tsk_201008_013_j 報道によると、三大予備校の一角を占める代々木ゼミナールが27校のうち20校を閉鎖する大幅なリストラを実行するそうで、講師の大幅解雇、職員の希望退職も募っているとか。そればかりでなく全国模試、センターの集計もやめるそうです。予備校業界の一つの時代が終わったと言えそうです。その原因は「少子化」の影響だとする記事がありますが、果たしてそうでしょうか?そうだとすると他の大手予備校も同じような影響を受けているはずですが、他の大手予備校が大幅リストラするとかの話は聞きませんし、T衛星予備校の昨今の大躍進の説明がつきません。私にはもっと大きな理由があるように思われます。

 それは教育を受ける側の教育に対する意識の変化だと思います。多様化といってもいいでしょう。そのような教育環境の変化・多様化に対応できなかったというのが真相であるような気がします。そしてT衛星予備校の躍進も受験生の側の多様化にうまく対応できたということで説明がつきそうです。つまり、予備校に生徒が合わせるのでなく、予備校が生徒のニーズに合わせていくということです。昔の受験生とは違って、今の生徒たちは学校生活や部活をエンジョイし、自分のライフスタイルを維持しながら、受験勉強もやっていくというスタンスです。かつてのように受験のために全てを犠牲にする生徒はいません。私はK塾で教壇に立っていたころ、今日の少子化を見越してそれまでの浪人生中心の予備校運営から現役生中心の予備校運営へ向けてどう強化していくかを職員とともに対策を協議したことがあります。その時、議論が集中したのは、集団授業や講義形式の授業の弊害を排して、いかにして一人ひとりの生徒に満足してもらうか、そして成績アップに結びつけていくかでした。白熱した議論が続き、大胆な改革案も出ましたが、結局、巨大組織ゆえの柔軟性のなさに、小手先の改革で終わってしまいました。しかし、その時の議論は後々私がTSKを立ち上げる際の土台となりました。私は教育産業はサービス産業の側面を持っていると思います。その時々の社会のニーズや生徒やご父兄のご要望に沿った教育サービスを提供していかなければなりません。「少子化」が進むということは、生徒数が減っていくというネガティブな側面と、一人ひとりに今までよりきめの細かい教育指導が可能になったというポジティブな側面があります。ならば、そのポジティブな側面に沿っていかに一人ひとりの生徒に満足のいく教育指導ができるのかを考え、教室運営やカリキュラム、テキストなど、全体的にシステムを変えていくことこそが大事だと思います。そしてそれができる予備校がこれから必要とされるのだと思います。