2007年04月10日

星を見上げながら想う #5. 『幽霊って居るの?』

このシリーズは基本的には『宇宙』のお話です。
そこで、『幽霊』の存在を議論するのも、ちょっと的外れなようですが、
実はもの凄く関係が有ります。

では、直接的に幽霊のお話しをするより先に、
宇宙の広さに着いて考えましょう。

最初の頃のこのシリーズの、
#1.http://www.h6.dion.ne.jp/~toybox/column/060817d.html
#2.http://www.h6.dion.ne.jp/~toybox/column/060817e.html
をぜひ、もう一度ご覧下さい。

宇宙は大変広いので、その距離を表すのに、
『光年』という単位を使います。
光が一年間で進む距離です。

僕の計算では『約94608億km』と成ります。
これでも、どの位の距離か実感できませんが、
ジャンボジェット機で行くと『約110万年』掛かる距離です。

また、『一天文単位』というのは地球から、我々の太陽までの距離ですが、
約1,5億kmで、光のスピードでも、約8,3分、
ジャンボジェット機では『17年以上』掛かる計算に成ります。

益々、ピンと来ないかもしれませんが、
太陽まででも、皆様が想像できる距離よりも、
遥かに遠い事が判ります。

で、次に太陽の重さはどの位でしょう?
ここでは数字を挙げても、実感が湧かないので、
地球の重さと比較してみましょう。

太陽の重さは地球の『約33万倍』も有ります。
因みに、
太陽の直径は地球の直径の109倍、太陽の体積は地球の130倍有ります。

こんなにも大きなものの周りを地球は周っているのです。

ところが、中世のヨーロッパでは、地球の周りを太陽が周っていると信じられていました。
所謂、『天動説』がそれです。
15000万km彼方に在り、330万倍もの質量の星が、
地球の周りを周っているなどというのは、
誰がどう考えてもおかしな話です。

しかし、現在、それを知っていても、見た目には『天動説』だと思いたく成ります。
実際、『日が昇る、沈む』という言い方をするのは、
単にその頃の言葉がそのまま残っただけでは無いでしょう。
やはり、『実感』として、そう感じてしまいます。

さて、ここでやっと『幽霊』の話しに成ります。
『天動説』にみられる様に、
人間は自分達を『特別な存在』だと思い込んでいます。

同時に『個としての意識』を持っていますので、
当然、『死』を恐れます。

『特別な存在』である我々が『死』から逃れられないと言うのは、
何とも残念な話であります。
そこで、宗教上の理想として、『生まれ変わり』という概念が出てきました。

実はこの考え方の基は『エジプト』に有ったと僕は想像しています。
ナイル川を中心に栄えた文明であるエジプトは、
その『ナイルの賜物』と呼ばれるほど、ナイル川のお陰で発展した文明です。

ナイル川はご存知のように南から北へとほぼ一直線に流れています。
東側は『生者の国』、西側は『死者の国』と考えていたようです。
これは東から太陽が昇り、西へと沈んでいくからでしょう。

そして、翌日、また、東の地平線から姿を現す太陽は、
まるで生き返ったようです。


話を一度、まとめておきましょう。

太陽は太陽系の中心にあり、地球の約33万倍もの重さを持ちます。
当然、地球は太陽の周りを公転しています。
しかし、地球から見た太陽はまるで地球の周りを周っているように見えます。

『個』という概念を得た人間は、自分達を特別だと考え、
見かけの太陽の動きから『生まれ変わり』という発想を持ちました。

『死』を恐れたのです。


まぁ、古代の人々を非難する訳にもいきませんよね。
無理からぬ発想です。
ただし、ここから先は少し問題が発生します。

『死』を恐れる余り、『生まれ変わり』という考え方を発明しました。

しかし、その話を筋道立てるのは、『死後の世界』が必要です。
現実の宇宙の構造を知らないので、
当時としては『宗教』が最先端の科学として認められていました。

人々の『死への恐怖』を少しでも和らげる為にも、
『生まれ変わり』は必要ですし、『死後の世界』も必要です。
そして、その『死後の世界』を正当化するためには、
生きている間に何らかの問題を起こした人間に罰を与える、
『地獄』が必要なのです。

それらの考え方から、死後の世界の住人であるべき『霊』の発想が生まれ、
それの中途半端な存在としての『幽霊』が発明されました。
不思議な事が起こると『幽霊』の所為にしておけば、
取り敢えず、安心できるからです。

例えば、設計の悪い道路が有ったとしましょう。
その道路のある地点では、当然、事故の発生率が他の箇所よりも多いでしょう。
でも、科学的な説明が出来ないのですから、
『自爆霊』の所為にしてしまえば、取り敢えずは納得できます。

こうして、宇宙の構造(その広さや大きさ)を想像できない人は、
今でも、『幽霊』の存在を信じるのです。


次に逆のアプローチをしてみましょう。

我々の身体は蛋白質や脂肪、骨などで出来ています。
それらは『分子』で構成されています。
更にその『分子』は『原子』の集まりで出来ています。

この原子を分解したり、引っ付けて一つの原子にしたり、
(核分裂や核融合)
そういう状況は火葬場程度の温度と圧力では絶対に起こりません。

つまり、『原子』を通常のやり方で破壊する事は不可能なのです。
人が死んでも、この『原子』レベルでは何も変わりません。

そして、例えば人の体の中のN(窒素)という原子は、
一体どういう過程で、旅をするのでしょう。

一例を考えてみますが、人の身体の一部であるN(窒素)は、
死んでしまえば、火葬場で焼かれます。(日本の場合)
そして、N(窒素)は空中へと旅立つでしょう。

空を自由に飛んでいると雨粒につかまってしまいました。
雨と一緒に地表に落ち、地面に吸い込まれます。
そして、大根かなにかがそのN(窒素)を吸収し、成長し、
市場に出され、スーパーに並び、再び、僕たちの口に入ります。

まぁ、そんなN(窒素)も多分、存在するでしょう。

しかし、こういう食物連鎖というか、循環の中には、
何処にも『幽霊』の存在できる隙が有りません。


次に『精神』の領域から考えてみましょう。

『精神』というのは『脳みそ』を中心に存在します。
我々は普段色々と考えていますが、
一番面白いのは『記憶』です。

『記憶』が無ければ、『幽霊』も何も有ったものじゃぁありません。
でも、意識の出来る記憶というのはほんの僅かだそうです。
多くの記憶は『眠っている』のです。

問題は記憶する事よりも、その記憶の図書館から、
記憶というデーターを取り出す作業です。
ボケてくるとこの作業が上手に出来なく成ります。

実際には記憶している事なのですが、
上手に取り出せないので、
『喉まで出ているのに』みたいな感じに成ってしまいます。

それでも、喉まで出てくれば良い方で、
全く意識の領域まで出て来ない記憶も有ります。
しかし、記憶そのものは存在するので、
何かの拍子に、理論的ではなく頭に浮かぶ事が有ります。

『幽霊を見た』というのは多くはこの過程だと思われます。

しかし、意識の上では身に覚えの無い記憶ですから、
説明が上手くできませんので、神秘的な解釈をします。
宗教が論じている所の、概念としてのあの世や幽霊は、
非常に便利な概念です。

『何と言われても見たのだから仕方が無い』
と良く言う人が居ますが、
実は人間が見ているものは全て、
絶対的な現実とは言えません。

現実に見えるものを『判断』しているのは『脳みそ』です。
目に入ってきた光線などは単なる、『情報』でしかありません。
目で見て、現実には単なる影であっても、
『幽霊』と判断するのは『脳みそ』なんです。


もう一つ問題が有ります。

『脳みそ』についてはまだまだ判らない事が多いのですが、
その構造は大体判っています。
死んだ人の脳を開いて見てみれば良いのですから。

実は『脳みそ』というのは神経の親玉です。
電気的な信号をやり取りし、その強弱やパルスという信号を分析し、
『記憶』と照らし合わせて、考えているのです。

記憶そのものに誤りがあれば、
同じモノを見ても絶対に違う認識をします。

『幽霊は存在する』という学習を受け、そういう記憶があれば、
見ても良く判らないものを『幽霊』と決め付ければ、
『脳みそ』は大変に楽なのです。

大昔は『台風』は神様が怒っていると考えられていました。
大津波はポセイドンのご機嫌が悪いのです。
幽霊を信じている方でも、現代では、こういう解釈は難しいのでは無いでしょうか?


天文学は我々が知り得る、最大の『宇宙』から、
最小の『素粒子』まで学ばねば成りません。

上には簡単に書きましたが、
実はそーとーに広範囲な学問です。
その何処にも『幽霊』の存在を肯定できるものはありません。
逆に『幽霊』は実在しないという証拠は幾らでも有ります。


もっとも、『幽霊』も『神様』も『天使』も『悪魔』も、
存在すると考えている方が、ロマンチックで良いとは思われます。
僕たちの『脳みそ』は『小宇宙』なのですから、、、、、

(2007年1月13日)

『星を見上げながら想う、、、』その他の記事はこちらにあります。


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