2009年09月05日

週末のシカゴ穀物は三品とも大幅続落となっている。シカゴコーンは昨日のインフォーマ社に続き本日はアレンデール社・リン・グループの事前予想も130億〜131億強とつぎつぎと過去最高の生産高発表になってきていることにも圧迫され、三連休前の買戻しどころかヘッジファンドの売り攻勢に新穀12月限は306.25セントと約定安値を更新し8ヶ月ぶり安値をつけて引けた。ニューウェッジ社の推定では本日ヘッジファンドは11000枚売りこし、オプション込みで約48100枚の売りこしとなった模様。小麦は2年4ヶ月ぶりの安値をつけてきている。本日300.50セントにて引けた9月限だが農家の安値抵抗で受け渡し通知は少ないものの大豆のように0ではなく146枚出ている。来週の天候予報が急変でもしないかぎり、レイバーディ明けにもファンドの売り攻勢に12月限で3ドル割れが試されよう。小麦の下落傾向が続きやすく、価格比からもコーンの3ドルも通過点のように見られる。

東京とうもろこしは来週明けにも18000円割れを試しに行くと思われ、来週は下げの値幅も週棒で大きくなっても不思議でない。

(11:23)

2009年09月03日

昨日のFCストーンに続きプレデンシャル社の生産高予想が出されコーンは128.16億BUイールド160.2BU/エーカー(USDA前回127.6億BU、イールド159.5BU/エーカー)とFCストーンよりは少ないが豊作との見方に変わりはなく前回よりも上方修正が見られた。
今夜シカゴ立会い1時間後の現地10時にインフォーマ社の生産高予想が予定されており、明日入電となるがやはり大豊作予想となるか。

本日は9月限に209枚の現物受渡通知が出され、少量と言え農家の安値抵抗が続く中見切り処分も出てきている。大豆は逼迫状況の中現物受渡通知ゼロなわけだが、小麦では9月限が4ドル半ばという9ヶ月ぶりの安値にもかかわらず、現物受渡通知が4359枚も出されており引き取り手がみられないことも下げ圧力が強いことを窺わせる。

小麦の水準が下押されるほど、コーンの下値余地も広がると見るのが自然のように思える。
目先はNY原油等外部市場の動きに影響されながらも、シカゴコーンの下押しの流れは続くと見ており、ひとまずは12月限で3.00ドルを目指すと思われるが時間の問題で通過点になっていくのではないか。


(16:45)

2009年09月02日

本日は昨日中国国営企業が外国金融機関との間にむすんだ店頭デリバティブに対して中国政府が契約不履行を認めたとの報道が流れ、市場は契約不履行の可能性が示唆されたことで金融機関の買いヘッジ(特に原油市場の買いヘッジが多いといわれている)が外されると見たヘッジファンドの売り攻勢が強まった。NY原油市場では買いヘッジの外しが始まっているのかもしれない。

シカゴ穀物もヘッジファンドの売り攻勢に軒並み安となった。引け後民間予想の第一陣でFCストーンの生産高予想が出されたがコーンは130.2億BUイールド162.7BU/エーカー(USDA前回127.6億BU、イールド159.5BU/エーカー)と大豊作予想もプレッシャーとなろう。米国木曜日シカゴ立会い1時間後の現地10時にインフォーマ社の生産高予想が予定されており、金曜日入電となるがやはり大豊作予想となるか。ヘッジファンドの売り攻勢が強まってきており、ひとまずは12月限で3.00ドルを目指すと思われるが時間の問題で通過点になっていくのではないか。



(16:42)

2009年08月06日

インフォーマ社の8月度生産高予想がシカゴ立会い1時間後の現地10時に単収157.1BU125億5400万BUと発表された。
生産高予想は市場の予想の範囲だったが、作付面積の減少はイリノイとインディアナでそれぞれ10万エーカー計20万エーカーとほんの少しの減少に止まると推定されていて、仮に残りの生育期間に理想的な天候に恵まれた場合単収は164Buに向上して、129億9100万BUの可能性があるとのコメントが付記されていた。

このことが弱材料視されファンド売りに(推定7000枚の売りこしとニューウエッジ社)一時16セント強下げ前日比8.75セント安で引けた。ナイトは一時7セント売られ東京の引け時点は6セント前後下げていた。

東京とうもろこしは期近で強・弱双方の商社系の売り買いがぶつかっていたが、納会を前にまばらの手仕舞い売りが細かく入り下げ幅を広げていた。先限は売り買いが交差したが、シカゴの動きを見ようとの姿勢が多く、積極的な手は見られず様子見が多かったようだ。天候はこれからのことで不透明なことから、下げ圧力がかかるのは一過性とも思えるがひとまずシカゴコーンの動きを見てからか。



(17:23)

2009年08月05日

東京とうもろこしは期近3本に継続的に強気商社系の買いが小さく毎節入り値を引き締め、一方先限中心にここ2日間同様一般の値頃売りや利食い売りが多く見られた。それに対し、先限中心に商社系や海外系の買いや手仕舞い買いが纏まって見られた。先限は一時21100円に買われ前日比+390円の20970円で引けた。新値足は5本目を付けた。

シカゴコーンは昨日のFCストーン社128億BUが予想されたように、受粉期を無事乗り切りそうなことや程度問題といえ気温上昇はイールド向上に繋がると見込まれることで需給予想での125億BUを上回る生産高への期待感が上値圧迫材料と受け止められている。しかしながら気温上昇時に降雨が少なくドライが言われるようになると強材料に変化するので天候予想が当面は大きな材料になる。

ヘッジファンドは本日2000枚売りこしオプション込みで12000枚強の買い越しと推定されている。
32万枚強買い越しポジションで(この間買い越し枚数が毎週増えている)長期張りのインデックスファンドの値荒い良化に支えられる一方バタバタ動くヘッジファンドは差し引きポジションが少ないだけにどちらにも動けるわけだが、この間売りこしからひっくり返ってきただけに農家売りをこなしながらも買い余地は充分あるので、テクニカルでの買い増しに動くかどうかが目先の鍵を握っている。明日はインフォーマ社予想の発表が予定されている。



(17:11)

2009年08月04日

シカゴコーンはファンド買いに12月限で375.25セントをつけ369セント(前日比+19.50セント)、シカゴ大豆11月限で1030.50セント(高値1041セント引けは前日比+48.50セント)の入電となった。

シカゴ引け後民間予想の先陣をきって、FCストーン社の生産高予想が発表されている。コーンはイールド160BUで史上2位の128億1400万BU・大豆はイールド42.4BUで史上最高の32億4700万BUとの予想となっていて、予想の範囲といえナイトでは弱冠の弱材料と受け止められていたようだ。
ナイトはコーンで4〜6セント安推移し大豆では10〜13セント安にて推移していた。明日以降もインフォーマ社等の予想が目白押しか。

それにしても中国の株特に上海株の動きに原油ナイトや株価が敏感に反応している。本日の上海総合株はこの間の新値を昨日更新後高寄りし、後場に一時1.59%ほど下げたがその時間帯は原油・日本株・シカゴナイトとも一斉に値を削っていた。上海総合株は結局前日比+0.25%と小幅続伸して引けていたが。

東京とうもろこしの換算値はナイト安でもプラスだったが、後場にかけて一般の利食い売り・値頃売りが纏まって入り、先限は前日比-120円で引けた。それに対し先限中心に商社系・海外系・外商系・弱気ファンド系の買いや買戻しが纏まってぶつかっていた。押し目は買われやすい内容に変わってきている。一般大豆も一般の手仕舞い売りや戻り売りに対し、商社系や海外系の買いや買戻しが纏まって入る手口となっていた。



(17:12)

2009年08月03日

先週後半のシカゴ大豆の急反騰にシカゴコーンもヘッジファンドの買戻しに12月限で320セント台から節目とみられた350セント近辺に2日間で水準を切り上げた。

本日のナイトは大豆中心に大幅高となって(一時50セント高に買われ30セント強高で推移)、コーンでも7〜9セント高推移した。高温予想が囃されたと思えるが、弱材料に鈍感で強材料に敏感な地合いが伺える。

材料はともかく中国株が先週の5%安が一日で終わり切り替えしてから更に本日値を伸ばしてきていることや、NY原油がナイトで70ドル台に乗せ9月限の6月の高値74ドル台を窺いだしたように外部環境の動きが上値追いとなっていることも後押ししそうだ。

シカゴコーンのファンダメンタルを一切考慮しなければ売られすぎとの見方をされてきているようで、テクニカルでは買いが出やすくなってきている。値が戻ったことで復活しだした農家売りに対しヘッジファンドの買い戻しや買いがどのくらい見られるか天候予報を一番の材料にしながらも注目される。

(16:33)

2009年07月27日

シカゴコーンは6月後半からの天候推移がほぼ理想的な生育環境を生み出し、天候予想も生育に良好なため、またテクニカル悪化や、米国内の畜産を軸とした消費動向も不振が続き6月上旬の450セントを天井に7/22には12月限で314.75セントを付け(引けは319.25セント)たが7/22引け後米農務省が作付の遅れた7州にたいし作付面積の再調査を実施すると発表し翌7/23日に作付面積減少が囃され急反発339.50セントをつけ338.75セントナイトでは一時340セントを覗く。市場では引き下げ幅を50万エーカー程度(レンジ50〜150万エーカーとの見方が多い)と見ているが、仮に面積が引き下げられても高単収が面積減少分による減反分を充分相殺するとの見方に週末には急反落した。NYダウやNY原油の急上昇に下支えられながらも、日々大豊作が見通されるようになってきているシカゴコーンは下押し圧力がかかりやすくなっている。他銘柄が修正安してくるようだと3.00ドル割れを目指しやすい。


東京とうもろこしは7/13日に先限で18000円をつけた後反発、シカゴは7/22日年初来安値を更新したが、東京とうもろこしは他銘柄急上昇にも支えられ値頃買いを呼び込み下値は切らず、逆に下げ渋ったことで、23/24日とナイト・シガゴ本セッション急反発に急反発し上値を追った。本日は週末のシカゴ急反落を受けたがエネルギーや貴金属など他銘柄急伸を眺めた売りにくさに一般の押し目買いや買戻しに下げ幅は限定的だった。それに対し、海外系の売りが先限中心に纏まって入ってぶつかっていた。今週他銘柄高につられ買われているうちが目先の売り場提供と見ている。


(17:02)

2009年07月23日

シカゴコーンはイールドの大幅アップ見通しに大豊作への期待感が市場で日々膨らんできており、本日もファンド売りに続落した。

しかしながら引け後農業統計サービス局が8月度の需給報告(8月12日発表)に向けて実作付面積改定のための追加調査を行うと発表したことで、本日ナイトが急反発一時12.50セント高をつけ東京タイムは9〜9.50セント高で推移した。

6/30の実作付面積報告では前年比1.05百万エーカーの8700万エーカーと史上2番目の作付面積だったが、この調査の行われた6月1〜2週以降に雨がちな天候が続き、作付放棄の発生した可能性もあるため今回の調査で再確認するとのこと。
コーンでは作付が遅れていたイリノイ/インディアナ/ケンタッキー/ミズーリ/ノースダコタ/オハイオ/ペンシルバニアの7州が対象。
農家が自分の作付面積を多く報告するわけはないので、かなり減少するとの憶測を呼んだようだ。市場では50万エーカーほどの減少につながるかとの見方が多いようだ。
減少面積が50万や100万エーカー程度では、今の天候が続くようだと高単収で史上最高のイールドを囃す売りを被るのも遠くないように思える。

東京とうもろこしはナイト高と後場にかけての円安傾向推移に、高寄り後も一般の値頃買いや買戻しが先限中心に多く集まり換算値の約倍の上昇に繋がっていた。他銘柄がほぼ全面高なのも支援していた。それに対し海外系や外商系の売りがぶつかっていた。下値抵抗の雰囲気になると一般の両建てはずしや値頃買いが誘われているが、高値買いぶら下がりも非常に多く見受けられ相場は戻り売りで見ている。

(17:21)

2009年07月22日

天候や天候予報がほぼ理想的になっていることでコーンはイールドの大幅アップ見通しに大豊作への期待感が市場で広まってきていることを囃しファンドが売り攻勢をかけ急反落。あっさり期近9月限は7ヶ月ぶりの安値水準(311.50セント)・12月限は約定安値の(320.50セント・引けは322.00セント)更新となった。

材料は天候だけでなく午後から開催された上院小委員会で、シカゴ小麦が現物と大きく乖離した値で(現物に対しシカゴ小麦定期が大幅割高になっている)推移している最大の理由は過剰な投機がもたらしているとの報告書が提出されており、今後政府が小麦のみならず、市況商品全般への取引規制を強めるのではとの見方が弱材料視された。尚この公聴会で、CFTC、全米穀物飼料協会、大手製粉業者、ゴールドマン・サックスから聴き取りが行われるとのこと。本日のナイトで小麦の続落幅が大きいのは上記を嫌気していると思える。

ヘッジファンドはニューエッジ社の推定だと本日6000枚売り越し、オップション込みで約24700枚の売りこしになってきたと推定されており、ポジション的にはまだまだ売り余地があり、NY原油・NYダウなど外部環境の動きを見ながらも売り攻勢をかけてくると見られる。速ければ明日にも期近の3.00ドルを試しにくるか。

東京とうもろこしは商社系の売りに当限の下げ幅がおおきく、先限は一般の売り買いが交錯したが、前日比-460円18440円での引けとなった。明日の入電待ち。

(16:08)