From:ななころ
プライベートオフィスより

この暖かくなってきた時期の日向ぼっことお昼寝が何よりも大好きです。

もうすっかりおじいちゃんです。

ところで、日向ぼっこの「ぼっこ」ってなんですかね???


◆10年後に問題が噴出し出す!?

ビジネスモデルを、新規アパート販売から賃貸管理業へ大きくシフトして、社名を「Robot Home」へ変更した旧TATERU社。


インターネットを通して、入居者が遠隔地から部屋の家電を操作できるツールを開発し管理物件に導入したり、オーナーがスマホで賃貸管理状況を把握できるツールを提供。

差別化を行うことで入居者の賃料を値上げし、オーナーから徴収する管理料を値上げする戦略を立てています。


このビジネスモデル転換は今のところ吉と出ているようです。

ここ2年赤字続きだった業績も回復し、黒字化へ光が指してきているようです。


ただ、この会社、不安に感じるのが10年〜15年後なんです。

TATERUオーナーに大きな影響が出てくるんじゃないかと思ってるんです。


どういうことかというと・・・


※前回の記事

TATERU社→「Robot Home」へ社名変更、その意図は?TATERUオーナーへの影響は?(1)

TATERU社→「Robot Home」へ社名変更、その意図は?TATERUオーナーへの影響は?(2)



◆最盛期はかぼちゃの馬車の比ではない

通常、アパートは10年〜15年で大規模修繕の時期を迎えます。


旧TATERU社が、バンバン新築アパートを売り始めたのが2014年、2015年ごろから。

2018年に行政処分を受けるまで驚異的な件数を販売していました。

かぼちゃの馬車の棟数の比ではありません。


スクリーンショット 2021-04-10 16.31.02



TATERU最盛期から10年、15年後というと、2024年〜2030年ごろ。

この頃に大規模修繕の時期を迎えるアパートがどんどん出てくるのです。


スクリーンショット 2021-04-10 16.35.02


建物のデザインとしては悪くないのですが、白を基調とした建物が多いようです。

サビや雨跡などの汚れも目立ってくる可能性があります。


そのため、屋上防水、外壁塗装、階段塗装、扉塗装などを修繕していく必要があります。

設備を売りにしていますので、設備を一新する必要も出てくるかもしれません。


この規模のアパートの大規模修繕予算を考えると、ざっくりと500万円〜1000万円ぐらいでしょうか。

この辺をTATERUオーナーが購入前に織り込み済みであればいいのですが・・・



◆TATERU物件の厳しい収支

TATERU物件の収支が厳しいことは、以前の記事でお伝えした通りです。


TATERU社アパートが長期運営が厳しい理由を次の通りとして挙げました。

・利回り7%未満という収支の物件を、

 (しかも利回りがごまかされている)

・入居需要の安定していない立地で、

・担保価値や実勢価格を大きく上回る金額で、

・2.55%という金利で、

・返済期間35年という長期で、

・返済比率50%を大きく超えて融資を受けて、

購入してしまっているところにあります。


実際に相談を受けた方の収支表を見ると、満室時で銀行返済後の手残りは14万円程度です。


大規模修繕費用の積み立てまで考慮されていません。

500万円〜1000万円の大規模修繕費用を、とても捻出できるとは思えないのです。


 「【凄惨】TATERU社アパートの収支計算をしてみると・・・

TATERU社物件収支



◆大規模修繕を捻出できないと・・・

大規模修繕費用を捻出できない物件たちがどうなていくか・・・


空室期間が長くなり、空室が増えだし、賃料を下げざるおえなくなっていきます。

似たようなL社の例で言うと、物件オーナーに対してどのような対応をしたかを考えると想像がつくかと思います。

突然管理を切ったりすることも考えられます。


2024年〜2030年ごろから顕著になってくるかもしれません。

それが不安なのです。


負のスパイラルに入ってしまう前に対策が必要なのです。

Robot Home社に依存しない状況を作っておく必要があると考えている次第です。



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◆編集後記


私たち人間の脳は、どうしても「遠い未来の大きな苦痛よりも、近くの小さな苦痛を避ける」傾向にあります。


将来さまざまな健康リスクを生じる確率の高い肥満やタバコを、すぐには改善できない人が多いことからも分かります。

これはある意味仕方がないことだと思います。

ものすごく意思の強い人を尊敬します。


ただ、人間の脳がそういう構造になっているということを、「知っている or 知らない」とでは、私たちの対処法も結果も違ってきますよね。

少なくとも「何か対処しなければ」と考えるはずです。


ななころでしたら、そこから一歩進めて、強制環境を作ります。

「自分の意思が弱い」ということを誰よりも知っているからです。


今すぐ動かざるおえないように、ハッパをかけてくれる環境に身を置きます。

「このままだとやばいですよ」と厳しいことを言ってくれる人や仲間のところに飛び込むのです。


中国古典では、自分を知るためには諫言役が必要だと言われています。

つまり、自分にとって耳の痛いことを言ってくれる人がいて初めて、真の自分の姿がわかるというわけです。


そんな背景から、かの有名な名言が今でも語り続けられているのだと思うのです。

「彼〈かれ〉を知り、己〈おのれ〉を知れば、百戦して殆〈あや〉うからず。」(謀攻篇)