◆前回までのあらすじ 

過去に建設したアパートの施工不備が、
テレビ東京の番組「ガイアの夜明け」で、
今年5月に報道。


全棟調査を行っていく中で、
当初の想定より施工不備の数が増える見通しとなり、
補修工事などの損失引当金を積み増したレオパレス。


平成30年8月3日に公表した業績予想では、
115億円の黒字を見込んでいたところ、
50億〜70億円の赤字へと修正する事態となりました。


その数は恐るべきものだったのです・・・。 


・ネイルシリーズ・・・91%

・6シリーズ・・・78%



ほとんどの物件が施工不備という状態。

レオパレス伝説を裏付ける結果となりました。





そして、界壁問題の他にもう1つ、
レオパレス社が赤字見込みとなった原因がありました。


それは、所有していたアパート120棟を売却し、
75.6億円の特別損失(減損損失)を、
計上しているからなのです。


不動産投資家の我々からしたら、
ありえない金額で手放しているのですが、
それはいくらで売却したのでしょうか?


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◆保有物件を次々と売却

レオパレス社は、2017 年 3 月 31 日現在で、
アパート 592棟(6,568 戸)を保有していました。


しかし、2017年5月に、
新中期経営計画『Creative Evolution 2020』を掲げ、
保有物件の売却を計画します。


保有物件を売却する理由としては、

・将来の人口減

・資産の組み換え

・節税

といったところが上げられるでしょうか。


同社は10年前のリーマンショックで、
法人を主とした入居需要が冷え込み、
一気に財務内容が悪くなりました。


生きるか死ぬかの瀬戸際だったと言っても、
過言ではなかったでしょう。


よほどその時のトラウマがあったのでしょうか。

日本の将来の人口減も見据えて、
「アパート経営は難しい」と判断し、
保有物件を売却していったのでしょう。


しかも、リーマンショック以降、
業績は回復して大きな黒字を計上しています。

節税の効果も大きくなりますからね。


この辺の切り替えの速さは、
さすがだと思います。


レオパレス社は、2017年10月31日までに、
アパート 592棟(6,568 戸)のうち、
416棟(4,218戸)を東京都の複数の法人に売却します。


そして、プレスリリースでは、

「第1四半期で特別損失を計上しましたが、
 減損損失の認容等に伴い税金費用の減少が見込まれる」


との発表をしています。


まさに「節税効果が見込める」と、
平然と言い放っているのです。


(レオパレス社の平成29年11月1日プレスリリースより)

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◆残りの保有アパートも売却

そして、さらに今回の発表で、
アパート120棟1,607戸を売却したと発表しました。


それも簿価170億円のアパートを、
100億円で売却しているのです。

約半値に近い、4割引の大安売りです。。。


この大安売りのために、
75.6億円の特別損失(減損損失)を計上しているのです。


レオパレス社が赤字に転落したもう1つの理由です。


(レオパレス社の平成30年10月31日プレスリリースより)

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ちょっと金額が大きすぎてピンと来ないかもしれませんが、

たとえば、2億円で建てた一棟アパートを数年保有し、
1億円で売却したと考えたら分かりやすいでしょうか。


車とかですと、新車の時の購入金額の4割引で、
中古屋で買い取ってもらうなど良くある話しですが、

土地がありますから、僕たちの不動産投資家の場合は、
そこまで損切りして売却するなどあまりしません。

(というか、したくないですよね!?)


そこまで割引して売却する場合は、

・よほど高値で物件を購入している

・よほど物件に価値がない

・ワケあって無理して物件を売りたい


といった理由のときです。


大きな黒字を出して、
儲かっているからこそできることなのでしょう。


界壁問題さえ無ければ、
今回の赤字転落もありませんでした。


大きな節税効果となり、ほど良い利益を出しつつ、
将来の人口減に備えた資産組み換えもできて、
財務体質は盤石となったことでしょう。



◆どこか釈然としない・・・

しかし、どこか釈然としません。


なぜならば、自分たちが苦しい時には、
地主や投資家にはサブリース賃料を停止 or 減額しておき、

黒字になったら、過去に与えた痛みには償わず、
節税効果も狙って保有物件を売却してしまう。。。


人口減を見据えて、自分たちがアパートを整理しているのに、
地主や投資家にはいまだにアパートを建てさせている。

(しかも入居需要の無い地域にも平然と)


さらに長期間のサブリースを謳っている。


言っていることと、やっていることに、
大きな矛盾があると感じるのは、
僕だけでしょうか。。。


これで、今回の界壁問題の影響のせいにするなどして、
またしてもサブリース賃料を停止 or 減額することがあったら、
それこそ企業の体質を疑ってしまいます。


とはいえ、投資は投資家の自己責任です。


情報収集を怠らず、日々勉強しながら、
こういった企業がいるということを知りながら、
成果を出していきたいものですね。



◆編集後記

僕たちが不動産投資を始めようと考えた時、
初期の頃に一番恐れるのは、

「空室が発生して、賃料が入らなくなること」

なのではないでしょうか。


サブリースや家賃保証という仕組みは、
この不動産投資家の恐怖心や不安を見事に突いて購入させる、
ものすごく良くできた仕組みだなと思います。


しかし、

「サブリースや家賃保証してくれるのはなぜ?」

と逆に考えてみると、
業者の狙いが透けて見えてきます。


・それ以上の利益が入ってくるから

・安心させて買ってもらいたいから

・融資が付きやすいから


といった狙いが透けてきてます。


先日の土曜日に3名の方の面談を受けましたが、
お1人がやはりサブリース付きで物件を購入していました。


かぼちゃの馬車ではありませんが、
今年4月に突然、サブリース賃料の減額の通知があり、
数日は夜も眠れなくなったそうです。


サブリースや家賃保証は、仕組みは悪くありません。


とはいえ、サブリースや家賃保証に頼るのではなく、
逆に「利用する」という考えでいたいものですね。


(大家にメリットのあるサブリースや家賃保証を、
 提供している業者など、ほぼ皆無なのですが。。。


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