いよいよ4月、新年度の始まりですね。新入社員の受け入れで慌しく週末をむかえられた会社様も多いことと思います。
4月は入社の手続、退職の手続ともに1年で一番多い時期だと思いますが、この時期に是非やっておきたい事務をひとつご紹介したいと思います。

 それは、従業員の扶養家族に関する異動の確認です。4月は家族手当やお祝い金、所得税の扶養や健康保険の扶養などの給付や支給停止の確認にちょうどいい時期です。

家族手当・お祝い金など社内ルール
  社内規程を確認し、支給基準にのっとり、支給あるいは支給停止の手続を漏れなく実施しましょう。家族手当の支給停止が漏れてしまったことで遡って返金を求めることは、従業員さんにとって負担感の大きいものになってしまいます。また、総務担当者にとっても余分な事務の手間になります。
 
所得税の扶養親族の確認
 学校を卒業して就職したお子さんはいないでしょうか。給与計算において所得税の扶養親族数を速やかに
変更しましょう。この手続が漏れていると年末調整で年税額と源泉徴収税額に大きな差が生じ、従業員さんからの徴収額が発生する可能性があります。

健康保険の被扶養者異動の確認
 就職などでお子さんが自分で何らかの健康保険に加入する場合、速やかにお子さんの保険証を回収し、「健康保険被扶養者(異動)届」の手続を行いましょう。
社会保険では、被扶養者に対する保険料負担がないため会社や従業員ご本人の金銭的負担は変わりませんが、お子さんが誤って古い保険証を使用した場合、誤って使用した保険証の保険者にいったん治療費を全額返金したうえで、現在加入中の健康保険から7割分の現金支給を受ける手続をしなければならない可能性があります。

 3月から4月はいろいろ事務が多い時期ですが、同時に異動の多い時期です。年に一度従業員の家族状況も確認してみてはいかがでしょうか。
また、もし健康保険の被扶養者として届出している状況を確認したい場合は、「被保険者情報提供申請書」という書式を利用して管轄の年金事務所へ申請することで、従業員とその被扶養者に関する情報を得ることができます。社内だけの確認だけでなくこういった届出状況の確認サービスも有効に活用してくださいね。