関節軟骨の加齢変性

2010年01月07日

関節を知ろう(31)

関節軟骨の損傷

関節軟骨の加齢について

コラーゲンは、加齢により

 3歳時から約90歳までは、ほぼ変化がないほど非常に強い。

 加齢変性によってコラーゲンの量が減ることはないし、安定し退行変性もあまりない。

 軟骨の浅層にはコラーゲン層と軟骨細胞が多い。

プロテオグリカンは、加齢により
 
 明らかにプロテオグリカンおよび水分の減少と体積の減少がおこります。

 軟骨の中間層から深層のtiddemarkまでにはコラーゲンと豊富なプロテオグリカンと水分が多い。
 この部位は、軟骨細胞が多く存在しています。そして軟骨細胞の代謝活性は非常に高い。

加齢により軟骨基質に大きな変化が起こります。

 軟骨の中間層から深層に多く含まれている、軟骨の中間層コラーゲン線維網との

 協調作用も低下しますので軟骨基質の脆弱化がひきおこされます。



○水の水和性が減少し、結果的に水分子の減少につながり、軟骨の弾力性の低下につながります。

たとえば、
 最も多く水分を含んでいるとされている部位の椎間板の髄核においては、出生時には88%もあるのに成人で80%、77歳で65%以下となり加齢とともに低下しま
す。
 
加齢による水分量の低下は明らかであり、

その結果は加齢により、軟骨の弾力は確実に低下する結果になります。

この髄核に含まれるグリコミノグリカンのほとんどは硝子軟骨と同様な巨大プロテオグリカンであるアグリカンです。

(硝子軟骨と線維軟骨との差がありまったく同じではありませんが)

○コンドロイチン硫酸が減少し、ケタラン硫酸が増加する。

 アグリカンの構造は直鎖上にコア蛋白(G1、G2、G3)にコンドロイチン硫酸―ケタラン硫酸が多数結合しています。
 N側にケタラン硫酸、C側にコンドロイチン硫酸が存在します。
 ヒアルロン酸と結合するのがG1です。
 この部分はリンクプロテインを介してヒアルロン酸と結合し安定しています。
 
 
 加齢とともに(軟骨基質に長期間に存在するばするほど)

 分子構造ではコンドロイチン硫酸のあるC側から分断され分子量が減少し、

 切断側のC側は次第に軟骨基質から失われていきます。

 →コンドロイチン硫酸が加齢とともに減少する。

 ケタラン硫酸は分子構造上では反体側のN側にあります。

 そのためにC側のコンドロイチン硫酸が減少し、ケタラン硫酸が増えるというよりも、
 N側のケタラン硫酸の比率が高いアグリカンになります。

  
加齢とともに、

 低分子量になり、コンドロイチン硫酸の少ないケタラン硫酸を多く含むアグリカンが増えます。

 全体的にも硫酸基の陰性負荷の減少であり、水和性の減少→水分減少。

そして重要なのは、

軟骨のプロテオグリカンは多数の本分子がヒアルロン酸と特異的に結合し大きい会合体を作っていましたね 

このケタラン硫酸のN側がヒアルロン酸との結合部になるため、

アグリカン分子がたとえ新しく合成されてもヒアルロン酸と容易に結合されない。

 →プロテオグリカンの会合体を作ることができません。


最終的には加齢とともに巨大プロテオグリカンが減少する。


結論、

加齢によって

軟骨における水分とプロテオグリカンの体積は明らかに減少します。

加齢とともに軟骨の中間層から深層にかけてのtiddemarkの軟骨基質に大きな変化が起こります。





touyou8syok9 at 20:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年12月28日

関節を知ろう(30)

関節軟骨

関節軟骨の損傷について

関節軟骨の加齢について

コラーゲンは3歳時から約90歳までは、ほぼ変化がないほど非常に強い。

加齢変性によってコラーゲンの量が減ることはないし、安定し退行変性もあまりない。


それでは、関節軟骨の構造のもう一つのプロテオグリカンはどうでしょうか?

 加齢とともに、たんぱく質の占める割合が増加し、糖鎖の占める割合が減少します。

一体どういうことでしょうか?

プロテオグリカンは、糖側鎖として巨大なグリコサミノグリカンを有するたんぱく質の総称です。

コアたんぱくと呼ぶたんぱく質にグリコサノグリカン鎖が共有した複合体です。

グリコサノグリカンは、硫酸基が付加した二糖の繰り返し構造からなっています。

 一つは、糖側鎖を構成するアミノ糖であるグルコサミン、グルクロンサン、ガラクトサミン
 もう一つがウロン酸であるグルクロンサン、イズロン酸あるいはガラクトースです。
 そして多くの数の硫酸基とカルボキシル基を持つために、強く負に帯電しています。
 グリコサミノグリカン鎖には、コンドロイチン硫酸、、ケタラン硫酸、へパラン硫酸などがあります。

 そして多くのグリコサミノグリカンは、プロテオグリカンとしてコアタンパク質と呼ばれる核となる
 タンパク質に付加した形で存在しています。

 例外は、ヒアルロン酸でありプロテオグリカンとしては存在していません。

しかし、関節軟骨に多量に存在するのが、軟骨プロテオグリカン(アグリカン)は、

その構造はたんぱく質とグリコサミノグリカン鎖であるコンドロイチン硫酸と

わずかのケタラン硫酸からなる約90%の糖質を含みオリゴ糖が結合しています。

その特徴は多数の本分子がヒアルロン酸と特異的に結合し大きい会合体を作っています。
 

加齢の変化として

 糖鎖の減少。

  まず糖鎖の減少よって抱え込まれている水の水和性が減少します。

  結果的に水分子の減少につながり、軟骨の弾力性の低下につながります。
 
  たんぱく質は増加するのですが、質的な変化が見られます。

  コンドロイチン硫酸が少なくなり、ケラタン硫酸が多くなる。
 

分解・変性には

 主に分解酵素であるセリンプロテアーゼであるプラスミン、エステラーゼなどや、

 MMPs遺伝子である、ストロムライシンー1(MMP-3)やメタロプロテアーゼ(MMP−12)などが

 関連するとされています。

 とくにストロムライシンー1(MMP-3)はアグリカンのヒアルロン酸結合部位に反応し、

一部のコアたんぱくを切断・分解したりします。



今回が今年の最後のブログになりました。

お読みになっていただいているみなさん本当にありがとうございました。



今年の一文字は「新」ということでした。

新政権誕生が、一番の大きな話題ですが、何も特別新しいとは感じません。

ただ、今まで存在していた私たちの知らない闇の部分が一気に噴出し

新しく知ることができた1年だったように思います。

このように何事においても、何も知らない、無知の状態、あるいは知ろうとしない行為は

政治の世界だけでなく、健康も同じで非常に危険です。

やがてはいずれ自分自身の身に振り返ってしまいます。

でも、新政権には期待もしています。


しかし新しいということはいいですね。

気持ちが新たになります。

新しい年を迎え、みなさんの身体も心も新たに健康的に飛躍されますように。

私も新たな気持ちで新年を迎えたいと思います。

来年もよろしくお願い申し上げます。




touyou8syok9 at 21:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年12月24日

関節を知ろう(29)

関節軟骨

関節軟骨の損傷について

物理的な力学ストレスについては理解し易いですね。

事故などが起き外力の過剰な力が加われば関節軟骨に限らず損傷するのは当然です。

関節軟骨は、せん断力に非常に弱い。

或る意味、直立して二本脚荷重の人間の構造的に体幹を含み下肢の様々な関節においては、避けられないですね。

体幹、下肢の関節は、少しの無理な日常生活の動作でも関節軟骨が損傷を受け易いですね。


一方、上肢の関節には確かに外力によるものが多いようですね。

そして上肢の関節軟骨自体よりも筋・腱・靭帯などの損傷が多いと思っています。

ただし最近では、単に外力のみではなく日常生活における携帯電話によるメール操作や
パソコンの端末操作など、凝り返す動作によって生じる種々の損傷(RSI:反復運動過多損傷)の

頻度が高いことも知られています。


さて関節軟骨の損傷に話を戻しますと、

このせん断力が大きく作用するのが関節軟骨の最表層でした。

変性が大きく作用するのが関節軟骨の中層・深層でした。


では、世間一般的に言われている加齢についてはどうでしょう?

まあ、年齢を重ねれば誰だって弱るし・・・・・、

世間でも関節軟骨の成分であるコラーゲン、ヒアルロン酸、グリコサミンが

年齢とともに減少するので・・・・・ガンガン宣伝していますね。


関節軟骨の加齢について。


若年層の関節軟骨において成分である況燭離灰蕁璽殴鵑よび多量の水分を含むプロ
テオグリカンとヒアルロン酸が豊富に存在します。


コラーゲンの加齢変化は?

コラーゲンの含有量は確かに約3歳でピークを迎えます。

そしてその量は、その後は約90歳までそれほど変化しないのです。

さらに、

コラーゲンの安定化は、

つまり関節軟骨の組織が一度形成すれば、コラーゲンの合成は一定化します。

また逆に加齢によって化学的反応にはむしろ安定する。


つまり、コラーゲンは3歳時から約90歳までは、ほぼ変化がないほど非常に強い。

ただし、

主にコラゲナーゼ群の好中球・間質コラゲナーゼなどの増加で分解されるのです。

これらをMMPs遺伝子というのですが、正常軟骨では発現しないといわれています。

潜在的にこれら2種類のコラゲナーゼは存在しているのですが、損傷した場合などに増加します。

つまり、せん断力などよって損傷した場合には、明らかにコラーゲンは変性が進みます。

単純に、

加齢変性によってコラーゲンの量が減ることはないし、退行変性もあまりしないのです。



touyou8syok9 at 19:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)