トラブったトラベル

 朗読を聞きながら寝ると話に集中し余計な事を考えず眠れる事が分かった。
 スポティファイで探した最初の番組は「お休みの朗読」。女性の朗読で太宰治の走れメロスや芥川龍之介の蜘蛛の糸等15分ほどの話だ。終わりまで聞かないうちに寝てしまい朗読に入眠効果があるとわかった。声もよく抑揚をつけないゆっくりとした話し方にも入眠効果があるようだ。しかし中には朗読の終りに音楽が入るものがあり、音楽に変わると急にボリュームが大きくなり眠りを妨げるのは改善してほしい。私は音楽に変わると考え事をして眠れなくなる。音楽で眠れる人は良いのだろうが自分には逆効果だ。音楽が入らなければ良いのにと思う。その番組もネタが終わり次は「眠れる朗読」という番組を試す。女性の朗読で声は良いのだが犬や猫の話には興味を惹かれない。ペット好きには良いのだろうが、話がつまらないと話に入れず入眠効果は無い。またこの番組は朗読以外の入眠方法も試みている。例えば風船、時計、バナナという様に関連性の無い単語を読上げイメージしていると眠くなるという。しかしイメージするために前頭葉が働き眠りを阻害し私には逆効果だ。羊が一匹、羊が二匹と延々と数える朗読もある。同じ事を繰り返す催眠作用を狙っているのだろうが退屈で私には逆効果だ。
 男性の声を聞きながら眠るのはどうかと思い避けていたが、女性の朗読番組は少なく種切れになり、男性の朗読を試して見る。探したのは「眠くなる読み聞かせ」だ。
 子供の頃に父親に物語を読んでもらうのと同じと思えば男の声でも良いかもしれない。大学時代に哲学の先生の低音の響が眠りを誘い講義を受けながら寝てしまった。おかげで単位は取れなかったが暖かな日のさす教室で夢見心地の至福の時間であり、入眠効果に男女の声に差はなさそうだ。最初に「アラジンと魔法のランブ」を聞く。有名な話であるがキチンと読んだ記憶もなく興味を惹かれる。この機会に色々な名作を知るのも良いと思った。名作を知り入眠にも繋るなら一石二鳥である。しかしアラジンが魔法のランプを取りに行き魔法使いに渡すのを渋る場面で寝てしまった。次の日もほぼ同じ所で寝てしまい先に進めない。入眠に効果があるのは間違いないが最後まで辿り着けないのは良いのか悪いのか。
 朗読の音量も問題である。大音量は眠れないが余り小さな音も集中が必要で眠りを妨げる。注意せずに内容が分かる程度の音量が良い。親が子供に読み聞かせをする音量が良いのだろう。
 音質も問題だ。スマホは音量を上げるとやかましく、スマホ用ワイヤレススピーカーソニーのSRSXB13
を買った。音が柔らかくなり入眠効果は明らかに上がる。
 スピーカーの位置も問題だ。頭の上にスピーカーをセットし両耳に入る音量が均一にすると良い。何日か続けた結果、朗読の入眠効果は顕著で長年の悩みは解決しスッキリとした朝を迎えることが出来るようになり、頭が重い一日を過す事もなくなった。
 スピーカーはクラシックの高音域の再現は弱いがスマホで聞くのとは比べ物にならない。人間の声の波長再現には問題なく歌を聞くには十分である。
 音楽を聴くのに昔はアンプ、レコーダー、スピーカー、多くのCDが必要だったが今はスマホと小さなスピーカーだけで事足りソフトは無制限だ。
 高性能音響設備があっても近所迷惑になるので大音量で性能を存分に発揮出来る機会はなく、程々の音量で聴くにはこのスマホスピーカーで十分と思える。コンパクトで持ち運びも容易なうえ防水仕様でアウトドアでも使え重宝しそうである。ネットで6600円いい買い物である。

1.長崎から横浜へ 
4月18日〜6月27日まで長崎に滞在し、6月27日月曜日長崎空港12時10分発ANA便で横浜に戻った。マイレージキャンペーンがあり通常7500マイルの処4000マイルで済んだ。キャンペーンがあるのを知らずかなりオトク感があった。もともとバイクで戻ろうと思ったが左手を痛めバイクのハンドルが握れず飛行機で帰ることにしてバイクは長崎に置いてきた。

2.川で転んで手を負傷

 6月13日土曜日早起きしたので6時頃散歩に出かけることにした。近場の散歩コースは何度も歩いており違うルートがないものかと考え、道路の下を流れている川を見ると浅い川には飛び飛びに灰色のゴツゴツした岩が顔をだし遠くまで続いている。河川敷に降りる階段があり一部は整備され河川敷を歩けるようになっている。しかし川の中の岩伝いに歩いたことはなく新しい冒険ルートを発見した気分になった。岩の上を歩き何処まで行けるか子供のような冒険心が湧いてくる。乾いた岩を選びあるところまで進むが行き止まる。右斜め前方にある表面が少し濡れた小さな石を渡れば更に奥に進める。サンダルで渓流を歩いたこともあり問題はないと思い右脚を踏み出し体重を移動するとゆっくり滑り始め止まらない。苔でも生えているようで瞬間失敗したと思った。腰を落とし耐えるが堪え切れず左足を川の中に一歩踏み入れたがバランスを崩し右の臀部を岩に強く打ち前にのめり左手は川の中。川の中の岩場はどのような状態になっているかわからない。そこに手を突っ込み骨折したかも知れないと思った。折れ曲がった指が頭を過る。恐る恐る手を上げると指は曲がっていないが中指第一関節から第二関節左手側面から血が流れている。指を動かすと動くので骨折は無いようでホッとする。薬指先端、小指第二関節の皮膚も破け血が出ているが傷は浅い。母指球にも浅い傷があり血が出ている。左足踝上部に浅い傷。右のお尻は可也強く打ったが臀部の肉がクッションになり大事には至らなかった。ばい菌が入るといけないので急いで部屋に戻ってアルコール消毒をする。
 数年前に高島の海水浴場で苔に滑ったことがある。あまりに唐突に滑ったので尾てい骨をしたたか打ち頭に振動が伝わった。骨密度が低かったら尾てい骨を骨折していたと思う。あの時は下が整備されたコンクリートだったので済んだが同じ様に滑りゴツゴツの岩場に尾てい骨を打ち付けていたら骨折は間違いなかったと思うと恐ろしくなった。腰や背中や頭を打てば半身不随になっていたかもしれない。軽微な傷で済んだのは不幸中の幸いである。
 テバのスポーツサンダルの底を見るとすり減って溝がない。このサンダルで渓流を登った経験がある。その時のイメージが残り湿った岩でも大丈夫という安易さが勝ってしまった。すり減ったタイヤが危ないように溝のないサンダルは危険だ。数日前の雨の日にマンホールの蓋に乗った時滑りそうになった。その時サンダルの溝がなくなっていることに気がついた。直ぐに新しいサンダルを買うべきだったが晴れの日なら問題ないと先送りしたのが失敗だった。腫れ具合から見ると骨折やヒビが入ってる可能性は少なく医者に行ってもレントゲンをとり、湿布薬を出す程度だろう。どの道自然治癒に委ねるしかなく、医者に行ってもほぼ徒労だと思った。一週間も経てば痛みも消えると思ったが、一週間経っても薬指を左右に動かすと第三関節がかなり痛い。手のひら関節部分に傷は無かったが転んだ時薬指付け根の関節周辺に体重が乗り強い負荷がかかり痛めたのだろう。薬指と小指の傷は2週間でほぼ治ったが、傷も無くなんともないと思っていた左薬指と小指の付け根周辺の腫れが治らない。

3.横浜に戻り手の怪我を見てもらいに整形外科に行く。

 横浜に戻ってからも腫れは引かず骨に皸でも入っているか心配になり医者に行く。怪我から既に一ヶ月経過していた。いまさらと思うが今後のリハビリをどうやるかについて聞きたかった。皸が入っていれば治るまで安静だろうし入ってないなら曲がらぬ指のリハビリが必要だ。
 病院は待ち時間が多い。2014年スキーで肩を痛めた時の後遺症と昨年の頸椎性神経根症の疑いでこの病院を使ったが3時間待たされるのは当たり前だ。しかし今回は初診受付時間締切ギリギリ11時近くに行くと思いの外空いており10分程で診察室に呼ばれた。レントゲンを撮り骨折はないとわかり安堵する。他に特に異常は無いようで治療することも薬を出すこともない。一ヶ月経っても痛みが引かないのはなぜかと聞くと打撲の痛みが残っているんでしょうと言う。指を握れないと言うと指は動かさないと簡単に関節が固くなり動かなくなるので風呂に入って温めると曲げやすくなるからリハビリすると良いと言う。
 91歳で母が入院したときの事を思い出す。寝たきりになり指を動かさなくなると関節が硬直して曲がらなくなるのを知って驚いた。母の指は曲げようとしても硬直して曲がらなかった。このまま指が固まってはバイクのハンドルも握れなくなると思いストレッチの感覚で痛い左の薬指と小指を右手で無理やり曲げる。数日続けると指は曲がるようになったが、指の付け根の腫れは引かず指の痛みを強く感じることもある。薬指の第一関節から第二関節の間も腫れが引かない。長引きそうである。
頸椎性神経根症の症状改善の為ぶら下がり健康器を買う。
 病院は嫌いでめったに行かない。昨年秋に北海道ツーリングをした後に肩甲骨の痛みが発生しネットで症状を調べると頸椎生神経根症の疑いがあり病院に行く必要性を感じ近くの総合病院に行った。レントゲンでは問題は無くMRI検査をすることになった。頚椎性神経根症は首の骨に骨棘が発生しそれが神経を圧迫することにより発生する。首の痛みは肩甲骨の痛みとして現れる。もしそうならば治る可能性はない。だましだまし症状を和らげ今後の人生を送るしかない。そう思うと希望が無くなる。健康で送る日々を考えていたが、ある日突然こういう日が来るのだと思った。MRIの結果幸い骨棘は見当たらず神経を圧迫している箇所もなく整形外科的にはやることがないと言われた。症状からして頚椎性神経根症は間違いないと思っていたので明るい未来が開けた。しかし肩甲骨が痛む症状は残っている。ネットで調べると頸椎性神経根症の症状が出てもMRIで異常が見つからないケースも多いそうだ。ネットで頸椎生神経根症の症状改善の体操を探すと色々と出てくる。何種類かやって見と多少は改善効果は見られたが痛みは残る。そこでもっと肩甲骨を動かす方法はないかと思案し鉄棒で懸垂をしてみると症状が和らいだ。近くの公園の鉄棒で一週間ほどぶら下がりと懸垂を続けると痛みは消えてきた。パソコンをやってもピアノを弾いてもバイクに乗っても20分続けると肩甲骨が痛くなったのにその程度の時間なら肩甲骨が痛むことは無くなった。
家で懸垂が出来るようにぶら下がり健康器を買った。40年程の前にブームになったが今でもニーズはあるようだ。一万円程度で思いの外安い。アマゾンで注文すると数日で到着し、一時間ほどで組み上げた。それ以来ぶら下がりと懸垂が日課になった。自宅トレーニングはスクワットや腕立て伏せ腹筋は出来るが懸垂はぶら下がる場所がない。肩甲骨の痛み解消に買ったが家族も遣るのでいい買い物だった。

4.長崎から横浜へ

 長崎に置いてきたバイクも一ヶ月も放置したままだ。相棒が一週間に一度エンジンを掛けてくれたのでバッテリー上がり等の心配はないが長持ちさせるには適度に動かしたほうが良いだろう。一ヶ月はそろそろ限界かも知れない。8月初めに長崎に出発。長崎から横浜まではANAのマイレージキャンペーンで通常7500マイルのところが4000マイルで済んだ。ANAマイレージキャンペーンは週により変わりそろそろ長崎にキャンペーンが回ってくると思ったが、長崎空港行のキャンペーンは無くキャンペーン対象の佐賀空港行きの便に乗った。羽田から佐賀空港までは7500マイルの処6000マイルだった。佐賀から長崎まではバス代が5000円ほど掛り時間3時間かかるので長崎空港行7500マイルのほうが良いとも思うが、佐賀空港には行ったことがないし佐賀から長崎のバス旅も新鮮で楽しそうだ。
 佐賀空港には昼頃いた。空港から佐賀駅までのシャトルバスで30分。佐賀駅から長崎駅までバスのチケットを買うと丁度昼時なので長崎駅から空港に向かう途中の商店街でランチの店を物色する。時間があるので3時間位は佐賀駅周辺を散策しても良いと思ったが空港から駅まで来る途中で見る限りはどこにでもあるような地方都市の出で立ちで見るべきものはなさそうだ。佐賀の名所の吉野ケ里や嬉野温泉、武雄温泉は行ったことがあるし三時間では足らない。ネットで調べると佐賀ラーメンの店があった。食べログ評価も良い。他の食べ物は大概知れており佐賀ラーメンは食べたことがないので入る。店には7人ほど客がおり豚骨ラーメン店特有の匂いがする。豚骨ラーメンの匂いは色々だがここは食をそそる匂いではない。食べてみると塩辛いだけで特徴といえば旨くないということで食べログも当てにならない。人の味覚は色々であれを旨いと思う人もいるのだろう。

5.横浜と長崎の睡眠環境生活の違い。

 長崎での生活は横浜とは全く睡眠環境が違う。
 横浜では夏は26度設定で一日中クーラーをつけている。寝る時は25度設定で長袖長ズボンに羽毛布団で寝ている。テレビに登場した睡眠博士の言うとおりの設定だ。脳が25度設定が最良という理論だが、25度は少し寒いのではないかと思う。それが正しくとも夏にわざわざクーラーで25度に冷やし羽毛布団で寝るのも不合理な感じもする。安眠の出来ると思いきやクーラーの風や音が入眠を妨げる。25℃は少し寒く感じる。夜中に目を覚ましトイレに起きるのも治らない。
 長崎では部屋にクーラーはあるが昼も夜もつけていない。部屋の温度は日中は32度から33度、夜は30度から32度だが部屋が三階にあり三面風が通るので風が通り快適である。
風がないときは扇風機を使うが出番はあまりない。寝るときは掛け布団は使わない。明け方少し寒くなりタオルケットが必要な時もある。日本人の平均体温は36.89度なのでそれより気温が低ければ理屈では涼しく感じるはずである。32度なら凉しいはずだ。沖縄など暑い地域でも昔はクーラーを使ってないが健康長寿で気温が高くても安眠に問題はないことは分かっている。実際長崎で32度でも風が通れば快適に眠れることがわかり、睡眠博士が言う夏場は25度クーラー説は疑問である。しかし横浜の寝室は窓が一面しかなく、風が吹き抜けることはない。このような状態ではクーラーに頼るしかないのかも知れない。入眠に時間がかかるのも夜中にトイレに起きるのは治らない。

6.バイク乗り再開

 手の怪我から一ヶ月半経ちバイクのハンドルを握っても支障のない程度に回復した。指を手の平に着くまで握ると小指と薬指の第三関節が痛いが操作に問題は無さそうだ。横浜なら伊豆迄行かないと綺麗な海は望めないが長崎は一時間で綺麗な岳路海岸に着く。一時間乗っても肩甲骨の痛みも出ずにいつの間にか頸椎性神経根症のような症状は治ったようである。

7.岳路海岸で二度シュノーケル

シュノーケルをつけ海に入る。6月に比べ水温は高くいい感じだ。海岸沿いに泳げば沢山魚がいる。大きな魚も多い。テトラポッドの間に茶色の小魚が群れをなしている場所が数か所あった。魚を沢山見られ満足だ。紫雲丹かガンカゼか不明だが沢山いる。棘の長さからは紫雲丹に見える。海岸に食べた殻が沢山散乱していたので紫雲丹かも知れない。船が停泊している場所に来ると棘の長いガンカゼがいる。ガンカゼは棘に毒があり見た目も恐ろしい。紫雲丹なら捕りたものだが、ガンカゼの棘も急に長くなるわけでは無く途中では紫雲丹程度の長さかもしれない。ガンガゼを食べる人もいるので食べた殻が散乱してきてもムラサキウニと断定は出来ず、あれが紫雲丹かガンカゼか未だにはっきりしない。
長崎では晴れたらシュノーケル三昧の予定だったが梅雨が空けても雨の日が多く海を楽しめる日は少なくシュノーケルは二度だけだった。一度目は天気が良く魚も6月より多かったが波が高く波に揺られシュノーケルでも船酔いのように酔ってしまった。シュノーケルで酔うのは初めてだ。二度目はお盆の後、6月には水温の高い所にはクラゲが居たのに8月はお盆過ぎてもクラゲは居ない。魚も多く楽しめた。一度では足りないが二度行けて十分夏を楽しめた。

8.夏のバイクの服装

 夏のバイクは服装次第で快適だ。
バイクの乗り始めが250ccや400ccで、最初からコミネのインナープロテクター上下をつけていたため、着けていないと裸で走っているような危険な気分になる。今から8年前バイクの免許を取り夏が近づき6月の暑い日にバイクに乗った。プロテクターを着けているとサウナに入った状態で真夏にこれを着てバイクに乗るのは無理だと思い7月8月にバイクに乗るのは止めていた。
 昨年夏クロスカブで一ヶ月半の夏の北海道ツーリングにでかけた。7月16日、富良野観光の帰り駐車場に戻ると2時で陽が高く暑くてプロテクターを着けるのは無理と思った。このとき始めてプロテクターなしでバイクに乗った。北海道なら空いていて事故の確率は少ないだろうと思った。それから度々暑い日に出くわしプロテクターなしで走り、プロテクター無しにも慣れてきた。
 世の中を見れば原付きバイクでプロテクターを着けている人は稀である。
 夏場は半袖半ズボンサンダル、素手に半ヘルで乗っている人もいる。事故を考えなければ涼しく理想的だ。長袖長ズボン手袋の人もいる。夏でもフルフェイスのヘルメットにプロテクター入のジャケットにズボン、踝まで覆われたバイクシューズの本格的な人もいる。メッシュタイプのプロテクター入ジャケットは快適と言うけれど信号待ちなどでは蒸し風呂のようだろう。
 快適さとリスクの間でライダーは様々な選択をするのだろう。
 事故を起こせば小型二輪も原付きも怪我の酷さは変わらないと思うが私も快適さを求め防備が甘くなってきた。3万8千キロを走り立ちゴケを除き走行中の事故は皆無で事故を起こす確率はゼロに等しい。万が一を考えればプロテクターが必要だが、快適さや気軽さも重要だ。それらを天秤にかけ、夏場はプロテクターなし、長ズボンに半袖に腕カバー。シュノーケルに使うマリンソックスを履きスポーツサンダルで走っている。素足では危ないが厚手の靴下があればサンダルでも心強い。普段はハイカットの登山靴を履いているが、サンダルは気軽で足が蒸れることもない。手袋は夏の登山用手袋だ。昔は指の関節までプロテクターが入っているバイク用のグローブを使っていたが、慣れてくると普通の手袋でも不安はなくなった。指関節のぷろは無いが素手よりは圧倒的にましだろう。おかげで夏でも気軽に快適にバイクに乗れるようになった。

9.手の怪我は未だに治らず
 手を怪我して今日で二ヶ月半が経過した。それでも薬指と小指付け根の腫れも痛みも治らない。無理やり曲げると曲がるがかなり痛い。リハビリのために無理やり指を曲げることを5日ほど続けていた。ストレッチ効果で直後は自力で指をギュッと握ることはできるが、一晩寝ると元に戻り自力で最後まで曲げられない状態は治らない。何をしなくても指が痛むこともある。そのうちに小指第三関節と薬指第一関節が出っ張り薬指第一関節が内側に曲がってきた。痛いのを我慢して曲げた後遺症だと思い痛みのない範囲で曲げるリハビリに変えると痛みは消えた。
 ネットで指の関節の出っ張りを調べるとヘバーデン結節というのがヒットする。これは関節の軟骨がすり減ったのが原因で起こるようだ。転んで薬指先端を突いた時に第一関節に衝撃があり痛めた可能性はある。そして結果的にヘバーデン結節に似た症状が出ているのかも知れない。痛みを我慢して指を曲げたので症状が悪化した可能性はある。痛い時は安静にして治癒を待つのが一番と言うことだろう。ここ一週間で指の付け根の腫れは引いて来た。薬指第一関節の内側への曲がりと結節、小指付け根の結節は治るのだろうか。微妙に手指が変形し嫌な感じである。

睡眠不足に数十年悩まされ、あらゆる解消法を試してきた。子供の頃は睡眠で困ることなど無かった。布団に入ればすぐ寝付き朝は頭はスッキリ爽快だった。学生時代も悩んだ記憶はなく悩み始めたのは就職してからだろう。遅く寝ても仕事に遅刻しないよう起きねばならず睡眠不足に陥る。学生時代とは違い酒を飲む機会も増えた。アルコール消化完了時に覚醒する事も知らず夜中に目が覚め睡眠の質を落とした事もあったろう。飲酒が慢性睡眠不足の一因であることは想像に固くない。
しかしそれ以上に睡眠を妨げるものは枕だった。後頭部が人より出っ張り普通の枕では頭が安定せず首のサポートも出来ず痛くなる。首の裏側にタオルを入れるがクッション性に問題がありしっくりしない。既成の枕はどれも合わず母に緩めに蕎麦殻を詰めた枕を作って貰った。寝る都度蕎麦殻枕を自分の頭の形状に合せる。蕎麦殻同士は適度な摩擦により形状を保ち首のサポートが可能になり枕の悩みは解決した。この枕が劣化した頃テンピュールの低反発枕が販売された。少し高いとは思ったが使うと首も適度にサポートされ蕎麦殻のように寝る都度頭の形状に合せる手間もない。旅先で枕が合わないと眠れないので旅行には携帯用テンピュールの枕を必ず持っていくことにした。
安眠を妨げる要因を一つクリアすると次の要因が頭を擡げる。睡眠の質向上には生活リズム改善や食事時間に腹八分、適度な運動、飲酒制限等の眠れる環境を整える事が重要で見直す。
10時〜2時迄のゴールデンタイムに寝る。最近はこれも古く睡眠後90分の熟睡が重要でいつ寝ても同じだと言う説もあり時代により変化する。 
 就寝時に副交感神経を優位にするため生活を整える。
運動は体温の高くなる午後6時頃に行う。寝る一時間前に40度の風呂に10分入り灯りを暗くし眠気を待ち11時に就寝。部屋は真っ暗とも月明かり程度とも言われ両方試す。9時以降は飲食飲酒は控えカフェインのあるコーヒー緑茶は飲まない。これを続けても熟睡感は得られない。
 寝る前にホットミルクを飲むとメラトニンが出て眠りを促す。バナナも同様の効果があると聞く。寝る前に飲食しないという理屈に反するが一理あると思い試すが効果は見られない。
 昼は太陽を浴びるとセロトニンが生成され夜になるとそれがメラトニンに変わり安眠に繋ると聞けば昼の散歩を習慣づける。これも顕著な効果は見られない。
 基本的に薬は嫌いなので睡眠薬を使おうと思ったことはないが、健康食品類似品は許容範囲なのでLトリプトファンやメラトニンの錠剤を飲んだ事もあるが効果はない。メラトニンを常用すると太ると言う説もある。所詮薬は何らかの悪影響はあるのだろう。使わないに越したことはない。
 睡眠のツボ押しは効果がある。寝る前に足裏のツボを押して貰うとすぐ眠りに落ちる。効果は絶大だが毎日やってもらうわけにもいかない。自分でやると力を入れるのでかえって目が冴える。
 三十年ほど前、妻が誕生日プレゼントに足裏マッサージローラーを買ってくれた。突起が付いたローラーが回転し足裏を刺激して気持ち良い。ある程度の効果はあり寝る前のルーチンワークになったが、考え事をすると眠れなくなるのは止められない。
 人手による刺激は押す強さ時間やタイミングが微妙にズレ絶妙な揺らぎがある。f分の1の揺らぎが脳にα波を生じさせ眠りを誘うといわれ、人手によるツボ押しはこの効果に依るものだろう。
更に委ねる感覚に浸れるため無の境地になり脳が静まり簡単に眠りに落ちる。
 マッサージ機や自分でのつぼ押しでは委ねる感情を得られず思考が眠りを阻害する。
 ツボ押し棒で踵中央にある安眠のツボ失眠や足指をグーにすると窪みができる位置にある湧泉のツボや足指を刺激するが自分でやると力も必要で頭が冴え眠くなる気配もなくなる。更にヘソの指3本下にある丹田や頭のテッペンの百会のツボを押しても効果は得られずツボ押しは人にやって貰わないと駄目なようだ。
 睡眠環境を整えたり、気功、ストレッチ足裏マッサージ、アルファー波が出るクラシック音楽等の睡眠に効果があると思われる事をやれば脳は鎮まり入眠出来ると思っていたが何をやっても満足の結果は得られなかった。
 以前は8時間睡眠が推奨されていた。8時間寝ないと健康や寿命に影響すると思い目が覚めても無理に寝ようとした。8時間寝てない事がストレスにもなる。しかし7時間で良いと言われると気が楽になる。高齢になると睡眠時間は短くても良いそうで今は6時間で十分らしい。それなら11時に寝て5時に起きる今の睡眠パターンで問題はない。睡眠時間が短い心配もない。更に目を閉じるだけでも7割の睡眠が取れると言う。だから眠れず横になっているだけでも睡眠不足を気に病む事はなくなった。実際目を閉じて居るだけで疲れはとれ、頭はスッキリしないが翌日の活動に支障はない。8年前に15日間のエベレスト街道トレッキングに行ったが薄い酸素と寒さで每日睡眠不足だったが、6時間〜8時間の活動に支障はなかった。寝不足でも身体にそれ程影響はないのかも知れない。
 嗅覚と脳は直結し匂いにより睡眠を促せると聞き、睡眠に効果のある香を試した。しかし煙草と同様煙の微粒子を吸い込むのは肺癌の原因になると思い一回きりでやめた。ラベンダーの香りは眠りを誘うようで期待は出来ないが試す価値はありそうだ。
 呼吸と睡眠は密接に関係し呼吸を整えると眠りにつけるそうだ。深い呼吸でシープ、シープと繰返し唱えると効果があると言う。声を出すと自分の声に意識が行くので余計な事を考えなくなり眠りに入る事が出来る。しかし寝付くのに時間がかかることもあり、シープシープを続けると喉が乾いて水が飲みたくなる。飲めば目が覚め寝つけない。一度そう云う事があると今日も駄目と疑い眠れなくなりシープ睡眠はやめにした。
 夏は部屋を25度にして羽毛布団。綿の長袖に長ズボン。熱中症対策に寝る前に一時間かけてコップ一杯の水を飲む。夜に目が覚めると喉が乾き水を飲みたくなる。水を飲むと眠れない。しかし喉が乾き過ぎ眠れない。葛藤の末水を飲むと目が冴える。エアコンの音が耳障りで風が肩を冷し眠れない。夏の睡眠に25度説は疑わしい。
 冬はエアコンを28度に設定するが部屋が乾燥して喉は渇く。エアコンの音や風も睡眠を妨げる。小さい音でも気になると眠れない。だから寒さが厳しくないときはエアコンを消す。音も風も無くなる。しかし布団の肩の部分がどうしても空くため窓からの冷気が気になって眠れない。解消のため昨年の冬は肩当てを買った。これは効果が高く肩の冷えは解消した。
 冬は足先が冷えて眠れない。対策に靴下を履くと足が蒸れて眠れない。足裏や指の間からの放熱が眠りを誘発するので靴下で放熱が阻止されれば眠れないのは当然だ。  
 十年ほど前から先端を切った靴下を履いて寝ている。これで足の蒸れも冷えも解消した。 昨年の冬はネットでふくらはぎ迄ある足暖ソックスを手に入れた。足先が出るようになっており、これを使い足の冷え対策は更に改善した。
 熱中症対策や血液サラサラ効果のために寝る前にコップ一杯の水を飲むと良いと言う。しかし水を飲むとトイレに起きる。夜中に目を覚ますと寝付けず思考が始まる。目を閉じ睡眠感ないまま朝を迎える事もしばしばで頭が重い一日を過ごすことになる。
 時々酒を4合以上飲む事がある。するとアルコールの睡眠作用が長時間にわたり夜中目が覚めず何時もより睡眠が充実する。身体にだるさはあるが頭は普段よりスッキリし気分が良い。しかし肝臓の事を思えば続けるわけにも行かない。寒い冬なら二度三度起きることもあり頻尿の症状で寝た意識はない。しかし夢を見るのでレム睡眠程度には寝ているのだろう。睡眠不足で頭の芯が鬱陶しく脳味噌に手を入れてコリをほぐしてやりたいと思うこともある。
 今はリタイアし自由なので寝たいときに寝れば良い。夜中目が覚め眠れなければ起きる。そして眠くなったら寝れば良い。しかし昼に寝る事になり活動時間を無駄にし、更に熟睡感は得られずデメリットを感じる。やはり人間は夜寝たほうが良さそうだ。頭の芯が重いときは酒を飲むと解消する事もある。血管が拡張し停滞していた血流が改善されるのかも知れない。
 何年か前にスキーバスで隣あわせたおじさんが、インターバルトレーニングをやるとよく眠れると言っていた。身体が疲れてないから眠れないというのは理屈に叶っている。1日だけ試したが顕著な効果は現れない。一昨年の夏北アルプスで一日6時間〜10時間の登山を一週間続けた時も熟睡感を得られなかった。規則正しい生活も適度な運動も決定的な睡眠不足解消には繋がらない。不規則でも運動をしなくてもグッスリ眠れる人は沢山おり、運動も安眠にストレートには繋がらない事になる。後悔も悩みも無い人はストレスもなくグッスリ眠れるのだろう。羨ましい限りだ。
 七時から8時に夕食を済ませテレビを見ていると9時頃猛烈な睡魔に襲われる事がある。直ぐに熟睡モードに入れると思い布団に入るが横になると妙に目が冴えてくる。先程うつらうつら心地よく睡眠欲求がピークを迎えたのに布団に入るとそれが雲散霧消する。目を閉じて眠りの誘いを待っても眠気は来ない。眠れそうもなく布団から出て居間に戻る。眠りたいけど眠れない。眠れなければ明日に触る。やむなく床につくが目を閉じているだけで睡眠感はない。其れでも朝になると起きて頭のスッキリしない一日を過ごす。昼寝をしようと横になっても眠れるわけでもない。そんな日々が続いても特に健康を損なうことも無いようだ。
 睡眠負債がアミロイドβ生成を促し認知症につながると言われ心配ではある。其れが事実ならかなりのアミロイドβが蓄積されているはずで一日も早く睡眠を改善する必要が有りそうだ。
 テレビは受け身で情報を得ている。このときは前頭葉が働いてないと言われる。布団に入るとテレビからの情報はなくなるため前頭葉のスイッチが入り考え事が始まる。数十年前に遡る人間関係に仕事や投資。どうにもならない事なのに、あのときこうすれば今の人生は変わっていただろうとの思いが巡り頭は冴える一方だ。大昔の事なのに反芻され昨日の事の様に思い出される。
 思考を巡らすのを阻止出来れば眠りに着けるはずだ。テレビは前頭葉の働きを止める効果があり入眠効果がありそうだ。居間は一階で寝る場所は二階にありテレビを見ながら眠る状態にはない。時々座椅子に座ったまま寝るが安眠には無理があり不自然な姿勢で寝た代償に朝起きると首や腰が痛くなる。またブルーライトは安眠には良く無いと言われる。そこで入眠にラジオはどうかと思った。一方的な受動的情報を得ることはテレビと変わらない。前頭葉の働きを抑えることが出来る。ブルーライトもない。寝た状態で聞ける。まさに理想的ツールだ。
 スポティファイは音楽だけでなく落語もあった。落語はあまり聞いたことがない。眠る前に落語を聞くのも良いと思い枕元にスマホを起き落語を流した。落語は話し方に抑揚があり急に大声を上げる事もあり神経を興奮させ眠りには向かないようだ。面白い話もあり気がつくと2時半になっていた。
 大学時代一般教養の哲学の授業を受けた。教授の低音の抑揚のない音質が眠りを誘い心地良い夢うつつの至福の時間になった。これを再現すれば良い。
 スポティファイに眠りの朗読と言うジャンルがあった。枕から少し上に離した位置にスマホを起き太宰治の朗読「皮膚と心」を聞く。終わりまで聞くことも無いでしょうとコメントがある。其のとおり聞き始め間もなく寝てしまった。朗読を聞いていると前頭葉が働かず過去の逡巡をすることも無い。こんなに効果があるとは思わなかった。子供の頃親が物語を読み聞いているうちにいつの間にか眠ってしまった。原点に戻れば読み聞かせが一番眠りに効果があるのかも知れない。次の日はイヤホンで芥川龍之介を聞いてみた。すると眠れず3時40分迄聞いていた。鼓膜の近くで話されると安眠できないようだ。次の日は最初と同じ様に枕の上に10センチ程離してスマホを置いて太宰治の朗読「走れメロス」を流した。聞いて間もなく寝てしまった。自分の睡眠を妨げる原因を考えれば前頭葉の働きを止める朗読に行き着いた筈だが気が付かないものだ。これもスマホがありスポッティファイに朗読が入っていたから簡単にできた事で有り難い。眠りの朗読は、眠りを誘うような話を選んであるのだろう。効果がありそうなので続けようと思う。
昨日は再びイヤホン。音質の良いイヤホンで試した。芥川龍之介の「杜子春と鼻」。両方聴いても眠れず耳元で音がなるイヤホンは音質が良くても入眠には役に立たないようだ。
散歩しながら落語。眠る前に朗読を聞く。新しい楽しみも増えた。

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