最近また物騒な事件が立て続けに起きているので、かなり前のドラマになりますが、改めて観ることにしました。


物語は、15年前に当時小学生だった妹が、同級生の手によって殺されてしまうところから始まります。

このドラマは、なんといってもキャスティングがスゴイのです。

被害者家族の主人公に瑛太君、母は大竹しのぶ、父は柄本明という豪華布陣です。

加害者家族の主人公に満島ひかり、父は時任三郎、母に風吹ジュンという、これまた演技派のベテランです。

被害者家族の心情、加害者家族の心情と、どちらか一方が悪ということではなく、そのどちらの視点も丁寧に描かれています。


皆、時には忘れ、時には恨み、憎み、後悔と自責の念にかられますが、それでも生きてゆくのですね。


そして、犯人は反省していない。


先日、また起きてしまった新幹線の無差別殺人事件ですが、あの加害者の青年の眼は、反省とかではなく、後悔してないって顔つきでした。

最近知ったのですが「無敵の人」という言葉があるそうで、かつて「黒子のバスケ」という漫画の作者に殺人予告したとかで逮捕された人の言葉で、この事件の最終意見陳述を読むと、心に刺さるモノがあります。


なんというか、私もギリギリのところをなんとか乗り切って現在に至っていますので、共感出来ることが少なからずあるようです。


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どんな形にせよ、被害者の立場になったら、相手のことを許すことはないでしょう。

逆に加害者の立場になったら、報復は甘んじて受けることでしょう。

ボーッとヤラレることは無いと思うので、反撃するとは思いますが、確たる理由があって法を犯したのなら、私もたぶん反省することはないでしょう。

その代わり、自分の人生も終わりと心得てからやるでしょうから、仮に生き長らえて刑務所に入るとしたら、猿渡哲也の「力王」と化して傍若無人に振る舞うでしょう。

ウチでは心理療法を試みることが多々あるので、皆さん今のところ光明を見出だして前向きになってくれてますが、救われない魂の持ち主が来られた時のために、深い闇の世界をしばらく覗いてみようと思います。


怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。
　『善悪の彼岸』フリードリヒ・ニーチェ


先人の知恵を肝に命じて、取り組んで行こうと思います。

あと、来月は待望の「心理療法講座」を開催します。


うーん、益々眠れぬ日々が続きそうですな。

＜おわり＞