頚椎

2009年02月09日

脊柱について(15)

脊柱の屈筋機構

脊柱の屈筋は脊柱の伸筋の拮抗として存在しています。

頚椎の屈筋機構について

頚部の筋には、頚の表面にある筋と深部にあって頚椎の両側あるいは前面に位置する
2群に分けられています。

表面の筋
 胸郭と顔面との間にわたる大きな筋(浅頚筋)と舌骨と甲状軟骨または胸骨との間に張る小さな筋(舌骨筋)に分けられる。

 表面の筋において脊柱の動きに直接かかわるのは胸鎖乳突筋です。
 
 また舌骨はどの骨とも面しない特殊な骨で、周囲の筋で保持され、発声や物を飲み込む作用を補助しています。舌骨筋の主な機能は舌骨の固定ですが、いくつかの筋は頭部の屈曲にも関与しています。
 そのほかにも舌骨筋は下顎と顎関節の病変に影響があるとともに鼻呼吸や腹式呼吸にも関連するとされています。


○浅頚筋
 広頚筋:最表層にある幅の広い薄い皮筋です。
     頚部の皮膚に皺をつくり口角を下方に引く。

 胸鎖乳突筋:頚部を斜めに走る強大な筋で、胸骨頭、鎖骨の頭の二頭を区別します。
      頭を他側に転じ、顔を上方に向かせます。
      両筋が同時に働くと頭を前下方に引く。
      頭を固定すると、胸骨および鎖骨を挙上させます。

 舌骨筋
  舌骨上筋:舌骨と下顎骨または側頭骨との間に、あるいは下と舌骨との間に張って、舌骨を引き上げ、あるいは下顎骨を引き下げる。
       顎二腹筋、茎突舌骨筋、顎舌骨筋、おとがい舌骨筋
  舌骨下筋:舌骨と胸骨上端または甲状軟骨にわたり、舌骨をひく。
       胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋、甲状舌骨筋、甲状腺挙筋、肩甲舌骨筋

○深頚筋:浅い頚筋に被われ、頚椎の横突起から外側下方にはしる外側筋群と
     この突起および椎体から上方あるいは下内側筋群に分けられます。

 外側群:頚椎の横突起から外側下方に向かっ走り、第一〜第二肋骨に付着する。
     前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋
     呼吸補助筋としても重要です。

 内側群:頚椎体および胸椎体の前面にあり、頭および頚部を前方へ曲げる。
     頚長筋、頭長筋

以上の筋が存在します。

頚椎の主な屈筋をまとめると、

○頚椎の屈筋
 
 浅頚筋として胸鎖乳突筋
 深頚筋の外側群の前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋
 深頚筋の内側群の頚長筋、頭長筋
 
 これらの筋が同時に収縮すると、頭部と頚部の屈筋になる
 頚椎の屈筋が片側のみ収縮すると、頚部や頭部の側屈をもたらす。

 ○強大な胸鎖乳突筋については、
  片側の収縮により、頚椎の側屈、および筋収縮と反対側への回旋がおこる。
  両側同時に収縮すれば、下部頚椎の屈曲がおこる。
  しかし、傍脊柱筋の収縮により頚椎の上部と環椎後頭関節が固定されている場合は、下部頚椎の屈曲は頭・頚部を前方に移動させています。

  胸鎖乳突筋の拮抗筋として伸筋の頭板状筋は有名ですね。

 ○斜角筋群は、
  筋の走行として後斜角筋はほとんど垂直に走行しています。
  前斜角筋と後斜角筋は斜め前方に走行しています。
  そのために、
  中斜角筋と前斜角筋の収縮は、頚椎をわずかに反対側に回旋させます。
  両側の中斜角筋と前斜角筋の収縮は頚椎の彎曲を増強します。
  頚椎を固定すると、斜角筋の収縮により、第1、2肋骨が挙上し吸気を補助します。

 ○頭長筋と頚長筋は、
  頚椎を固定する重要な役目果たしています。
  頭部の屈曲、側屈、回旋、上部頚椎の起立などの運動をつかさどっています。
  
以前にも述べましたが、深頚筋群の頚長筋と頭長筋は直接触ることができませんね。



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2008年12月18日

脊柱について(供

頭部・頚部の主な筋・筋膜の治療のポイントは?

どのような筋・筋膜がストレスがかかりやすいのでしょうか?
いいかえれば、障害されやすい筋・筋膜は?

頚部の後部の膨らみはどこにありました?

後頭―環椎―軸椎の領域と頚椎下部(頚椎6番から胸椎1番)にありましたね。
これは伸筋のふくらみでもあります。

頚部の前部の膨らみはどこにありました?

頚椎中間部(頚椎4番と頚椎5番)の前弯の頂点になる部分にありましたね。
これは屈筋の膨らみでもあります。
 
頚部の後の伸筋の膨らみに注目すると、

後頭―環椎―軸椎の領域は主に頭部を伸展する筋になります。
 
 頭部の短い伸筋:大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋
 頭部の長い伸筋:頭最長筋、頭板状筋、頭半棘筋

頚椎下部の伸筋は、主に頚部を伸展する筋になります。

 頚部の短い伸筋:、頚半棘筋、頚棘筋、多列筋、棘間筋、横突間筋など
 頚部の比較的長い伸筋:頚板状筋、頚最長筋、頚腸肋筋など

また頚部全体として、伸筋の長い筋群は、
 頭板状筋、頚板状筋は長い頭部の回旋筋になるのですが、
 両側で作用すると伸展にも作用します。

 僧帽筋や肩甲挙筋を含む上部胸椎の筋群は頚椎の伸展、側屈および
 回旋をおこなう筋になります。

頚部の前の大きな膨らみの筋は、頚部の屈筋になります。

頭部・頚部の椎骨の前に付着する屈筋群である椎前筋群は残念ですが、
体表からは触れることはできない深部筋とされています。
代表的な椎前筋として、

 頭部の屈筋として、頭長筋、前頭直筋と外側頭長筋
 頚部の屈筋として、頚長筋

体表から触れることのできる、頚部の屈筋として代表的な屈筋は

 前斜角筋・後斜角筋・中斜角筋の斜角筋群、胸鎖乳突筋
 斜角筋群は胸鎖乳突筋と僧帽筋の間に触れることができます。


このように考えると、ターゲットが絞られます。

実際に我われが治療に利用できる筋・筋膜が見えてきます。

首の動きは、頭と頚部の動きの合成です。

関節自体の構造としてストレスのかかりやすい部位は?

その関節を動かす、筋・筋膜のストレスはどこにかかりやすいか?

その主体となる筋はどの筋か?

その筋の性質は?

その筋の起始と停止は一体どこにあるか? 触れることのできる部位は?

いかがでしょうか?

ターゲットが見えてきましたか?








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2008年12月15日

脊柱について(機

今回は頚椎に注目してみましょう。

<頚椎の形とストレス部位を考える>

頚椎は全体には軽く前弯しています。

 (脊柱全体にはS字状の形態をしており、
  頚椎の軽い前弯ー胸椎の軽い後弯ー腰椎の軽い前弯でしたね。)

次に、頚椎の筋のふくらみの部位について考えると、
 
頚部と頭部の主な後部の伸筋のふくらみは

 後頭部ー第1椎骨の環椎ー第2椎骨の軸椎部と第6、7頚椎ー胸椎連結部です。

 これらの部位が主なストレスを受ける部位になります。

一方、頚部の前の屈曲のふくらみは、

頚椎4番、5番、6番のスペースで主な屈曲がここで起こります。
 
つまり頚椎5番が、頚部の最大前弯カーブの頂点の部位になるわけですね。

つまり、頚椎の形状のである前に凸後ろに凹の最大の部位になります。

すなわち後部の椎椎関節のスペースが少なくなる部位です。

したがって、頚椎の後部においては、頚椎4番、5番、6番の間の椎体間関節後部にストレスが一番多くかかることになります。

頚椎の後部に骨のトゲができ(骨棘)易い部位にもなります。
頚椎の安全作用の椎間板にも大きなストレスがかかりやすい部位です。
脊椎を通っている神経にも様々なストレスがかかります。
当然、筋・筋膜にも大きなストレスがかかっています。

また、力学的なストレスはカーブの変化する時点でも大きくなります。

したがって頚椎4番5番6番の異常による○○症です。・・・・・
あるいは、椎間板ヘルニアの圧迫による○○症です。・・・・・・
あるいは、後縦靭帯硬化症による○○症です。・・・・・・・・
あるいは頚椎5番の神経根の圧迫による○○症でしょう。・・・・
と診断された人が多いのではありませんか?

年齢が高くなるにつれて頚椎6番7番の異常が出やすいとされています。

その理由は不明とされていますがカーブの終点と考えればストレスもかかるでしう。

頚部の最終である、頚椎7番は、胸郭を形成する胸椎1番との連結部であるために、
肋骨が付着し急激に動きが止められるためにストレスがこの部位でかかりやすい。

また胸椎1番と第1肋骨の第1肋骨椎骨関節は肩関節の構造一部分を構成しており、
肩関節自体の動作の影響を大きく受けます。

したがって、頚椎全体の動きが止められ、肩の動きの影響を受けるため、さらに
頚椎7番と胸椎1番の椎間関節も非常に大きなストレスを受ける部位になります。

ということで、

<頚椎の傷害部位>

頚椎の傷害が多く発生しやすい部位は、

 頚椎4−5番の椎間関節の間

 頚椎5−6番の椎間関節の間・・・・最も多くの傷害を受けやすい。
                 
 頚椎6−7番の椎間関節の間

 頚椎7番ー胸椎1番の椎間関節の間

 になるのです。


どのような筋が付着しているのでしょう。






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