ゲームレガシー

アップル、アタリ、コモドールといった海外レトロPCゲームについて。iPhoneのレトロゲーム情報もあわせて紹介します。このブログについて→ 電子書籍『ハルシオン・デイズ~コンピュータ・ゲームの先駆者たち』 (刊行準備中)→

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80年代の名作アーケードゲームを大胆に組み替えた架空映画の予告編~「ペーパーボーイ3 ザ・ハードウェイ」(Paperboy 3 The Hard Way)


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ゲームを原作にした実写映画というと、ほとんど禄なものがないという印象があります。それでいて、性懲りもなく作られ続けるのですから不思議な話です。

もっともすべてが悪いはずはありません。ゲーム原作でもやり様によっては面白い映画が出来るはずです。そう思わせてくれる映像をここでご紹介しましょう。

アタリ1985年の名作アーケードゲーム「ペーパーボーイ」を元にアマチュアが制作したもので、実在しない映画の予告編ふうに仕立てた、わずか3分の映像ですが、ゲーム映画の可能性を感じさせてくれる、すばらしい出来栄えなのです。

それがこの映像です。



(以下、作品の内容を明かしています)
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「XBoxの生みの親」が挑む、史上初のゲームROMを探し出す試み~アタリ1974年のアーケードゲーム「グラントラック10」

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レトロゲームの楽しみ方といってもさまざまですが、行きつくところはやはり実機でしょう。いちばんハードルの高い存在ではありますが、本物にかなうものはありません。
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現在開催中のレトロゲーム関連イベントで、アタリ1983年の名作アーケードゲーム「メジャー・ハボック」、35年ぶりの続編が公開

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カリフォルニア・エクストリームといえば、アメリカの代表的なレトロゲームのイベントであり、CAXの通称でも知られています。本年度の開催日は7月28、29日であり、いままさに行われている最中なのですが、今回の展示において大きな目玉となっているのが「メジャー・ハボック」の続編です。続きを読む

不吉な前例~かつて完成し、そして闇に葬られた幻の家庭用ゲーム機、アタリ・パンサー(Atari Panther)

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アタリが久々に新しいハードを出すらしいとの憶測が広がっています。どうやら情報を小出しにして盛り上げようというつもりらしく、それがいったい何なのかすら現状でははっきりしないのですが、もし家庭用ゲーム機だとすれば、アタリにとっては20年ぶりの新製品ということになります。
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「新しい動きはインディーズから出てくるだろう」~アタリの創業者にしてスティーブジョブズを雇った男、ノーラン・ブッシュネルが語るゲームの今後

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かつてアタリを創業し、現在は教育ベンチャー「ブレーンラッシュ」を率いるノーラン・ブッシュネル。その他にも講演やコンサルタント業など相変わらずの活躍ぶりで、一昨年には著書(『ぼくがジョブズに教えたこと』)も出版しています。ここではそんなブッシュネルの最近の発言を紹介します。
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1980年、「アステロイド」が溶けた夏~初期アーケードの回想

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熱に弱いのは電子機器の宿命ですが、アーケードゲームも例外ではありません。ここでは、昨年アメリカのゲームサイトに掲載された、ゲーム筐体が熱暴走した話を要約してご紹介しましょう。続きを読む

アタリ時代のクリス・クロフォードが唱えた 「ゲーム作りの十則」

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世の中に数多といるゲームデザイナーの中でも、作家性という要素で見れば、その筆頭に挙げられるのがクリス・クロフォードでしょう。続きを読む

今年秋に公開予定、アタリVCS版「E.T.」発掘プロジェクトの記録映画「アタリ ゲームオーバー」(Atari: Game Over)予告編が登場

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今年4月にアメリカのニューメキシコ州で実施された、アタリVCS版「E.T.」埋立て現場の発掘プロジェクトは、もともとドキュメンタリー映画の企画から始まったものでした。作品は今のところ「アタリ ゲームオーバー」(Atari: Game Over)というタイトルで製作中ですが、先日その予告編が公表されました。

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言い伝えは本当だった~アタリVCS版「E.T.」発掘プロジェクトで実物のゲームカートリッジが発見

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ゲーム史においてとりわけ有名なエピソードである、アタリVCS版「E.T.」の埋立て事件ですが、このほど現場が発掘され、当時のゲームカートリッジが発見されました。埋立てがあったとされるのが1983年で、以来その真偽が問われてきましたが、ここに現物が出てきたことで、少なくとも廃棄処分があったのは実証されたことになります。続きを読む

マイクロソフト、アタリVCS版「E.T.」発掘の日時を発表、一般の観覧も歓迎

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マイクロソフトはアタリVCS版「E.T.」埋立て現場の発掘を正式に公表しました。実際の作業は地元の業者が担当し、その模様はドキュメンタリーとして撮影されるほか、一般にも広く公開されます。続きを読む

アタリVCS版「E.T.」埋立て現場の発掘をニューメキシコ州当局が条件付きで許可

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なかなか進展の見られないアタリVCS版「E.T.」埋立て現場の発掘プロジェクトですが、事態はようやく実現に向けて動き出しました。
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アタリVCS版「E.T.」埋立て現場の発掘プロジェクト、州環境局の認可が降りず延期に

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1980年代のゲーム市場崩壊において、とりわけ有名な逸話といえば、アタリVCS版「E.T.」カートリッジの埋立て事件ですが、その真相を探ろうと、埋立て現場の発掘が計画されていました。続きを読む

たる、犬小屋、スヌーピー――アタリの名作「ポン」(Atari Pong)の筐体を彩ったモチーフの数々

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アタリによる、ビデオゲーム史上初のヒット作「ポン」が生まれたのは1972年のことでしたが、それからの数年間、アタリはこの作品の寿命を少しでも延ばそうと、いくつもの試みを行っています。
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時代の転換期に登場した史上最大のピンボール台~アタリの「ヘラクレス」

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1976年、ゲームメーカーのバリーで、「ビッグフット」というエレメカのピンボール台が企画されました。「巨大さ」をコンセプトとしたこの作品は、実際に試作台が作られたものの、市販には至りませんでした。続きを読む

Javascriptによる複合エミュレータ、MESSの8ビットPCへの対応が進行中

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MESSはJavascriptによるブラウザベースの複合エミュレータで、すでに数多くの機種に対応していますが、今月より新たにアタリ800、アップルⅡc、コモドール64、コモドールPETといったメジャーな8ビット機に対応するようになりました。続きを読む

アタリの名作カーレース・ゲーム 「ハード・ドライビン」 未発売に終わったNESの移植版が発掘 その2

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アタリのドライブ・ゲーム「ハード・ドライビン」には、未発売に終わったNESへの移植版が存在します。当時イギリスのある雑誌で取り上げられていたのですが、具体的な内容については、これがほとんど唯一の情報だったようです。続きを読む

アタリの名作カーレース・ゲーム 「ハード・ドライビン」 未発売に終わったNESの移植版が発掘 その1

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アタリの「ハード・ドライビン」(Hard Drivin')といえば、1988年に発表されたアーケードゲームで、ドライブゲームとしては初めて3Dのポリゴン・グラフィックを本格的に使った作品でもありました。続きを読む

埋立処分されたというアタリ版「E.T.」の発掘を計画中の業者に聞く

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すでにこのブログでも取り上げましたが、かつてニューメキシコ州で起こったとされるアタリ「E.T.」ROMカートリッジの埋立て事件について、その現場らしき場所を発掘しようとカナダのドキュメンタリー制作会社が働きかけています。

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アタリ2600で動くテキスト・アドベンチャー 「ダーク・メイジ」(Dark Mage)

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アタリ2600といえば、もう35年前のゲーム機なわけですが、今なお新作が作られているのにはやはり驚いてしまいます。その中には意欲的なものも少なくありませんが、ここでは、1997年に作られたテキスト・アドベンチャー「ダーク・メイジ」をご紹介したいと思います。

そもそも、1ボタンのジョイスティック、ないしパドルしかインタフェースのないアタリ2600で、テキスト・アドベンチャーを作ろうというアイデア自体が大したものですが、そうしたハード面での制約をこのゲームはなかなか巧妙な方法で克服しています。

ストーリーはいたって簡単なもので、プレイヤーは王宮の道化師を演じます。酒の問題で王宮を追放されてしまい、またそれによって、王国の財産が闇の魔術師(ダーク・メイジ)のところに持ち去られてしまいます。その財産を祖国に持ち帰ることができれば、ゲームは完了となります。

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インタフェースですが、まず東西南北の移動はジョイスティックを希望の方角に倒すだけです。コマンドの入力は、ジョイスティックで選択し、ボタンで実行となります。とはいえ、使えるコマンドはさほど多いわけでもなく、「ミル」「トル」「オトス」「ハナス」「ツカウ」「モチモノ」くらいなのですが。

本作が発表された当時、まず注目されたのがテキスト表示でした。というのも、アタリ2600で文字をテレビ画面に表示させると、どうしてもフリッカー(ちらつき)が目立ってしまうのですが、このゲームはそれを見事に解決しているのです。

このゲーム、物語としては、ひとまず完結はしているのですが、クリア画面では続編が予告されており、残念ながらそちらは未だに発表されていません。

本作はパブリックドメインとして配布されており、エミュレータで手軽にプレイできます。またプログラムのほか、ゲームの解法も、ネットで検索すれば容易に見つかりますので、興味のある向きは試されてみてはいかがでしょうか。

「実は良作では」 世紀の駄作とされたアタリVCS版「E.T.」に広がる見直し論 バグ修正版も登場

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例のゲーム市場崩壊と関連付けられたことで、すっかり悪評が定着した感のあるアタリVCS版「E.T.」ですが、このところ見直しの機運が広がっています。そこまで叩かれるような出来のゲームではないとして再評価されるほか、プログラムを解析してバグらしき箇所を修正したバージョンがネットで公開される動きまで出てきています。

もっとも、従来の悪評を払拭するまでには至っておらず、今のところはやはり「つまらないゲーム」との評価が圧倒的なのですが。

ただし、ゲームの出来じたい、今どころか発売当時から、面白いと評価していた子供たちもいるにはいたようです。

そして、少数とはいえ「E.T.」を評価していた、かつての子供たちが、30年の歳月を経て、世間の誤解を正すために立ち上がったのです。ここでは、その成果を発表したサイトをまとめる形で、彼らの主張を紹介したいと思います。

まず悪評の原因について、肯定派の意見をまとめてみると、次のようになります。

・いくつかのバグがあった
・数々の見慣れない要素が盛り込まれていた
・説明書を読まないと遊び方がよく分からない
・難易度が高い

まず難易度ですが、確かに「E.T.」はいちばんやさしいモードでも、初心者にはとうてい遊べないほどに難しいものでした。ただし、これは修正が可能です。

「E.T.」について、よく分からない、難しい、という言われ方をされることが多いのですが、複雑なゲームではあるものの、説明書をきちんと読めば、どういうゲームなのかは理解できるはずでした。幼い子供に、遊ぶ前に説明書を熟読させるというのは、確かに難しいかもしれません。ただし、この点をもって「つまらないゲーム」とするのは、やはり酷というものでしょう。

見慣れない要素というのは、「E.T.」には当時まだめずらしかった数々の趣向が取り入れられており、それが分かりにくい印象につながったのではないかと指摘されています。

たとえば、「E.T.」はゲーム内の世界を探索することを中心としたオープンエンド形式のゲームですが、この形式そのものが、当時としては目新しいものでした。他にも、暴力的な描写をいっさい排除していたり、クリアまで一本道ではなく複数のルートが用意されていたり、本来の目的に加えてオプションのゴールが設定されていたりと、今では当たり前でも1982年当時にはどれもめずらしい要素でした。だからこそ、ゲームの内容を理解する上で、説明書を事前に読むことが重要だったのです。


(「E.T.」の遊び方を解説した動画)

バグについては、「とうてい遊べないほどバグだらけ」という一部の世評は間違いで、「E.T.」にはゲームとして遊べないほど致命的なバグは存在しないそうです。いくつかバグはありますが、そう多いわけでもなく、通常のゲームプレイに影響のあるようなバグはたった1つだけなのだとか。

また、バグといっても、厳密な意味ではそうとはいえないものも含まれます。たとえば、よくある指摘として、「E.T.」は当たり判定が正常に働いていないという意見がありますが、そうではありません。「E.T.」の当たり判定は、ピクセル単位で考えられたもので、その意味においては正常に動作します。問題は、当たり判定をピクセル単位で考えること自体が適切ではない、ということなのです。

たとえば、このゲームではE.T.がやたらと井戸に落ちてしまいます。

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ここでは、E.T.の頭だけが井戸に重なっていますが、この状態でもプログラムは「井戸に落ちた」と判断します。本来なら足が井戸に重なった時点でそうするべきなのですが、このプログラムでは当たり判定をあくまでピクセル単位で処理しているため、E.T.の身体が一部でも井戸と重なると、落ちたと判断するのです。

この問題は、「E.T.」というゲームの視点によるところが大きいといえます。ゲームの世界そのものは上からの見下ろし式なのですが、キャラクタは横から見た状態になっています。この構造だと、キャラクタ同士の当たり判定には工夫が必要です。視点ということでは、初代の「ゼルダ」も同じでしたが、キャラクタ同士の当たり判定を適切に処理しているため、不自然さがないのです。

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「ゼルダ」では当たり判定をピクセルで行わず、自然に見える形で処理しています。上の場面ですと、もしピクセル単位で当たり判定が機能していれば、キャラクタはブロックを通過できません。

他にもいろいろ細かい問題はあるのですが、ここでは省略させていただきます。

ともかく、数々の問題を解決するために、プログラム本体の修正作業が行われました。もっとも、ソースコードがあるわけでもないため、まずは解析をしなければなりません。2600用の逆アセンブラもあるにはあったのですが、4Kを超えるプログラムだと動作しないそうで、実際の作業には16進エディタとデバッグツールが使われました。

2600のプログラム本体を解析するのは実に大変な作業です。もともと他人に見られることを前提としていないこともありますが、2600の場合、なにしろメモリに余裕がないため、極限まで切り詰める形でプログラミングされているのです。解析だけでなく、修正したコードを実装する際にも、ROMの未使用の領域にジャンプさせては戻るなど、さまざまなテクニックを使う必要がありました。

そのほかにも、細かい変更点は元サイトに記述してありますが、相当に頭を絞った末に解決できたものも多かったようで、苦労が偲ばれます。

今回リリースされた修正版は、そのような厳しい作業を経て、ようやく完成したものなのです。

修正版の主な変更点

・E.T.の当たり判定をピクセル全体ではなく、足元だけを対象とする
・E.T.の色を緑から茶色に変更
・隠しキャラとして「ニンジャE.T.」を追加
・ゲーム上の表現をより分かりやすいものに変更
・そのほか細かいバグを修正

元のゲームではE.T.の色が緑になっており、これは確かに謎ですが、理由は明らかになっていません。とにかく、いくらなんでも緑はない、ということで、修正版では茶色に変えられました。

ニンジャE.T.とは、元のゲームにある、特定の条件を満たすとE.T.の色が黒になる現象を指したものです。これは意図的なものではなく、単なるバグですが、修正版では正式な隠し要素として採用されました。

こうして修正版が苦心の末に完成したわけですが、もっとも、彼らの主張はあくまで「『E.T.』は別につまらないゲームではない」というもので、せっかく作った修正版についても「もともと良いゲームに、細かい改良をして、より良くしたもの」だといいます。

そもそもオリジナル版の「E.T.」も、きわめて限られた時間で制作されたことから、デバッグが十分ではなかったのではないかとの指摘もありました。映画のタイアップということで、スケジュールの遅れは許されなかったでしょうから、開発者へのプレッシャーも相当なものだったことでしょう。その意味では、本来しかるべき環境も与えられず、さらには世間から悪評を浴びせられ、さぞかし無念であったろう開発者の仇を、当時の子供たちが今になって果たしたといえなくもありません。

修正版「E.T.」の登場は、30年遅れとはいえ、あえて元のゲームを解析し、あるべき姿を世に問いかけたということで、じつに意義のある試みだったといえます。

なお、修正版のROMデータはこちらからダウンロードできます。ET_Fixed_Final.bin

Fixing E.T. for the Atari 2600 - neocomputer.org

twitterでブログの更新告知を行っています。 タイトル一覧としても使えますので、過去の書き込みをたどるのはこちらからどうぞ。




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