タコシェの中山店長からお電話をいただいた。

うれしいお知らせだった。
山中学さんの写真集がついに日本で発行されるとのこと。

山中さんは誰にも真似できない写真を撮っているのに、日本で写真集を買うことすらできなかったのだ。
何度ネットで検索をかけたことか。
個展のときの写真が掲載されているサイトがひとつあるきり。

そこにある写真は、生きるに臆病な私の腹にドカンと突っ込んでくるような本物ばかりだった。
続きが見たい、もっと見たい、紙で見たい。

あきらめきれずにタコシェの中山店長にお話したら、大きなオリジナル写真集をご本人から仕入れてくださり、その後海外に行くお友達に頼んで、別の写真集も買ってきてくださった。
かくして私は、何年も探していた宝物をやっと手に入れることができたのだ。

これだけ物があふれているのに、このような本物を出版する会社もない、日本はつくづくダメな国だと思っていた。
カタカナ3文字の「アート」に、私は興味がない。


…と、私はひねくれて悪態をつくだけなのに、中山店長は国内刊行に向けて尽力していたのだ。
そして、ポット出版という会社から9月10日に発売の運びとなった。
この、行動力!!
「私も山中さんの写真、好きです」
と言ってくれた、その一念だけで行動を起こせる店長に尊敬を感じる。

探していた宝物を見つけてくださり、ありがとうございました。


***


私は生きていることが怖くてたまらない。
生きるとは、あのいやな臭いのする醜悪な死に1ミリずつにじり寄っていくことだから。
どんなに知識を得ても、どんなに享楽に酔い痴れても、何十億の人間の死への行進のレールから外れることはできない。

だから私には山中学さんの写真でなければならなかった。
私は勇気が欲しいのです。

arakan


一点だけ、山中学さんの写真を載せておきます。
何かを感じていただきたい。