻痺の存在する人は少ないし、

触覚刺激を与えてもジンジン、ビリビリという感覚が低下する人もほとんど見られない。

また、Aβ線維より更に太い神経が圧迫によりなぜ障害(低下)されないのも納得ができない。

圧迫がわざわざ障害を受けずらい細い神経のみを選択的にする損傷する?

どうも納得できない点が多過ぎるように思うのは、私だけでしょうか?


患者さんに画像診断で神経の圧迫が原因です。・・・・・・・・・・断言されると

不安を煽ることで二次痛が増強されていないか?・・・・・・・・と心配するのは私だけ?


どうも圧迫により体性感覚を伝達する末梢神経のみの障害(異常)を考えるだけでは、

疼痛やジンジン、ビリビリというシビレも問題が解決しないように思うのは私だけでしょうか?



touyou8syok9 at 23:00│Comments(0)TrackBack(0) 腰痛 | 特異的腰痛

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