中小企業のための今日の人事労務管理

社会保険労務士法人名南経営 豊田ゆかり 公式ブログ

 毎年3月、4月は社会保険(健康保険と厚生年金保険)や労働保険(労災保険と雇用保険)関連で法改正がある時期ですが、今年も色々な法改正が審議されています。その中で平成28年3月分(4月納付分)から適用される協会けんぽの保険料率が決定されましたので、ご紹介します。

 まずはじめに、健康保険と厚生年金保険の料率の決まり方や変更タイミングを整理してみると、以下の4点にまとめることができます。
  ①健康保険料は都道府県ごとに料率が決定される
  ②介護保険料率と厚生年金保険料率は全国一律である
  ③健康保険料と介護保険料は、基本的に毎年3月分の保険料から改定される
  ④厚生年金保険料は毎年9月分の保険料から改定
 
 平成29年度の愛知・岐阜・三重の健康保険料率は次のように決定されました。今回、愛知県と三重県の健康保険料率は引き下げられ、岐阜県は引き上げとなっています。  
なお、今年度は介護保険料率にも変更があります。
 東海3県の健康保険料率
   愛知県 9.92%(平成28年度 9.97%)
   岐阜県 9.95%(平成28年度 9.93%)
   三重県 9.92%(平成28年度 9.93%)

 ◆介護保険料率 1.65%(平成28年度 1.58%)

給与からの控除は、会社の保険料控除のタイミングにあわせて変更しましょう。
なお、給与からの控除が4月から開始の会社であっても、3月に賞与を支給する場合は、新しい保険料率で計算する必要がありますので、ご注意ください。

 また、雇用保険料率は4月から引き下げられる見込みで現在国会で審議が進められています。
決定すると本人負担、会社負担ともに1000分の1ずつ引き下げられ、以下の内容になる見込みです。
   本人負担分  3/1000  
   会社負担分  3/1000(失業等給付の保険料率)+3/1000(雇用保険二事業の保険料率) 

3月から4月は年度のかわり目で、総務担当者としてはあわただしい時期になります。各種事務に漏れのないようしっかり業務を進めていきたいものですね。


協会けんぽの料額表はこちら↓
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h29/h29ryougakuhyou

こんにちは。名南経営の豊田です。久しぶりの更新です。
平成28年もお客様からの様々なご相談に対応させていただきましたが、特に後半は従業員さんの身上に関する異動情報の管理に関するものが複数ありました。
  「従業員の転居の連絡がなく、社会保険の住所変更手続が漏れていた。」
  「18歳年度末を期限として子どもに対する家族手当を支給しているが、年齢把握ができていない。」
異動の件数が多くなれば、タイムリーに、確実に社内手続を効率的に進めるにも工夫が必要ですね。
 
 さて、この身上異動連絡の基本的な流れは、本人から会社に届出があり、それを受けて会社が社会保険やその他社内手続を行うというものでしょうが、そもそも本人からの連絡が来ていなかったり、様々な事情が重なり、何らかの手続が漏れてしまうこともあります。
従業員からの届出に対する社内手続のスムーズな流れのためには、まず異動の内容毎に社会保険その他社内手続を一覧化し進捗を見える化するなど、漏れのない対応ができる体制を整えることが大切ですが、それに加えて年に1回程度定期的に全従業員を対象とした確認作業をすると、より確実に対応できるかもしれません。

 例えば、年末調整が完了したこの時期に申告書類を基に従業員情報を整理してみるのもひとつの方法だと思います。ご存知のように年末調整の申告書類では主に以下の情報を確認できます。
 ①住所変更の有無
 ②扶養親族の増減
 ③扶養親族の年齢

年末調整時には、取り急ぎ従業員情報を変更して正確な源泉徴収票発行することが先決です。
そこで、1月以降少し落ち着いた時期に①~③の内容を社会保険手続その他社内手続の視点で整理して漏れがないかを確認します。
社会保険では、住所変更があると「被保険者住所変更届」を「速やかに」年金事務センターへ提出する必要があります。この手続が漏れていると「年金定期便が届かない」という事態になるかもしれません。

また、一定の年齢で家族手当の支給が終了する規定となっている会社であれば、このタイミングでお子さんの年齢把握が出来れば余裕をもって社内手続の手配ができます。

 従業員さんからの届出と会社側での情報整理により、よりスムーズに、効率的に社内手続が進む体制を整えてはいかがでしょうか。

 「生活習慣病予防検診って定期健康診断のかわりにしてもいいの?」

最近何件かこんなご質問をお受けましたので、「大丈夫ですよ」とお答えしました。
今回は生活習慣病予防健診の内容を簡単に確認してみましょう。

 生活習慣病予防検診は35~74歳の健康保険の被保険者を対象としており、協会けんぽから補助があるため最大7,038円の費用負担で受診することができる健診です。毎年春(3月末ごろ)事業所あてに協会けんぽから案内が届くため、希望者は会社を通じて申込書を提出することで受診できます。
その内容は、労働安全衛生法に基づく定期健康診断の内容に加えて便潜血反応検査、胃部レントゲン検査等が含まれています。
受診費用は医療機関により若干異なりますが、定期健康診断の費用と比較しても、検査項目を考えても、定期健康診断の代替として考えるのはお得な方法かもしれません。

また、生活習慣病予防健診では、健診の結果生活習慣病のリスクがあると判定された場合は無料の健康サポート(特定保健指導)を受けることができる仕組みもありますので、従業員さんの生活習慣改善に有用ではないでしょうか。


※定期健康診断の項目(一部年齢による省略可能項目あり)
 1 既往歴及び業務歴の調査
 2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
 3 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
 4 胸部エックス線検査 及び喀痰検査
 5 血圧の測定
 6 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
 7 肝機能検査(GOT、GPT、γ―GTP)
 8 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
 9 血糖検査
10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
11 心電図検査

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