ゲームレガシー

アップル、アタリ、コモドールといった海外レトロPCゲームについて。iPhoneのレトロゲーム情報もあわせて紹介します。このブログについて→ 電子書籍『ハルシオン・デイズ~コンピュータ・ゲームの先駆者たち』 (刊行準備中)→

iOS

初期アタリからの古参プログラマ2人が新作に向けての資金公募を開始 ただし目標額への到達は難しい状況

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アル・アルコーンといえば、オリジナル版の「ポン」に関わった人物であり、今なお現役のプログラマとして活躍している人物です。そのアルコーンと、同じくアタリ出身のゲーム・プログラマであるロジャー・へクターが、このたび新しいゲームを企画し、キックスターターでの資金公募を始めました。

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人の一生をテーマにした、心理学者による壮大なシミュレーション 「オルター・エゴ」 iOS版もあり

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いわゆる専門職の間では、PCは早くから関心が持たれていたようで、80年初頭のソフトウェア産業の形成期にも、業務用はもちろん、一般向けのゲームソフトにも専門的な知識を使った作品がありました。80年代も半ばになると、PCゲームもかなり発達し、質量ともに本格的なものが出てくるようになります。ここで紹介する「オルター・エゴ」もそのひとつです。

「オルター・エゴ」は1986年にアクティビジョンからアップルⅡ、コモドール64、MS-DOS向けに発売されたシミュレーションゲームです。誕生から死まで、「人の一生」を扱うという壮大なスケールと、専門の心理学者がデザインしたということで話題になりました。男性版と女性版があり、それぞれ別パッケージで発売されています。

具体的にどう進めるのかというと、PCが出す質問にひたすら答えていくというものなのですが、やってみれば分かる通り、とにかく膨大なテキスト量で、作者の苦労が偲ばれる出来でした。何でも数百人に聞き取ったデータを元にしているのだそうです。

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ゲーム自体は、まだ胎内にいる未出生児の状態ら始まるのですが、この時から「いつ外に出てくるのか」という質問を浴びせられます。ここで「出る」を選択しないでおくと、PCがなるべく早く出ることをすすめる返答を出してきます。

この「外に出る」質問は4、5回ほど引き伸ばせるのですが、最終的にはむりやり出産ということになります。また強制的に外に出された場合、PCから「こういう決断は早くするものです」という指摘を受けます。

このゲームの特徴は、単に人の一生をなぞるだけでなく、節目となるタイミングで「こうするべき」というアドバイスを出すところでしょう。いわば、人生相談のかたまりのような要素があるのです。

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ゲームとしては、ファミコンの「ロー・オブ・ザ・ウェスト」のように、プレイヤーは選択式の対応を選び、PC側の回答を楽しむ、というものなのですが、テーマが「人生」だけに、いろいろ考えさせられるものがあります。全体的なトーンとしては、けっこうユーモラスな感じなのですが、それはプレイヤーが深刻に受け止めないようにするための配慮なのではないか、という気もします。

また成長していくうちに、当然のことながら、いろいろとあからさまな描写もあるのですが、これは未成年者がプレイする場合はスキップするよう設定できます。

当時は「説教が多い」という反応もあったそうで、それも無理のないところかと思います。特に10代の子供ならそう感じるのはむしろ自然でしょう。ですが、いい年の大人になってプレイしてみると、何かと複雑な気分になります。なにしろ、人生は選択の連続であり、あの時こうしておけばよかったという感情は、歳を重ねるごとに強くなっていきますから。

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このゲーム、発売当時はけっこう話題にもなり、評判も良かったようです。大ヒットとまではいかなかったものの、作者はこれで家と車を買ったそうですから、売行きもけして悪いというほどではなかったのでしょう。(もっとも、女性版は、当時は女性のゲーマーが少なかったせいかあまり売れず、今では稀少品だそうです)

このゲーム、現在はウェブでプレイすることができます(無料ですが、ゲームの途中からユーザー登録が必要になります)。また、2009年にはiOSアンドロイドにも移植されており、そちらも好評なようです。

ゲーム自体は、ただ質問に答えるだけですので、難易度も関係ありません。個人的には、(「シム・ピープル」などとは違って)自分からいろいろと行動する必要がないだけ、すんなり始めることができました(ただし、それなりに時間のかかるゲームではありますが)。今プレイしてみても、なかなかに面白いものです。ありえない人生を体験できる、という意味では、これほど「シミュレーション」的なゲームもないでしょう。一度遊んでみてはいかがでしょうか。

http://youtu.be/J_MnUrPpGBY
(ゲームのプレイ動画です。直接埋め込みが禁止に設定されているため、リンクを設置しておきます)

APPSTORE: Alter Ego $4.99

Alter Ego - www.playalterego.com

インタフェース面が大幅に刷新されたiOS版のインフォコム作品集

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昨年末と、すこし前の話なのですが、テキストアドベンチャーの最高峰、インフォコムの作品集が、現在の権利者であるアクティビジョンよりiOS版で登場しています。

アプリ自体は無料で、「ゾーク1」がそのまま遊べるようになっています。(ただし、残りの作品はアプリ内で購入する必要があります)

テキストアドベンチャーといえば、キーボードでコマンドを入力するのが前提でしたが、今回のアプリは数々の新機軸が盛り込まれています。とりわけインタフェースが大幅に改新されており、タッチスクリーンでの操作が格段にやりやすくなっています。


(新しいインタフェースを紹介した動画)

ゲーム内でのアイテムの操作も、すでに持っているものと照合しては先読みする機能を備えているので、手間が大幅に省けるようになりました。

「トル」「シラベル」といった頻出するコマンドは、あらかじめボタンが用意されているほか、ゲーム内の移動も画面上のコンパスで指示できるようになっています。

ゲーム内のヒント機能(別売り)も、かつてインフォコムが自社で販売していたヒント集「Invisiclues」を意識した作りになっており、またインフォコム作品の特徴であった各種の付属品も、(しょせんは画面上ですので制約はありますが)なるべく再現しようという意志が感じられます。


(付属品やヒント機能の再現部分を紹介した動画)

別途購入できるゲームですが、インフォコム作品のテキストアドベンチャーはほぼ網羅されています(ただし、アクティビジョンに権利のない「銀河ヒッチハイク・ガイド」と「ビュロクラシー」は対象外)。

販売自体はタイトル別ではなく、ファンタシイやミステリのジャンルでまとめられたものと、全ての作品の一括購入が選べます。一括購入を選択した場合、特典として「Zork: The Undiscovered Underground」が付いてきます。これはかつてプロモーション目的でのみ配布された稀少品です。

それにしても、このアプリ版は嬉しい驚きでした。アクティビジョンは90年代にも何度かCD-ROMでインフォコム作品集を出していましたが、いささか安直な作りで、マニュアルに欠落があるなどの問題もあり、今回のアプリ版も期待していませんでした。

ところが、今回の再発はじつに配慮の行き届いたもので、とりわけインタフェース面においては、後続のアドベンチャーゲームにも良い影響を与えるのではと思わせるほどの出来になっています。

アプリ本体は無料ですので、まずは試してみてはいかがでしょうか。

APP STORE: Lost Treasures of Infocom 無料

'Lost Treasures of Infocom' Review - Text Adventures at Their Best - TouchArcade

ノキアの携帯電話で人気を呼んだシューティング「スペース・インパクト」がiOS版で再登場

iOSに最近登場した「スペース・インパクト」というシューティングがあります。

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一見すると昔ふうの横スクロールゲームに過ぎないのですが、2000年頃からの数年の間にノキアの携帯電話で動いたもので、ユーザーなら知らない者はいないほどの人気作だったそうです。続編や関連作品もいろいろ出たそうですが、やはりこの第一作がもっとも人気なのだとか。

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ご覧の通り、あえて粗いドットを使い、かなり忠実に再現しているようです。

当然、権利は今もノキアが持っていると思われますので、このiOS版は未許諾の勝手移植ということなのでしょう。

それにしても、2000年頃でこのようなゲームが人気を呼んでいたという事実には驚きます。今ではすっかり海外勢に追い抜かれたとはいえ、かつて日本という国は、携帯電話に関してはやはり相当に時代を先取りしていたのでしょう。

このiOS版、残念なことにiPhone 5のワイドスクリーンには対応していないのですが、「当時はそんなものはなかったのだから無理もない」と元記事は結論づけています。

APP STORE: Space Impact ¥85

O.G. Nokia Mobile Classic 'Space Impact' Will Not Be Left Behind - Now Available for iOS - TouchArcade

リチャード・ギャリオットの第1作「アカラベス」 iOS版は独自インタフェースを実装

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前のエントリで取り上げた、「ウルティマ」作者のリチャード・ギャリオットが最初に発表したゲーム、「アカラベス」ですが、すでにiOS版が発表されています。ゲーム自体は同じもの(アップルⅡ版のエミュレート)ですが、機能面でさまざまな改良が施されています。

ゲーム自体は、ランダムで生成されるマップを移動し、町で食料や武器などを仕入れて、あちこちのダンジョンに侵入してはモンスターと闘うというものです。

ダンジョン内では3D視点に切り替わりますが、この趣向はそのまま最初の「ウルティマ」に引き継がれています(というより、「ウルティマ1」のダンジョン部分は、「アカラベス」のコードをほとんどそのまま使ったのだそうです)。

すでに書いたとおり、プログラム自体はアップルⅡ版をエミュレータで動かしています。そのため、グラフィックスやサウンドはオリジナルと同じですが、機能面では新たな要素が追加されています。セーブ機能が使えるようになったほか、インタフェース面でも簡易キーボードが実装されました。

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なお、このiOS版、第三者が無断で作った勝手移植ではなく、リチャード・ギャリオットの監修を受けているそうです。つまり権利的な問題はきちんとクリアされているわけで、その意味では安心してプレイできます。

ゲームとして考えると現時点でプレイする意義はさほどないと思いますが、ゲームの歴史においては重要な作品であり、その意味において体験する価値はあるといえるでしょう。

APP STORE: Akalabeth ¥170

Gammabit - Akaladeth: World of Doom (iOS) Review
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