中小企業のための今日の人事労務管理

社会保険労務士法人名南経営 豊田ゆかり 公式ブログ

  弊法人では、顧問先様だけにとどまらず、広く経営者や総務担当者の皆様に労務管理に関する情報をお届けしようという活動の一つとして、平成21年から無料セミナー「経営者・総務担当者のための人事労務基本講座」を開催しています。今年度も奇数月に実施しますが、第66講となる5月は、労働保険の年度更新と社会保険の算定基礎をテーマに取り上げます。
この講座では単に作業手順を説明するだけでなく、社会保険・労働保険の仕組みなどの基本的かつ最低限の知識をまず確認し、手続き上注意すべきポイントをわかりやすくお話しします。そしてこれらの作業をスムーズに行うことができるレベルを目指します。
総務初任者の方や知識のブラッシュアップを図りたい担当者におすすめの内容ですので、ぜひご参加いただければ、と思います。

【内容】
  総務担当者のための労働保険の年度更新と社会保険の算定基礎
   ①健保・厚年・雇保・労災 それぞれの保険制度の基本と役割
   ②労働保険年度更新 実施のポイント
    ~賃金の対象額、対象期間、対象者、労働保険料の納付など
   ③算定基礎届作成の前に再確認しおきたい社会保険の基礎知識
     ~社会保険料の決定タイミング、標準報酬月額の対象
   ④算定基礎(定時改定)と月額変更(随時改定)の関係を整理する
   ⑤間違えやすい算定基礎の結果反映と保険料控除タイミング

【講師】
  社会保険労務士法人 名南経営   田代倫大
【日時・場所】
  2016年5月26日(木)14:00~15:30(開場:13:30)
  名南経営本社研修室(名古屋駅)
   名古屋市中村区名駅1丁目1番1号 JPタワー名古屋 34階研修室

お申し込みは、以下のURLからお願いいたします。
 https://seminar.meinan.net/seminar/20160526sr.html

 

 4月も残すところあと1週間。総務担当者さんにとっては、新入社員の受入れと社会保険等の資格取得手続き、退職者への対応など、あわただしい毎日だったのではないでしょうか。ゴールデンウィークは少しゆっくりしたいところかもしれませんね。

そうは言っても、そろそろ労働保険の年度更新の準備を始める時期になってきました。そこで、今回は今年度の労働保険料申告時の保険料率はどうなっているか、確認しておきましょう。

雇用保険率
   平成28年3月29日に改正雇用保険法が成立し、平成28年度の雇用保険料率は、以下のとおり引き下げら
 れました。このため、4月分の給与計算では、急遽給与計算ソフトの保険料率を変更して給与計算を行ってい
 ただいていることと思います。

  一般の事業  被保険者負担分 1000分の4  事業主負担分 1000分の7 合計 1000分の11
                       (1000分の5)          (1000分の8.5)   (1000分の13.5)
  
  建設の事業  被保険者負担分 1000分の5  事業主負担分 1000分の9 合計 1000分の14
                       (1000分の6)         (1000分の10.5)   (1000分の16.5)

  農林水産・清酒製造の事業
           被保険者負担分 1000分の5  事業主負担分 1000分の8 合計 1000分の13
                      (1000分の6)         (1000分の9.5)   (1000分の15.5)

  いずれの事業でも被保険者負担と事業主負担を合わせて1000分の2.5引き下げられました。

  このため、平成27年度分(平成27年4月分~平成28年3月分の賃金をもとに計算)の確定保険料の計算で
 は、旧料率を使用し、平成28年度の概算保険料は新料率を使用します。

労災保険率
 労災保険の料率は事業の種類によって細かく分類されていますが、今年は変更がありませんでした。メリット制の適用事業所でメリット率の変更があるなどの事情がない事業所では、確定保険料も概算保険料も同じ料率で計算します。
  
  事業の種類の分類における労災保険率↓
  http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000087001.pdf



 また、厚生労働省からは、「平成28年度 労働保険年度更新 申告書の書き方」パンフレットも公開されています。今年は新たに法人番号を記載する欄が設けられています。
事業所に申告書類が届くのは、5月末から6月始めにかけてですが、そろそろ平成27年度分の賃金集計を始めるなど準備を開始してはいかがでしょうか。

 先日協会けんぽから傷病手当金・出産手当金の計算方法が変わるというお知らせが出ました。さて、何が変わるのでしょうか。今回は、その変更内容を取り上げます。

 傷病手当金・出産手当金はいずれも被保険者の生活保障のために設けられている健康保険の制度であり、傷病手当金は、被保険者が業務外の病気やけがのために仕事を休み、給与を受けられないときに申請することで受けられる保険給付です。今回この給付額の計算方法が以下のように変更されます。

<平成28年3月31日までの支給金額>
  1日あたりの金額
  「仕事を休んでいる日の標準報酬月額」÷30日×2/3

<平成28年4月1日からの支給金額>
  1日あたりの金額
  「支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額」÷30日×2/3

 ★例えば、平成28年4月28日から5月31日まで療養のため会社を休むと・・・
   待期期間:4月28日~4月30日(待期期間には、土・日・祝日など休日も含みます)
   支給開始日:5月1日
   平成27年6月から平成28年5月までの12ヶ月間
   の標準報酬月額を平均して1日あたりの支給金額を算出
   
今回の計算方法変更により、例えば定時決定により9月分から標準報酬月額が上がっていた場合は、従来より給付額が下がる結果となり、逆に下がった場合は平均することで給付額が高くなります。
平成28年4月より前から傷病手当金を受けている場合には、4月1日以降新しい計算方法によって算出された金額を基準に計算されることになります。

 また、平成28年3月までは出産手当金が支給される場合、その期間傷病手当金は支給されませんでしたが、今回の改正により傷病手当金の額が出産手当金の額より多ければ、差額が支給されるようになります。

 傷病手当金も出産手当金も申請書類を協会けんぽへ提出することで被保険者本人に直接支払われるもののため、事業所において金額を計算することはないかもしれませんが、本人にとっては給与の代わりに得られるもののため、「いくらもらえるのだろう?」と気になるところでしょう。対象となる従業員があれば、情報提供してあげたいですね。
  
 
 

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