イッキ描きブログ

菊地理の油絵作品と絵の話

2017年04月

あとは描くだけ

奥田英郎の神経科・伊良部先生シリーズを読み終わったので、また美術の本に戻っている。とりあえず、『セーヌで生まれた印象派の名画』(島田紀夫・小学館101ビジュアル新書)を半分ぐらい読んだ。フランス好きの人にはたまらない本だ。私は別にフランスかぶれではない。フランスにはいいところもたくさんあるけど、住みたくはない。また、私は一般人よりフランスの地名やパリのことなども知っているかもしれないが、いっぽう嫌な点もたくさん知っている。
印象派の中核、詳しくはモネ(1840〜1926)、シスレー(1839〜1899)、ピサロ(1830〜1903)のたくさんの風景画が地図とともに詳しく語られている。地名が嵐のように出てくる。もちろん私の知らない地名も多い。でも、知っている地名もあるからなんとなく読める。ついこの前エミール=ゾラの『制作』を読んだばかりだし、そういう情景も重なる。
フランスがエネルギーに満ち溢れていた時代だ。セーヌ川にどんどん新しい橋が架かってパリ郊外が開発されてゆく。モネは追われるようにパリから離れ、郊外に逃げてゆく。
われわれはフランスに行かなくてもこの日本でいくらでも印象派の風景に出会える。今の日本は公園や河川が整備され本当に20世紀初頭のパリのような行楽の情景が見られる。ぽかんと浮かんだあの印象派の雲は町田の空にもある。あとは描くだけだ。

今日は午前中に25m室内プールに歩いて行った。連休中のせいか、けっこう空いていた。もうそれだけで1日終わり。フラフラになった。
天気:晴れ
作品:F4「荒波」
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厳密ノイローゼ

「厳密」ということを考えた。カラオケってけっこう厳密だ。音程が合っていないと高得点は取れない。私の音程なんていつも70%前後。いい加減だ。
絵も厳密に描かなければいけないのだろうか? でも、絵って初めから正確には描けない。立体を平面に直すのだから正確なわけがない。
ミロのヴィーナスは8頭身。そんな人間て本当にいるのだろうか? いないと思う。そうなると、絵だけではなく彫刻も厳密ではなくなる。
結論を言えば、厳密ノイローゼになる必要はない、と思う。そんな心配より1枚でも多く描いたほうがいい。絵は描いたモンの勝ちなのだ。自然の造形なんて捻じ曲げたっていいのだ。こっちの意匠に持ち込んじまえばいい。ゴッホの絵がいい例だ。なかなかあそこまでわがままには出来ないけどね。

今日は昭和の日なのでマンション勤務は9時5時。大巡回が2回あるから町田往復ぐらいのウォーキングになる。
天気:晴れ

ムードばかり

NHK『日曜美術館』の海北友松に登場した現代日本画家は中国や日本のありとあらゆる竜の絵を見て海北友松が一番良いと言っていた。いや、友松の龍は確かに素晴らしい。
しかし日中の龍をすべて比べて一番だろうか? そんなもん主観だから何が一番でも文句はないけどね。
でも、私はタイムマシンで江戸初期まで行って友松本人に訊いてみたいよ。少なくともちょっと先輩の雪村周継(1504〜1585/1492〜1573)には及ばないと言うと思う。雪村の龍は鋼鉄のように頑丈な画面を見せている。友松のほうがグニャグニャだ。後輩の俵屋宗達(17世紀前半)の龍はもっとグニャグニャかも。だけど、とってもスマート。スカッとする。
龍は雲なのだ。秋の夕方の空には雲のなかに龍が見えるようだ。
また、仏教とも深いかかわりがある。そこのところを何も語らないNHKって寂しすぎるだろう。美術館の照明を落としてみたりしてムードばかり。だからアホだっつーの。
建仁寺とか映していたけど説明ゼロ。禅宗の雰囲気を漂わせているだけ。クソバカだ。

今日は非番。クロッキー会などもない。
歩いて町田まで往復。途中で図書館に寄った。町田ではブックオフと世界堂。世界堂ではヤケクソで絵具を4500円も買ってしまった。ブックオフにも3冊合計2000円ほど買いたい本があったが、こっちは我慢した。とにかく当分絵だけは描ける。
夕方から買った絵具を使って大量の地塗りをした。5月前半クロッキー会2回と芍薬のキャンバスは確保。
夜にホームページの更新をした。
天気:晴れ
作品:F3「早春」
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硯がでかい

絵具をジャンジャン使い、たったいま大きな油壷から出したばかりというような、油のしたたっているような絵。父が言っていた、まさにそういう絵、この前テレビ『孤独のグルメ』に映っていた海の風景をアップしようと父の絵の画像を探しているが、なかなか見つからない。父の画集をどこにやってしまったのだろう? なんという不謹慎。

録画しておいたNHK『日曜美術館』の海北友松(1533〜1615)を昨日見た。龍の絵の話のなのに、牧谿(1280頃活躍)や陳容が出てこない。おかしくないか? いっぽう現代の日本画家を二人も出してズルくないか? 寝ぼけた話しかしていない。アホか?
でもあの日本画家の硯はデカかったぁ〜。あんなデカくては持ち歩けないけどよく磨れそうだった。羨ましかった。

今日は早番なので朝6時前に起きた。夕方から公園で孫たちと遊び夜は25mプールに行った。よく活動したけど飯を4回食ったからすべて無駄だったと思う。
天気:曇りときどき晴れ

Q&Aどうやって暮らしているか?

腹ごなしの草むしりもむなしくしっかり体重が増えている。一昨日がすし飯、昨夜がカレー。これでは無制限に飯を食ってしまう。ダメだ。それでも全体的には減ってきているので67.5圈2〜3週間前は66.5堊宛紊世辰拭Aえたり減ったりで株価みたいだ。
わが家のカレーは子供がいないから激辛。肉もなし。魚介カレー。具は前日のすし飯のネタの残りだけどね。イカフライリングが付いていた。ちょっとしたカツカレーだ。

現在の暮らしはマンション管理人の給与と国民年金と画料、絵画教室など。多い収入ではない。ちゃんとした会社員だった娘が嫁に行ってしまったのでいろいろ苦しい。いざというときのバックボーンがなくなってしまった。そう言えば、この借家を借りるときも娘のカードを不動産屋に見せたら一発でOKだった。今後はヘタに引っ越しもできない。ガンジガラメ。
車さえなければけっこうやって行ける。車は走らせずに止めてあるだけで毎月1万円かかる。絵の具代でさえ半年に1万円ぐらいだ。
ま、致し方ない。車がないとき娘の自転車に絵の道具を積んでクロッキー会に行ったことがあるが、てんてこ舞い。大笑いだった。とにかく1回のクロッキー会で13枚の油絵を描くのだから大荷物だ。金がないのに笑ってばかりいる。イカレテいる。

今日も昨日に続いて非番。午前中は三つのスーパーを回って買い物をし、昼から昨日行くはずだった牡丹を描きに行った。6枚描いた。夕方から大散歩。
天気:曇り。風あり。
作品:F10「プランタン」
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Q&Aどうやって生きてきたか?

中学生を対象の学習塾をやって生活した。都立高校を目指す塾。学習内容も教科書の範囲。学校の成績を上げ、もちろん偏差値アップも狙う。初めは大変だったが3年ぐらい経つとほとんどの科目をマスターしたので、昼間はとても暇。たくさん絵が描けた。教室の一角をアトリエにしていた。
今のマンション勤務も留守番が多い。私の人生は時間だけには恵まれている。
塾は23年間やった。初めのうちはサラリーマンになった友人たちより年収も多く、絵も描け勝利者気分だった。45歳を過ぎるころから徐々に逆転した。
ちょうどそのころ、なけなしの金をはたいて銀座のギャラリー和知で個展を開いた。銀座と言ってもピンキリだが、ギャラリー和知は、銀座5丁目。1階角。並木通りと西五番街が交差する一等地。50万円ぐらいかかった。会場費ぐらいは買ってもらえたので3年連続でやった(3年目にギャラリー和知閉鎖)。
その個展のときコレクターの方を通して金井画廊の金井さんと知り合った。金井さんは日本橋東急の美術マネージャーをやっていて、日本橋東急での私の個展も企画してくれた。日本橋東急は昔の白木屋だ。私が江東区に住んでいたころは憧れのデパートだった。そのデパート企画個展。夢のような話だ。でも、同じ年に日本橋東急は閉店し、当然企画個展の夢も消えた。
その後、金井さんが独立して画廊を開き、私も取り扱ってくれた。あれから18年も経つ。
塾のおかげで子供二人なんとか育った。私はムチャクチャな人間だ。親としてもイマイチ。ロクでもない。家内は物凄く怒っている。怒っているが孫が三人近所にいるから「爺ちゃん婆ちゃん」はアワンセット。今の絵だらけの借家に一緒に住んでいなければならない。気の毒だ。今も毎月家賃に追われている。とても不安定。危ない暮らし。
孫に買ってあげられるものは100円のオモチャばかり。100均爺ちゃんと言われている。ま、100均の電車ゴッコを買い集めて鉄道大パノラマを作り上げたけどね。

今日は非番だったので、足を伸ばして30分ほどの遠くの団地の一角に咲き競う牡丹を描きに行こうとしたが、すぐ近所の公園の八重桜が満開。こっちを4枚ほど描いた。夕方家のまわりの草むしりを三分の二ほどやった。ムチャクチャ乱暴な草むしりだけど、やらないよりずっといい。腹ごなしにもなる。
天気:曇りのち晴れ。風あり。

Q&A作画時間

1枚の絵に何時間かかるか? 風景や静物は計っていないからわからないけど、大きな絵は時間がかかる。小さな絵は短時間。
ある老巨匠が数十秒で絵を仕上げた。見ていた人が「それで終わりですか。30秒ですね」と言ったら「60年と30秒」と答えたエピソードもある。
私の絵画教室の静物も同じ部屋で何回も描いている(10年ぐらい)。空間を熟知している。小さな絵は数分で仕上がる。でも15号や10号などは1時間ぐらい描いていると思う。裸婦は20号とか15号は20分、10号から6号は10分、4号以下は5分だ。これはモデルさんが計っているからほぼ正しい。
ほとんどすべての絵は1回描き。手直しはまずない。私が『油彩画の技術』(グザヴィエ・ド・ラングレ/黒江光彦訳・美術出版社)により理解しているのは1回描きだ。
私の尊敬する油彩画家ティツィアーノ、ルーベンス、レンブラント、最晩年のアングル(1780〜1867)、ドガ、モネ、ゴッホ、ロートレックなどみんな1回描きだと思う。少なくともそういう画家の、私がイチオシで感嘆する作品はすべて1回描きだ。
これは油絵の発色を最大限に引き出す。油彩画だけが持つ、あのなんとも言えない発色の妙は1回描きから得られる。そして、1回描きは数百年間にも及ぶ堅牢性を保証している。
速く描けなければ油絵描きではない、と私は思い込んでいる。

初めの孫が小学生になり新しい世界に入り込んで躍動している。私も遠くでその遊んでいる姿を見られる。「遊ぶ春日は暮れずともよし」ほんと良寛さまの気持ちになってしまう。今日もマンション勤務の早番がありウォーキングなど十分だったが、夜ご飯を食べすぎたキライがある。
天気:曇りときどき晴れ
作品:さくら(水彩)24×32僉ARCHES
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Q&A1 手直し

昨日の現代歌舞伎『赤坂大歌舞伎・夢幻恋双紙 赤目の転生』は前半ほとんど寝ていた。いくら留守番ジジイ仕事でも疲れていたらしい。舞台からは遠い2階席だったが、歌舞伎のムードはあった。

昨日の新企画Q&A、その1。
水泳前の自分と泳いだ後の自分は明らかに別人だ。気持ちもそうだが、身体が軽くなっているのがわかる。肺も大きくなっている。肺の機能がベツモノ。冷たかった手足の先っぽが嘘のようにポカポカしてしまう。そのほかいろいろあると思う。
水泳に限らず、トイレ前の自分とトイレ後の自分。腹ペコの自分と満腹の自分。さっきまでの自分とは思えない変化がわかる。
絵だって同じ。桜の下にいる自分と家に帰った自分では同じはずもない。バラ園の自分と家の中でゴロゴロしている自分は別人だろう。海でも裸婦のクロッキー会でも同じ理屈。
桜の下、バラ園、海、美術館のアトリエ。そこにいる自分と家に居る自分は違う人だ。だから私は自分の絵を手直ししない。加筆しない。余程はっきりした塗残し(セザンヌの塗残しも有名)や間違った筆跡がない限り、修正はない。だって他人の絵に筆は入れられないという道理だ。
絵っていうのは、というかイッキ描きというのは、その場そのときの状況をキャンバスに焼き付けているのだ。加筆修正ができるわけがない。
何度も言うけど、イッキ描きは「ああ、綺麗だな」とか「ああ、でっかいな」というようなその場の心持ちを絵にしているだけだ。もちろん描き方はあるのだろうが、そっちは本質ではない。一番の目的は桜の下に何時間もいることかもしれない。

今日はマンション勤務の9時5時。退勤直後に50m室内プールに行った。今日は好調だった。気のせいだと思う。よる車のキーを車内に閉じ込めてしまい、修理屋さんに来てもらった。車が古いのでとても手こずっていた。
天気:晴れ
写真:金井画廊19(終わり)
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ちょっと上等?

いま読んでいる『空中ブランコ』(奥田英朗・文芸春秋)は直木賞受賞作。奥田の本は『イン・ザ・プール』に続いて2冊目だ。もう1冊『町長選挙』も借りてある。そのほかの本を合わせて現在9冊借りている。10冊が借りられる上限。哲学宗教関係がなくなり、美術関係と通俗小説ばかりになってしまった。通俗小説とか大衆小説などと言っても数十年前の分類とは少し違ってきている。ハードボイルドの超通俗小説もある。最近の直木賞はもうちょっと上等、みたいな? 奥田の伊良部先生シリーズは精神科医の活躍。心の病については自分自身けっこう思い当たる節もあり、所詮はお笑いだけど、人間の本質をついていたりする。
門井慶喜の美術探偵シリーズもあり得ない鑑定能力の持ち主が主人公。筆力がもう一歩だが、美術モノなので我慢してもう少し読む。
伊良部先生シリーズはテレビドラマ化もアニメ化もされているらしい。ドラマでは阿部博が伊良部先生という。ちょっと無理がある。伊良部先生は脚が短いブクブクの肥満なのだ。阿部博ではカッコよすぎる(でもレンタルビデオ屋で探して見るかも=暇なのだ)。

昨日、絵画のQ&Aを作ってみようかと思った。だっていろいろな方のご質問があまりにも共通しているからだ。「この絵にかかる時間は?」とか「あとで手直しするの?」とか「どうやって生活しているの?」または「どうやって生きてきたの?」など同じ質問が多い。これはホームページの新しいコーナーにしてもいいかも。

今日はマンション勤務の早番で、夕方から都心に歌舞伎を見に行った。金がないのに世間が思うより優雅な暮らしかも。
天気:曇りのち雨
写真:金井画廊18
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最高画人評価

昨日はマンション勤務の遅番だから運動や筋トレは合格。管理室に行ったら管理会社の人がいて急遽身体検査を喰らった。片足立ちは1分ちょっとしかできなかった。O脚には不利らしい。椅子に腰かけたり立ったりする検査は18回(オマケ)だった。
昨日ちょっとだけ『ミロのヴィーナスはなぜ傑作か?』(高階秀爾・小学館101ビジュアル新書)を読んだ。ヨーロッパ美術の人物表現について述べられた本だ。やっぱりヨーロッパ美術は東洋の水墨画などとは根本的に違う。父はそこのところを批判したのだと思う。しかし、画面に対する心意気みたいなものは評価できるんじゃないか?
何度も言うけどティツィアーノの筆致は喜びに満ち溢れている。ちなみに、「長谷川利行は日本洋画壇最高の画家」だけど「ティツィアーノは油彩画史上最大の画家」と私は思っている。「富岡鉄斎は近代日本画壇最高。ヨーロッパを含めても引けを取らない」との評価だ。

今日はクロッキー会だった。
夕方、近所の公園で極楽かと思うような情景を味わった。
今晩ホームページを更新する予定。
天気:曇り一時晴れ
写真:金井画廊17
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