前回に引き続き、「平成27年度観光サポーター研修」の模様をお伝えいたします


10月26日には、実地研修として、立山山麓ボランティアガイド「うれの会」の皆さんの案内の下、富山市大山地区にて、午前に「あわすのスキー場」エリアにある「百間滑(ひゃっけんなめ)」を、午後より、「有峰ビジターセンター」職員の案内の下、「有峰湖」周辺を散策しました


富山駅北口よりバスで移動し、「立山山麓スキー場 らいちょうバレーエリア」から、「あわすのスキー場」エリアにある「百間滑」まで約2.5kmを歩いて目指します

ガイドをしてくださるのは、立山山麓ボランティアガイド「うれの会」事務局長 中沢勝重さん↓
トレッキングの開始時には、虫除け対策として、長袖・長ズボン、スズメバチや熊除けとして、黒色のものは控えるといった服装の注意点などのアドバイスから
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まず始めにご案内いただいたのは、槍ヶ岳開山の播隆上人、高野山金剛峯寺管長の金山穆韶に並ぶ「大山三賢人」の1人・山岳名ガイドの「宇治長次郎」像↓
「立山山麓スキー場 らいちょうバレーエリア」側にある「立山山麓家族旅行村」付近に立っています
明治4年(1871年)、旧大山町和田出身の宇治長次郎は、「剱岳」に登頂し測量三角点を設置した測量隊の案内人として知られ、映画『剱岳・点の記』では、俳優の香川照之さんが演じています
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「宇治長次郎」像から、県木「立山杉」が両サイドに立ち並ぶ、市道あわすの1号線の道路を歩いていくと…↓
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道路脇に、遊歩道「森の小径」への入口があります↓
「うれの会」の中沢さん曰く、立山山麓一帯は、平成21年に「森林セラピー基地」に認定されており、中でもこの「森の小径」は、最も歩きやすい道なのだそうです
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また「森林セラピー基地」での森林浴は、医学的にも、ナチュラル・キラー(NK)細胞を活性化させることが明らかになっているのだとか
「森林セラピー基地」では、原則として私語を控え、立ち止まりながら、木々や鳥など森の声に耳を傾けたり、実際に木や葉に触れてみるなど、身体全体を使って森の息吹を体感してみてください とお話しされていました↓
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たくさんの立山杉の合間から、木漏れ日が差す中、空気の良さを体感しながら小径を歩いていきます↓
この「森の小径」では、4月下旬〜5月上旬には、「水芭蕉」の姿を見ることもできるのだそう
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「森の小径」を出て、少し行った道路の脇で、次にご案内いただいたのは、「牛石」↓
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「牛石」には、今から約1300年前に、「立山」を開山したとされる少年・佐伯有頼が、牛に乗ってここ粟巣野の地に着いたが、先が険しくなり、動けなくなってしまったため、槍を突き刺し殺したところ、牛がこの岩に化けたという伝説があるのだとか
鼻輪もつけられており、確かに、どことなく牛の顔の形に似ていますネ
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「牛石」から続いて、「あわすのスキー場」にて、リフトに沿って坂道を上がっていきます↓
かつて僧侶の修行の場であった「粟巣野」の地は、手を合わすという所作が、その地名の由来となっているのだそう
昭和35年(1960年)にオープンした、「あわすのスキー場」には、深雪バーンや滑走距離約3kmのクロスカントリーコースもあります
「あわすのスキー場」の詳細については、「あわすのスキー場」HPをご覧ください
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「あわすのスキー場」のリフト上方にある、「百間滑」の登り口に到着↓
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登り口には、自由に使える杖もあります↓
ここから約500m先に「百間滑」がありますいざ出発進行
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訪れる人の増加を受けて、「百間滑」に至る遊歩道は、ここ数年に、木製のチップが敷き詰められるなどして、整備がなされてきたそうで、トレッキング初心者の方にも歩きやすい道となっています↓
道の途中、落ち葉となっていた「カエデ」は、 葉がカエルの手に似ていることがその名の由来なのだとか
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157段の階段を登りきれば「百間滑」↓
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途中、色鮮やかに紅葉する木々の中で、微笑むクマの姿も発見
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階段の頂上付近からは、紅葉する山々も見えました↓
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川のせせらぎ音が聞こえてきました↓
階段の頂上付近から「百間滑」まで100mあと一息です↓
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「百間滑」に到着↓
先の「百間滑」の登り口から時間にして約15分
「百間滑橋」の側には、富山工業高校の土木科・電気科の学生により制作された音声ガイド(写真左)も設置されています
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「百間滑」には、昨年11月下旬に、バクテリアで排泄物を浄化処理する、環境に優しい「バイオトイレ」が新設されました↓
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一説によると、大昔、「百間滑」のある「粟巣野」一帯は海であり、約20万年ほど前に隆起してできたのだそうです
「百間滑」では、中生代の砂岩・れき岩の巨大な一枚岩の上を、水が滑るように流れていきます↓
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「百間滑」は、立山修験道場の中でも修験者が、心を癒す、楽しいところとして好んだ場所なのだそうで、「美しい日本の歩きたくなるみち500選」にも選ばれています↓
水辺の清々しい空気感の中、参加者の皆さんの顔にも、自然と笑顔が広がります
テーブルやベンチもあるので、一休みも可能です
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「百間滑」の名前の由来は、「牛首谷」上流の「龍神の滝」から、岩畳の上を約200m=百間に渡り、「牛首川」が流れることに由来します↓
雪解けの時期には、殊更、豪快に水が流れていくのだそうです
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「百間滑」周辺もちょっと散策↓
うねるように、立山杉が生えている道を進みます
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途中、「百間滑」と彫られた丸太も発見↓
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「うれの会」事務局長・中沢さんのおすすめスポットもご紹介いただきました↓
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なんとも可愛らしい、ミニ滝です↓
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実地研修の「百間滑」散策は、ここまでですが、「百間滑」からさらに上流へ500mほど上がっていく途中には、落差12mの「松尾の滝」や幹周り6.65mの「松尾山の大杉」、落差40mの「龍神の滝」、幹周り6.25mの「龍神の御神木」なども待ち受けています その模様は、こちらでCheck

また、「百間滑」からは、「龍神の滝」、「瀬戸蔵山」(標高1,320m)、「大品山」(標高1,404m)、戦国時代の富山城主・佐々成政の埋蔵金伝説が残る「鍬崎山」(標高2,089m)へもトレッキングコースが続いているんだそうです↓(左クリックで拡大)
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午前中、約1時間半の「百間滑」周辺散策の後は、「立山山麓スキー場 極楽坂エリア」へバスにて移動し、ゲストハウス「大山農山村交流センター」内の食堂にて昼食・休憩↓
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午後より、バスにて「有峰林道(有料)」を通り、一路、「有峰湖」へと向かいます↓
「有峰林道(有料)」は、「薬師岳」の登山口・折立にも通じています
大型バスでの通行が不可なほど、狭い山道を約30分ほど上がっていきます
バスの車窓からは、カモシカが山を駆け下りる姿も目撃
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北陸電力によるダム湖「有峰湖」を中心に、その一帯は、「水と緑といのちの森を永遠に」を基本理念とした、「有峰森林文化村」となっています↓
「有峰森林文化村」の詳細については、ありみネット をご覧ください

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「有峰森林文化村」内の1つ、「有峰ビジターセンター」↓
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「有峰ビジターセンター」では、有峰の自然や歴史、文化が映像やパネル、ジオラマを通じて紹介されています↓
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「有峰ビジターセンター」職員の方の案内の下、「有峰湖」周辺を1時間ほど散策します↓
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「有峰湖」周辺には、初級コース「東西半島遊歩道」(約0.8km・40分)や中級コース「猪根山遊歩道」(約2km・90分)、「砥谷半島遊歩道」(約2.8km・90分)、「冷夕谷遊歩道」(約2km・90分)、上級コース「折立遊歩道」(約1.8km・2時間)といった5つの散策コースがあるのだそうです
標高1,000mの高原盆地である有峰では、ミズナラやブナ、カエデ、ネズコ、アカマツ、シラカバなど様々な植生の天然林の姿を見ることができるのだとか↓

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続いて、「有峰記念館」へ移動↓
北陸電力所管の「有峰記念館」内には、「レストラン有峰」と「アーカイブス有峰」があります
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「アーカイブス有峰」では、国内屈指の急流河川であった「常願寺川」の治水に挑んだ先人たちの歩みや、北陸電力による「常願寺川有峰発電計画」の概要、「有峰ダム」建設を決断・遂行した、北陸電力初代社長・山田昌作氏について、パネルや映像などにより紹介されています↓
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また、館内では、「有峰ダム」建設以前の住人たちの暮らしぶりも紹介されています

立山山麓ボランティア「うれの会」の名前にもある、「うれ」は、現在の「有峰」=古くは「宇連」村と呼ばれる集落に由来しているのだそう
また、山奥の辺鄙な村を意味する「有嶺(ウレイ)」という方言もあるそうで、「宇連村」のほか、「宝礼村」、「宥正村」、「う連むら」、「有嶺村」といった表記があったそうですが、加賀藩五代藩主・前田綱紀が、「有嶺(ウレイ)」は「憂い」に通じ、縁起が悪いとして訓読みで「有嶺(アリミネ)」とせよと命じたことから、現在の「有峰」の表記になったのだとか↓
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旧有峰の村の暮らしぶりについては、「有峰記念館」のほか、「有峰ビジターセンター」内でもパネルやジオラマで紹介されています↓
江戸時代の最盛期には、30数戸の戸数があったのだそう
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ちなみに、立山山麓ボランティア「うれの会」の会報名にもなっている「うれ往来」の言葉は、有峰村から越中側に向かう、かつての主要道を意味しているのだそう↓
「うれ往来」は、有峰から祐延、東笠山、水須村を通り、上滝村に出る8里(約31.4km)、標高差1,500mの難路であったとされています

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かつて有峰に住んだ人々は、主に林業や農耕、魚釣り、山菜取りなどを行い、稗や粟を主食とした、自給自足の生活をしていたそうです↓
住人たちは、自ら木を切り出し作った、食器の木地や曲げ物などの木製加工品を背負い、「うれ往来」を通って、売りに出たそうです
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館内では、ランプや小物入れ、食器、添え物台など、旧有峰住民の生活用具も展示されています↓
かつての有峰では、学校や病院もなかったため、夏の期間に、教師が住み込みで勉学を教えていたり、病気の際は、民間療法や霊山の「薬師岳」に祈祷しにいくといった暮らしぶりだったのだそう
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また、有峰に残る狛犬などの年代から、鎌倉・室町時代以降に人が住み始めたとされ、大正9年(1920年)、有峰周辺で水力発電による電源開発を目的に県有地として買収され、残った12戸の集落は、富山や大沢野、飛騨地方などに離散し、「有峰湖」に沈みました現在、100歳の方が、当時4歳頃のお話なのだそうです

有峰の狛犬は、廃村とともに、訪れた登山家に譲り渡され、長野県の「松本市立博物館」に展示されていましたが、帰郷し、現在は、「大山歴史民俗資料館」 に収蔵・展示されています↓
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「有峰記念館」の屋上は、展望台になっており、「有峰湖」を望むことができます↓
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「常願寺川」支流の「和田川」上流に位置する、「有峰湖」は、アルファベットのKという独特の形をした人工湖なのだそうです
写真中央に見える、浮島「宝来島」は、ダム湖の建設以前にあった「吉事山」の頂上部分が湖面に露出して、出来たものなのだとか↓
この「宝来島」は、湖の水位が下がると陸続きになるのだそう
「宝来島」にはダム建設の完成を記念し、昭和37年(1962年)に建立された「有峰神社」があり、毎年、有峰神社祭礼が行われているそうです
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「有峰記念館」の屋上からは、立山連峰の主峰の1つ、雪を冠した「薬師岳」(標高2,926m)の姿も望めました↓
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この後、「有峰ビジターセンター」職員の方のおススメ「有峰湖」眺望スポットをご紹介していただきました
バスは、「有峰ダム」堰堤上を進みます↓
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国内10位高さ140mの堰堤上を走る車窓からは、足がすくむような大迫力の景観が望めました↓
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小口川パーキングエリアに到着↓
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外気温9℃のひんやりとした空気の中、澄んだ青空と「有峰湖」の湖面、冠雪の「薬師岳」のコントラストが見事でした↓
昭和35年(1960年)に完成した「有峰ダム」は、高さ140m、長さ500mの重力式コンクリートダムで、総貯水量は、東京ドーム180杯分の2.2億トン「立山黒部アルペンルート」内にある「黒部ダム」よりも多いのだとか
「有峰湖」の水を利用し、「有峰第一発電所」や「和田川第二発電所」等で水力発電が行われています
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「有峰湖」周辺には、ブナやミズナラなど、雪解け水や雨水などを蓄える「自然の水がめ」があり、雪崩や土砂流出防止の役割も果たしてくれているのだそうです↓
かつても今も「有峰」の自然の恩恵を受けながら、人々の暮らしはあるのですネ
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次回は、「観光サポーター研修」実地研修(富山市ガラス美術館)の様子をお届けします

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