◆前回のあらすじ

前回の記事では、
西京銀行の融資とアパート販売売上に、
大きく依存していたTATERU社の問題について、
書かせていただきました。


このままでいくと、
TATERU社の存続は厳しいと言わざるを得ません。




◆TATERU社アパートの長期運営は厳しい・・・

そして、TATERU社が建てた物件についても、
今後数十年運営維持していくことは、
かなり厳しいと考えています。


かぼちゃの馬車オーナーの数700名と言われていますが、
TATERU社のアパートオーナー数は2100名を超えており、

1/3のオーナーが運営困難に陥っただけで、
かぼちゃの馬車オーナー数を超えます。


かぼちゃの馬車問題以上に、
大きな社会問題に発展する可能性があるのです。


これまでTATERU社アパートオーナーさんの、
相談に乗ってきましたが、かなり厳しい数字です。


なぜかというと・・・



◆長期運営が厳しい理由

TATERU社アパートが長期運営が厳しい理由は、

・利回り7%未満という収支の物件を、

 (しかも利回りがごまかされている)

・入居需要の安定していない立地で、

・担保価値や実勢価格を大きく上回る金額で、

・2.55%という金利で、

・返済期間35年という長期で、

・返済比率50%を大きく超えて融資を受けて、


購入してしまっているところにあります。


実際に相談を受けた1つのTATERU社アパートの、
物件収支表を見てみましょう。

TATERU社物件収支



簡単にまとめると以下の通りです。


=== <物件概要> ===

 価格:1.02億円
 構造:木造2階建て
 立地:埼玉県某市
 築年数:2018年3月

 満室想定賃料:580万円/年、49万円/月
 表面利回り:6.31% → 5.69% ※計算し直した数字

 自己資金:550万円
 融資:西京銀行、金額9700万円、期間35年、金利2.55%
 返済:420万円/年、35万円/月
 返済比率:71%

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◆TATERU社アパートを実際に収支計算してみると・・・


このブログの読者さんは優秀な方が多いので、
この物件概要を見ただけで、
一瞬で厳しい数字というのが分かるかと思います。


今回も簡易的にWebでシュミレーション計算できる、
夢のらしんばん
で計算してみましょう。


※実際にはエクセルで細かく計算しますが、
 このサイトは無料で使える割に、
 見やすく表示も細かく気に入っています。

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実際に収支シュミレーションすると、
TATERU社が提示している表面利回りが、
おかしいことがひと目で分かります。


また、満室が35年間続くことはありえませんので、
空室率15%、経費率15%で計算し直してみると、
初年度からキャッシュフローは赤字です。


※実際は空室率は10%程度で推移するかもしれませんが、
 現在家賃6万円/月 → 相場家賃5.5万円/月となり、
 新築プレミアが切れると、収支はさらに悪化します。


10年後には修繕が必要となりますし、
IoT設備を盛り込んでいるアパートですので、
設備維持メンテナンス費用の経費が高い。。。


設備が急激に陳腐化する可能性もありますから、
定期的なアップデート費用が必要となります。


さらに、積算評価は5000万円〜6000万円程度です。

手放したくても他銀行への借り換えも難しく、
売却もかなり難しくなることでしょう。

まさに八方塞がりです。



◆津波のように押し寄せる破綻の波

このような厳しい収支で物件を抱えるオーナーが、
全国に2100人以上いるとされています。


まず最初に、
忘れた頃にやってくる不動産取得税を想定せずに、
少ない金融資産で購入したオーナー達が、
破綻していくことでしょう。

それが来年の2019年。


続いて、空室2部屋以上ある物件を所有し、
給与やその他収入から補填できないオーナー達が、
破綻していくことになるでしょう。


なぜなら空室が2部屋になった段階で、
毎月10万円近くの赤字を垂れ流すことになるからです。


また、10%以上家賃を下げないと埋まらない、
もしくは広告料を積み増さないと埋まらない物件を、
所有するオーナー達も厳しいでしょう。


極めつけは、これから7年〜10年後です。

大規模な修繕を必要とされる時期に、
適切な処置を施せないオーナー達が、
破綻していくことになるのではないでしょうか。


今年齢が45歳前後のオーナーたちは、
10年後には55歳になります。

給与収入が激減している可能性もあります。


このように破綻が津波のように、
今後何年にも渡って押し寄せてくるのです。



◆破綻を回避する方法は?

このように、不動産投資で失敗しないためには、

「自身でしっかりとシュミレーション計算できること」

「高値掴みされていないかを判断できること」


ということが大切になってきます。


では、万が一にも、
このような物件を購入してしまった場合、
どうすれば良いのでしょうか?


できる対策としては以下の3通りです。

1.金利交渉

2.借り換え

3.売却



この3通りの方法によって、
なんとか脱却できたオーナーもいます。


ただ、多くのオーナーたちが脱却できません。

それでもまだ希望はあります。

脱却できないオーナーたちが取れる方法としては、
ざっと上げただけでも以下の方法があります。


1.支出を減らす

 ・管理会社の変更、もしくは自主管理

 ・長期入居を維持する

 ・満室を維持する

 ・電力会社の見直し

 ・ガス会社の見直し

 ・保険の見直し

 ・税金の賢い収め方

 ・適切な会計知識と節税


2.勉強を怠らず、情報収集に努める
 
 ・信頼できる情報源を確保する
 
 ・情報交換できる仲間をつくる

 ・信頼できる相談者をつくる


3.収入を増やす

 ・価値観を高め、家賃を上げる

 ・家賃以外の収入を得る

 ・利回りの高い物件を買い増す

 ・副業収入を得る


これら「適切な対策」を「適切な順序」で行っていくことで、
破綻を避けることができます。


また、万が一破綻した時に備えて、
自己破産以外の方法に対する知識を身に付けておくことです。


今でも不動産投資はライフデザインを実現するための、
有効な手段の1つだと僕は思っています。



◆次回予告

次回は最近話題になっている、
キラキラ大家や共食い大家について、

実際に食い物にされてしまった相談事例を紹介しながら、
記事を書いていきたいと思います。

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