From:ななころ
プロントより

◆あらすじ

前回の記事では、

・なぜ融資を受けられないのか?

・はめ込まれた人たちの共通点

・今後、融資を受けるための大前提

といった点についてお伝えしてきました。


はめ込み物件、レオパレス物件、TATERU物件、、、

融資の蛇口が閉まった今、それらの物件は出口を失いました。

これからどんどん立ち行かなくなる物件が、市場に放出されてくることでしょう。

バーゲンセールが始まろうとしているのです。2011年、2012年の頃のように。

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※これから不動産投資の市場がどうなっていくかについては、セミナーで解説しているので、動画をご覧になってみてください(6月いっぱいまで)。

動画「令和時代の融資で求められることとは?」(時間:19分34秒)



しかし、融資を受けるための大前提として、私たち不動産投資家がもっともっと勉強して、投資として or 事業として、軸や基準を明確化しておくことが求められます。


その上で今日は、銀行(特に地銀・信金)から融資を受けるために必要なこと、収益物件を購入するための3つの壁について、考察していきたいと思います。



◆現状の銀行融資の高い壁

バーゲンセールになった時、私たちの前に高い壁が立ちはだかります。

「融資」です。


今の銀行の融資制度(主に地銀・信金)には、私たち不動産投資家の前に立ちはだかる大きな3つの壁があるのです。


1.積算評価偏重主義

2.法定耐用年数縛り

3.エリア制限


特に私のような地方高利回り投資スタイルにとっては、とてつもなく高い壁です。

私の検討する物件は、首都圏の不動産投資家が聞いたこともない参入障壁の高いエリアを狙いますから、当然エリアの制限がかかってきます。


それぞれ細かく見ていきますと・・・



◆1.積算評価偏重主義

銀行の物件評価には「積算評価」と「収益還元評価」があります。


積算評価とは、「土地の価格と建物の現在価値を算出し、その合計額のたとえば80%を融資しましょう」という評価方法です。

万が一返済が滞ってもその物件を売却さえすれば融資金額を回収できるため、銀行にとってリスクが低くいため、一般的に多くの銀行が採用しています。


一方で、収益還元評価とは、物件からのキャッシュフローを借り入れ返済原資とし、融資金額を決定する評価方法です。

したがって利回りの高い物件ほど評価が高くなり、融資が出やすくなります。


とはいえ、オーナーの経営能力に寄るところが大きく、想定した利回りが出ない可能性もあり、銀行にとっては返済不能リスクが高くなります。

そのため、収益還元評価だけで融資の可否を判断する銀行は日本にはまずありません。


通常は積算評価と収益還元評価をミックスして評価をしますが、多くの銀行が積算評価をより重視。

銀行はオーナーの経営能力というものをまず信用していないのです。


スルガ銀行は、オーナーの属性評価を重視して、後付けで収益還元評価を加味して融資していた珍しい銀行でした。

革新的な銀行だったのですが、不正の温床になってしまい撃沈。

積算評価をほぼ無視していたたため、かぼちゃの馬車物件を始めとして多くの融資物件が、積算評価の1/3とか1/2しか回収できない事態に陥っています。


そのため「ほら、言わんこっちゃない」と言わんばかりに、より積算評価に偏った評価になっていく危険な傾向にあります。

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◆2.法定耐用年数縛り

これもご存知の方が多いと思いますが、融資期間は「法定耐用年数−築年数」かつ最大30年が一般的。

簡単に言ってしまえば、単純な造りの建物(木造、軽量鉄骨等)は耐用年数が短く、頑丈な建物(鉄筋コンクリート造等)は耐用年数が長くなります。


たとえば、RCの場合「47年−築年数」で30年以下が最大融資期間となります。

※銀行によっては法定耐用年数のかわりに独自の耐用年数として40年、35年を設定するところもある。


そのため、木造(22年)や軽量鉄骨(27年)は法定耐用年数が短いため、中古になると融資期間が伸びません。

RC物件以外は、20年を超えた物件にはほぼ融資が付かないことになります。


本来は法定耐用年数とは、税務上の年数に過ぎません。

建物の評価には「経済的耐用年数」や「物理的耐用年数」が使われるべきです。


しかし、法定耐用年数を大きく超えて融資していた西武信金は、はめ込み先として利用され、こちらも撃沈。


そのため「ほら、言わんこっちゃない」と言わんばかりに、より法定耐用年数に偏った融資期間になっていく危険な傾向にあります。



◆3.エリア制限

銀行には融資エリアに制限があります。


つまり住民票所在地と物件所在地が重要になってくるのです。


一般的な地銀の例をあげます。

1.「支店エリア内に住民票」・「同一支店エリア内の物件」⇒ 検討OK

2.「支店エリア内に住民票」・「別の支店エリア内の物件」⇒ 検討OK

3.「支店エリア外に住民票」・「支店エリア内の物件」⇒ 融資不可

4.「支店エリア外に住民票」・「支店エリア外の物件」⇒ 融資不可

5.「支店エリア内に住民票」・「支店エリア外の物件」⇒ 不可の可能性が高いが・・・


これを見ていただくと分かりますが、まず重要になってくるのは、あなたの住むエリアに銀行の支店がないと、まず融資はしてくれないということ。

特に信金はエリアの縛りが厳しく、「1」か「2」のパターンしか融資を出さないケースがほとんど。


インターネットが普及している今、企業の商圏は日本全国となっており、海外を相手に商売することも珍しくなっています。

エリアという概念はもはや取っ払われているはずです。


それにも関わらず、未だに銀行はエリアという概念に縛られており、高利回りの物件のあるエリアは地方が多く、エリア制限が大きなハードルになるケースが多いのです。

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◆積算や築年やエリアなんてどうでもいい

誤解を恐れずに言うと、私たち不動産投資家にとって、積算や築年やエリアなんてどうでもいいのです。


私たち不動産投資家の目的は、給与収入に代わる「経済基盤を確立」することです。

もちろん積算評価や築年数は考慮しますが、インカムゲインを最大化することが一番の目的ではないでしょうか。


「有り余る現金を、不動産に代えておきたい」「インフレに備えたい」「節税対策」が目的では無いのです。


そのため、スルガ銀行や西武信金が撃沈した今、融資を引き出すためには、これらの3つの壁を越えることが、今後より重要なポイントとなってくるのではないかと考えている次第です。



◆編集後記

今日は実家に水疱瘡の次男を預けて、朝から溜まってしまった仕事を大急ぎで片付けているところです。


先日出演させて頂いた千葉テレビの番組「ビジネスビジョン」が放送されました。


元サッカー日本代表にもなった宮澤ミシェルさんが進行役を務める番組で、、企業の経営者の哲学、思い、価値観や注目のビジネスモデルを取り上げる経済ドキュメンタリー番組です。


ローカル局の千葉テレビですが、奇跡的に「観たよ!」という方はいらっしゃいますでしょうか?(笑)