From:ななころ
プライベートオフィスより

◆クローズアップ現代で放送

昨夜のNHKクローズアップ現代では、不動産投資に関する番組内容が放送されました。


土地と建物とサブリースがセットされた「ラウンドセット」と呼ばれる不動産投資で懸念の声が高まっているという内容です。

スルガ銀行の元行員が登場してコメント寄せていたのには驚きました。


=== 放送内容 ===



 人口減少社会に突入した日本、しかしその一方で、全国で賃貸マンションやアパートの建設が相次いでいる。急増の大きな理由が「ランドセット」と呼ばれる投資手法の広がりだ。これまで賃貸アパートのオーナーの多くは、元々所有している土地にアパートを建て、管理していたが、この「ランドセット」ではランド=土地と建物をゼロから購入し、賃貸経営をするというもの。土地を持たない人にもチャンスが広がる一方、オーナーの多くが多額の借金をして経営に乗り出すため、リスクも大きくなり、赤字に苦しむオーナーも増えている。

 そして取材を進めると、ランドセットが増える背景には、低金利時代に融資先を求める金融機関の存在があった。資産を増やしたいオーナー、貸出先を求める金融機関、そして賃貸住宅メーカー、3者の思惑により広がる「賃貸住宅ビジネス」の活況。その現状とリスクについて、考える。

(2019年10月9日NHKクローズアップ現代放送より)

=== ここまで ===

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◆オーナー石田さんの苦悩

この番組に登場する水戸市オーナーの石田さん(仮称)は、不動産業者の言葉を信頼して購入を決めています。

「ずっと家賃は下がることはまずないから」

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そして、オーナーの石田さんは、その後も不動産業者に何度も確認したと言います。

「大丈夫」

「心配しなくてもいいですから。」

「立地はいいですから」


と言われ購入を決意したそうです。

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しかし、案の定、保証されていた家賃は10年後に大幅な値下げ。

年間100万円ほど家賃収入が下がってしまったと言います。


8000万円の投資をして、月1万円ですからね。。。汗

凄まじいですね。


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◆石田さんの投資はどうだったのか?

それでは、そもそもこの石田さんの投資はどうだったのでしょうか?


番組の中では、サブリース家賃が減額された結果、税金など経費手残りが、「月1万円」になってしまったと放送されています。

あくまでも「サブリース家賃を一方的に減額されたことが原因」で投資が失敗してしまったとしているのです。


本当に業者が一方的に悪かったのでしょうか?


石田さんの投資を分析してみます。

(数字は推測の箇所もあります)


=== 物件概要 ===

購入価格:8千万円

構造:木造(推測)

築年:新築(購入時)

年間家賃収入:670万円

サブリース家賃:530万円

表面利回り:8.3%

============


そして、融資条件は以下の通りです。


=== 融資条件 ===

融資:7300万円(推測)

自己資金:700万円(推測)

金利:1.8%

期間:25年

年間返済額:約363万円

============


勉強した方でしたら分かると思いますが、瞬間でダメな投資だと判断できます。


念の為に楽待の無料で使えるとツールでシュミレーションしてみましょう。

初年度からほぼ利益は出ないことはすぐに分かります。


収益を表すピンクの折れ線グラフが、返済が終わるまでずっと「0」付近なのが分かります。


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上記のシュミレーションは、サブリース賃料で計算したらもっと悲惨な結果になることは目に見えています。


エリアは明かされていないので、利回りが適正かどうかは分からないところはあります。


それにしても、家賃下落やサブリース問題うんぬんの話し以前に、投資として判断がまずい可能性があるのです。

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◆一方的に業者が悪いのか?

たしかに口車に乗せた不動産業者は悪どいなとは私も思います。

悪いことをする不動産業者はいっぱいいます。


しかし、一方的に不動産業者が悪いかというとそれも違うかなと思います。

営業をした担当者や支店長がどう考えていたかたは分かりませんが、「この人のためになる」と本気で信じて売っている業者も少なくなかったりするからです。


先日たまたまお話しした◯◯建託の営業さんは、本気で良いことをしていると思い込んでいました。

(洗脳されていると言ってもいいかもしれませんね)


そして、本当に信頼できる不動産業者がいることもまた間違いない事実です。


また、オーナー側も一方的に正義かというとそんなことはないですよね。

「人(業者)を信頼する」という意味では素晴らしいことだと思いますが、決定的に欠けていたことがありました。


それは、「自分を信頼する」ということをしなかったということです。

自分を信頼せずに、業者に「依存」してしまったのではないでしょうか!?


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◆まずは自分を信頼する

このように見ていくと、不動産投資の失敗の多くは、業者も悪いところがあるけれど、投資家側にも大きな責任があることが分かってきます。

「投資は自己責任」たる所以です。


私たち不動産投資家側にも責任があるのですから、業者を信頼することも必要なことではあるのですが、まずは自分たちを信頼することが大切です。


そのためには、不動産投資についてしっかり勉強すること。

一人では正しい情報を得るには限界もあるため、信頼できる仲間を作ること。


不動産投資で成功するために欠かせない要素だなと感じた次第です。



◆編集後記

小学校のお子さんがいらっしゃる方はご存知かもしれません。

昨年から小学校では「道徳」の授業が必修となりました。

子どもたちは今、年間35時間、道徳について学んでいます。


たとえば、小学6年生の年間指導計画を見ると、

・誇りある生き方

・友情,信頼

・規則の尊重

といったテーマが盛り込まれています。


そして、私たち大人は子供に言います。

「誠実な人間になりなさい」

「嘘をついてはいけません」

「ルールを守りなさい」

「人を信頼し、人から信頼される人間になりなさい」

私たちもそのように育てられてきました。


たしかに誠実な方はたくさんいます。

人間として立派な方もたくさんいます。


一方で、世の中を見渡すと、道徳から外れるようなことをしている人間のニュースで溢れています。

今問題になっている関西電力のわいろ問題、かんぽ生命の不正問題、、、


ニュースを見ていると、悪いことしている大人だらけなのではないかとさえ思えてきますよね。


特に私たち不動産投資家のいる不動産投資の世界では、騙した騙されたが日常茶飯事です。

かぼちゃの馬車、新築ワンルーム投資、レオパレス問題、TATERU問題、スルガ銀行不正、、、


小学校で教えている道徳の授業というのは、果たして意味があることなのか?

道徳から外れる大人たちのニュースをみている子どもたちは、大人の上辺だけの言葉をどのように感じているのか?


とても考えさせるようになりました。。。