ひろかずの不愉快万歳

シンガーソングライター、廣田カズキのブログ。

2016年02月

本当に美しいものは、何人も触れられない。
青空、夕焼け、雨音、月夜、星空、雪景色。私はそれらを美しいと感じます。
それらは変化を読み取れず、扱えず、だからこそ美しい。ただそこにあるもの。

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旅に出ました。昔から旅人でしたが、今週からフリーになったので久しぶりに。
上の写真は湖です。湖一面が雪で埋まり、湖上を歩けるようになります。美しい世界です。
湖上を歩くにはスノーシューを履く必要がありますが、普通の靴で歩こうとしてあわや湖の住人になるところでした。まぁいいですが、まだ早いです。

昔ある人から教えてもらった「純白」を見たいという気持ちが以前からあり、私自身もそれを聞いて「純白」という曲を作り、それが合っているのかという答え合わせに行きたいと思っていました。
何年も行けなくて、昨日ようやく行き、もっと早く行けばよかったと思いました。美しい場所です。二人で見たかったです。
ここで終わってもいい。それほどの美しさ。聞こえるのは雪が降る音。見えるのは純白の世界。



「そこにあるもの」には感情もメッセージもないと私は思っています。「そこにあるもの」とは、見る人自身の心の奥底から記憶の何か、空想の何かを湧き上がらせるもの。
景色なら絵面、音楽なら詩の字面とは、似てるようで別の、その人の思い出や好きな景色を見せてくれるもの。それが芸術であり、表現なのだと2016年に入り感じました。
感情やメッセージがあっては見る人の思いの邪魔になります。淡々とさり気なく「そこにあるもの」。それに心を惹かれます。



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白い。ただ白い。

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自分の足跡だけ。かなり深く沈みます。
しんどいですが、愉快なしんどさです。こんなキツさは笑ってしまいます。ボロボロになるのが楽しいです。

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今回の相棒の青いやつ。初めてのダイハツ車。古いためカタカタ音がしますが、10万キロ走っても元気ですね。
車が欲しくなります。ください(懇願)。



じゃーまた。

録っても録っても納得できない時、大抵は不貞寝します。それが何日も続くと嫌になってしばらく録るのをやめてしまいます。

私は作るのが好きではないです。歌うのもギターを弾くのも好きではないです。音楽をやる人間ではないです。
それでも曲を作るのは、聴いていたい音があるから。
私はプレイヤーではなく、リスナーなのです。それも我儘すぎるくらいの。



自分というリスナーを満足させるには私のプレイは下手過ぎる。それでもたまに、一瞬だけでも自分が好きだと感じる歌い回しやギタープレイができると、そこから曲全体に繋がる気がします。
それがなければ音楽なんかやりませんね。こんな曖昧で先の見えない自己満足は不愉快なだけです。

一瞬の何か。それが見つかる、見つけるまでは不愉快極まりない作業それが一週間。シンプル過ぎる曲が故にジャストがシビアで悩み中です。
4つのコードしか使わないので歌い回しがキモです。詩はいい(はず)です。Raining。



特にマイキングが悩みどころです。どの位置がいいのかわからなくなってきました。また振り出しに戻ります。



じゃーまた。

来週2月20日(土)、21(日)に荻窪で演劇公演の音響をやりますので宣伝しておきます。

劇団V.S. -バーサス- 公演情報

全曲全音効果音まで私のオリジナルです。デモとして公開している曲のアレンジも使用しています。
また、公演15分前にご案内音声が流れる予定ですが、BGMのアコギを私が弾いています。未公開の曲ですので気になる方はいらっしゃってください。
荻窪で1500円は他と比べれば格安かと思います。



物語というのは書いた人がいます。書いた人が想像した世界、見たい世界が文字として存在しています。演劇というのは、書いた人=脚本家と表現する人が違う場合があります。演劇において表現する人は演出家です。その演出家が見たい世界、それを現すのが出演者や音響照明スタッフです。

私は、演劇においては出演者やスタッフは、演出家が見たい世界、現したい世界を第一に考えるものだと思っています。そうでなければ演出家がいる意味がありません。
出演者やスタッフは演出家の世界の見せ方を提案するものであり、解釈を変える提案をするものではないと私は思っています。それでは世界が変わってしまいます。世界の否定になり、演出家への否定になります。
だからこそ出演者スタッフたちは、演出家の考えを理解する努力が必要であり、演出家は、出演者スタッフたちへ世界の説明が必要になってきます。そこには世界の共有というコミニュケーションがあり、さらに人それぞれへの理解というものが発生します。

演出家本人を理解し、その人が何を好きか、何が嫌いか。それを提案するのが私です。
結局は好みのレベルなのです。

今回の公演の演出家であるヤマガタ氏と私はまだ1年足らずの付き合いですが、一緒に話し、稽古をして、公演をし、お酒を呑み語り合ったことで彼の好みを私なりに把握して理解したつもりです。それを「妖刀魔刃」という物語の音響として提案し、ヤマガタ氏がとても気に入ってくれたこと、それはヤマガタ氏がヤマガタ氏自身を私廣田カズキに正しく自己紹介してくれた賜物です。
彼がずっと大事にしていた「妖刀魔刃」という物語を表現するにあたり、音を私に任せてくれたということを嬉しく思います。



音響操作はPA含めて初めての挑戦ですが、正直役者の方が緊張するものだと思います。役者を知っているからこそ気楽なものです。
のほほんとさりげなくそこにいる感じでぼーっとしてます。



じゃーまた。 

たまには音楽的なことを書かないと何がメインなのかわかりませんからね。
二台の機材を新たに用意しました。

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フォーカスライトのISA ONEです。宅録では定番のマイクプリアンプ。
入力インピーダンスが変えられ、個々のマイクに合ったインピーダンスを選択でき、逆に合わないインピーダンスを選択することでまた違った音色を出すことができます。
これを通すことでマイクからの音が太くなる、ハイファイになる、存在感が増す、とのレビューがあります。確かに音が前に出て太くなる感じです。
ダイナミックマイクのゼンハイザーのe935と、コンデンサーマイクのベリンガーのB−1で聞いてみました。マイクの特徴が良くわかるようになり、B−1は壊れていることがわかりました。高音に僅かにノイズと端子にガリが出て、プチノイズが入ります。
e935は本当に柔らかい音、毛布のような音です。B−1は壊れていますが、距離感が繊細で土っぽいような、ざらっとした感じがいいですね。
私の声ならB−1は合いますね、買い換えますが。e935は曲を選びます。ゆったりしたバラードなら合うかもしれません。
色々試したいので新しいコンデンサーマイクを用意しようと思います。

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ラックタイプの下のものが新しく用意したコンプレッサー、BBEのThe MaxComです。上のは既存のリバーブのT.C.eleのM350です。
このコンプはマキシマイザーが付いていて、onにすると音圧を上げてくれます。ボーカルを立たせたい時は良いかと思います。
コンプ部分は少しツマミを捻っただけで結構かかります。あまり潰しすぎると平坦になるので、最低限の音量でも出すぎてしまう音域を気持ち叩く感覚が良さそうです。
私の声の場合は高音を少し叩くとバランスが良くなる気がします。キンキンするので。
アコギを通すととても良いバランスを取れます。フォルヒにピックアップはスカイソニックT−902を使用していますが、プリアンプのパラアコからこのコンプに直接入れ、リバーブがなくてもリバーブ感があります。これなら曲によってはリバーブは必要ないですね。



テスト的に昨年末にできた新曲を録りました。何のエフェクトもイコライザーも掛けなくても聞いていられるのが良い機材の証拠ですね。



三月からは時間ができるので、これらの機材を駆使して溜めているデモを消化したいです。



じゃーまた。

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