本日より二日間は1962年トライアンフT120のスクールです。まずはウエットブラスの外注から戻って来たシリンダーヘッドから。古いバルブガイドを専用工具で抜き、計測しました。幸い状態が良く、ヘッド側を軽く修正しただけでSTDサイズの新品ガイドを無加工で使用出来ました。新品ガイドは圧入前に旋盤で内径を拡大して、専用工具で圧入です。最後にリーマーで再度微調整して完了、と行きたいところですが。最後に加熱して冷やすを数回繰り返して落ち着かせてから、再度調整しました。
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 次はこちらも外注のガンコートが終わったシリンダーバレルです。使用する新品タペットガイドブロックと比較計測しました。シリンダー側が若干楕円でしたので、嵌め代の調整をしつつ真円にリーマーで修正しました。新品タペットもガイドブロックをバリを取ったりしながら調整完了です。これで内燃機加工依頼第二弾が完了しました。
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 そして車体に取り掛かりました。まずは前後フェンダーなどを取っ払いタイヤがそれぞれセンターに来ているかどうかのチェックです。この車両、あまり過去の作業歴が無い様で非常に状態が良く前後輪共にどセンターに居てくれました。
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 問題は、前に行き過ぎているセンタースタンドと傾き過ぎていて使えないプロップスタンドです。センタースタンドはストッパー部分を肉盛り溶接して修正する事とします。プロップスタンド、特にデュープレックスフレームはラグが弱い印象です。今回も少し曲がってしまっている様ですが、スタンド側で調整します。いつものマシリト方式にて延長する長さを確認したら、純ニッケル棒で地獄の肉盛り溶接です。このブログを書いている現在も、生徒さんが仕上げの真っ最中です。明日に続く。
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P6130016 うっかり全体の画像を撮り忘れましたが、英国からは早速パーツ第一弾が入荷しています。緑色LUCAS箱から大昔の赤黒LUCAS箱へと無駄な変貌を遂げている電装パーツなども沢山入荷しています。本日は検品などで精いっぱいでしたので、明日以降一部をご紹介します。

 これから仕事を切り上げて、塾に娘を迎えに行ってきます。明日も夕刻までスクールです。