2018年04月19日

腰痛(42)

特異的腰痛の問題

腰痛や、ヘルニア、脊柱管狭窄症などの予防や治療において腹筋のエクササイズが

推奨されているようです。

単に腹筋のエクササイズをしても無効に終わりやすい? ナンセンス?

この意味は、解剖学的に個々の腹筋のトレーニング、エクササイズが困難という以外にも

様々な理由が有ります。

後側の腹筋の説明に移る前にもう少し復習も混ぜながら皆さんが知ってるようで、以外と知らない

腹筋のお話をつづけます。


★前腹筋・・・・・・腹直筋、錐体筋

★斜走筋・・・・・・外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋


前腹筋、斜走筋は浅層にある浅腹筋群は前および側腹の壁の基礎になります。

腹筋の深層には、腰方形筋、大腰筋、小腰筋があり後腹筋(深腹筋)に相当します。


浅腹筋の作用

  内腹斜筋

   片側が収縮すると体幹を側屈し、同側の脊柱と胸郭を回旋する。

   両側の筋が収縮すると、腹腔を圧縮して、体幹の屈曲を補助する。

  外腹斜筋

   片側が収縮すると体幹を側屈し、脊柱と胸郭の反対側へ回旋する。

   両側の筋が収縮すると、腹腔を圧縮して、体幹の屈曲を補助する。

  腹直筋

   主に体幹の屈曲をおこなうが、その他の筋とともに腹腔を圧縮する補助。

  腹横筋

   筒状になっていますので、筋収縮がおこると、腹腔の直径が減少します。

   主に腹圧をかけると収縮し腹腔が狭くなります。

   「腹を引き込む」という動作で、腰椎前彎を増強させます。


浅腹筋は基本的にはどんな運動の時にも一緒に働きます。

  前屈は腹直筋・・・・・胸郭を骨盤に近づける体幹の屈曲。

  側屈は、同側の外腹斜筋、内腹斜筋が共同筋として働いている。

        同側の胸郭を骨盤を近づける体幹の側屈。

  側方回旋は同側の内腹斜筋と反対側の外腹斜筋が拮抗筋として働いている。

  腹横筋は、主に腹圧をかけるときに収縮し腹腔を狭くする。

         両側が働きウエストが狭くなる。
  
  前、側腹筋は、腹腔にも作用を及ぼし、収縮すると腹腔内圧が上昇しますが、

  その際には、横隔膜とともに骨盤底の筋と共に働く必要がある。

  強制的な呼気は、特に腹直筋を収縮することで可能。


屈曲、側屈に関しては、腰椎の運動というよりは、脊柱全体の運動ですね。

特に、胸郭を骨盤に近づというけるために脊柱全体が屈曲しています。

腹横筋以外の浅腹筋は、機能的にはグローバル筋の様式ですね。


各部個別の筋の作用から、個々の腹筋のエクササイズは非常に難しいです。

前回述べた解剖の組織学的にも難しく、作用的にも非常に難しいですね。

ただし、腹横筋以外の浅腹筋は、機能的にもグローバル筋ですので、

腹筋群を一つのユニットとしてとらえるとエクササイズとしての筋トレーニングは

比較的容易で可能なように思われますが・・・・・・・・・・・・・・


さて最近は特に腹横筋の機能が注目されていますね。

なぜでしょう?

ここに注目すべき報告があります。(理学療法科学22(1):1−6 2007より)

腹横筋が働くと

 1,腹横筋が求心性(短縮性)収縮し、前方の筋膜が緊張する。

 2,腹横筋の筋厚が増加する。・・・収縮を示唆している

 3,腹横筋が腰部えお包み込むため、ウエストが細くなる。・・・・・コルセットの作用

 4,外腹斜筋、内腹斜筋の筋厚があまり変化しない。

 5,腹横筋の収縮によりコルセット作用がみられる場合には、前腹壁の後方への

   (背側)への動きが観察される。

 6,対称性パターンがみられる

ところが、腹横筋の機能が不十分であり、その他の浅筋群がはたらくと

 1,腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋がすべてが肥厚する。

   すべてが急激に肥厚する場合多い。

 2,腹横筋の収縮が診られるが、短縮せず、前方の筋膜が収縮しない。

 3,腹横筋が腰部を包まず、ウエストの狭小化がみられず、拡大する。

 4,非対称性パターンがみられる。

腹横筋が正しく収縮すると、深部で腹横筋の緊張がゆっくりと高まる。

ところが内腹斜筋、外腹斜筋が代償的に収縮すると腹壁のみられる。


以上のような報告により、まず腹横筋をキチント作用させてという条件付きですね。


腰痛や腰椎ヘルニアなどの治療、予防に必要なのは、

腹横筋の機能が発揮されることで、腹腔内圧が上昇し腹腔内が狭まりウエストが狭小し

腰痛予防としての腰の筋によるコルセット機能が発揮させる。・・・・・・・・ということですね。


腹横筋の主なエクササイズがドローインということになっています。

このエクササイズも簡単にできそうですが実際には非常に難しいです。

このドローインが正確におこなわれ骨盤後傾が実施された状態が完成し、

(難しいのは骨盤後傾したような状態に見えるのですが、脊椎や骨盤をなるべく動かさないようにして
 腹壁を引く行為ですね。)
 
その後に様々な腹筋のエクササイズを実施しなければ効果がない。

更には、ドローインとならんでブレーシングも必要とされています。

ドローインは簡単に言えば、腹横筋の活動性を再教育して高める。

ブレーシングは、浅筋筋である内腹斜筋、外腹斜、筋腹横筋、全ての活動性を

高めることにより日常生活における脊柱の安定性を高める。

ブレーシングの実施に最も必要なのは、ボクシングなどの格闘技をおこなう人でしょうが、

日常生活においては、過度な収縮力は必要でなく、通常呼吸での軽い等尺運動で

腹壁を硬くする程度で良いとされています

ややこしいですね。

まず自己流は無理?・・・・・・・と思っています。


エクササイズの詳しい説明は専門家に任せるとして、もう少し腹横筋について。

腹横筋は解剖学的には浅腹筋ですが・・・・・・

機能的には、グローバル筋です。

これがますます腰痛などの予防、治療に有効だと言われる理由の一つです。

次回に、




touyou8syok9 at 23:00│Comments(0) 腰痛 | 特異的腰痛

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