2018年07月26日

腰痛(49)

特異的腰痛の問題

大まかな、軟部組織の治療の順序としては

 1、皮膚→2、各筋の筋膜→3、筋→4、腱→5、骨膜→6、関節

今回は、今までにもご紹介していますので注意点や概要を説明しておきます。

詳しくは、理学療法手技療法などのテキストを参考にしてください。


1、皮膚
 
 皮膚の重要性はすでに述べています。

 皮膚は非常に重要な軟部組織です。

 その割には、有効な手技療法は少ないです。

 皮膚の感覚受容器を利用した手技に「触圧覚刺激法」

 皮膚は「運動器としての機能を」とらえることが可能・・・・・「皮膚テーピング」

 詳しくは、 理学療法ハンドブック改訂版3版(協同医書出版社)

         第2巻30章:触圧覚刺激法(小林考誌)

         メルケル細胞刺激、ルフィニー終末刺激、マイスナー小体刺激など

         筋スパズム、関節可動域の改善などの多種多様に利用させていただいています。

        皮膚テーピング 皮膚運動学の臨床応用 (運動と医学の出版社の臨床家シリーズ)
       
         福井勉
        
         臨床で施術終了後に利用させていただいています。

        皮膚は考える (岩波科学ライブラリー) 傳田光洋良

         皮膚を総論的に知るにはわかりやすい良書

 表層の皮膚を処理して、筋膜や筋をハッキリと触診できるようにしておきます。


2、筋膜

 手技療法には筋膜リリースが有名です。
 
 それほど目新しい手技ではないのですが、なぜか? 最近話題になっています。

 テレビ・本などで盛んに紹介されています。

 筋に注目があつまり、筋肉を包んでいる筋膜にあまり注目されていなかったからでしょう?

 良い傾向ではありますが・・・・・・・・・

 これにも注意が必要です。

 まず、皮膚から筋膜の間には脂肪層があります。

 この層には毛細血管やリンパが存在しますので筋膜を触れる前に、

 浮腫などを減少させておくべきです。

 この場合部分的に、皮膚ローリング、結合織ストレッチをおこなう。(小林法)

 次に、筋膜である筋外膜そのものを触れる前に筋膜とは?を再度考えてください。

 筋実質を包んでいる筋鞘が集まり筋内膜をつくり、更に集合し筋周膜をつくり、更に

 集合しの筋外膜が筋肉全体を包みこんでおります。

 一般に筋膜と呼んでいるのはこのように一つ一つの コンパーメントが重なり合った

 集合体が、たとえば最長筋という筋が筋外膜という一つの大きな筋膜に包まれるのです。

 そして、その中にもリンパ、血管が存在しておりますので滲出液が漏れ出しますと

 知らず知らずの間に筋内圧が高くなってしまいます。

 典型的な例がコンパーメント症候群でしょう。

 脛骨骨折などのコンパーメント症候群は有名で非常に危険な状態ですが、

 日常的に遠心性収縮が行われる伸筋群に比較的起こりやすい症候群です。

 この場合などもイキナリ筋膜を触れると痛いだけですね。

 必ず筋浮腫を軽減させ筋内圧を低下させてから筋膜に手技を加えるべきです。

 組織内圧をコントロールする浅層・深層リンパ浮腫に対する手技には、

 私は小林法を使用していますが、リンパドメナージがむしろ有名でしょう。

 ストレッチはコラーゲンで構成されている筋膜をゆっくりと引き延ばす運動療法ですね。

 無理なストレッチは禁止です。

 姿勢矯正などもこの筋膜がポイントになります。


3、筋

  筋軟化、筋硬化、筋スパズム、筋浮腫、筋ゲル、芯(トリガーポイントなどの筋硬結)など

  筋の異常に対応するマイオセラピーに総称される各種の手技があります。

  日常的に臨床で最も盛んに応用されているように思われます。

  筋力強化は筋原線維である筋実質に影響を与えます。超回復が有名ですね。
 
  ただし、本来の筋力強化は各種スポーツのアスリートなどの健康人が対象です。

  障害関節をお持ちの人や病状回復目的にはむしろ百害あって一利なしです。

  ご注意ください。

 
4、腱

  腱それ自体に臨床的な手技はあまり応用されていないようです。

  筋・腱移行部には感受性が高いために筋腱移行部にマイオセラピーは多用されます。

  筋、腱に多く存在する固有受容体を刺激し、筋機構の反応を促通する方法として

  PNFは有名です。


5、骨膜

  骨膜リリース(小林式骨膜リリース)

  臨床で、今まで全く重要視しておりませんでした。多いに反省すべきでした。

  実際には、軟部組織は筋(筋膜)→腱(腱膜)→骨膜と繋がっております。

  筋膜リリースが存在するのに、骨膜リリースが存在しない?

  これは、一つの盲点でした。

  幸にも触圧覚刺激法講習会柔道整復師部会にて、講師である小林考誌先生の

  ご指導にてご教示していただいた時は、その効果、速効性に驚きました。

  そして、臨床では様々な場面に応用できるのです。

  だって、運動器としての筋、筋膜、腱膜は結局は骨膜に繋がっているのですから。

  根無し草で今まで手の施しようがなかった、腹横筋でさえ、腸骨に繋がっています。

  従って治療可能です。 様々なケースに応用が広がっていきます。

  小林考誌先生に感謝!! 感謝です。
  
  ただ、これも問題があります。

  臨床では、問題となる軟部組織の皮膚、筋、筋膜などが充分処置してからでないと

  効果がないばかりかむしろ害があります。

  またワーフィリンやバイアスピリンなどの血液凝固防止剤を服薬されていいる人には

  一応、骨膜リリースの手技は禁止です。

  小林考誌先生のように慣れた人が充分注意して行えば可能でしょうが、上記の薬剤を

  服薬している人は一般に禁忌だと思ってください。


5、関節

  これは、関節モビライぜーションとして多種多様の手技が存在します。

  関節の遊び、転がり、滑りなどを応用した様々な手技があります。


およそこのように表層から深層にかけて順次施術、治療を行います。

以上をを参考にしていただければと思います。

手技療法は様々有りますのでご自身の納得される方法を選択すれば良いでしょう。

どちらにしても、通常ある程度の時間、期間が必要なのが理解できると思います。

焦らないでください。


残こるは、特異的腰痛である腰椎ヘルニア、脊柱管狭窄症の神経症状にどのように

対応するか?が問題になります。

何度も言うように、本来ヘルニア根が神経を圧迫すれば・・・・・・・・

知覚の低下(麻痺)と筋力の低下(運動障害)が存在します。

したがって、知覚の麻痺と運動障害あるいは筋力低下がなければ、

実地臨床では、ターゲットを定め上記を施術治療すればかなり好転するのですが

神経根症状のような疼痛、シビレなどが残存する場合があるのも事実です。

神経症状では有りますが、あくまでも、神経根症状のような・・・・・・・です。

次回に、





touyou8syok9 at 23:00│Comments(0) 腰痛 | 特異的腰痛

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