2000年5月2日


22:15 台湾酒店にて

今日も暑かった。
30℃近くあるのではないか?まるで夏の様だ。

今日は西安のメイン観光、兵馬俑に行ってきたがなかなかスゴかった。
西安駅近くのバス停からマイクロバスの乗り合いバスに乗って兵馬俑に向かう。
兵馬俑は西安駅から北東に約40km程のところにあり、バスで1時間くらいかかる。
中国は5月1日のメーデーからの連休らしくバスも混雑していた。
バスは途中で秦の始皇帝陵や楊貴妃のために造られた華清池などを通過するのだが、秦の始皇帝や楊貴妃など教科書に出てくるような人物がらみのモノが次々に出てくるところがさすがは中国というか、すご過ぎてなんだかピンと来ない。

この兵馬俑も秦の始皇帝のためのもので、発掘された所に床の無い体育館のような建物を保存用に被せてあるがこんなに大規模とは思わなかった。
中に入ると下は乾いた土なのと換気があまりよくないので埃っぽかった。
連休中なのでここもスゴイ人出で疲れた。

俑(人形)はなんと8000体あるそうで、しかも一体一体全部顔を変えて作ってあるという凝りようなのだ。
秦の始皇帝は紀元前210年に亡くなったそうなので、つまり約2200年前に造られたものということになる。
中国恐るべし
それにしてもよくもまあこんなものを作ったものだ。
ここは一見の価値あり、だった。


始皇帝陵も帰りに寄ろうと思っていたが、もう暑くて疲れて行く気にならなかったので車窓から見るにとどめておいた。


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兵馬俑一号坑に向かう

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兵馬俑(人形)

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武士俑

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兵馬俑一号坑

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すごく広い

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俑の大きさは1.8mくらい


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兵馬俑周辺の露店街

最近では鐘楼近くの世紀金花という新しいショッピングセンターで冷えたビールを買ってホテルに帰り、部屋で一杯という日課になりつつある。
ここではまだ冷えたビールを売っているところが少ないのだ。

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冷たいビールが売っている世紀金花

それにしてもこの街の国際電話事情はよくない。
テレホンカードが接触不良で使えないので、結局家に電話をするのに電話局に行ってかけるのが一番早い。
電話といえば毎晩決まって22時頃に部屋に電話が来る。
口調から察するにどうやら怪しげなお誘いの電話らしいのだ。
もっとも何を言っているのかさっぱりワカランのでテキトーにあしらって切ってしまうのが毎晩の儀式みたいになっている。
そのクセこの電話から国際電話がかけられないので、いっそ部屋の電話はない方が煩わしくなくていい。

明日はJASに電話して、5月4日の成田行きの便に変更できたらそれで帰ること決めた。

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電話局付近

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夜の鐘楼


2000年5月3日


12:10 食堂にて

みやげ用に注文しておいた印鑑ができた。
なかなかいい出来栄えなのでうれしい。
結局3つ注文したら、一つ40元(約520円)にしてくれた。
まあ日本と文化が全然違うもんな~。
そしてAIR変更の件、西安の事務所に電話したらなんと今日は休みとのこと。
仕方がないので昆明の事務所に電話し、事情を説明した。
席は空いているのだが、果たして変更できるのか?
13時にもう一度電話することになっているので、そこで結果がわかる。
明日帰れるか、それともあと4泊するか?


結局変更OKになり、明日帰れることになった。
めでたし、めでたし。
今回の旅は日本~西安往復をマイレージ利用で無料だったが、それ以外でかかった費用は総額で178000円だった。
まあ20日間にしては安い方だろう。
なんといってもチベットでの宿泊代が安かったのが助かった。

今回は高山病になってしまい残念だったが、これはその時の体調に左右されるらしく、もし次回またエベレストB.Cに行ったとしてもかかるか、かからないかはわからないそうだ。
でもいつかまたチベットに行ってみたいものだ。

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西安空港にて



おわり


2000年4月29日

11:35 ラサ・クンガ空港にて

一昨日、昨日とのんびり過ごしたおかげで体調はバッチリだ。
ただ歩き過ぎで太もものあたりだけがダルい。

空港までのマイクロバスがあまりにトバすので事故らないかとヒヤヒヤものだった。
ラサの空港は恐ろしいほどガラ~~~~ンとしている。
ただ、オレがこれから乗る西安行きの表示がなぜかどこにもない。
本当に飛ぶんだろ~な~。
さっきトイレで久しぶりに鏡を見たらスゲー顔が焼けて黒くなっていておどろいた。


2000年4月30日

10:33 尚徳賓館にて

昨日は飛行機が2時間くらい遅れ、西安に着く頃には日が暮れてしまい成都に着いた時と同じパターンになってしまった。
偶然バスの終点が候補のホテルの一つの近くだったので、そこまで歩いて行った。
それにしてもタクシーや客引きがしつこいのでチベットが懐かしく感じる。
ホテルは台湾酒店というビジネスホテルのシングルルームで一泊
158元(約2054円)とチベットの4~5倍の都会価格だ。
とりあえずここで一泊し、今朝西安駅の近くの交通の便がいいこのホテルに引っ越してきた。
ここの方が180元(約2340円)と300円ほど高いが、ツインルールのシングルユースなのでより広いのだ。
成都のドミトリーがすごく昔に感じられる。
さて、ここで腰を落ち着けてゆっくりと観光とみやげを見ることにする。

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西安駅前


14:50 鐘楼にて

西安の街を歩いてみた。
やはりラサと比べるとすごい大都会で、ウインドーショッピングも楽しい。
マクドナルドはなかったが、ケンタッキー・フライド・チキンにも入った。
季節はもう初夏で、チベットにいた時に離せなかったフリースはとてもあつくて着ていられない。
歩きすぎて疲れたので西安のランドマークの鐘楼に上り一休みする。
風が気持ちよい。
でも空はラサの方がキレイだった。


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鐘楼

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入口側

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鐘楼からの眺め

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こちらはショッピングエリア

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大都会だ

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西安駅


2000年5月1日


7:52 尚徳賓館にて

眠い……この宿は本当にウルサい。
夜中の12時までこともあろうに係員同士がくっちゃべっているのだ。
そして朝は6時から……、もう出て行ってやるこんな宿!
だいぶ歩き回ったので、だいたい街の感じはつかめたので台湾酒店に戻ろうかな。
近くにそこそこウマイ中華料理屋があったし。

そういえば西安駅のそばに小さい床屋が固まっている一角があり、夜になるとその店にはなぜか怪しげなピンクの照明が灯っていた。
あ~これか、そういえばオコノギ君が言ってたな~。
彼曰くこれは「よんぱつ屋」というそうで、基本は床屋(散髪屋)なのだが追加料金を払うと怪しいスペシャルサービスを受けられるそうなので「散髪屋」+「一発」=「よんぱつ屋」だそうだ、なんだかな~。



台湾酒店にて

結局再び台湾酒店に出戻りしたのはいいが、一昨日利用したスタンダードルームは満室で、おまけに5月から10%加算とかぬかしおるがメンドーなのでここに決める。
後で知ったのだが中国では5月1日は労働節(メーデー)で、そこから何連休かになるらしいのだ。
ちょうど日本のゴールデンウイークのようなものだ。

そして書院門古文化街という伝統的な街並みに骨董品や美術品、書道用具店などが連なるところでみやげの印鑑の下見をする。
直径1.5cmの大理石調の印鑑で35元+(一文字8元×2文字)で51元(約663円)とお手頃でちょっと立派でエラソーな印鑑が作れる。

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書院門古文化街

それにしてもどーして中国はこんなに人が多いのだ。
人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民人民ばかりだ。
空いているバスは存在しないのか?
小雁塔に行くのにエライ遠回りをしてしまったし、大雁塔に行くのにバス停2つも前で降りちまうし、テレホンカードを買ったら接触不良で使えないし、バカヤロ~~~~~~ッ!

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西安城壁

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小雁塔

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大雁塔

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西安は普通のガソリン車のバスとともにトロリーバスも走っていた。

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トロリーバス

⑨につづく


2000年4月26日

9:35 カイラスレストランにて

朝が来た。
昨日よりもまた少し回復していくのがわかるが、まだどうしても足元がおぼつかない。
なんだか雲の上を歩いているみたいにフワフワするのだ。
オコノギ君は夕食後にホテルに戻ると、ちょうどオレを訪ねてくれていた。
結局ホテルを引っ越さないままでいたそうだ。

そろそろマジで次の移動を考えなければならない。
考えられるルートは、
①ラサ~西安
②ラサ~成都~西安
③ラサ~西寧~西安
④ラサ~ゴルムド~敦煌~西安   で、①か④てとこか。


21:02 部屋にて

今日は今後のことを決めるべく、そしてリハビリを兼ねて街歩きをしてみた。
まずタクシーにてポタラ宮前広場へ。
いろいろな人たちがポタラ宮をバックに記念撮影をしている。
その観光客目当ての出店がいろいろあっておもしろい。
そこから歩き、CD屋などを冷やかしつつ航空券発売場へ。
やはり航空券は高いのか買う人もまばらである。

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記念撮影をしてた旅行者

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たくさんの出店

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銀行で両替してから外に出るとサイレンの音、なんだなんだと思いつつ見てると何やらパレードか?はじめにパトカー、そして軍隊、そしてトラック…………ん?
トラックの荷台に警官二人に首根っこを押さえられ手錠をかけられた男がトラック一台につき6人ずつ乗っていて、それが10台パレードの様に続いた。
これってパレードじゃなくて市中引回しの刑ってヤツじゃないの? 彼らのこの後は?
う~~~む、空恐ろしい出来事だった。
昼食をファーストフード店で食べていたら、おそろいのユニフォームを着た日本人が話をしていた。
後で知ったのだが、ここでマウンテンバイクの大会があるそうだ。
こんなとこでよくやるよ、まったく。

そしてやってきました
ジョカン(大昭寺)、ここは浅草寺みたいなところで、みんな五体投地をして熱心にお参りしている。
ここの周りにも露店がいっぱいありチベット仏教グッズを売っていて、さながら仲見世通りの様だ。
はじめ、ジョカンの入口がわからずに困ってしまった。
どうやらお参り用と観光用とで入口を分けているようだった。

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ジョカン(大昭寺)

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お参りをする信者

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ジョカンの屋上

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ジョカンの屋上からの眺め

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五体投地のお参りをする信者

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屋上から見たポタラ宮

その後ジョカン周辺のパルコル(八角街)をフラフラしていたら、道に迷ってしまいそのまま市場に出てしまった。
野菜などは思っていたよりもみずみずしく種類も豊富で、あの荒涼とした土地から取れたとはとても思えなかった。
魚は川魚すら存在せず、チベット人は水葬の習慣があることから魚を食べないそうだ。
ちなみに鳥葬の習慣もあるので鶏肉も食べないらしい。
チーズ、バター売り場や菓子売場を冷やかしつつ市場を出る。
そういえばさっき露店で犬や猫が売っていたが、あれはペットということでいいんだよな、まさかな~?

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パルコル(八角街)

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いろんな店が並んでいる

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バターを売っていた

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18時になりオコノギ君と夕食の約束をしていたので出かける。
なぜか咳がひどくて止まらず薬を買おうと思っていたらラッキーなことに彼がくれた。
しかも効き目バツグン、さすがコンタック!
彼は宿の掲示板にツアー仲間募集の貼り紙を出していた日本人とその知り合いのカナダ人を連れてきた。
どうせみんな一人旅仲間なのでみんなで向かいの玉意便餐へレッツゴー!
玉意便餐とはバナクショーホテルの向かいにある安くてウマい庶民的四川料理屋なのだが、あまりにウマいので気に入ってしまい、6日滞在でで6回目と毎晩通っているので顔を覚えられてしまった。
とにかく味付けが本当にウマく、北京在住のオコノギ君もほめていたくらいだ。
あんせ4人で4品+白飯で1人18元(約234円)とはスバラシイ。

貼り紙を出していた彼ははじめすごく年上だと思っていたのだが、よく話を聞いてたらオレより4歳も下でビックリ!
もっとも30歳前後はヒジョーに年齢がわかりヅライのだ。
その彼は旅話の中でガラパゴスを勧めていた。

今日のリハビリのおかげで頭の方はかなり復活してきた。
やはり昨日の今頃はまだちょっとキツかった。
普段人間はある程度、同時並列的ににいくつかのことを考えることができるのだが、高山病にかかっている時は思考回路がどんどんシンプルになっていき、今では信じ難いのだがゆ~っくりと常に一つのことしか考えることができなかった。

そんなわけであまりムリするのはやめてゴルムドまでバスで行くのはパスし、直接西安まで飛んでしまいじっくりみやげものでも探すことにする。


2000年4月27日


8:30 カイラスレストランにて

日に日に睡眠時間が伸びて行き、フツーの生活っぽくなってきた。
夢もいろいろフツーに見られるのがうれしい。
ラサに来たばっかりの頃は1時間おきに目が覚め、しかも全部同じ夢という悪夢だったもんな~。
あれは本当に精神的にマイった。

今日もこのレストランは大盛況で、主要テーブルはほぼ埋まっている。
自分がこのレストランのあるホテルにいるので
朝食はいつもここで食べているからかもしれないが、やはりこのカイラスレストランは洋食部門ではラサの中でも指折りではないだろうか?

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バナクショーホテルの中庭


⑧につづく


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