2019年02月28日

腰痛(66)

特異的腰痛の問題

治療・施術に再び戻ります。

治療、施術としては、それぞれのアプローチの手技・方法がアルでしょう。

医師は薬物治療が主で、保存療法では理学的療法(医師は、ほぼタッチしません)が従になり

理学的療法の主体が電気療法ということはまずあり得ないで、保存療法では手技療法が

主体になり各自得手な方法で様々な手技で対処することとなります。

加えて、運動療法などのエクササイズの指導を行ったりしています。

効果がなく進行し万策尽きると・・・・・・観血的療法である手術を実施することとなります。

モチロン緊急を要する場合は、保存療法にはこだわらずに手術です。


ここでは手技療法を単純に、手技療法における基本事項のみ説明します。

本来は、最も表層に対する手技は皮膚に対応するアプローチとなるのですが、

まずは、一般的に多く用いられている筋を第1目標とします。


1,筋の目標指標

 表層筋(アウター筋)、深層筋(コア筋)、グローバル筋 、ローカル筋、短縮筋、伸長筋

 動作筋、拮抗筋、等など各筋の性質、特性、状態を観察して様々な手技を施す。

 但し、どのような手技を使おうとも表層の筋から順次手技をおこなう。

 通常の臨床ではイキナリ、深層の筋からは手技は行えない。

 表層の筋にトラブルが認められない場合は可能だが、表層筋のほうが反応が速いので

 深層筋にトラブルがある場合は、表層筋にはトラブルがあると思っています。

 単純に考えてください。

  表層筋は大きな力、起始停止の距離が長い筋で力のモーメントが大きく働きます。

  脊椎の多くの分節にまたがるグローバル筋は脊柱を支える大きな張り綱のような

  役割を果たし、重心移動する体幹に加わる外部の荷重に対応しして脊椎を押し縮める

  ような方向に圧縮荷重をかけ脊椎の各分節を安定させている。抗重力筋が多い。

  表層筋の方が悪くなるのも早いが、反面回復も早い。

  トラブルが起こりやすいく、症状も強く、早く出現し易いが回復も早い傾向にある。

  反対に深層筋は,、起始停止の距離が短い筋で、小さく重なり合った筋で力のモーメントが短い。

  脊椎の分節に直接付着し、運動の方向性に関係なく、個々の分節に持続的に働き、

  各分節を常に安定した位置に維持する動的安定性をもつローカル筋が多い。

  トラブルは比較的起こりにくく、症状は弱い、発症が遅く、慢性化し易い傾向にある。

  このような性質を持っているために、深部のコアな筋であるローカル筋にトラブルがある場合

  表層にあるグローバルにトラブルの無い場合は考えづらい。

  特異的腰痛という脊椎の椎間関節の周囲に問題がある場合は、その傾向が強い。

 したがって、臨床では表層筋、深部筋の順になってしまいます。

 難しいことは考えなくても、深層筋を処理しようとしても表層筋に異常があればどうしようも無い。

 手技においては、表層からラッキョの皮を一枚一枚剥がしていく感覚ですね。


 次に筋の構造による筋膜、筋スパズム、筋硬結、筋浮腫あるいは短縮位にある筋、

 延長した筋などに対応する手技、さらには筋のエクササイズも必要でしょう。

 それぞれに対応する各種の手技が有りますので、臨床家ならば対応できます。

 ただしエクササイズ(特に家庭で行う)には注意が必要です。

 通常一般的に筋力のエクササイズはコア筋、ローカル筋のエクササイズは非常に難しく、

 一方アウター筋、グローバル筋のエクササイズは比較的容易であります。

 コアなローカル筋の体幹のエクササイズは特に難しく、是非正しい指導者の下で行ってください。

 腹筋群を構成する腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋のように腹直筋鞘や腱膜に

 起始あるいは停止を持つ筋がありグローバル筋として働く特異的な筋があります。

 腹筋群は下半身あるいは腰の安定性には欠かせない筋です。

 これも非常に難しいので是非正しい指導者の下で行ってください。

 治療は治療家・施術家に任せるのにエクササイズは、テレビや雑誌のまね?

 運動療法であるエクササイズも治療されている先生の指導をお受けください。

 病態を考えずに運動療法で悪化させている場合は非常に多いです。

 ご注意してください。


2,次に当該関節の問題になるのですが・・・・・

 これもイキナリ障害している腰椎椎間関節という訳にはいかないでしょう。

 障害している腰椎椎間関節に連動する隣接した上下の腰椎椎間間関節、そして

 下方では、仙腸関節、股関節、膝関節、脛腓関節、足の関節(距腿関節、足根関節)

 上方では、腰椎胸椎移行部、胸椎椎間関節、胸椎頸椎移行部、頸椎椎間関節、

        椎骨と肩甲骨、頸椎上端と頭蓋骨(頭蓋骨と肩甲骨)
 
 胸郭との連動関節、肋椎関節、胸椎関節、
 
 上肢へとの連結では、肩甲胸郭関節まで

 (臨床では、肩甲骨との関係は忘れやすいので注意が必要です。)

 どこまでの関節を治療すべきかはケースバイケースでしょうが、長期に罹患している期間が

 長いほど当該関節より遠位までの影響は強い。

 一つの障害関節が存在すると隣接関節には可動域が縮まった(オーバーコントラクション)関節、

 可動域が広がった(オーバーストレッチ)関節が生じることとなります。

 各々の関節が長期間にわたり本来の関節運動から逸脱した運動を行うこととなります。

 異常な可動域の関節は、ますます障害関節に負担をかけていくこととなります。

 そして各関節を連結している関節および筋と筋の筋連結はお互いにフィードバックしているので、

 障害した当該関節のみ、筋のみの治療・施術はまずあり得ない。

 あるいは、問題となっている当該関節は最初は、何の問題が無かったのかもしれません。

 他の関節に障害が起こり、長期間の逸脱した異常運動によって腰椎関節にトラブルが生じた?

 このようなケースの可能性の方も非常に大きいのです。(・・・・と思っています。)

 この場合も、いくら障害した当該関節節、の治療・施術だけでは治らない。

 単順に障害関節のみのトラブルである場合は、単純な事故のケースが多いですが、

 特異的腰痛のような長期間にわたる関節、筋の問題はそれほど単純ではありません。

 それゆえ時間がかかるのです。(・・・と思っています。)


したがって症状の軽快改善までの時間と回数と手間は皆さんが思っている以上にかかりますが、

リアルタイムに状態を考慮し治療施術を続ければ概ねの症状は軽快し改善していくものです。

決して焦ってはイケマセン。それは治療側、治療される側にも必要です。

(ただし※レッドフラッグの症状を呈する腰痛は除きます。)


さて、特異的腰痛と診断されたで最も私達が困るのは神経症状でしょう。

正直なところ、特異的腰痛に関わらず、神経症状は多くの臨床家は苦手あるいは困っている?

困っているのは私だけ?・・・・・・・・でしょうか?

次回に



touyou8syok9 at 22:00│Comments(0) 腰痛 | 特異的腰痛

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