ファザコン

ゲイ映画を見倒す#505)Winning Dad (2015):父と息子のボーイフレンドが二人きりのキャンプ生活!?急接近がもたらした家族崩壊。大黒柱は再びタチ上がれるか

ゲイ映画を見倒す No.505

■Title: <Winning Dad (2015)> 1h35min
■Country: USA
■Director/Writers:Arthur Allen
■Stars: , ,
winning-dad-2015
(Micの隣で神聖な山を犯す Rusty)

gmlogo
あらすじgmlogo
  Coldyは父親 Micと近所のバーテンの Rustyと共に数日間のキャンプ旅行を計画した。Micと Rustyはまだ会ったことがない。Colbyは Micに Rustyのことを、ビジネスパートナーだと説明した。将来、一緒にレストランを開く予定だと。それは本当だった。しかし、Rustyがゲイではないという説明は嘘。二人は恋人同士だった。
 既に Micは息子がゲイだと知っていた。その上で普通の家族の関係を続けようと心掛けていた。Rustyはキャンプの意義に疑問を感じ、当初行きたくないと発言。しかし結局は愛する Colbyの為に同行を承諾した。一方、Colbyはキャンプを成功させることを父の為と言い、Micも死んだ父の供養の為と言っていた。このように今回の偽りに彩られたキャンプ計画は三者の目標がまるでかみ合わないまま実行されることになった。
:
 出発の日、Colbyは Rustyを連れて実家を訪れた。実は Mic以外の家族、母 Lisaと妹 Jamieは Rustyと旧知の仲で、彼と Colbyの交際を応援していた。
 荷積みを終え、車が出発。しかしそこに Colbyは乗っていない。有名シェフとの外せない予定が入ったとかで、自分だけ出発を遅らせることにしたのだ。
 Micは初対面の Rustyとキャンプすることに乗り気ではなかった。しかし、オープンマインドで口達者な Rustyは、16歳で両親を亡くし、バーテンとして残された店を守って来たと言う。Micは彼に友情を抱くようになり、人生の先輩として、運命の女性との出会いについて語ったりした。
:
 Micは Rustyと山の頂上へやって来た。その日は彼の父の誕生日。そこはかつて父と目指した場所だった。父の遺品のラストボトルを取り出して、恭しくラッパ飲みした Mic。もともとほんのわずかしか残っていなかったけど、最後の一口を Rustyの為に残した。
 Rustyはその特別な酒を飲み干したあと、最高の笑顔で告白した。Micが話していた運命の出会いは既に訪れており、相手は Colbyなのだと。そして、Colbyと結婚したいと思っていると。
 結婚の話は Colbyにも話したことがなかったことだった。Micとの信頼関係が酒を飲み交わしたことで完成したと Rustyは感じでいた。しかし Micは罵詈雑言で返した。
 「お前らは異常者だ」
 「あんたはモンスターだぜ」
 傷心のあまり自分を抑えられなくなった Rustyは Micに Colbyとのゲイセックスを山相手にデモした。その行為は Micの父の神聖な山への辱めであり、Micを徹底的に絶望させた。
:
 キャンプは打ち切り。Rustyはうなだれて Colbyに謝りに行ったが、
 「親父に俺をどんな風にファックするか言って、それで何か変わったワケ?」
 Rustyはなんとか、結婚の意思を伝えようとした。しかし、Colbyの心は閉ざされてしまった。
 Colbyは Micにも失望していた。彼が Rustyに取った態度はゲイである自分への理解がまるでなかったことを暴き出した。Lisaからは Micに謝るよう勧められていたが、代わりに口を突いて出たのは「くそったれ」の一言。
 Micはこの息子の反抗によってますます胸を痛めたが、妻は息子の幸せが破綻したことを嘆き悲しんで、慰めてくれなかった。
:
 家に居場所がなくなった Micは Rustyの家に押し掛けた。
 小脇に抱えて来たのは例の銘柄の酒瓶。二人で飲み交わしながら、Micが最初に聞いたのは Rustyの両親のことだった。Rustyは本当は自分は高校生の時ボーイフレンドとの関係を理解されず追い出されたのだと白状した。それを聞いて、Micは謝罪した。
:
 Colbyが実家に帰ったとき、なぜか家族と一緒に Rustyがテーブルを囲んでいた。Rustyは Micに Colbyとの結婚を許され、Lisaからの承諾を取り付けたところ。反対に Colbyは直前までイケメンとベッドインして、ぎりぎりで思い留まったところだった。
 Micは二人のレストラン開業の為に出資するとまでうわ言のように口走り、母と妹も愛のラッパを吹き鳴らすキューピッドと化してけたたましく歓んでいた。
 Colbyは憤慨したけれども、家族とグループハグしたことで、こらえていた気持ちが溢れ出した。Rustyは Colbyにキスし、二人はこの日、永遠に結ばれた---完


gmlogo解説gmlogo
 読者の souさんから教えて頂いたゲイ映画。Youtubeで全編公開されている。

[Engsub] Winning Dad 2015 Full - YouTube

 動きのあるカメラワークでアウトドアの解放感をいきいきと捉えた。落ち着いた画の色もキレイ。

 これは動画投稿者の問題かと思うが、途中2回、ジョージ・マイケルのケアレス・ウィスパー的な場違いなバックミュージックが入り、台詞が聞こえない。著作権的な問題で原曲を聞こえなくさせる意図なのだと思うが、作品を損ねている。見る人は耳を傷めないよう注意してほしい。

 Micは本来 Colbyと話し合って和解するべきところをお祝ムードをつくり上げてうやむやにした感じがある。Colbyは対話による精神的なぶつかり合いを避けて殻に閉じこもってしまった。

 腹を割って話し合わないで、もともと物事の考えが180度違う人間達が分かり合えるものだろうか。私には Rustyが迎えられてもこの家族はお互いに対し偽善をやめないような気がしてならない。

 ベッキーの不倫騒動もね、ベッキーはテレビの前の人と話し合うことはできないのだから理解されようとあがくのはもともと無意味だと思う。ベッキーはテレビで謝らない方がいい。彼女の過度な謝罪によって、世の中に少数者は謝ってあとは黙ってろ、的な風潮が育つんじゃないかと思う。それは歓迎できない。

 次回もゲイ映画を見倒す、お楽しみに!
 ゲイミタ

『Gypsy 83 (2001)』:歌手の母を追いかけて彼女はゲイの親友とNYのクラブへ。ゴシック・ファッションと墓場を好む二人が道中出会った運命の男達

(ゲイ映画を見倒すNo.169)
tsonag4Gypsy 83 (2001)tsonag494min
                    Director:
                    Writers: (story), (screenplay)
                    Stars:, ,

83
 ↗tsonaguのこんな感じイメージ画。「Gypsyと Clive」

tsonag4あらすじtsonag4
 Gypsyは25歳。楽器店を営む父親と二人暮らしで、パーキングエリアでバイトしている。
 彼女の親友は高校生のゲイの男の子 Cliveで、彼は二人のためにミシンでコスチュームを自作する。彼らは黒基調のゴシック・ファッションで着て遊びにいく。Gypsyはデブなのを気にしているが、胸の開いたドレスに身を包んだ彼女は美しい。しかし、この田舎町で彼らを温かく受け入れてくれるのは墓場だけだった。
 「このままじゃ駄目だ。N.Y.へ行こう。君の歌唱力なら成功できるよ。僕はそうだな、デザイナー、ペインター、なんでも!」
 Gypsyは別居中の母親がN.Y.のライブハウスで歌っており、今度そこでイベントがあることを知る。真偽は父に聞いても教えてくれないだろう。この目で確かめに行き、自分もステージで歌おう、と彼女は車を出す。
 :
 :
 途中、パブで出会った還暦近くの歌姫に出会い、泊めてもらう。歌声も、生活も何もかもゴージャスな彼女は若い時は一世を風靡したが、年老いた今は小さなパブを回る日々なのだと言い、在りし日のレコードを見せてくれた。
 「あなたは素晴らしい。もう一度輝くために一緒にN.Y.に行きましょう!」
 そう説得した Gypsyだったが、女の家の物置に手つかずで眠る、段ボール山積みのレコードに気づいてしまう。女の部屋をのぞけば、荷造りを始めていて、酒飲みながら鏡の中の自分に酔いしれている。
 早朝、女を乗せずに出発した車。来た方向に引き返し始めた。
 「なぜ? 君もあの人が好きだって言ってたのに」
   「あの女が売れたなんて嘘。ただのアル中よ。この旅は現実的じゃないわ」
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 沈んだムードだったが、
 「あ、アーミッシュがヒッチ・ハイクしてる」
 道端で逃亡中の男を拾って一転。文明世界に初めて触れた男は車だ、服だ、ハンバーガーだ、全て珍しがる。Cliveは彼に自分の服を着せ、メイクもしてあげた。
 「あんたは僕が見た中で一番美しい男だよ。僕はこんな気持ち初めてなんだけど....」
 告白されてアーミッシュは困惑する。「ありがとう。でもね」そう言って、Gypsyの手を握って見せたのだった。
   「やっぱ、N.Y.行こうか」
 :
 :
 その夜は、パーキング・エリアの便所で明かした。Gypsyがコカインをやっていると、この間のパブで見たことのある青年が合流してきた。彼はゲイの奴隷達にイタイ芸をさせて地方を回っていた....けど、いいや。Cliveはもう惚れていた。
 まずGypsyとアーミッシュが女子便所の中に消えていった。彼女は巨大なブラジャーを外し、おったまげるようなトップレス姿になった。
 男がCliveの手を触り、2人は男子便所へ。Cliveはバージンだった。男の唇にキスしようとしたが、相手はそれを避ける。でもいつしかキスし合っていた。
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 行為を終えて満たされたG。その横でアーミッシュが服を着始めるが....
 「あれ、Cliveの服はもう着ないの?」
 「僕は帰るよ。実は妻子がいるんだ」
 頭真っ白になって便所を飛び出すと、Cliveが朝日を浴びながら微笑んでいた。
 「帰る」
 「なぜ、意味が分からない....Gはいつも自分勝手だ。僕だけでもN.Y.行くから」
 ハンドルを握って即、車をぶつけたClive。
 仲直りしている間に、車にスプレーで落書きされ、パンクさせてる奴がいる。昨晩Cliveと寝た、男の仕業だった。彼らが乗り込んだキャンピング・カーに詰めよると、罵声を浴びせられ汚いものを頭に掛けられた。車はそのまま発車し、運転席の男は笑っていた。Cliveが悲痛な面持ちでそれを見送る。 :
 :
 二人はN.Y.のライブハウスに到着する。そこではもう、着飾った2人が周囲に浮くことはない。
 Gypsyは楽屋に潜り込み、今夜歌わせてほしいと言った。
 「私の母がここで歌っているはずなんだけど」
 「ああ、あなたが Gypsyなのね。お母さんから話を聞いていたわ」
 そう言った年配の歌い手は母がもう亡くなったことを伝え、Gypsyはステージで母の歌を歌った.... 
 悲しみでいっぱいのGだったが夢に見たステージで歌い始める。
:
 「もしもし、お父さん?私今、N.Y.なのよ。お母さんのこと、なぜ教えてくれなかったの」
 「やっぱり行ってしまったんだな」
 「お父さん、私はあなたの奥さんじゃない。娘なのよ。」
 Cliveは地元に戻り、Gypsyは一人で生きていく
ことを、それぞれの意思で決めた。涙の別れ、でも彼らは強くなった----完

   tsonag4tsonaguの映画熟視熟考tsonag4
 Edge of Seventeen (1998)』の 監督。また Andersen Gabrychが演じている。ちょっとしたパーティーキッズの役だが。
:
(映画紹介⇒ゲイ映画を見倒す : 『Edge of Seventeen(1998)』:高校生活最後の夏休み、僕にボーイフレンドができた。美少年、初体験、カミングアウト、高校生活。きらきら描かれてく17歳の切ない思い出)
(映画紹介⇒ゲイ映画を見倒す : 『Another Gay movie(2006)』:高校卒業を期に童貞卒業を夢見るへたれゲイ友四人組の初性体験白書)
(映画紹介⇒ゲイ映画を見倒す : 『Another Gay Sequel: Gays Gone Wild!』:ビーチで不特定多数のゲイとFUCKしてスタンプ貯まるホテルであつぅ~い夏休み)
:
 この人に10代の美少年の初体験を撮らせたら天下逸品である。初体験が夢のように美しくはない現実と、家族の理解が得られない前に、自分で自分のセクシャリティが理解できていないことの不安....そういう繊細にして複雑な心の動きを表現するのがとても丁寧。ストーリーの本筋はオーソドックスなものだが、彼の映画のキャラクターはその人間らしい純情さにおいて、他とは違っている。
 今作は女性が主人公だが、母親への恋慕と父親への愛着の狭間で彼女は傷ついており、自分に自信がない。アーミッシュにブラジャーを取った姿を見せようというシーンは、役者の演技力も流石で、巨乳のダイナミックな姿をしたその顔がまるで少女のように頼りなげである。演じた Sara Rueは以下の映画に出演している。
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(映画紹介⇒ゲイ映絵画を見倒す:『A Slipping-Down Life (1999)』:Guy Pearceがグランジ系ロックンローラーに扮して歌う。美声を堪能できる伝説の映画。非モテ女子が彼の名を額に血で綴ってアピール)
:
 もちろん、Cliveの姿も丁寧に描かれる。初体験は男の裏切りによって悲しい記憶になろうとも、最後は化粧を落として町へ帰る。Gypsyは父の呪縛から逃れ大人になったのに対し、彼はむしろ年相応の子供に戻って歩み直す。Gypsyはラスト、母の墓の前で一人踊るがそこに悲しみや怯えはない。

『Dog Tags (2008)』:パパは一体誰なんだ。体は立派だがガラスの心の軍人は簡単に男に肉体を許してしまう

(ゲイ映画を見倒すNo.78)
tsonag4
Dog Tags (2008)tsonag4
        Country:USA l Language:English
                      Director/ Writer: Damion Dietz
                      Stars:Paul Preiss, Amy Lindsay and Candy Clark

dog tags
  ↗tsonaguのこんな感じイメージ画。「軍人Nateの父親とは」

tsonag4あらすじtsonag4
  Nateが軍隊から帰ると彼のフィアンセは別の男をつくっていた。もとはと言えば軍隊に入ることは母親が決めてしまったことでもある。Nateは女という生き物に嫌気がさしてしまって、彼が生まれてすぐに別れてしまった謎の父親への憧れは強まるばかりだった
 
  そんなNateが道端を歩いていたとき、アマチュアのポルノ・ディレクターに拾われて家に招かれ、セックス・シーンの相手役として用意されていたチビのゲイ,Andyと出会う。その男はパンク・ロッカー風に雑にアイラインを入れていて、そんなことをするには年取っている感じだが、赤ん坊を背負っているのを見れば若い父親と言うことができた。男二人と赤ん坊は意気投合しお互いの目的達成を助け合いながらドライブの旅に出かける。
 :
 Nateの目的はもちろん父親との再会であった。彼の母親は彼の父親のことに関しては貝になったみたいに一言も教えてくれなかった。実は彼女が当時関係を持ったのは、隣の家の気は優しいがアル中で、金にもならないのに四六時中 掘建て小屋の中で車をいじって遊んでいるGeneという男で、彼は今もずっと母子の家の隣に住んでいるのだった。そんなことは露も知らぬNateはおめでたいことに母親と長く親交のあった立派な軍人の男こそ自分の父親に違いないという見方を強めていた。
 Andyの方は初めて寝た男の亡霊にずっと取り憑かれていた。彼はその男のことも、彼の赤ん坊のことも忘れてしまいたいのに無理で困っていた
 :
 真っ白な軍服に身を包んだNateはそれはそれは立派だった。Andyに励まされてついに、彼が父親だと勘違いしている男性のもとへ自分の存在を知らせに行く決心をしたのだった。しかし当然のことながら父親は別の人間であることが分かり、Nateの母への怒りと失望が増した。体は立派だが心は弱い彼は、それで簡単にAndyに肉体を許してしまう---

tsonag4tsonaguのゲイ映画熟視熟考tsonag4
 ここからどう向かうのかという感じだが、ラストは爽やかなハッピーエンドである。

 アメリカの低予算の映画によく見られる、画面をポワーンと霞ませるエフェクトを多用してムードを出そうとしている感じの、ホームメイド感が温かいゲイ映画である。随所随所にフラッシュバックとして登場するカットがくさくてしかも使い古しだが、むしろ効果的に感じるほど人の良さそうな人のゲイ映画である。
 
 注目できるのはごく短時間であるがWillam Belliが、まだ「男」であったときの姿で出演しているところ。彼は現在はもう上の方は豊胸手術が済んでいる。こちらもおっぱいができる前、今回紹介作と同年に公開の以下作品では では「トランス」したトランス航空のCAとして登場する。
:
(記事:ゲイ映画を見倒す : 続編は童貞を捨てた2年後もう尻ごむことなくヤリまくりヤラレまくりでイケ面揃いのゲイ映画に大変身~『Another Gay Sequel: Gays Gone Wild!』) 
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 この人は自前の美貌と歌声でステージに立つ。下にyoutube映像を載せてみたが
(⇒http://youtu.be/c-vRsmZG8xw)
 いつの間にか下半身まで手術完了!?....いずれにしても今では信じられない男らしい Willam Belliの姿を今紹介ゲイ映画は記録している。

『Dorian Blues (2004)』:社会に適応できないことに悩む高校生「そうか。俺ってゲイなんだ」

(ゲイ映画を見倒すNo.74)
tsonag4
Dorian Blues (2004)』tsonag4
        Country:USA  l Language:English
        Director:Tennyson Bardwell
        Writer: Tennyson Bardwell
        Stars:Michael McMillian, Lea Coco and Steve Fletcher

drian blues
  ↗tsonaguのこんな感じイメージ画。「自分を覗けば円満な家庭に近づけない主人公Dorian」

tsonag4あらすじtsonag4
  さえない町でついつい浮いてしまう高校生Dorian。
 「そうか。俺ってゲイなんだ」

 お金を数えることにしか興味のない母親とニクソンを愛する厳格な父親、Dorianが心を開けるのは兄のNickyだけだった。細くてひょろひょろした弟とは対照的に兄は高校のアメフトのスター選手で女の子にもてた。だから自分が幸せなので、わざわざ惨めな弟を遠ざけることはしなかったのだ。

 
 Dorianが周りを見まわしてみたところ、彼を好きになってくれるゲイは学校に一人しか見当たらなかった。そいつは生理的に無理なところのある相手だったが、Dorianに選択肢はなかった。自己嫌悪に陥ったDorianはゲイで子供のないまま年をとった老いし日の自分の姿を想像して震えあがり、Nickyに助けを求めた。
 兄はすぐに弟を娼婦の家に送り込んだ....


  Dorianと娼婦は部屋でダンスの特訓をしたのだそうである。
 :
 高校卒業を節目として、ついにDorianは父親に真実を明かす。父親は怒り狂い息子を家から追い出した。
 Dorianはニューヨークで暮らし始める。


 順調にアメフトの強豪大学に引っこ抜かれたNickyと比べ何の取り柄もないDorianは幸か不幸か、両親に完全に放っておかれた。思い返してみれば自分が二人から愛されていた実感がない。Dorianは複雑な心境だったが、新しい生活ではハンサムな彼氏もできて充実した時を過ごせていた。
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 彼氏から身に覚えのない別れ話を持ち出されたのと時を同じくしてNickyがニューヨークのアパートを訪れてくる。Nickyはゲイバーに行ったって、簡単に仲間をつくれた。Dorianは凹む。しかし兄は故障でアメフトが出来なくなってしまったと告白する....
  :
  :
  父親の葬式の日。結局最後まで受け入れてはくれなかった。愛してはくれなかった。立ち尽くすDrianの傍に、すっかり年老いた母がやってきて寄り添うようにして立った--- 

tsonag4tsonaguのゲイ映画熟視熟考tsonag4
 伝えたいことは切実だ。
 が、内容がスカスカなまま完成にされてしまった感じのゲイ映画である。

 この映画、お色気シーンはほぼ皆無。しかしこれは根本の問題だから関係ないだろう。ゲイ映画を見倒す決心をした人としては主人公のDorianが根本的にゲイに見えない。これはかなり問題だ。なんでもとぼけた感じでしゃべって笑いと慈悲を受けようとする芸人の図々しさというようなものをこの主人公からは感じて、共感できない。
 Dorianは典型的ゲイということに話の上ではなっていたので、監督の考える典型的ゲイがこんなものだということだろうか。割と無名ではないアメリカン・ゲイ映画でムービー・トレーラー(⇒Drian Blues Trailer)がよくできている。Dorianが乗用車のボンネットの上に乗ってフロントガラスを覗きこんでいる、それを車内部から撮影したシーン、『Big Fish (2003)』でEwan McGregorが車ごと水の中に沈むシーンの逆パターンみたいに幻想的に見えるけれども、あれはあくまで洗車シーンです。

『Phoenix (2006)』:父親ほど年の離れた男性と不倫して見捨てられる青年の恋物語。ダディが連絡を経ったのでダディの結婚相手のゲイに今度は尽くす

(ゲイ映画を見倒すNo.37)
 tsonag4Phoenix (2006)tsonag4
                    Country: USA  ll   Language: Eng
                    Director:Michael D. Akers
                    Writers:Michael D. Akers, Sandon Berg
                    Stars:Chad Bartley, Jeff Castle and Gaetano Jones
3day
  ↗tsonaguのこんな感じイメージ画 

 tsonag4あらすじtsonag4 
 Dylan は小さくてムチムチした童顔の青年なので、実際若い年齢よりももっと子供にも見えてしまう。彼は曇天下の海でひと波乗った後、柄シャツを着込んでめかしこんだ。そして魚料理を作り始める。グラスや皿を並べたテーブルに新しいワインと花。そしてバスタブの周りをキャンドルで取り囲み、ゆっくりと愛おしそうに点火して....
 恋人は遅れてやって来た。
 父親くらい年の離れたビジネスマン
。まだ携帯で仕事の話をしている。Dylanは男からバックと上着を預かり、男の口にくわえられた煙草を引き抜いてもみ消した。そしてさっき下準備した魚をオーブンに入れる。
 セックスに没頭しすぎて魚は焦げてしまった。しかしそんなことはどうでもよかった。今夜は一人で眠らなくていい。しかし男の携帯が鳴る。
 「すまん。戻らなきゃ」
 「誕生日なのに。おれ、ついて行くから」
 Dylanはそう言うと本当に荷造りを始めた。男はまた始まったという顔、また煙草に火をつける。Dylanだって本気でついて行く気はなかった。彼を困らせたくないが、わがまま言うくらいしか彼に訴える方法がない。「もう!」 Dylanは男からプレゼントとして受け取った高級そうな壺を叩き割る
:
 一人残され、部屋を片づけるDylan。まめな性格らしく水回りを執拗に清める。郵便書留が届き、それにはハッピーバースデーのメッセージと札束が入っていた。
 Dylanは結局恋人が出張中滞在しているはずのホテルに来てしまう。電話は全く繋がらず、恋人は一向に帰って来ない。
 「おれもう寝るけど、電話待ってるよ」
 と言いつつ、寝ずに待っていたDylan。これはおかしい。ついに失踪捜査願いを出す
:
 その後 ホテルの部屋のドアを叩く者があったが、
 「彼はどこにいるんだ」
 入って来るなりそう言って部屋を物色し始めた男は、昨日 Dylanが壊した壺の修理を依頼した、壺の作者でもある陶芸家 Demetrius だった。彼は Dylanが「ボーイフレンドからのプレゼント」だと説明した壺を見せると顔色を変え、なぜかDylanは追い出されてしまったのだった。
 「彼は俺の夫だ」

 男と7年も連れ添ってきたという Demetriusと Dylanはお互い敵同士のはずが、意気投合して、寝た
 Demetriusは知的で優しくて、そして何より自営業なので Dylanと一日中一緒にいてくれた。
 Dylanは彼のためディナーを用意する。ワインと花を買い出しに行き、バスタブにキャンドル。いつかのこんな光景。
 「言ってた時間と違うじゃないか」
 「遅れる日もあるじゃないか。仕事だもの」
 ああ、そりゃあ分かっているけど....
   :
   「おや、なぜ煙草の吸殻が」
 「?」
 「彼が来たんだな。Dylan、彼と何を話したんだ」
 たぶん、Dylanが買い出しに行ったときだろう。クローゼットの中の男の服が根こそぎなくなっていた。つくった壺を叩き割って荒れる Demetrius。2人の短かい夢は終わった。
 :
 Dylanは帰り、Demetriusは壁にかかったパートナーの写真を捨てた---完
 
 tsonag4tsonaguのゲイ映画熟視熟考tsonag4
 Michael D. Akers監督作。
:
 (Michael D. Akers監督映画⇒ゲイ映画を見倒す : Matthew Montgomeryの映画デビュー作『Gone, But Not Forgotten (2003)』:記憶喪失の青年がフォレストレンジャーに救われ、自分がゲイに悩んで自殺を図った過去を思い出すまで)
:
   前作は自然の描写が光っていたが、今回カメラは人物を追い続ける。どうしても年上の男に尽くしてしまう青年の不幸がわりとドライに描かれる。スリリングな展開はないのが、Demetriusを演じたゲイ・スター Jeff Castleの頬のそげた四角い顔の中の黒目がちな目、笑顔がセクシーだった。こういう男性にかわいがられたら最後、同じ世代の男には興味が持てなくなっちゃうんでしょうね。

tsonaguの過去のゲイ映画こんな感じイメージ画はpixivから一覧でご覧いただけます。⇒(http://www.pixiv.net/member_illust.php?id=3942710)

『C.R.A.Z.Y. (2005)』:70年代、パンク・ファッションに凝っていた息子を父親はホモと決め付け、息子はセクシャリティを見つける旅へ

(ゲイ映画を見倒すNo.21)
 tsonag4C.R.A.Z.Y. (2005)tsonag4127min
                   Country:  ll  Language:
       Director: Jean-Marc Vallée
       Writers:Jean-Marc Vallée, François Boulay
       Stars:Michel Côté, Marc-André Grondin and Danielle Proulx

y
 ↗tsonaguのこんな感じイメージ画。「Zachと父親」
 
 tsonag4あらすじtsonag4
 父親は息子 Zacharyが赤ん坊のとき、誤って床に落としてしまったことが、彼を「ホモ」にしてしまったと信じこんでいた。
 父親は軟弱だった幼い息子をキャンプに送るなどして、男らしく育てようとしたが、時は70年代。David Bowieの登場や、その後の"Sex Pistols"を筆頭としたパンク・ムーブメント....中性的なファッションが流行し、時代が性の解放を求めていた。
 Zachもその流行を追う。男がファッションに気を使うこと事態、父親からしてみればホモのしるしであった。
 長男は不良だけれども、男らしいので父親から気に入られている。       
:
   Zachにはガールフレンドがいたが、車で男友達とドラッグの煙を口移しで吸っているところを父に目撃されてしまい、亀裂が決定的になる。
 Zachは放浪の旅に出た。放浪先の中東で、自分を確かめるためにゲイ・バーに入る。しかしそこで寄って来たアメリカ人に縮み上がって逃げてしまう。混乱した心で市場を歩いているとき、露店に出ていた古いレコードに目が留まる。
 「あ、昔俺が壊しちゃった、父さんのお気に入りのレコードだ」
 可哀想なZacharyはそれを買って父の元に帰る。
 :
 「俺はゲイじゃない」
 しかしやはり、理解してはくれないまま、父親は亡くなってしまう---完

 tsonag4tsonaguのゲイ映画熟視熟考tsonag4
 『Happy Feet (2006)』の卵を落とした父親が、息子の異常を自分のせいにし続けるという筋書きから思い出したゲイ映画である。
:
 (記事:ゲイ映画を見倒す : 『Happy Feet (2006)』:性の発達に異常を抱える雄ペンギンが求愛ダンスを習得してEDに悩む父親に伝授して親孝行)
:
 息子自身、自覚できるエピソードもないのに、ほとんど父親の考えが刷り込まれる感じで、「俺は男好きかもしれない」と思い込むようになってしまうというのは、本当に辛いことである。
 Zacharyを演じたMarc-André Grondin はシド・ヴィシャスみたいな格好をしていたが、ほんとそんな感じ。捉えどころのないキャラクターなのに観客が共感できるのは、この人のルックスの良さと繊細な演技があるからだろう。

『Latter Days (2003)』:敬虔なYMCAがゲイの美青年に恋。信仰か愛か揺れる心が図った自殺。二人はこの世で結ばれるのか

(ゲイ映画を見倒すNo.7)
tsonag4Latter Days (2003)tsonag4
                    Country: USA  ll   Language: Eng
                    Director/Writer: C. Jay Cox
                    Stars:Wes Ramsey, Steve Sandvoss and Mary Kay Place

latter days
   ↗tsonaguのこんな感じイメージ画。「Chrisに救われる Aaronと彼を殺す両親の信仰 」

 tsonag4あらすじtsonag4
  Chrisはレストランのウエーターをしている。職場にはカミング・アウトしていて、仲のよい同僚と恋愛話に花を咲かせる。若くてかなりハンサムなので夜な夜な家に連れ込む男に困っていない。
 そんな充実した彼の日常に YMCA(ロードサイクルで訪問布教するキリスト教系団体の青年)の Aaron が現れる。仲間と共に Chrisの家の隣に引っ越してきた。彼の父親は団体のトップである。
 優しい顔立ちで純粋無垢な Aaronに Chrisはすぐに恋してしまったが、Aaronは相手が気になりながらも、同性愛は信仰に反するため戸惑う
: 
 キスの現場を仲間に目撃された Aaronは教団に引き戻されてしまう。飛行機で彼が飛び立つ前 ギリギリのところで追いついた Chris。二人はその夜ホテルに行った。
 Chrisが翌朝目を覚ますと一人になっていた。
 :
 :
 教団に詰問される Aaron、父親は上司としてしか彼と向き合いたがらず、母親も理解がない。絶望した彼はカッターを手にして洗面台の前に立った。
 ChristianはAaronの家の電話番号を調べ、電話をかけたが、出てきた母親に
 「あんたのせいで息子を失ったのよ!!」
:
 Chrisの恋人への想いは、歌手デビューした女友達によってシングル化されて有線で流された。
 それを聞いて目が覚めた男がいた。Aaronは精神病棟にブチ込まれていたのだ。彼は今、押しつけられた信仰を捨て、精神と行動の自由を開放した。
 再会する恋人たち。愛が勝った、のである。---完
 
 tsonag4tsonaguのゲイ映画熟視熟考tsonag4
 主役2人の個性が引き立っていた。
 Aaron役の Wes Ramseyの笑顔がキュート
   CheistianとAaronのベッド・シーンは、あえて演者の顔を映すことなく、その肉体のねじれや、体重のかけられた感じを、アップの映像をぱんぱんぱんと、接ぎ合わせることで見せていて、観客の手に感触が呼び起されるはず。
:
 ちなみに、この映画、ルームメイトの宣教師役で、Joseph Gordon-Levitt が出演している。この人はポップでスペーシフィックな Gay映画、『Mysterious Skin(2004)』で男娼する少年を演じている。
 ⇒(記事:ゲイ映画を見倒す : 『Mysterious Skin(2004)』:男娼して稼ぐ少年とUFOに怯える少年、二人は幼いころ少年野球のコーチに性的虐待を受けていた)
 
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