ＴＲＡＶＩＳ　ＣＹＣＬＥＳ　（トラヴィス・サイクルズ）のブログ

2015年06月21日00:00

カテゴリ: 修理関係

チャイナドレスぱくり。

英国からは少量のパーツ（円安がきつい）とドイツ製の恵方巻が到着しております。後日ご紹介する予定です。エイマルさんがキャブレターを発送してくれた模様です。コンセントリックＭＫ１プレミアの９３０右左と９２８の右左が少量入荷予定です（Ｔ１００用２７６はまだまだです）。当店では安売りはしておりませんが、修正作業を含む多数のオプションを用意して、専門店ならではのサービスを行っております。

１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード　チャイナドレスたいぴーえん号、クランクシャフトが加工から戻って来ました。しっかりと修正してもらっています。

今回元々入っていたビッグベアリング用クランクシャフトを加工しましたので、都合上タイミングサイドのベアリング裏にスペーサーが必要となりました。と言っても極薄です。既製品を手配しても良いのですが、時間が無いので冶具を製作して旋盤で作りました。辻褄が合うかどうかを仮組みしてチェック、ＯＫでした。

コンロッドを組み付けて早速本組みしました。予定通りとてもスムーズにクランクシャフトが回転する当たりクランクケースです。現在は寝かせていますので、明日以降に車体に載せてからどんどん組み上げていきます。

スクール終了後は、せっかくの晴れですので１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号の試乗を夜な夜な行いました。別体６Ｔ後期仕様にしたこの車両、とても気持ち良いです。ただ、不具合が発生、プライマリーカバーの巣からオイルが染み出て来ました。現在、対処中です。

明日、日曜日はこの車両の試乗を中心に仕事します。店に留守番はおりますが、修理等は出来かねますのでご了承下さい。宜しくお願い致します。

2015年06月19日01:37

カテゴリ: 修理関係

雨が上がって道路が乾いたので、１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバードの試乗をしようとしたら雨が降って来た時、岐阜のモートテールさんにまとめて特注してもらった特製ブッシュが到着しました。１９５０年～別体トライアンフツインのギアボックスレイシャフトの両端を受けるブッシュです。傷んだギアボックスシェル、減ったレイシャフトでも調整して対応できる絶妙なサイズです。これで更に多くのレイシャフトが救えますね！　※１９４９年以前のギアボックスには使用出来ません。

１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード合宿号、フロントホイール周りのバラしとチェックです。と言ってもこちらも以前にやっていますので、何の問題もありませんでした。フェンダーの位置を修正して完了です。

ガッタガタで大きく傾いてしまい使えないプロップスタンドの修正です。更に、大きく前に行き過ぎるのと畳むと奥に入り過ぎる点も修正です。

ラグ側を綺麗に修正後、修正した上で薄いワッシャーを内側に溶接したスタンド側をラグに合わせて修正します。肉盛りして、出具合と畳み具合も調整。ここまでやって初めて延長する必要があるのかどうかが判断出来ます。結果はギリギリでセーフ、再塗装して修理が完了しました。

オイルタンクも取り付けていますので、これでやれることは全てやりました。土曜日にはクランクシャフトが戻ってくる予定ですので、スタートして４週間弱の合宿スクールも終盤を迎えます。

修理中のノートンコマンド７５０ｃｃ、コンバットタイプブリーザーを廃止したクランクケースを閉じてはいるのですが、ここからは一気に組み上げる必要があるので先に進めていません。土日は晴れ間が出る様なので、１９５０年６Ｔの試乗をしつつ合宿スクールともう１台の５０年６Ｔの整備を進めます。英国からはパーツも到着予定です。次のステップに移行出来るのは火曜日以降となりそうです。

毎週金曜日は当店の定休日です。その前に色々とお知らせをしておきます。
先日ご紹介しましたトライアンフ用のタンクバッグは既に完売しております。皆さま、お買い上げ下さりありがとうございました。現在、海外の取引先に在庫中で個人的にお勧めな車両は以下の通りです。お問い合わせは、マナーをお守り下さった上でお気軽にどうぞ。※車両はその他沢山あります。

●１９３７年　ノートン１６Ｈ　５００ｃｃ
●１９５９年　トライアンフＴ１１０　６５０ｃｃ
●１９６４年　ノートン６５０ＳＳ　６５０ｃｃ
●１９５４年　トライアンフＴ１００　５００ｃｃ
●１９５４年　ヴィンセントブラックシャドー　１０００ｃｃ　※輸入代行のみ対応。高額です。

トラヴィス・サイクルズでは、レストレーションスクール（車両持ち込み歓迎）の生徒さんを常に募集しております。また、修理のご予約も随時承っております。フルＯＨなどは順番をお待ち頂きますが、簡単な修理であればすぐに対応出来ると思います。各種お問い合わせは、出来ればメール（traviscycles@tulip.ocn,ne,jp)で頂けると大変助かります。宜しくお願い致します。

2015年06月18日00:18

カテゴリ: 在庫情報随時

ムトウカ。

随分前に間違って到着したスポークセット、鉄スポークを注文したらステンレススポークが到着したのでした。連絡したらすぐにある分の鉄スポークだけを先に送ってくれた、そう思っていました。残りがずっと来ないので連絡するとすぐに残りも到着しました。先に鉄スポークを送った時に残りの分をただ送り忘れていただけだったみたいですありがとうございます差額と返送料も返金してね。

こちらは到着したタップ・ダイやスレッドリペアキットとそのインサートコイルなど。タップ・ダイには高品質なタイプがあるのですが、そちらを注文すると円安で結構な額になりました。それでも日本製よりも安いのでまだ助かりますね。ちなみに英国製ダイには日本製にはない外径サイズがありますが、それ用のホルダーは日本でも手には入ります。

こちらは久々にご要望があって仕入れたトライアンフの燃料タンク用バッグです。パーセルグリッドに固定出来てツーリング時などは大変重宝します。４個仕入れてすぐに３個は売れてしまったので残りは１個のみです。※ナイロン製ですが防水ではありません。

１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード合宿号、電装系の配線も無事に終わりました。生徒さんも大満足です。この後はフロントホイールを外して説明・メンテナンスを行い、残りの細かい部分を作業したら内燃機加工待ちとなります。

先日、深夜に雨の中ハイエースで帰宅しようとすると無灯火の自転車が突っ込んで来ました。久々に車でヒヤリとしました。翌日の夕刻、ハイエースで走っていると車の７割は無灯火で３割は灯火といういつもの光景が拡がっていました。パトカーが走っていたので、「何とかしろよ！」と思って見たら無灯火でした。いかりやさん、貴方のお言葉はこの歳になってやっと私の心に突き刺さっています。だめだこりゃ。

2015年06月17日01:55

カテゴリ: 修理関係

洗脳。

１９５３年トライアンフ６Ｔ合宿号の様子、電装系の配線はすべて引き直します。最初にメインハーネス部分を製作して、修正が終わった細かいスイッチ類の準備をしました。せっかくナセルを取り外したので、ナセルグロメットラバーなどを交換。

ウインカーを廃止し、ハンドルバーへ配線中通しのホーンプッシュボタンを装着、最終的にナセルの装着も完了しました。生徒さんは何度もワッシャーやナットを落として作業は数時間に及びました。これがナセルです。ナセル内部の配線接続も完了。

９/１６ｉｎＣＥＩのヘリサートキットも到着したので早速ジグも製作して作業開始。想像していたよりも困難を伴いましたが、無事に完了しております。その後は、アジャスターも微修正済です。

私の大好物であるリジッドフレームスプリングホイール仕様車両専用のツインシート。座布団を丸めた様な形状で世間では最高に不人気ですが、当店のお客様には大人気です。サドルシートが装着されているこの車両の生徒さんも、「最初は嫌いでしたけど、ここに来て見ている内に好きになりました。」と将来の装着を見据えてピリオンフットレストＡＳＳＹを装着しました。大丈夫です、そのうちに「好き」ではなくて「これじゃないと駄目」に変わります。こうやって皆さんを洗脳していく当店です。

ヘリサート加工が終わったので、ギアボックスやその他パーツをどんどん装着していきました。ここで生徒さんは、パウダーコートの塗膜の厚さと言う洗礼を浴びました。

この生徒さんは車体の簡単な講習も希望されていますので、リアブレーキなどもやります。ところがこの車両は以前に当店で車体の納車整備をしていますので、何も問題が無く、清掃と説明だけで終わりました。まだまだ継続中です。

１９５０年トライアンフ６Ｔの車検代行号は、基本的なチェック・調整とオイル交換などが完了しています。まだまだやる事はありますが。

夜前になり、雨が止み道路が乾いたので１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号の試乗を行いました。ガソリン補充がてらちょっとだけ乗る予定が、あまりに調子が良くて気持ちが良いのでちょっと長めに乗ってしまいました。予報通り、今週日曜日が晴れれば一気に試乗と調整を進めたいと思っています。が、予報は当たるかな？

2015年06月15日23:14

カテゴリ: 修理関係

1950 1949 1950 1951 1950予告編。

天気予報が外れて１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号の試乗が出来ない中、当店には５台の鉄仮面仕様ナセル車両がある事が判明しました。禁断の予告編です。

合宿１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバードは、配線作業の準備を進めつつ例の部分のヘリサート加工の為にリア周りを取っ払った様子です。どんどん進めています。

１９５０年６Ｔサンダーバードの作業にて着手してどんどん進めています。梅雨時の当店作業スペースの都合上、作業の順番が前後する事もあります。ご了承下さい。

もう良いんだ、誰もついて来なくても。

2015年06月14日22:37

カテゴリ: 修理関係

初めての梱包。

エンジンを木枠で梱包して発送準備をしました。通常はエンジン単体での修理を承っていませんので初めてでした。しかもユニット６５０ですのでデカいです。木材もギリギリ足りましたので無事に終わっております。

本日の１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード、使用する２７６キャブレターの準備をしてエンジンの作業が終わりましたので、車体の分解などを行いました。その様子はまたご紹介します。

こちらは少し前にプライマリーチェーンケースの溶接修理を行った様子です。チェーンが暴れて削ってしまったというよくある話しです。私が下処理と溶接まで行い、仕上げを生徒さん自身で行いました。ちょっと鋳物風仕上げが甘いですが、歪みも不良も無く完璧に仕上がっています。こうやって一つ一つ不具合箇所をしつこく修理しています。

その溶接修理と同時に、お持ち込みでご依頼を頂いたユニットトラ６５０のロッカーボックスも修理しました。シリンダーヘッドボルト貫通部分にクラックが入っていて、スタッドボルト部分１箇所はナメている、もう１箇所はメトリックのヘリサート加工が斜めっています。

まずはクラックの修理から。長く深く入っているクラックは大きく削り取って、しっかりと裏が出つつ綺麗に仕上がる様に溶接しました。関係ない部分に少し巣が残ってしまいましたが、しっかりとした修理・仕上げが出来ました。

続けてメトリック斜めヘリサートのインサートコイルを取り除き、ギリギリまで穴を拡大した後にアルミ特殊ろうで埋めました。そこへ新規で１/４ｉｎＵＮＣのタップを立てて完了。もう１箇所は普通にヘリサート加工が完了です。

最終仕上げをして完了しました。

ノートンコマンド７５０の修理も進めています。クランクシャフトは難ありでした。ビッグエンドジャーナルのアンダーサイズリグラインドの際に、上死点がかなりズレている事が判明。元々はＳＴＤサイズでしたので、元々です。英車恐るべしです。内燃機屋さんにしっかりと修正してもらいましたので、一安心ですね。このブログを更新したら、更に作業を進めます。

2015年06月13日22:30

カテゴリ: 修理関係

インチキシート。

雨の中、長崎より１９５０年トライアンフ６Ｔのお客様がご来店、車検代行のご依頼を下さいました。本日の当店は、他に香川のお客様、何と青森のお客様、京都からの生徒さんが一気にお揃いになるという光景が拡がりました。皆さま、雨の中遠方よりご来店下さり誠にありがとうございます！

修理中のノートンコマンドのクランクシャフトが内燃機加工から戻って来た本日、その横では１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバードの合宿スクールも進んでいます。スラッジが大量に溜まったオイルタンクは徹底洗浄完了です。

以前にクラッチハブを交換してありますので、傷んでいるセンタースパイダーを交換がてらダンパーラバーも交換です。クラッチハウジングも万力上に固定したダミーのメインシャフト上で仮組み、いつもの通りセンター側を加工してガタ無しのクラッチＡＳＳＹになりました！

ちょっと不具合があったダイナモは、その修正と基本的な清掃などが完了後にモータリングテスト、バッチリです。そして、マグネトーのコンタクトブレーカーギャップを調整後に、左右シリンダーの点火時期をチェックして腰が抜けました。左右シリンダーで５度もズレていました。クランクシャフト上では１０度ですので全く話しになりません。

更にカムリングをチェックすると本体側との間に大きなガタがあり、過去にポンチで激しく攻撃してありました。それでもガタガタです。世の中に出回っているＯＨ済みマグネトーなどこんな感じのものが多いのです。どうしようもありませんので、５/１００ｍｍ厚のリン青銅シートを挟み込みガタを無くした状態で再度点火時期をチェック、変わらずの５度ズレでした。

さぁどうする？カムリングを削るしかありません。カムリングを取り外して、カム山を少しずつ削って、左右の点火時期が０．５度のズレ（クランクシャフト上で１度）になるところまで調整しました。本来ならば本体側交換か、それなりの高価な外注加工が必要になるカムリング外周のガタを無くす為のリン青銅シートのインチキは許して下さい。最後によく場所を考えて綺麗にまとめてインチキ詰め詰めしておきました。

この他にも、単品ご依頼分のパーツと一緒にプライマリーチェーンケースの溶接修理も完了しています。その様子は、後日ご紹介予定です。お楽しみに！

2015年06月12日00:03

カテゴリ: 修理関係

当店は無事です。

ニュースでも大きく取り上げられていましたが、ここ熊本にまた大雨が降りました。被害が出てしまった事は残念ですが、当店裏の河川は氾濫しませんでしたので、９００円の価値がある宝くじと共に無事です。ご心配下さった方々、ありがとうございました。

昨日は、午前中は雨が上がりましたので慌てて色々行いました。１９６７年トライアンフＴ１２０Ｒボンネヴィルは納車前の最終試乗＆チェック。交換したパーツを整理しましたが、その一部だけで物凄い量です。１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバードは、本格的な試乗開始の前にキャブレターの初期セッティング、すぐに決まりました。

特に問題はありませんので、今のところ手直しはありません。特にあれだけ酷かった車体がしっかりとしていてとても嬉しいです。梅雨の中休みにどんどん試乗と調整を行っていきます！

１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード合宿号も作業は進んでいますので、一部をご紹介しておきます。タペットとガイドブロックを新品に交換しますので、いつもの加工・調整を行いました。すぐに完了して、ガイドブロックの圧入なども完了！

お次は、プッシュロッドカバーーチューブオイルシールを選定します。使用するのはもちろん当店で特注しているフッ素ゴム製スペシャルです。あまりシールを潰せないタイプのロッカーボックスですので、少し選定が難しいです。ロッカーシャフトは、Ｏリングが入るタイプに交換されていましたので、スペシャルＯリングを仕込んでロッカーボックスを組み上げ済みです。まだまだ進行中。

定休前最後に、当店の今後の主な修理スケジュールをお知らせしておきます。お客様へは個別にご連絡を差し上げてから修理に取り掛かります。

○ノートンコマンド７５０ｃｃ　　　　修理進行中。
○１９５８年トライアンフＴ１１０　　修理進行中、現在マグネトー待ち。
○１９６２年ノートン　６５０ＳＳ　　修理進行中、現在車体分解待ち。
○１９５６年トライアンフＴＲ６①　　お客様からのゴーサイン待ち。
○１９５６年トライアンフＴＲ６②　　お客様からのゴーサイン待ち。
○１９３９年トラインフ５Ｔ　　　　　スクールにて冬に修理開始予定。

以下は今後の着手予定順です。

①１９４０年トライアンフＴ１００　　
②１９５０年トライアンフ６Ｔ
③１９４９年トライアンフＴ１００
④１９５４年トライアンフＴＲ５
⑤１９６８年トライアンフＴＲ６

以下は現在捜索中の車両です。

●１９３９－４０年トライアンフ５Ｔ
●１９３７年？トライアンフタイガー９０
●１９５０年トライアンフ６Ｔ
●１９５１年トライアンフＴ１００

細かい修理や部分修理などは随時承ります。宜しくお願い致します。

2015年06月10日23:45

カテゴリ: 在庫情報随時

ペットボトルを投げました。

隣りの人に迷惑かけて逮捕されたおばさんの件が話題になっていましたが、少し前の騒音おばさんを思い出しました。あの件は、どうやら間違った報道などがなされていた様で訂正もされていません。今回はその反省が活かされているのかどうかがとても気になりました。怖い世の中です。いつ自分が被害者になるか分かりません。

部分修理のユニットトラ６５０、乾式ベルトドライブキットを組み込んでいる様子です。どうせ完全にオイルを封じる事は出来ないのですが、出来る事をやっておきます。オルタネーターのマウントボルトはクランクケース内部と貫通していますので、シールしておきました。クランクシャフトシール部分からはエンジンオイルが、ハイギアブッシュとメインシャフトの隙間からはギアオイルが必ずコンニチハすると思います。明らかにくたびれたステーターコイルですが、発電していたものとして再利用しました。電線は過去に何度も継ぎ接ぎされていて、ビニールチューブでまとめましたが穴を通すのに１時間位かかってしまいました。

元々装着されていたＳＲＭのプレッシャープレートは、ヘリサートのインサートコイルが抜けてきていましたのでやり直しです。クラッチスプリングカップは１つだけ怪しい手作り品でしたので交換、スラストニードルローラーベアリング入りのクラッチプッシュロッドアジャスター、分割させたプッシュロッドも使用されていましたが無意味ですし乾式でどうかと思いましたのでキャンセルしました。

ここで問題発生。ギアボックスメインシャフトは新品に交換してありますが、装着してあったプッシュロッドブッシュの内径が小さくてプッシュロッドが通りませんでした。ショックです。ギアボックスアウターカバーを開けて内径拡大完了、こんな事は初めてでした。意外と状態が良かったキックスタータークランクＡＳＳＹも分解整備完了、クラッチの初期調整も完了してこの状態でですが、すべてが正しく機能することを確認しました。取り外したパーツなども整理して、後は木枠を組んで発送するという最後の作業を残すのみとなりました。

正しく修理しても、エンジンをかけて実際に乗ってみたら問題が起きる事がたまにあります。こればかりは本当に分かりません。ですので、エンジン単体を送って頂いて修理だけを行うというご依頼は、基本的にお断りしています。最後の調整まで責任持って行うのが修理だと思います。今回は、ギアボックスとプライマリードライブのみのご依頼でしたので承ったのですが、やはり不安です。

円安がキツイこのご時世ですが、海外の取引先に在庫中の車両で現地価格が低めのものに絞ってご紹介しておきます。

１９５６年トライアンフＴ１００と１９５９年トライアンフＴ１１０は、どちらもとりあえず乗る事が出来るコンディションだと思います。価格も抑えめです。１９６１年トライアンフＴＲ６は過去を振り返っても最安値位だと思います。コンディションはそれなりだと思いますが、別体ＴＲ６をお探しの方にはお勧めかもしれません。

１９６０年ノートンドミネーター９９も控えめな価格で素敵な車両ですね。１９６９年ＢＳＡＢ４４１ビクタースペシャルも英国にありますが、かなり安いです。ただ、円安で割高感は否めません。

お客様から捜索依頼を承っている２台がなかなか出てこないのが残念です。お問い合わせはマナーをお守りになった上でお気軽にどうぞ！

2015年06月10日02:16

カテゴリ: 修理関係

神様。

さっき、つけっ放しにしていたＴＶに出ていたぱるるのファンになったばかりのおっさんです。昨夜は１０時過ぎに突然電話が鳴りました。「プロフェッショナルを観よ！」との事だったのですが、微妙な気持ちになりました。何度かＴＶで取り上げられていた方だったのですが、具体的な修理の様子は初めて確認しました。修理の内容に関わらず、こうして各分野の「神様」が生まれていくのだと言う事がよく理解出来ました。動かなかったものがとりあえず動く様になっただけで崇められるのは、その分野における修理文化？の初期段階だと思います。出ていた方を批判している訳ではありませんので誤解の無い様にお願いします。
トライアンフツインの４ＳＰギアボックスメインシャフトが工場にて欠品になり、かなりの時間が経ちます。世界各国の問屋さんの在庫も尽きてきた様です。当店の在庫も先日無くなりましたので、ＮＯＳを手配しました。再生産の新品よりも安く手に入りましたのでラッキーでした。この様にトライアンフのパーツと言えども一旦生産元で欠品すると、手に入れるのが困難になります。ですから、「ある内に。」と在庫が増えていく訳です。例外を除き、代表選手のトライアンフツインのパーツで必要なものを必要な時に必要な数だけ手配していては、専門店としては厳しいと思います。

京都から短期合宿レストア中の１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバードのヘッドとシリンダー、ノートン６５０ＳＳのヘッドが内燃機加工から戻って来ました。ＯＨに取り掛かる前から時期を指定して予約していたもので、優先してやってもらった訳ではありません。こちらも誤解の無い様にお願い致します。

各部のチェックや調整を終えて、早速生徒さん自らヘッドを組み上げました。マニフォールドのスタッドボルト４本の内、上側の２本は内部と貫通しています。オイル漏れ対策を施す必要があるのはいつもお伝えしている通りです。

続けて、先週車体にドッキングさせたギアボックスのマウントプレートやアジャスターを取り付けようとして悲劇が起きました。アジャスターをねじ込む部分の車体側がナメてしまいました。ここの規格は９/１６ｉｎＣＥＩの２０山です。はい、残念ながらヘリサートキットを持っていませんでした。英国に手配しますので、到着するまで他の作業を行います。ちなみに、ヘリサート加工を行うにはジグを製作した上で、後輪からフェンダーまですべて取っ払う必要があります。

気を取り直して、元々の左右アンマッチのクランクケースと今回使用する左右マッチのクランクケースからすべてのものを取り外しました。今回使用する方は外観はボロだったのですがフルオリジナルだと思われます。スタッドボルト一つ、固着していてなかなか外れませんでしたが期待が持てます。

面が腐食で荒れていたので取り外すオイルジャンクションブロック部分のダウエル、どうしても外れずにドリルでもみ取る必要がありました。その後、基本的な面修正なども終わりました。要ヘリサート箇所は無く、完全な当たりケースです！

タイミング側のカムシャフトブッシュを交換したので、内径を調整後に使用する新品カムシャフトを入れケースを閉じてチェックです。何もせずにガタ無くスムーズに回りました。ここのラインが出ているケースは、過去の場合だとクランクシャフトもラインが出ます。これは完全に当たりでした！勉強熱心な若い生徒さんが引き寄せたものだと思います。

勢いに乗って、クランクケースを閉じた状態でシリンダーベース面の修正とサンププレート面の加工と修正を行いました。サンププレートはきちんと座る様にしましたので、いつもの通りメタフォームガスケットを使用しても漏れない楽ちん仕様になりました。

コマンドのクランクシャフトももうすぐ戻って来ますし、６５０ＳＳの車体の分解・チェックとパーツ発注もやらないといけない、１９６７年トライアンフＴ１２０Ｒの納車最終準備と、１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号の試乗と調整、お預かりしている細かい修理も進めないといけない、次の車両のＯＨにも取り掛からないといけない中、部分修理のユニットトラ６５０の修理は一応終わっております。最後にドラマがありましたので後日ご紹介します。後はチェックして木枠で梱包しないといけませんが、どうやってクラッチをチェックしようか考え中です。

委託販売中でした１９７１年ＢＳＡ　Ｂ５０Ｔですが、本日売約済みとなりました。誠にありがとうございます。

2015年06月09日00:38

カテゴリ: 健康

皆さんありがとうございました。

６月でしたね。カレンダーめくるのを忘れてました。

ご迷惑をお掛けしましたが、本日より通常営業を再開しております。思ったよりもメールが少なくて助かりましたが、朝からお電話と宅急便の到着が多くて少しあたふたしました。行った作業の様子は明日以降ご紹介しますので、東京出張の一部だけ。実は、恥ずかしい話しですが予定通り動けずにバタバタして準備しておいた資料を無くしたりして散々でした。次回はもっと時間に余裕を持って動きたいと思います。

いつもお世話になっている内燃機屋さん、新社屋移転後に初めてお邪魔して来ました。かなり仕事の邪魔をしてしまい申し訳なかったのですが、色々とお話しが出来て良かったです。いつもありがとうございます！

そして今回の目玉はこちら。私の師匠が開発したモールトンも含めた発表会です。師匠の晴れ舞台でしたので正装して行ったのですが、遅刻してしまいました...。そのモールトンは、プロトタイプとは思えない完成度でとても良い仕上がりでした。発売されたらもちろん購入しようと思います。

私はモールトン関係者では無いのでパーティーは遠慮させて頂いて、夜は浅草橋にて楽しい時間を過ごしました。残っていた方々でパチリ。皆さん、ありがとうございました！またお会いしましょう。

翌日は、足立区のＶＭＳさんにもお邪魔しました。ここでも沢山の方々にお会いして楽しい時間を過ごす事が出来ました。ＶＭＳさんでは、当店で販売・修理した英車のメンテナンスも行っています。当店で構いませんのでお気軽にご相談下さい。

普段は店に籠りっきりでほとんど歩くことが無い私、東京に行くといつも歩きまわるので脚がクタクタです。脳みそまでも疲れて先ほど間違ってＵＦＯの大盛りに手を出し完全に終了しました。また明日から全力でイキマス！

2015年06月05日04:02

カテゴリ: 修理関係

６／５（金）～６／７（日）は休業致します。

夜になってようやく落ち着きましたので、頂いているメールへの今日２回目の返信をしようとしたらどうもメールの様子がおかしい。調べてみるとサーバーの問題でしたので、パスワード変更の手続きをした上でメールの設定をやり直しました。大幅な時間ロスで参りました。と言う訳で、定休に続き６/６～６/７は東京出張ですので、休業とさせて頂きます。６/８（月）１１：００より通常営業致します。なお、休業中も当店２階には合宿中の生徒さんと管理人が常駐していますが、何の対応も出来かねます。ご承知下さい。休業中はご迷惑をお掛けしますが、宜しくお願い致します。

早速の梅雨の中休み？だった本日は、問屋さんにて欠品中でしたＡＭＡＬＩＥエンジンオイル４０番が入荷しました。当店ではお好きなオイルを１２本チョイス出来るアソートパックが大好評です。詳細はお問い合わせ下さい。店内の床も久々に水拭きして気持ち良いです！

委託販売中の１９７１年ＢＳＡ　Ｂ５０Ｔは、本日より当店にてお預かりしております。早速乗ってみましたが、ため息が出るほど絶好調です。現在は２名様が真剣に購入をご検討中ですので、お知らせしておきます。

京都より合宿中の生徒さんには配線の講義、その横では１９５４年トライアンフ５Ｔスピードツインのオーナーが車両をお持ち帰りです。冬に気になる部分を一気にやり直す予定です。

１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバードのギアボックス続きです。丁度良いドリルが傷んでいてアルミ青銅の無垢棒に穴が開けられず中断していましたが、強力ドリルが到着しましたので作業を再開しました。クラッチオペレーティングレバー部分のブッシュ製作が完了。慎重に嵌め代を設定して圧入・調整してバッチリ直りました。レバーにはセンター穴が開いていますので、最小限の修正を行っています。ブッシュの肉厚を確保する為にカバーの穴は若干貫通させています。クラッチプッシュロッドアジャスターもいつもの通り改造？しています。

すべてのブッシュを交換していますので、ギアチェンジシャフトとキックスターターシャフトがきちんと動く様に仮組みと調整を繰り返して作業完了。勢いで一気に組み上げて完成です。各部の動作も気持ち良く、素敵なギアボックスになりました。

来週からはクランクケースの準備に取り掛かる予定です。

休業前に気になっている細かい案件を先ほどまで一つ一つ終わらせていました。その一つが１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号です。気になるタペット音も改善してスッキリとしました。オリジナルレンズも装着が完了してしばらく見とれてしまいました。

休業明けの月曜日にメールを開くのが怖いです。お手柔らかにお願いします。

2015年06月04日00:30

カテゴリ: 修理関係

２か月・1,000キロ。

私の父（７０歳オーバー）が定年退職後に務めていた自治会長を約２カ月前に辞めたので、当店にあったモールトンに本格的に乗り始め「楽しい、楽しい！」と完全にハマってしまいました。今日、また店まで乗ってきたのですが、既に１，０００キロ以上を走破したそうです。ぶったまげました。画像は自分の１９５４年５Ｔのフロントホイールを修正する当店アルバイトさん。何と、中心から９ｍｍもズレていましたが見事に修正完了です。振れは溶接部分も含めて０．１ｍｍ以下に収まっています。上手になりました、凄い！

１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号は、諸々をやっていました。レンズは元々装着されていたオリジナルの猫目ちゃんを装着します。リフレクターもオリジナルの状態が良いので使用します。バックラッシュが酷かったカムギアトレイン、加工した新品ユニット用の中間ギアを新品に交換すると良くなりました。エンジンを始動して確認まで完了しています。ナンバーを取得しても、梅雨に入りましたので試乗が難しいですね。

部分修理のユニットトラ６５０のベルトドライブキットを時間をみて組み込みつつ、京都から合宿スクール中の１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバードを進めています。今日は、エンジンの講義も終了です。

カムプレートのクアドラントもＮＯＳが到着しましたので、早速組み込みました。インナーカバーを仮組みした後に、「ギアチェンジっぷり」をチェックする生徒さん。問題ありません。本組みしてキックスターターピニオンギアを取り付けて、キックスターターシャフトを交換したりしながら、明日の完成を目指しています。

明日、木曜日は月に一度の経営コンサルティングの日です。ご迷惑をお掛けしますが、１３：００位からのオープンとさせて頂きます。

2015年06月03日03:28

カテゴリ: 在庫情報随時

円安でパーツの価格もじわじわ上昇中。

日本の某オイルシールメーカーに特注しているトラのプッシュロッドカバーチューブ用の角断面フッ素ゴム製オイルシール。在庫補充分が出来上がりました。これで１年間は大丈夫です。当店が国内で仕入れるパーツはほんの一部のみで、ほとんどが英国を中心とした海外からの仕入れです。皆さんご存じの通り、円安が進んでいますので、「時価」で販売している当店のパーツも当然値上がりしております。予めご了承下さい。

先日到着した分の一部をご紹介しておきます。これらの対応を先ほどまで行っておりました。通常業務を行いながらですが、本当に疲れました。

取り寄せ分のＴ１４０ガスケットセットの横にあるのは、フェロード製があまりにいい加減なので英国製に切り替えたら変わらずいい加減だったリアブレーキシューです。トラの燃料タンクのセンターに取り付けるストリップは、年式や仕様により沢山のタイプが存在しますのでご注意下さいリアブレーキロッドはＣＥＩスレッド在庫補充です。在庫補充のピストンの横にあるのは、５４年から６３年までのトライアンフ用リアナンバープレートです。安い台湾製の再生産が絶望的ですので、英国製を仕入れておきました。

パッケージから出しもせずに撮影してすみませんの細かいパーツに混じって輝いているものがあります。別体トラのフットレストスタッドボルトに入れる、プライマリーカバー側のスペーサーです。トラ純正パーツとして待望の新商品です。

最近Ｔ１４０用パーツの取り寄せが殺到しています。今のご時世がよくわかる現象だと買ってに解釈しています。ここにも輝いているパーツがあります。別体トラタイプの通称エキパイの菊です。新商品です。

細かいボルト・ナット類に異常に拘っていますのでこうなります。５４－５９年のボルト・ナットセットなるものが発売されたので取り寄せてみましたが、相変わらずボルトがダブっていたりしていますので販売したらクレームの嵐でしょうか？ホルダーに割りが入っているプレインブレードのクラッチ＆ブレーキレバーを発見！と思ったら、思いっきり７/８ｉｎハンドルバー用でした。

もうＲＥＮＯＬＤを仕入れないチェーンや相変わらず逆輸入しているＮＧＫのプラグキャップ、細かい電装系パーツ達です。

そこそこ品質のラバー類、スロットルケーブルなどの取り寄せ品などに混じっているのは、新生ＬＵＣＡＳさんのオルタネーターです。以前のモノが不自然に在庫から消え、箱が違っていてロゴが小さく入っているだけで高い同じモノに統一されました。こちらは黙って仕入れるしかありませんのでどうにもこうにも。

通常業務を何とかこなしながら、何とか発送分パーツの対応が終わりましたので、明日から復活出来ると思います。

2015年06月02日03:25

カテゴリ: 修理関係

31.

月曜日は娘の１０歳の誕生日でした。早いものです。月曜日はとても早く帰宅出来そうになかったので、日曜日にお祝いをしました。運動会が終わってヘトヘトで出勤後に定時で退社、妻が予約した３１のアイスケーキを買いに向かいました。店に到着して愕然としました。３１日は３１の日らしく、駐車場に車を止める渋滞が発生していました。ずっと待ってようやく駐車し、店に入ってぶったまげました。レジの前から続く大行列です。ちなみに私は行列に並んでまで飯を食ったり買い物をしない性格なのですが、今回ばかりは黙って並びました。ずっと待ってようやくレジに辿り着いて、店員さんに予約していた旨を伝えている最中に、私と同い年位のおっさんが外から入って来ました。「予約していた○○です。」「はいど～ぞ、お会計はこちらです。」
早く言ってよ～！！！「ご予約の方は行列に並ばずレジへどうぞ。」とか気の効いた一言を！でも、先に確認しなかった私が悪いか。うん、でもあの行列の横でなかなか確認し辛かったです。１０年はあっと言う間ですと言うお話しでした。

こちらは、少し前に基本的にそのままコースで納車させて頂いた１９４７年トライアンフ５Ｔスピードツインです。先回のギアボックスに続き、今度はダイナモが壊れました。ベイクライト製のプレートが割れて粉砕しています。こういう時の為に在庫してあるＯＨ済みのダイナモに交換しました。また何か起きない事を祈ります。

こちらは、少し前にスクールのフルレストアコースを卒業された１９７０年トライアンフＴＲ６Ｒの卒業生です。今日も福岡から９０マ○ル巡航で到着です。ウインカーリレーが壊れたので交換、ただそれだけです。ついでに各部を調整して帰宅されました。

こちらは２年前にスクールのフルレストアコースを卒業された１９６６年トライアンフ６Ｔサンダーバードの卒業生。継続車検を終えました。北海道まで自走で行き、ツーリングを楽しんだ後に自走で戻るという計画を実行に移すべくじわじわ準備中です。途中で壊れるかな？

こちらは少し前にＯＨが完了した１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号です。車両検査に各項目すべてストレートで合格しました。最初のオイル交換をした後に気付きました。タイミングギアトレインの改善をする予定だった事に。慌ててオイルを抜いて勢いで実行に移しました。

状態の良い中古カムギアと新品のユニット用中間ギアを入手済みです。現在、入念に準備をした上でギアを加工中です。

こちらは忙しくてご迷惑かけてしまっている１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード合宿号です。ハイギアとスプロケットを装着、インナーカバーも部品待ち部分以外の消耗品をすべて交換しました。カムプレートローラーがガタガタだったので新品に交換、新品が不良で更に交換。

今回、元々の仕様を引き継いでレイシャフトの支持をニードルローラーベアリングにします。レイシャフトも短縮済みです。ここで、スラストワッシャーを新品に交換するかどうか決める為に、インナーカバーを仮組みしてレイシャフトのエンドプレイを確認しました。その結果、少し摩耗した元々のスラストワッシャーが丁度良いので再利用する事になりました。その後、私が組み方を一度見せた後、生徒さん自ら何度も何度も組んではバラすを繰り返して勉強しました。

そんな中でも英国から容赦なく到着するパーツの山達。

明日から雨でバイクが外に出せず店内が狭くなるので、動かない身体と脳みそに本日２本目のレッドブルを注入してパーツの開封と検品などを深夜にスタートさせました。お約束の欠品などもあり、途中で電池が切れました。筋トレの日だったのですが、それどころではありませんでした。まだ計算などは終わっていません。何とか明日にはお待ちのお客様へと順次発送する予定です。予定ですので、予定で終わるかも知れません。その時はスミマセン。※こんな時に突然の完全質問系（例えば○○年式○○のオイル交換の仕方を教えて下さいや輸入新規登録の方法を教えて下さいなど）メールやお電話が大変多く、困っています。当店は営利目的で営業しています。こんなブログをやっていますので、タダで何でも教えてもらえると誤解されてしまう部分もあるのかと思いますが、ご理解願います。

2015年05月31日18:53

カテゴリ: 修理関係

説明書を熟読するおっさん。

夕刻に出勤した上に定時で店を閉めます。スミマセン。明日からも予定がパンパンですので自分を充電しておきます。

部分修理中のユニットトラ６５０の様子です。乾式プライマリーベルトドライブキットを組み込んでいきます。クラッチセンターは純正を使用するタイプですので、元々のクラッチセンターをバラして諸々ＯＨします。ダンパーラバーは交換されていた様ですが、両面のフタを閉じる１ＢＡの皿ねじはすべて見事に緩んでいました。ダンパーラバーとねじ、クラッチスパイダーは新品に交換するとして、センター裏のフタを専用のもの（クラッチスプリングピンも）に交換しないといけないのに間違って一生懸命掃除したのがショックでした。

全てチェックしてＯＫです。今回は専用ハブを使用します。センター裏のふたがめっきされていたので「乾式用で錆対策かな？」と一瞬思いましたが、センターはめっきされていないのでそうでもなさそうです。純正のセンターＡＳＳＹもそのままですとどんどん錆ますので、内部も含めて薄くグリスを塗っておきました。

クラッチ裏のフタも専用のものに交換です。簡単なダストシールのみ装着されています。エンジンオイルは抜き取り済みと伺っていましたが、ケース内に通常よりも多い量のオイルが残っていましたので慌てて抜きました。

本日は出勤後に頂いていた多数のメールへの対応を終えたら、ベルトドライブキットの説明書を再度熟読しながら色々と準備・確認、１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号の車両検査の最終準備を行いました。

明日からは通常営業ですが、６/６（土）、７（日）は東京出張となります。

2015年05月30日18:20

カテゴリ: 修理関係

明日は、ほぼお休みを頂きます。

既にお知らせしておりましたが、明日５/３１（日）は子供達の運動会がある為、ほぼお休みを頂きます。夕刻から出勤しますが、少し早めに帰宅しないといけません。今日は雨でしたが朝から雨が上がる予報ですので、ほぼ間違いないと思います。もし、中止になった場合は朝から普通に営業致します。ご迷惑をお掛けしますが、宜しくお願い致します。

定休明けの今日は、相変わらず大量に頂いていたメールと続々と到着する荷物の対応に追われてバタバタとしました。しかもちょっと体調が悪いです。部分修理中のユニットトラ６５０に使用する乾式用ベルトドライブキットも到着しました。このブログを更新した後に、早速作業を再開するつもりです。

巣部分の溶接依頼があったシリンダーヘッドも到着しましたので、すぐに溶接して返送しました。合宿レストアの５３年ブラックバードの修理に使用する為に急遽手配した高～いロングドリルも到着です。

そのブラックバード、ガンコート塗装とウエットブラストの外注が戻って来ましたので早速作業を進めました。

早速古いバルブガイドを抜き取りました。そして計測。おそらく初めて抜くガイドな上に鉄ヘッドですので、ヘッド側の状態が良く新品のＳＴＤガイドをそのまま圧入する事が出来ました。使用するバルブはＫＰＭＩ製のブラックダイアモンドです。鋳鉄製ガイドとの相性も良くいつもこの組み合わせです。ちなみに、ＫＰＭＩ製のシリコンブロンズ製ガイドと他のあるメーカーのバルブとの組み合わせは最悪で、通常のクリアランスですとすぐに焼き付いてしまいます。昔、痛い目に遭いました。ブラスト後に残っている砂の徹底清掃なども含めて、もろもろが全て完了。これですべての外注依頼準備が終わりました。

英国の取引先には、スペシャリストが過去にレストアした素敵な１９５６年トライアンフＴ１００が入荷した様です。現地価格も高くはありませんので、これはおススメです。

別の英国の取引先には、１９４８年トライアンフ５Ｔスピードツインもあります。こちらは少しだけ高めです。※安い方もあったのですが、クランクケースの左右がマッチしていませんでした。
海外の取引先にはトライアンフだけでは無く他にも沢山の車両があります。お気軽にお問い合わせ下さい。

2015年05月29日00:26

カテゴリ: 修理関係

トラヴィス・サイクルズには英車の合宿レストアスクールがあります。

最近、人を刺しただ何だと言うニュースが目立ちます。以前に比べて実際の数が増えているのかどうかは知りませんが、物騒なのでもっと筋トレしておこうと思います。

こちらは英国のスペシャリストから届いたパーツなどの一部です。わざわざ溜めこんで発注したのに、欠品があった様である分を先に送って下さいました！マグネトーなどのコンタクトブレーカーが開いた瞬間（プラグに火が飛ぶ瞬間）を光で知らせてくれるツール、販売用の在庫は１個のみです。安いものではありませんが、早いもの勝ちです。

合宿レストアの１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード、ギアボックスのクラック２箇所とナメナメさん２箇所でクラクラしましたが、一気にやっつけました。

クラック２箇所は、深く開先を取ってしっかりと溶かし込みつつ溶接しました。スピードメータードライブギア部分のクラックは厄介ですね。

スタッドボルトねじ込み部分は、溶接してそのままヘリサート加工もしくは溶接で埋めてタッピングしても良いのですが、またクラックが入る可能性があります。そこで、出来るだけ大きく穴を拡大した上で特殊アルミろうを流し込み強化する作戦です。その為、裏側には溶接でフタをしてあります。ここまでで結構な手間がかかります。

アルミろうを流し込んだら、もうスピードメータードライブギア部分と共に粗仕上げを行います。ここからが本番です。アウターカバーと製作してあった冶具を利用して２箇所の位置決めを行い、小さな下穴まで開けておきます。そこからヘリサート加工と通常のタッピング、最後に本仕上げと鋳物風フィニッシュを施して完了です。

ドレインプラグ部分は、３/８ｉｎＢＳＷでヘリサート加工です。同時に座面修正も行い完璧です。

レベルプラグ部分も同じ規格でヘリサート加工と座面修正。スリックシフトのギアボックスならば理解出来ますが、この年式でレベルプラグをナメるほど使用することは理解に苦しみます。だって、オイルを入れる際のフィラーキャップ部分からレイシャフト端が丸見えなんですから。

ガタガタだったクラッチオペレーティングアーム部分、修理方針を変更しました。アームのシャフト部分がほとんど摩耗していませんので、ブッシュを入れる事にしました。慌ててロングドリルを発注済みです。

ギアボックスシェルの消耗品はすべて交換です。カムプレートブッシュは、特注してあるフタ付のものを外・内径共に調整して投入します。元々の貫通鋳鉄製ブッシュのほとんどはガタガタですよ。

すべて交換完了。カムプレートブッシュは、内側への飛び出し量が肝です。この車両は、外注加工を待つ間に出来る事をどんどん進めて参ります。ＯＨ待ちの車両に関しましては、もうすぐ新たな車両に着手すべく段取り中です。お客様へは個別にご連絡差し上げます。

こちらは無事に書類審査を通過した１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号です。このブログを更新したら、車両検査の準備を行います。登録が済みましたら、どうしても気になる部分の改善に取り組む事を決意しております。毎週金曜日は当店の定休日です。恒例の在庫車両のご紹介、１９７１年ＢＳＡ　Ｂ５０Ｔは委託販売継続中です。大変お買い得ですが、激安な訳ではありませんのでご理解願います。

2015年05月28日01:40

カテゴリ: 修理関係

休み以外は毎日ブログ更新を継続中。

１９５４年トライアンフ５Ｔスピードツインは、無事に新規登録が完了しました。これで一安心ですね。スクール卒業の１９６６年トライアンフ６Ｔサンダーバードはオイル交換。来週から梅雨入りなのかなぁと思っていましたが、そうでもなさそうですね。

ご注文を頂いたえいまるコンセントリックＭＫ１プレミア９３０の修正作業中。これで、９３０の販売用在庫は無くなりました。９２８でしたら左右１セットのみ在庫しております。ここ最近のプレミアキャブは、ある面の仕上げが非常に粗い印象です。修正作業の多くは基本的な面修正を行っています。但し、修正作業はキャブレターの不良が無い事を保証するものではありませんので、予めご了承願います。

かなり以前にご入校を決断された京都の生徒さんがＯＨする合宿レストアの１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード、ギアボックスを分解しました。大きな不具合は無い様に見えますがどうでしょう？

メインシャフトは先に駄目な事が判明していましたが他は？レイシャフトの軸受けは、ニードルローラーベアリングに交換されています。が、レイシャフト端を短縮していない為に無理矢理奥側のベアリングが押し込まれ、スラストワッシャーが暴れていました。

綺麗に清掃してチェックするとギア自体の交換は必要ありませんでした。ただ、カムプレートのクアドラントが激しく腐食して使い物になりません。過去に１度しか交換した事がないこのパーツは在庫していませんので、慌てて手配しました。インナーカバーのスタッドボルトねじ込み部分は、いつもの様に割れていました。残念。アウターカバーのクラッチオペレーティングレバー部分、過去に見た中で一番ガタがありました。面倒な修理ですが、久々にやりますよ。

メインシャフトは新品に交換。オリジナルのスレッド部分は９/１６ｉｎＣＥＩの２０山ですが、生産されている新品はＵＮＦの１８山です。両端のナットとクラッチ側のワッシャーも交換する必要があります。再利用するレイシャフトは、先に旋盤で研磨修正しています。その為にスピードメータードライブギアも取り外してあります。ハイギアブッシュとレイシャフトローギアブッシュも交換して内径調整済み。あとは、レイシャフト端を短縮します。

毎日がハードですが、今が頑張り時だと思って黙々と仕事しています。しかし、頑張り時が数年間続いている様な気がしてなりません。

2015年05月27日00:56

カテゴリ: 修理関係

22:38

に自分バッテリーが切れました。慌ててコンビニで甘いものと笹かまを買って来ました。当ブログをご覧になった英国の方から、１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード（サンダーブルー、鉄仮面、マッチング）を買わないかとのオファーがありました。当店で次の在庫として買い付けるのはＴ１００だと決めていますので、このままですとお断りします。興味をお持ちの方は大至急ご連絡下さい。ただ、リジッドフレームの６Ｔは安くありません。

合宿１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバードは、引き続き外注に出すものを優先に作業を進めています。クランクシャフトを分割して各部を確認。状態は良くありません。洗浄まで終えました。締結に使用するボルト・ナットは当店で特注しているスペシャルです。

コンロッドも準備が完了。明日はギアボックスをバラしてチェックする予定です。メインシャフト死亡は確認済みです。

修理中のノートンコマンド。面倒なロッカースピンドルなどの組み付けを行いました。使用するガスケットは、岐阜のモートテールモーターサイクルがプロデュースするメタフォーム製です。外注に出しているクランクシャフトの戻りが少し遅れそうなので、出来る事を進めていきます。

ご注文を頂いたえいまるコンセントリックＭＫ１プレミアさんを修正＆オプション組み込み中です。時計を見てよーいドン。２個の作業を終えて梱包、宅急便の伝票を書き貼ったところで５５分が経過していました。格安の工賃でやっているのは、キャブレターをご購入下さった方に対してのみです。９３０も９２８もＲＨとＬＨが一つずつの販売用在庫になってしまいました。次回の入荷時期は全くの未定です。

ちょっと円安が加速して苦しい状況ですが、海外の取引先には続々と車両が入荷する様です。車両をお探しの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。宜しくお願い致します。

2015年05月26日00:04

カテゴリ: 修理関係

白いスズメ。

で世界中が大騒ぎになっていますね！

ユニットトラ６５０のギアボックス修理で深夜にハマりにハマりました。激しく摩耗していたキックターターシャフトは新品へ交換。すべてのブッシュを交換しましたので、仮組みしてチェックします。その前に欠品していたキックスターターシャフトのオイルシールハウジングを装着したのですが、この新品が大ハズレでした。外径が大き過ぎるばかりで無く、中の穴も偏心していて加工が面倒でした。そして、インナーカバーとアウターカバーも相性が悪くて大苦戦。最小限の加工を施しては仮組みを繰り返しました。

時間がかかりましたが微調整も完了して本組みです。元々のクラッチリフターのスポークは苦しい手作り品でしたので、新品に交換です。組み上げたらすべての動きを確認してＯＫでした。但し、これはこの段階での話しで実際は走ってみないと分かりません。ベルトドライブキットが入荷するまで、しばらくお休みです。

短期合宿スクールの１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバードの様子です。ギアボックスとエンジンを車体から降ろしました。エンジンは、降ろす前にタイミング側をバラしておきます。有名な特殊工具が出て来て生徒さんも大喜びです。

シリンダーヘッド、バルブはすべて焼き付き気味でした。今回は短期合宿。効率良く進める為にまずは最初の外注準備を進めます。シリンダーやヘッドの面修正やねじ山修正をどんどん進めました。シリンダー内側はツルツルのガジガジでしたが、＋.０１０ｉｎＯＳピストンでしたのでラッキーです。交換するクランクケースは、５１年型の左右がマッチしたペアです。小汚いのですが、状態は良さそうです。

外注準備が終わったので、クランクケースを割りました。クランクは５４年以降のビッグベアリング３ピースタイプです。ビッグエンドにガタが無く安心していましたが、取り外すと異常に摩耗した０１０ＵＳメタルがコンバンハしました。嫌な予感。新品メタルのメーカー違い厚い方を入れてみると問題なく一安心です。元々のメタルは謎です。

修理中のノートンコマンドの準備も同時進行です。バルブとバルブスプリングの取り付け、タペットの取り付けが完了。交換したマスターシリンダーにも汁を入れてエア抜き、以前の症状が出ないか経過観察中です。

英国の取引先に状態が良い１９６４年ノートンドミネーター６５０ＳＳが入荷予定との事です。お探しの方はこの機会に如何ですか？メールにてお問い合わせの際は、ご氏名・ご住所・お電話番号をお知らせ下さい。宜しくお願い致します。

2015年05月24日21:10

カテゴリ: 修理関係

ブラックから黒。

いきなりお知らせです。メールにてＢ５０のお問い合わせを下さいました熊本のＡ様、メールが返信出来ない状態になっている様です。お電話番号のご記載もありませんでしたのでご連絡出来ません。お手数ですが、一度お電話下さるか別のメールアドレスよりご連絡下さい。宜しくお願い致します。

ＡＭＡＬから到着したキャブレターなどをご紹介しておきます。高級ツインプルツイストグリップは高いのですが本当に良いです。７/８ｉｎハンドルバー用です。通称網付きショートファンネルも先方の在庫がある内に補充しておきました。

コマンド専用仕様の９３２プレミアと汎用９３２プレミアは取り寄せ品、汎用６２６プレミアＲＨと９３０プレミアＲＨは在庫用です。今でしたら汎用９３０プレミアＲＨ・ＬＨ、９２８プレミアＲＨ・ＬＨの販売用在庫が若干ございます。人気のリジッド６Ｔ専用２７６キャブレターも１個のみ在庫しております。

早速取り寄せ品キャブレターの修正作業を行うアルバイトさんの横で、私は今日からスタートする１９５３年トライアンフ６Ｔブラックバード短期合宿レストレーションスクールで、ねじの講義から始めました。京都からやって来た生徒さんは、早速ドン引きです。

２時間半の講義が終わったら早速実技スタートです。と言ってもバラすだけですが。早速ブラックバードから黒いオイルが出て来ました。

クランクシャフトにはイタズラがしてあります。この車両、後年のビッグベアリングクランクを入れる為にタイミングサイドのみクランクケースを交換、クランクシャフト先端をやらなきゃ良いのにぶった切った模様です。クランクケースをペアで交換します。ピストンサイズは+.０１０でラッキーでした。

気になるビッグエンドの状態は良好の様に思えます。今日は初日ですので、ここで終了。しっかりと掃除をして工具を片付けてもらいました。まだまだ続く。

アルバイトさんも大忙しです。１９６７年トライアンフＴ１２０Ｒの最終清掃とポリッシュを終えたら、ノートンコマンドの交換したＦマスターシリンダーのＯＨ、スイッチのＯＨまで終えました。

仕事の後はお楽しみの自分の５Ｔを整備です。登録準備もしっかりと？整いました。私はこれからユニットトラ６５０のギアボックス続きを行います。朝早く出勤しようとしたら、寝坊したのです。頑張ります。

2015年05月24日00:15

カテゴリ: 修理関係

ほぼ確定。

夜に遅い昼ごはんなどを買いにコンビニへ行きました。くじを２枚引く権利を得ると、２枚共に当たりでビールを頂きました。確かにあのキャンペーンは店のオペレーション上、店舗としては邪魔らしくハズレくじを沢山抜いてあるなんて話しも聞きます。しかし、ここまで来るとどうでしょう。昨日、５億円のチケットも入手していますので、どうやらほぼ確定です。６/１２以降の営業が危うい状況となってきました。

ユニットトラ６５０のギアボックス修理、他とのバランスが悪くならない様にソロリと掃除をしながら進めました。クラッチ裏カバーの２ＢＡヘリサートは冶具を製作して完了。スプロケットも取り付け済。インナーカバーの１箇所、１/４ｉｎＢＳＦのヘリサート加工も完了。カムプレートクアドラントスピンドルには、Ｏリング用の溝を入れてフッ素ゴムを挿入。その他ブッシュ等も交換して、インナーカバーが完成しました。

大量のオイルが漏れていたであろうオイルジャンクションブロック部分、一旦取り外してメタフォームガスケットを挟んでおきました。

クランクケース側を綺麗にしたら問題発生です。上側のダウエルが入る１/４ｉｎＢＳＦ部分がナメていて、下側には小さなクラックが入っています。上側は製作しておいた冶具を使用してヘリサート加工が完了しましたが、下側はこのまま溶接する事が出来ませんのでケミカルで対処します。一気にギアボックス内部を組み上げて仮でアウターカバーを閉じ、動きをチェックします。問題無し。

ユニットのギアボックスドレインプラグは２段になっていて、小さい1/4ｉｎのねじはレベルプラグです。レベルを決めるパイプは当然レイシャフト中心部分です。各シールワッシャーを準備してインナーカバーを閉じ、キックスターターピニオンギアまで装着しました。ピニオンギアスリーブとワッシャーは新品に交換してあります。再利用するピニオンギアとクアドラントが噛まないかチェックしましたが大丈夫でした。状態が良く交換不要だと思っていたアウターカバーのブッシュは、ただ汚れが噛んでいただけで駄目でした。アウターカバーまで閉じる筈が、ギアボックス修理は２日にして成らずでした。

こちらは、過去にほぼそのままコースで納車した１９４６年トライアンフＴ１００、スピードメーターギアボックスが回らなくなったとの事で対策です。ツメが噛まなくなった様なので、お客様に色々と試して頂いた情報（お手数をお掛けしてすみませんでした）を基に、冶具を製作してワッシャーやナットを薄く加工した上で全体の辻褄を合せておきました。直る事を願っています。

ＡＭＡＬからの荷物も郵便局さんの謎の動きを経て夕刻に到着しました。

明日からは１９５３年ブラックバードのレストレーションスクールがスタートします。ところが土曜日から盛り沢山で今日の作業ノルマを達成出来ませんでした。朝、少し早く出勤して遅れを取り戻そうと思います。

2015年05月22日04:43

カテゴリ: 修理関係

運の無駄遣いか。

まずは色々とお知らせさせて下さい。５／３１（日）は子供達の運動会がありますので、終わってからのオープンとさせて頂きます。おそらく１７：００過ぎ位になると思います。また、先にお知らせしておきますが、６／６（土）と６／７（日）は東京出張の為、店は休業させて頂きます。ご迷惑をお掛けしますが、宜しくお願い致します。

先ほど腹が減ったのでコンビニで弁当を買った際のくじ引きで、ビールが当たりました。遅くなったので久々の休肝日にしようと思ったのに。こんな感じで最近は細々とした当たりを経験しています。運の無駄遣いをしている様な気がします。いや、こういう時こそ何かのビッグチャンスが待っているかも知れません。明日と言うか今日の定休日は、宝くじでも買おうと思います。もし１等が当たったら、このブログは止めるので分かり易いと思います。

当店アルバイトさんが、個人的に出勤してキャブレター交換など新規検査の準備を行い、ようやく光軸調整まで辿り着きましたと言うお話しでした。

土曜日からまた雨が降るそうなので、今後の作業スケジュールなどをよく考えて店内バイクのフォーメーションを夜な夜な変更しました。狭い店内に沢山の車両がありますので、梅雨は地獄です。

掃除した上である程度の修理を進めないとお見積りを作成できませんので、お預かりしているユニットトラ６５０の方を進めました。とにかく状態が悪いので、清掃に時間がかかってしまいました。

先にハイギアベアリングとレイシャフトベアリングを交換しました。オイルシールも取り付けておきます。ハイギアブッシュも交換しましたが、大胆に摩耗したブッシュが薄過ぎて取り除くのに苦労しました。旋盤でギリギリまで削り取った方が早かったかも知れませんね。

メインシャフトは新品に交換しますが、ＵＮＦスレッドのタイプしか再生産されていません（実はコレも１年以上再生産待ちで在庫があと１本になりました）。この車両はＣＥＩスレッド、そこでクラッチ側のナットとワッシャー、キック側のナットもＵＮＦタイプに交換する必要があります。

バラした時は見逃していましたが、レイシャフトローギアが酷い状態でした。ブッシュがあり得ないほど摩耗していて暴れまわったのかドック部分が初めてみる程摩耗していました。新品に交換です。レイシャフト側は、ハイギアのみ交換してシャフトを修正して使用しますが、当然新品ギアのブッシュではガタが出てしまいました。新品ギアのブッシュを新品（内径アンダーサイズになっているタイプ）に交換して、リーミング＋ホーニングで完了です。

これで各ギアの準備が出来ましたので、より正確なお見積りの作成まで終えました。クラッチセンタースパイダーのスプライン部分も今まで見た中で一番摩耗しています。お見積りの交換パーツが多くなりましたが、きちんと修理しようとすると自然に交換パーツは増えます。消耗品である機械ですから、消耗部品は交換しないと直りません。ケチったり誤魔化したりすると摩耗が摩耗を呼ぶ負の連鎖に繋がっていきます。

１９７１年ＢＳＡ　Ｂ５０Ｔ極上お買い得車両は、引き続き委託販売継続中です。おススメですのでお買い逃し無く！と書きながら、筋トレしてから帰ります。

2015年05月21日00:10

カテゴリ: 修理関係

乾・湿。

京都よりブラックバードが到着しました。以前は乾いていたエンジンも随分と湿っていました。今週末よりレストレーションスクールにて短期合宿を行います。お若い生徒さんですが、人生の転機に合宿でご入学です。貴方も人生の転機に合宿スクールは如何ですか？

エンジン単体を遠方よりご発送頂き、プライマリードライブとギアボックス修理のご依頼です。順番は前後してしまいますが、お見積り作成の為に先に分解とチェックを行いました。久々に持ち上げたユニットトラのエンジンコンプリート、昔は持ち上げて歩けたのに現在では無理でした。足腰が弱りました！

バラす前にキックでクランキングしましたが、湿式推奨のベルトドライブキットが組みつけられているプライマリードライブ側が明らかにマズイです。クラッチハウジングが大きくグラグラと動いています。早速分解開始。

クラッチハウジングが崩壊して、クランクケースを派手に削っていました。クラッチ裏のオイルシールは崩壊、どうもハイギアブッシュが入っていないか無くなってしまっている様です。これではギアボックス内部も壊れているでしょう。クラッチ裏のカバーのマイナスねじの頭まで削れています。結局そのねじの数か所は、ケース側がナメていました。冶具を製作してのヘリサート加工が必要です。

ギアボックスの分解に入ります。作業台の両端に取り付けた万力がうなりを上げました。とりあえず、クラッチプッシュロッドブッシュが見当たりません。内部には欠けたギアの破片がありました。

レイシャフトハイギアが欠けていましたが、どうせレイシャフト自体が駄目でしたのでＡＳＳＹで交換が必要です。メインシャフトはご覧の即死状態。ハイギアブッシュは入っていましたが、らっぱ状に削れていてクラッチ側は完全に無くなっていました。その他ギアもドック部分の摩耗が激しいものが数点あります。

アウターカバーやインナーカバーの状態はそんなに悪くありません。お客様への確認を行った後に、お見積り書を作成した上で当店に在庫が無いパーツの発注を行います。

乾式のプライマリードライブ、ベルト仕様ですと乾式専用のものがキットで売られていますね。あの有名なキットは結局頻繁なメンテナンスが必要な上に高いのでどうしても使用を躊躇してしまいます。スペシャリストより素敵な乾式キットを教えてもらいましたので、今回はそちらを使用する予定です。ちなみにオリジナルのチェーンドライブでのオイルレス仕様は、破壊へ向けて一直線です。大変危険ですので絶対に止めて下さい。

来週頭にパーツ発注を行う予定です。明らかに当店が在庫していない様なパーツのご注文をお考えのお客様、お早めにご連絡下さい。宜しくお願い致します。

2015年05月19日21:53

カテゴリ: 修理関係

非地元密着。

１９６２年ノートン６５０ＳＳの内燃機加工を依頼する準備中。ビッグエンドに新品メタルを仕込んで確認中です。加工無しで大丈夫です。クランクシャフトはバランスファクターまで変更してもらいます。

シリンダーバレルは塗装から戻って来ましたので、残っているブラストの砂を徹底的にしくこく除去します。各ねじ山も修正。上面は、必ず歪んでいます。ノートンツインは過去にも酷く歪んでいましたので、修正してもらいます。

バルブガイドも新品に入れ換えます。いつもの通り慎重に計測して再度確認・加工して新品ガイドを圧入完了。

すべての準備が終わり、梱包も完了しました。内燃機加工を待つ間に車体側の分解・パーツ発注を行いつつ、他の車両の修理も進めていきます。

１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号は、巨大駐車場にて試乗を行いました。問題は見当たりませんでした。苦労して修理した車体もとても良い状態になり、一安心です。この後、輸入新規登録用の書類作成も完了しましたので提出して来ます。１９６７年トライアンフＴ１２０Ｒの納車はもう少し先になりました。それまで状態維持の為にエンジンをかけたり少し乗ってみたりしています。これから梅雨に入りますので、晴れた時は一気に色々な事をやっておく必要があります。

修理中のノートンコマンドは、内燃機加工が完了するまでもう少し掛かりそうですが、先にやれる事をやっておきます。フロントブレーキマスターを純正から別の純正に交換します。一旦直っても、謎のフルード漏れが再発するので参りました。在庫していたマスターの掃除＆再塗装完了です。

今月から京都から短期合宿のレストレーションスクールもスタートします。それまでにお預かりしている修理も着手します。正直焦っていますが、一つ一つ確実に進めます。

トラヴィス・サイクルズでは、レストレーションスクールの生徒さんを常時募集しております。また、小さな修理から大きな修理、車両の輸入、パーツの取り寄せなどお気軽にご相談下さい。専門店としてお力になれると思います。遠方のお客様にも対応しております。当店のお客様のほとんどは、九州以外にお住まいの方々であると言う非地元密着型店（悲）です。宜しくお願い致します。

2015年05月18日23:54

カテゴリ: 修理関係

完成。

１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号は、傷んでいたニーグリップラバーは新品に交換です。新品を使用する際は、この様に穴を開けて中に専用スクリューを押し込みます。穴の一番奥には最初から平ワッシャーが仕込んであります。

塗装が終わったスタイリングバンドとタンクバッヂを取り付けて、一気に燃料タンクが引き締まりました。サドルシートもスプリングのボルト・ナット類を新品に交換した上で、高さを調整して取り付け完了です。

一部が登録用の仮の姿になっていますが、これで完成。

トランスファーも貼り付けて、一気にムードアップです。

多少摩耗したカムギアのバックラッシュのせいで、若干メカノイズが大きいのですが、それ以上にサイレンサーの音がちょっと大きめですね。オイル漏れ等も一切無し（但し、しばらくの間です）で、特に手直しも無さそうです。

国内新規登録後に、いつもの様に試乗と調整を行った上でまたもや遠方へと納車予定です。

今現在は、次のプロジェクトに移行する前に、その他お預かりしている修理や１９６２年ノートン６５０ＳＳの外注加工準備などをどんどん進めています。

今日位はちょっと早めに帰宅させてもらいます。

2015年05月18日00:44

カテゴリ: 修理関係

正解。

エアコンが入ると店内に虫が入って来ない事に気付いたクモ達は、窓の外に巣を張りだしました。正解です。もしくは、最後まで点けている蛍光灯の下にも集中し始めました。これも正解。丸々と太っています。

燃料タンク内の処理が満足いく感じになりましたので、いよいよ燃料タンクを装着した１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号です。いつも問題なのは、固定ボルトの穴位置です。最初にラバーを入れないでボルトをねじ込み位置関係を把握します。少し苦しいですが、何とかなりそうです。フレーム側前後のブラケットは若干動かす事が出来ますので最適な位置にして装着しました。燃料ホースはティクラーを押し易く、右側調整スクリューをいじり易い様に工夫して取り付けました。

最後尾には、もうこの形では生産されないであろう最後の１個ＬＵＣＡＳ製リフレクターを取り付けました。その他もろもろも取り付けて、いよいよ登録の姿になりました。

ご覧の通り、当店隣りの3軒は見事に取り壊されました。当店もそろそろ危ないですね。

新品のスタイリングバンドとバッヂを塗装しながら、最後のタッチアップペイントを行いました。しかし、最後まで素敵な新品シートカバーを手配出来ませんでした。以前好んで使っていたモノは見事に生産中止で、再生産もしてくれないそうです。いよいよオリジナルで製作しないといけなくなって来ましたね。

業務終了後にご自身の１９５４年トライアンフ５Ｔスピードツインの整備をするふりをしているアルバイトさん。今日も疲れましたが、仕事がまだまだ盛り沢山です。こういうスタイルが正解かどうかは分かりませんが、明日からも頑張ります。

2015年05月16日21:01

カテゴリ: 修理関係

５月でした。

５月でした。カレンダーをめくっていませんでした。余裕が無いのがバレバレです。トラカレンダーは、リーガルパープルと４９年Ｔ１００で素敵ですね。

修理中のノートンコマンド、シリンダーバレルとシリンダーヘッドが外注加工から戻って来ています。が、クランクシャフトがもう少し戻って来ない予定です。オーナー様、もうしばらくお待ち下さいませ。

１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号、配線の手直しは一切無しでした。そして、いよいよエンジン始動に向けて準備をしている様子です。実は、エンジン始動が怖いのです。なぜならば使用したのがＳＴＤピストンでして、リング不良問題が数回起きたサイズだからです。今回は、予め全く違うロットのリングセットに予め交換してあります。

キック一発であっけなく始動しました。白煙も全く出ていません。しかし安心出来ない。なぜなら不良問題が起きた時も同じ状況だったからです。しばらくエンジンをアイドリングさせていると、エンジンが暖まった位に来ました！白煙が。しかし、これでも確定ではありません。エンジン始動初期に白煙が出る事はありますし（でもこの場合は最初から）、エキパイやサイレンサーの中に残っていた過去にオイルがこの時点で吹き出る事もあるからです。案の定、しばらくすると白煙は止まりました。動画が、その後の様子です。若干ガスが濃い。

と言う訳で慣らしアイドリングをしながら、キャブレターの初期セッティングも同時に行います。プリモノブロックキャブレターは若干面倒です。

データ上の標準ニードルジェットは、１０７番ですが、個体によって濃過ぎる場合があります。これは車体と言うよりもキャブレター側の個体差だと思っています。予めニードルポジションは一番薄い位置にしてありましたので、これで濃いと言う事はジェットを１０６番にするしかありません。ちなみにこのキャブでは油面に神経質になる方が多い様ですが、極端におかしな事になっていない限り、ほとんど影響無いと思います。今まで散々やってそうでした。

引き続き、扇風機の前で慣らしを行いながらセッティングしている様子です。この後、見事に決まりました。明日には完成させる見込みです。

こんな感じで、仕事は一つ一つ丁寧に確実に進めています。お見積りや修理をお待ちのお客様、申し訳ありませんが、もうしばらくお待ち下さいませ。

2015年05月15日04:18

カテゴリ: 修理関係

タンクトップも作ろうかと。

去年から暴走してしまった当店オリジナルＴシャツですが、今年は熱烈なご要望にお応えしてタンクトップにしようと思います（こっそりＴシャツは製作しますが）。デザインは、葛飾のあの方の立候補が無ければ去年のものを流用します。１２本アソートパックが相変わらず好評なアマリーオイル在庫補充分が入荷。※現在シングル４０番が在庫不足です。
ここでお願いです。初めて当店にメールにて車両やパーツなどのお問い合わせを下さる際は、お手数ですがご氏名・ご住所・お電話番号をお知らせ下さい。押し売りなどはしていませんし、押し売るものもありませんのでご安心下さい。また、返信出来ないケースが多いので出来るだけ携帯メールやフリーメールでは無い方が助かります。宜しくお願い致します。

５８年カラーの５９年トライアンフ６Ｔサンダーバード、スクール卒業生がご来店です。オイル交換だけの筈が、アチコチ手を出す事になってしまい時間がかかってしまいました。

１９５０年トライアンフ６Ｔサンダーバード１号は、メインハーネスを作製して細かい部分の配線を進めて行きました。ここで、あの無駄にデカいオリジナルホーンが邪魔をしてくれました。取り外すのも大変なのですが、ナセルトップを外すよりもマシなので一旦取り外しました。

４９年以降のリジッドフレームの場合、リアタイヤを取り外す際にリアフェンダーを取り外さなければいけません。今回はウインカーの位置もあるので、すべての配線を脱着し易い様にします。そんなこんなで完了です。更にこれから全くくだらない事ですが、登録の為だけに多少の小細工をします。

急な仕事が入らなければ、土曜日にはエンジン始動といきましょう！

右手親指漫画肉部分は完全に死亡です。打撲＋ねんざしている様で、一人で雄たけびを上げながらギボシをカシメたりしていましたが、時間と気合いが必要なので最後は左手さんにお世話になりました。右手は明日の定休で復活させます。

１９７１年ＢＳＡ　Ｂ５０Ｔは、委託販売継続中です。英車に理解がある方には大変お買い得です。宜しくお願い致します。

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