From ななころ

都内シェアオフィスより


前回の記事では、情け容赦無い不動産業者の請求について書きました。


業者自らが売主の案件にも関わらず、支払い不要の仲介手数料を支払わせていたり、業務委託料やコンサル料という名目で、知識の無いサラリーマン投資家に支払わせているケースが多発しているのです。


宅建業法では、「宅地建物取引業者は、前項の額(規定の額)をこえて報酬を受けてはならない」と定められているにも関わらず・・・。



◆不動産業者の不正は日常茶飯事?


「数千万円の自己資金を持つ会社員はそういない。改ざんしなければ融資が出なかった」


これは日経新聞のインタビューに答える、とある有名な不動産業者の社長の言葉。(もう分かりますよね、どの業者か!?)


この言葉からも、不動産業者の不正は日常茶飯事的に行われていたことが伺い知れます。


反省はまったく感じられないどころか、融資の通らないお客さんのためにやったとすら感じられます。



〜 記事一部抜粋 〜

地銀波乱(4)  不動産融資暴走のツケ 改ざん連鎖迫る臨界点


 島田明夫氏(仮名、38)は昨年9月、投資用のアパート・マンションの販売業を廃業した。2009年に会社をつくり、累計で1300億円もの物件を会社員らに売ってきた。都心の一等地に月額家賃450万円のオフィスも構えた。


 カギは買い手の客への融資付けだった。60人の営業員に各2〜3人の客を担当させ銀行の審査を通りやすいよう資料を改ざん。預金通帳の残高を増やし、潤沢な資金を持つ客に見せかけた。家賃や入居の履歴にも手を加え満室で回る物件に仕立てた。契約書の売買金額も水増しした。


 島田氏は「数千万円の自己資金を持つ会社員はそういない。改ざんしなければ融資が出なかった」と語った。不正な融資が拡散している実態が浮かんだ。

(日経新聞2019年1月17日)

〜 ここまで 〜




◆かぼちゃの馬車販売で、不動産業者に初の処分

それでも、管轄する国土交通省はまったく取り締まる様子はありませんでした。


これまで不動産業者を完全に野放し状態だったことが、問題を大きくしていると言ってもいいかもしれません。


しかし、ようやく国土交通省が動きを見せます。


かぼちゃの馬車販売で、初めて不動産業者に処分を出したと報じられました。


〜 記事一部抜粋 〜

国交省、シェアハウス初の処分へ スルガ融資で改ざん関与



 国土交通省がシェアハウス投資へのスルガ銀行の不正融資問題を巡り、物件を仲介した不動産業者に初の行政処分を出す方針を固めたことが1日、分かった。物件オーナーの預金通帳などの改ざんに関与したとして宅地建物取引業法に基づき、フューチャーイノベーション(東京)に近く業務改善を指示する見通しだ。

 フューチャー社は、運営が破綻したシェアハウス「かぼちゃの馬車」の販売協力業者の一つ。売買を仲介した少なくとも5物件について、オーナーの返済能力が足りず本来なら融資の承認が下りないはずなのに、預金残高の水増しなどで資産を多く見せかけ、契約を成立させたとされる。

(共同通信2019年2月1日より)

〜 ここまで 〜



◆フューチャーイノベーション社に対して聴聞を実施

国交省のサイトを見ると、このフューチャーイノベーション社に対して、処分を下す前の聴聞(言い訳を聞いてあげる)を行っています。


〜 一部抜粋 〜

5 不利益処分の原因となる事実の概要

 (株)フューチャーイノベーションは、シェアハウス用の宅地の売買の媒介にあたって、少なくとも5件の買主に対し、売主業者を介して融資を受ける金融機関に提出する買主の通帳等の資産資料について、売主業者が保有資産の金額を修正して提出することを認識したうえで、買主にその旨を告げ、買主から入手した資産資料を売主業者に送付し、修正のない金額であれば融資承認を受けられず買主が購入できないおそれのある上記宅地の売買契約を成立させた。

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〜 ここまで 〜


この(株)フューチャーイノベーション社は、昨年の記事で触れたことがありますが、かなり名物社長だったようですね。

代表の新倉健太郎氏は、メディアにも多く露出しています。


しかし、昨年取り上げた記事が4月で、そのときにはすでに同社の名前が出されていて、不正も言われてたのに、ようやくようやく聴聞ですから、国交省の動きの速さが分かるかと思います。



◆今夜「ガイアの夜明け」でさらに明らかに!?

そして、今夜(2019年2月5日22時〜)「ガイアの夜明け」では、「マネーの魔力3」と題打って、不動産業者の不正についても切り込んだ放送が予定されています。


これまでも「マネーの魔力1」「マネーの魔力2」が放送され、衝撃を受けた人も多かったのではないでしょうか!?


通帳の数字が、あまりにも単純な処理で改ざんされて行く様子の映像は、驚きを通り越して、呆然と見つめるしかありませんでした。


今回の放送内容もかなり突っ込んだ内容が期待されます。

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〜 番組概要 〜

 「家賃保証30年」「一括借り上げ」などのうたい文句で拡大した、アパートやシェアハウスなどへの投資。マイナス金利の下、金融機関からの積極的な融資姿勢もあり、「サラリーマン大家」たちが増えた。番組は去年5月、販売件数や融資額を増やす目的で、一部金融機関と販売会社が共謀。投資家の預金通帳を「改ざん」するなどして販売した違法な実態を追跡。さらに、「家賃保証」をうたうアパート建設を巡っては、防火や耐震で必要な「界壁」が存在しない、建築基準法違反の物件が全国に多数建設されていたことを、独自取材により明らかにした。番組の放送以降、行政指導を受けた企業は「改善策」を発表。業界は「浄化」される方向に向かうものと期待されたが...。シリーズ企画・マネーの魔力第3弾では、終わらない「不正」な不動産取引と、暴走するマネーの実態を再び取材。消費者・投資家が留意すべきことは何かを伝えていく。



◆編集後記

体調も徐々に回復してき、ようやくご飯をおいしく食べれるようになってきました。


風邪を引いてご飯を食べられなくなると毎回思うのですが、ご飯を美味しく食べれるって幸せなことですね。


豪華で美味しいものを食べるために不動産投資をするんじゃなくて、ささやかでもご飯が美味しいと感じるために不動産投資をするのではないかなと感じた次第です。


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