最近ウチの会員が「魂抜き」をマスターしたようで、患者さんから「何を抜いたの?」と聞かれたそうです。

「魂抜き」は(まぶいぬき)と読みますが、これで抜けるのは頭の中の「情報」です。

偏頭痛から鬱症状、悪霊まで嫌な情報が根こそぎ抜けます。(成功すれば!)

具体的に何が行われているかを説明することは可能ですが、取り敢えず大事なのは相手と同じ意識レベルで同調することです。

世間では気功を自分のエネルギーでやってると思われる方が多く、患者さんからも「先生、疲れるでしょう?」と心配されますが、私は自分のエネルギーは殆んど使ってません。

整体の野口晴哉先生は、愉気と名付けましたが、野口先生も自分のエネルギーという概念は持っていませんし、要領は「楽々悠々、ポカンとすること」と語られています。

実は気功を行っている時の状態に一番近いのはレム睡眠なので、私は毎日帰りが遅いため睡眠は常に5時間切りますが、施術中にこの状態が何度も作れるので10分も気功をやってれば嫌でも頭はスッキリします。

ウチに来る早い患者さんは、私が院に来てから掃除をして着替えるタイミングに来てしまいますから、ベッドの準備をしてから始めるまでに数秒しか掛けられませんので、準備運動や内気功、精神統一さえもやる時間がありません。

そもそも集中するのに心の準備が必要な時点で脳の状態的にはポテンシャルが低いですから、常にこの状態でいることが普通になると特にプレッシャーを感じない生活が送れます。

ただ、最近気付いたのですが、不思議なことに私はよく手首を痛めていたり腱鞘炎になっていたりすることがあります。

気付いたら自分で治せば済むので大したことは無いのですが、何気なく手をついた時に激痛が走ることがよくあります。

気を通し続けているだけで負担になる部位が出るとは思いませんでしたが、新たな発見でした。

そうそう、他の会員が職場の整体メニューに「整武会・気功整体」を追加してデビューしました。

私のところも現在は八割方クチコミによる紹介ですから、結果を出し続ければ嫌でも忙しくなるでしょう。

彼は子供の頃から地元の鍼灸師に弟子入りして治療術を学んでいたことがあり、家庭の事情でその道は閉ざされてしまったのですが、私と出会って再び気持ちが蘇ったそうです。

唯一の地方会員なので、学ぶ時間は他の会員より短いですが、センスは抜群なので修得が早かったです。

私は概念さえ理解出来れば、あとは我流でよいという考え方で、マニュアルを超えたもうひとつ高い次元で「勘」が働くようにならない限り、いつまで経っても越えられない壁が出来てしまうのです。

逆に自分の力だけで会得したものでしか成り立たない世界ということでしょう。

技術がどの方向に伸びるかは、実は自分の意思というより来院する患者の要求に依るので、一筋縄ではいかないレベルのタイプが続くようなら短期間で化ける可能性大です。

型や手法は極力作らず、概念と結果だけを教え、自らやって見せて体感させることを大事にしています。

イメージが全ての世界ですから、自由な発想が閃きを生み、創造して行くことで自流の技が出来上がるのです。

そして概念も結果も常に変化して行きますから、この世界独特の難しさはアップデートすることではないでしょうか。

古い概念は賞味期限が切れると効果が薄れるので、概念で治療する者は、そういう意味では安定性はないかもしれませんが、経験上慣れると頭の使い方が変わりますから、不思議と閃きが止まることは無いような気がします。


<おわり>