January 16, 2008

「排膿散及湯」と「十味敗毒湯」、‘皮膚病’には漢方だ!!!

冬の束稲山(平泉)毛越寺(平泉)2 中 尊 寺 か ら 北 上 川 を 隔 て た 東 方 に 位 置 す る 束 稲 山 ( 写 真 左) 。 旧 盆 に は 京 都 を 模 し て ‘ 送 り 火 ’ が 焚 か れ る 。 新 春 の 雪 を い た だ き 「 大 」 文 字 が 、束 稲 山 に ク ッ キ リ と 浮 か ぶ ( 写 真 左 ) 。 中 尊 寺 か ら 毛 越 寺 ま で は 車 で 5 分 。 二 代 基 衡 公 が 造 営 し た 広 大 な 浄 土 庭 園 が あ り 、往 時 は 大 泉 が 池 ( 写 真 右 ) に 舟 を 浮 か べ 平 安 雅 楽 を 奏 で て い た 。

 3 0 代 男 性 。 半 年 前 に 腰 部 に 発 疹 が 出 現 。 薬 店 の軟 膏 で 痒 み が 治 ま ら ず 、皮 膚 科 受 診 。 ス テ ロ イ ド 軟 膏 を 処 方 さ れ る も 、 背 中 に も 発 疹 が 広 が る よ う に な り、さ ら に 頚 部 に も 現 わ れ る よ う に な っ た 。 生 来 健 康 で あ る が 、1 0 年 前 に も 同 様 の 発 疹 が 頚 部 に 出 現 し 、治 癒 に 3 年 も 要 し た 。 丘 疹 か ら 水 泡 性 の 発 疹 が 集 族 し 、掻 破 に よ り 部 分 的 に 糜 爛 を 形 成 す る 。 周 囲 の 皮 膚 は 暗 紅 色 を 呈 す る 。 痒 み が ひ ど く 、局 所 に 熱 感 あ り 。

 体 格 良 好 。 食 欲 は あ る が 、お 腹 が 張 っ て ガ ス が 多 い 。 便 通 は 正 常 。 人 前 で 緊 張 し や す い 性 格 。 脈 は 7 4 滑 。 舌 は 淡 紅 、薄 白 苔 ( + ) 。 排 膿 散 及 湯 エ キ ス 顆 粒 7 . 5 g と 黄 連 解 毒 湯 7 . 5 g を 投 与 す る 。 2 週 間 後 、発 疹 が 縮 小 し 、 痒 み も か な り 消 失 。 4 週 間 後 、発 疹 は 跡 形 も な く 消 失 ( 治 癒 ) し た 。 そ の 後 、お 腹 の 張 り に 大 柴 胡 湯 エ キ ス 7 . 5 g を 投 与 し 、改 善 を 得 た

 2 0 代 女 性 ( 上 記 の 男 性 の 妹 )。 1 年 前 に 就 職 し て か ら 、顔 に 吹 き 出 物 が 出 る よ う に な っ た。 痒 み は な い が 、発 疹 が 消 退 し な い た め 皮 膚 科 受 診 。 ニ キ ビ と の 診 断 で 軟 膏 を 数 ヶ 月 使 用 す る も 、改 善 な し 。 こ こ 半 月 で 悪 化 し て き た 。 発 疹 は 透 明 な 毛 嚢 一 致 性 の 丘 疹 で 、発 赤 や 糜 爛 は 認 め ら れ な い 。 額 と 頬 部 で 目 立 つ 。 食 欲 ・ 便 通 良 好 。 生 理 も 正 常 。 脈 は 8 0 、細 滑 。 舌 は 淡 紅 、薄 白 苔 ( + ) 。 十 味 敗 毒 湯 7 . 5 g を 投 与 。 4 週 間 後 、発 疹 か な り 消 失 。 さ ら に 4 週 間 の 投 与 で 完 治 。

 「 排 膿 散 及 湯 」 と 「 十 味 敗 毒 湯 」 の 効 用 は 解 説 書 に よ る と 、よ く 似 て い る 。 両 者 と も 化 膿 性 の 病 巣 に 有 効 と さ れ 、‘ 排 膿 消 腫 ’ 作 用 の あ る 「 桔 梗 」 の 働 き が 重 視 さ れ て い る 。 た し か に 桔 梗 が 中 心 的 な 働 き を す る の で あ ろ う が 、排 膿 散 及 湯 で は そ れ に 劣 ら ぬ く ら い 「 枳 実 」 と 「 芍 薬 」 の 働 き が 重 要 で あ る 。 芍 薬 と 枳 実 の コ ン ビ は 炎 症 を 皮 膚 か ら 発 散 さ せ る だ け で な く 、病 巣 の塊 を 破 り ( 軟 化 ) 排 泄 す る と い う 力 が 強 い 。 『 神 農 本 草 経 』 に 芍 薬 は 「 治 大 風 在 皮 膚 中 如 麻 豆 苦 痒 」 と あ り 、 『 名 医 別 録 』 に は 枳 実 は 「 〜 散 悪 血 、逐 賊 血 、 〜 消 癰 腫 〜 」 と あ る 。 古 典 的 に も 枳 実芍 薬 に は 、皮 膚 の 下 の 炎 症 が 慢 性 化 し て、治 り 難 く な っ た も の に 有 効 だ 。 桔 梗 が 加 わ れ ば 消 炎 ・ 排 膿 作 用 が 強 ま る 。

 「 十 味 敗 毒 湯 」 は 炎 症 は そ れ 程 で は な い が 、皮 膚 の 表 面 の 炎 症 に 有 効 だ 。 そ こ で 柴 胡 や 防 風 や 荊 芥 や 桔 梗 や 独 活 で 、病 巣 を 発 散 し 治 そ う と す る 。 ニ キ ビ で は 毛 孔 か ら 面 皰 ( 皮 脂 の 塊 ) を 押 し 出 せるよ う な 奴 に 有 効 だ 。 や や 慢 性 化 す れ ば 殻 を 破 る た め に 、枳 実芍 薬 が 必 要 に な り、 排 膿 散 及 湯 と の 合 方 で あ る 。 麻 杏 薏 甘 湯 と 同 様 に 皮 膚 の 表 面 な い し 直 下 に あ る 病 巣 に 有 効 だ 。


 

Posted by tozai4949 at 20:00│TrackBack(0)ヘルス/ビューティ 

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