肩鎖関節

2011年01月24日

肩関節(63)

肩関節

○肩鎖関節

<肩甲上腕リズムにおける肩鎖関節の動き>

1、外転45度までは肩甲上腕関節のみの単独の動きです。

  肩鎖関節は運動の支点となって骨性支持をしています。

2、外転45度から90度の範囲においては、

  肩甲上腕関節は40度から80度まで動く。

  Setting phase後、肩甲骨は肩鎖関節を介して軸回旋が始り、鎖骨の外側端は上昇し、
  後方に移動し、鎖骨の軸回旋を始めます。

  外転60度~80度においては、肩鎖関節のすべり運動。

  実際、鎖骨はまず胸鎖関節において挙上し始め、外転90度で肩鎖関節は、

  胸鎖関節を軸として30度~36度上昇することとなる。

3、外転90度~135度において、

  肩甲上腕関節は75度~100度までの動きで肩甲骨が軸回旋を続けることとなります。

  90度以上で鎖骨が回旋を始めます。

  鎖骨は鎖骨自体の周りを30度~40度回転しつづけて、外側端は上後方に移動します。
 
  鎖骨は外転135度付近で停止します。

4、外転135度から160度

  肩甲上腕関節の動きは100度から130度まで

  肩甲骨は軸回旋をつづけるが回転域は45度まで

  鎖骨は、この範囲ではこれ以上移動しない。


<肩鎖関節に対する肩甲骨の動き>

 垂直軸においての運動(winging)最大45度回旋

 矢状面軸においての運動(肩甲骨の外転運動) 最大30度回旋

 前額面軸においての運動(肩甲骨の前傾)最大30度回旋



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2011年01月20日

肩関節(62)

肩関節

○肩鎖関節

<機能>

 鎖骨の動きを肩甲骨に伝える。

 肩甲骨の回旋運動の支点となっている。

この関節は、

滑動関節であるため回旋運動はほとんどできず、その大部分は滑動運動を主とした関節である。

そのために鎖骨の回旋運動は主に球関節である胸鎖関節で行われることとなります。

あくまで、肩甲骨の回旋運動の支点となっています。

肩鎖関節の関節面は線維軟骨で覆われ、関節腔には衝撃を吸収する楔状の関節円板が
存在しています。

肩鎖関節の強度は、関節包とそれを補強する上下の分厚い肩鎖靱帯だけではまだ不足しており、

鎖骨と肩峰を実質的に支持しているのは烏口鎖骨靱帯が行うこととなります。

結局この関節は上肢運動の支点となるが、支持機能は鳥口上腕靭帯と周囲の筋に委ねられています。


<鳥口鎖骨間メカニズムにおける靭帯の働き>

○肩鎖靭帯

 鎖骨の後方移動と後方回旋を強く抑制します。

○烏口鎖骨靱帯は、菱形靱帯と円錐靱帯の2つの靭帯で構成されており、

 菱形靭帯は四角で平坦な烏口突起から上外前方へ向かって鎖骨に付着しています。

 したがって、菱形靱帯は前方への動きを抑制します。

 円錐靭帯は三角形で鎖骨から下内後方へ向かって烏口突起に付着しています。

 したがって、円錐靱帯は肩甲骨の後方への動きを抑制します。

 このように肩鎖関節の強度を保っているのです。

 そして、

 鳥口鎖骨靭帯の機能は、

 肩甲骨をつりさげながら肩甲骨の内側への移動を防止しする。

 肩甲骨の肩峰に鎖骨が乗り上げることを防止する。

 上肢の挙上に伴う肩甲骨の上方回旋と鎖骨の回旋との緩衝調節を行う。

 肩甲骨が回旋すると同時に靭帯に牽引され鎖骨が回旋を開始します。


<鎖骨に付着する筋群>

 ○三角筋前部線維:鎖骨外側3分の1前縁から上腕骨中央側の三角筋粗面に停止する。
 
 ○僧帽筋上部線維:項靭帯、外喉頭隆起から鎖骨外側3分の1後縁に停止する。

  三角筋前部線維と僧帽筋上部線維は拮抗筋として何度も説明しています。

 ○大胸筋鎖骨部線維:鎖骨内側2分の1から上腕骨大結節稜に停止する。

 ○胸鎖乳突筋:胸骨頭と鎖骨頭の二頭から起始する。
 
  胸骨頭:胸骨柄の上縁および前面から
  鎖骨頭:鎖骨の内側3分の1方から
  両頭は合して強大な筋腹をつくり、後上方にむかい、
  側頭骨の乳様突起、後頭骨の後頭骨上項線に停止する。

 ○鎖骨下筋:第1肋骨軟骨から鎖骨下面に停止する。

 ○胸骨舌骨筋:胸骨柄、胸鎖関節および第1肋軟骨の後面から舌骨帯




 

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2011年01月17日

肩関節(61)

肩関節

○肩鎖関節

<構造>

 凹形の鎖骨外端と凸形の肩峰から形成されている半関節です。

 関節腔内には不完全な関節円板を有する。

 関節包は薄く弛緩状態にあるが、その上下は肩鎖靭帯で補強され、鳥口肩峰靭帯、

 鳥口鎖骨靭帯(菱形靭帯、円錐靭帯)によって強固に固定されることになります。

 この構造は、

 肩甲骨とそれに連なる自由上肢を鎖骨に吊り下げるとともに、肩甲骨の前方・側方転位を

 防いでいる構造となっています。


<鎖骨の働きと動き>

 肩鎖関節および胸鎖関節における鎖骨は肩関節を胸郭から離し、肩関節における上腕の

 運動範囲を広める役割を担っています。

 上肢挙上の際はまず鎖骨が挙上するにつれて胸鎖関節を軸とする回旋がなければ、

 上肢は約30度しか挙上できないのです。

 非常にうまくできたもので、鎖骨がS字状のクランクシャフトの構造をしているために、

 上肢挙上の際、最初は肩甲骨の回旋が起こり、臼蓋窩を30度ほど上昇させるのみであるが→このままの状態では上肢挙上が約30度

 次に、二次的に、

 胸鎖関節(球関節)を軸にして鎖骨の回旋がおこり肩甲骨は結果的に約60度挙上できるのです。

肩鎖関節における肩甲骨の回旋30度

胸鎖関節における肩甲骨の回旋範囲30度と両者を合わせると肩甲骨は60度の回旋が可能になる。
 
こうした肩鎖関節の仕組みと動きを烏口鎖骨間メカニズムと呼んでいます。

このように上肢挙上の際にみられる鎖骨の運動と肩鎖関節を介しておこる肩甲骨の動きは、

非常に重要になります。



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2011年01月13日

肩関節(60)

肩関節

○肩鎖関節

長く続いている肩関節ですが、もう少しお付き合いをお願いいたします。

肩関節は肩甲上腕関節、第2肩関節、肩甲胸郭関節、肩鎖関節、胸鎖関節とした

主要な各関節で構成されています。

加えて上肢の挙上は最終的には胸郭の動きも含まれるために

肋椎関節あるいは胸肋関節まで含めることができる関節複合体なのです。

ついでに言えば、

最終的な可動域を得るには脊柱の運動も不可欠になります。

肩関節が関節複合体であるためには、

肩甲上腕関節と第2肩関節は解剖学的な主要な肩関節になります。

肩甲胸郭関節は、明らかに機能的な主要な肩関節になります。


肩鎖関節と胸鎖関節は、明らかに解剖的には関節の形体をしています。

しかし、肩関節としては機能的な肩関節になります。

しかも、肩甲胸郭関節と同様に重要な肩の主要関節になっているのです。

なぜでしょう?

なぜ?

肩甲胸郭関節と同様に肩の主要な機能関節になっているのでしょうか?

鎖骨は、前方では胸骨(胸骨丙)と肩甲骨を連結する事で肩の構造を支持しています。

そして肩鎖関節は、肩甲骨の回旋の軸になっています。

加えて胸鎖関節も、肩甲骨の動きに対して二次的に動く必要があります。


それでは本題の肩鎖関節は次回に、


あけましておめでとうございます。

肩関節が非常に長い説明になって申し訳ありません。

肩の各種の疾患、特に多くの人が苦労している肩関節の拘縮などの問題をふくめ、単純に早期に解決しない場合は臨床上多く経験いたします。

これはすでに述べたように、例え肩関節複合体の一部である肩甲上腕関節自体の問題であっても、関節包を含む靭帯、腱板あるいは周囲の筋や滑液包や関節包内圧などの問題が存在します。

加えて肩甲上腕関節の運動にはすでに述べた肩甲胸郭関節の問題も加わります。

そして、この肩甲胸郭関節が正常に働くためにも、

次回から説明する肩鎖関節、胸鎖関節の正常な働きが必要となるのです。

このような複合関節であるため、どうしても説明が長くなります。
皆さんがよく1回や数回の治療において簡単に可動域が改善する場合は、
肩関節複合体のごくごく一部、加えてその構成関節のごくご一部の筋緊張や筋短縮の問題である場合が多いように思います。

いつもいいますが、1回や数回、あるいは○○のみで奇跡的に治る?
奇跡的とは? めったに起こらないから奇跡なのです。
複合関節である肩関節の拘縮がコレのみで治る?のは奇跡的にごくごくごく1部のみの障害であり、たまたま奇跡的にその方法がごくごく稀に一致したからです。
まさに奇跡的偶然的に起こった事実の結果なのです。


治療、施術する側、治療、施術される側も決して焦らずに総合的に段階を踏み

ゆっくりであっても確実に治癒に導きたいものです。

これは何も肩関節に限った事ではありませんね。

大なり小なり多くの関節に見られます。

今年もゆっくりですが確実に前進したいと思っています。

今年もよろしくお願いいたします。



touyou8syok9 at 20:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)