June 08, 2005

節 分 : 「五苓散」 と 「鬼の霍乱」

五 苓 散 。 頻 用 処 方 で あ る 。 浮 腫 や 頭 痛 や 嘔 吐 ・ 下 痢 な ど に 使 わ れ る 。 体 内 に 水 分 が 過 剰 に 存 在 す る 病 態 に 有 効 で あ る 。

 摂 取 し た 水 は 腸 で 吸 収 さ れ 血 管 に 入 り 、全 身 に 運 ば れ 毛 細 血 管 壁 を 通 過 し 、組 織 ・ 臓 器 に 供 給 さ れ る 。 不 用 と な っ た 水 の 9 5 % は 血 管 、残 り の 5 % は リ ン パ 管 を 通 し て 回 収 さ れ る 。

漢 方 の 考 え で は 、吸 収 さ れ た 水 は 、三 焦 に 入 り 全 身 に 運 ば れ る [ 胃 → 肺 → ( 三 焦 ) → 全 身 の 組 織 ・器 官 → ( 三 焦 ) → 膀 胱 ] 。 回 収 も 三 焦 が 行 う 。 三 焦 は 上 下 水 道 と 考 え る と グ ー 。 こ の 中 を 水 が 流 れ る た め に は 、気 の 推 進 力 が 必 要 と な る 。 胃 気 ( 胃 の エ ネ ル ギ ー ) が 主 に は た ら く 。

五 苓 散 は 、四 苓 散 ( 茯 苓 、白 朮 、猪 苓 、沢 瀉 ) に 桂 枝 を 加 え た 、五 味 よ り な る 方 剤 で あ る 。 桂 枝 以 外 の 生 薬 は 、余 分 な 水 を 三 焦 に 戻 し 、腎 ・ 膀 胱 に 運 び 、か ら だ か ら 排 泄 す る 作 用 を 有 す る 。 桂 枝 は 胃 気 を 肺 に 昇 ら せ 、肺 の 働 き を 助 け 、三 焦 の 水 の 流 れ を ス ム ー ズ に し 、四 苓 散 の 効 果 を 強 め る 。

今 年 の 冬 は ノ ロ ウ イ ル ス に よ る 「感 染 性 胃 腸 炎 」 が 流 行 し た 。 最 近 も 集 団 発 生 が 新 聞 紙 上 で 散 見 さ れ る 。 発 熱 、下 痢 、嘔 吐 が 出 現 す る 。 症 状 は ひ ど く は な い が 、高 齢 者 や 乳 幼 児 で は 、脱 水 症 状 が 悪 化 し 、重 症 化 す る 場 合 も あ る 。

「 傷 寒 論 」 に 「 霍 乱 、頭 痛 、発 熱 、身 疼 痛 、熱 多 欲 飲 水 者 、五 苓 散 主 之 。 寒 多 不 用 水 者 、理 中 丸 主 之 。 」 と い う 条 文 が あ る 。 霍 乱 と は 、下 し た り 吐 い た り し て 、発 熱 、頭 痛 、疼 痛 が み ら れ る 疾 患 を い う 。 そ の 場 合 、熱 感 を お ぼ え 、水 を 飲 み た が る と き は 五 苓 散 、悪 寒 し て 水 を 飲 み た が ら な い と き は , 理 中 丸( 人 参 湯 ) を 与 え な さ い と い う 意 味 で あ る 。

「 鬼 の 霍 乱 」 の 鬼 と は 、節 分 に お い て は 陰 を 意 味 す る。 節 分 と は 冬 ( 陰 気 ) を 駆 逐 し 、春 ( 陽 気 ) を 招 来 す る た め に 、立 春 の 前 日 に 行 な わ れ る 呪 術 で あ る 。 「 春 ( 福 ) よ come in! 冬 ( 鬼 ) よ go away! 」 と 叫 び 、豊 作 ( 福 ) を 祈 念 す る 。 「 鬼 の 霍 乱 」 の 実 体 は 、陰 邪 で あ る 寒 邪 が “ ” か ら 侵 入 す る 急 性 胃 腸 炎 で あ る 。 傷 寒 病 と は 通 常 、病 邪 が 体 表 ( 皮 膚 ) か ら 侵 入 し 発 症 す る も の を い う 。

著 者 も 1 月 の あ る 日 、微 熱 、腹 痛 、下 痢 数 回 あ り 。 午 前 中 に 五 苓 散 エ キ ス 製 剤 を 1 包 服 し た 。 夕 方 か ら の 講 演 2 時 間 を 、大 声 で 元 気 に こ な し た。 そ の 後 、友 人 た ち と 日 本 料 理 を 楽 し む こ と も で き た 。

著 者 は 熱 体 質 な の で 五 苓 散 で あ っ た 。 ゾ ク ゾ ク と 悪 寒 が つ よ い と き は 人 参 湯 ! お 間 違 え の な い よ う に ( 間 違 え て も 悪 く は な ら な い と 思 い ま す が ) 。

五 苓 散 は 『 雨 が 降 る 前 の 頭 痛 』 に 著 効 す る と い う 。 灰 本 ク リ ニ ッ ク ( 春 日 井 市 ) の 灰 本 元 先 生 が 報 告 し て い る 。 1 0 年 以 上 も 前 、仙 台 の 東 洋 医 学 会 総 会 で 、ツ ム ラ の 生 薬 部 の 伊 藤 部 長 の 紹 介 で 昼 食 を と も に す る 機 会 が あ っ た 。 漢 方 の こ と な ら 話 し だ し た ら 止 ま ら な い 著 者 が 、ほ と ん ど 聞 き 役 で あ っ た 。 「 で き る 」 と 感 じ た 数 少 な い ド ク タ ー で あ る 。

五 苓 散 は 使 用 範 囲 の 広 い ク ス リ で す 。 第 二 弾 は い ず れ 報 告 。

Posted by tozai4949 at 15:53│TrackBack(0)ヘルス/ビューティ 

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