あなたの「心の華」を形にしませんか?

        あなたの作文を本にして国会図書館に納めよう

 ~~「みんなで自費出版」プロジェクト#2へのお誘い~~

 

 2017年4月1日 リーダー:坪田 知己

 

 誰もが心の中に“華”を持っています。

それを文章にして、皆さんに紹介し、後世に残しませんか?

 

「本を出版したい」という願望を持っている人は多いと思います。しかし、自費出版には100万円近い費用が掛かります。また10万字の文章を書くというのは、普通の人にはとても高いハードルです。

そこで、2000字前後の文章と参加費1万円で「みんなで自費出版」を企画しました。作文はプロがしっかり添削します。

今回は2回目です。

1回目は、20162月に『心の華①』として完成し、600部印刷し、完売しました。また国立国会図書館に納本しました。

 第2回の募集を始めます。よろしくお願いします。定員は45人です。先着順。

 

1回目の反省がいくつかあります。それを踏まえて、第2回の募集に反映します。

 

1)文章の長さ

1回目では「本文原稿 1800字以内(それ以上になる時は応談)」としていましたが、文章の長さがまちまちでした。扉を入れて1人6ページという想定でしたが、守らない人が多数あって、体裁を整えるために「言葉の花束」というコラムを17本も挿入しました。コラムは好評でしたが、体裁上は苦肉の策でした。

ということで、今回は「1700字以上2200字以内」という字数を守ってください。もし「それでは書き切れない」という人はロングバージョンとして「2600字以上3000字以内」としてください。Wordで書くと左下に文字数が表示されますので、わかります。タイトル(サブタイトルも含む)と筆者名は除きます。

 

2)テーマ

 1回目は、課題を自由にしました。

 そこで「家族への思い」「仕事への思い」「人生への思い」「伝えたいこと」「趣味に生きる」の5部構成にしました。今回も中身を見たうえで、ジャンル分けする考えですが、新たな趣向として「課題文コーナー」を新設します。

テーマは「私が大人になったとき」です。

 

3)写真

写真の画素数が足りなくて、レイアウトに困った例が45件ありました。また、画素数が多すぎた人もいました。標準的には1000×1300ぐらいが適切です。

写真については、不適切な場合、再送をお願いします。また、「いい写真がない」場合は、私が撮影に出かけます。

 

<みんなで自費出版> 

 

みんなで自費出版プロジェクト『心の華#2』 執筆要領など

                   2017年4月1日現在

 

<内容>

1)自由課題 日頃考えている「思い」や「願い」を書いてください。

 2)課題コーナー 「自分が大人になったとき」

 初めてハイヒールを履いた時、社会人となった時、子供が生まれた時・・・など、「自分が大人になった」と自覚した時の経験を書いてください。

 

*国立国会図書館に永久保存の予定ですので。長く残ることを意識してください。

 

<きまり>

1)       主見出し 15字以内 サブ見出し 20字以内

2)       本文原稿 1700字以内 2200字以内(それ以上になる時は応談)

3)       写真 3枚 本人の写真1枚と、テーマに関係する写真2

 とりあえず送って下さい。本人の写真はレイアウト上、タテ位置です。問題がある場合は個別に連絡します。

4)       プロフィール

    氏名(ふりがな) ②肩書き

    生年月日 ④住所・出身地(市町村まで)

 

以下は自由記述ですが、できるだけ書いてください

    「座右の銘」もしくはモットー

    おススメの本

    好きな食べ物

    好きな色

    自分を動物にたとえたら

    行きたい場所

    趣味

    特技

 

<例>

●モットー=「いつも笑顔と広い心」

「困難な時は次なるチャンスの為の準備期間。その時できる学びに努める」

●好きな本=エリナ・ファージョンの作品集

●好きな食べ物=豆類・かんきつ類

●好きな色=桃色・黄色

●自分を動物にたとえたら=ウサギ

●行きたい場所=スイス・イギリス湖水地方

●趣味=絵画演劇鑑賞  ●特技ストーリーテリング

 

 

以下の情報をお願いします。校正や本の送り先などのためです。

    郵便番号・住所

    メールアドレス

    電話(できれば携帯番号)

 以上をメール添付で tomtsubo🔴gmail.com (●を@に変えて送信して下さい)に送って下さい。

 

 

《進め方》

 

参加表明は4月30日締め切りです。

 

 この日までに、「参加の意志表明」「文章の仮タイトル」「簡単な内容」(100200字程度)を送って下さい。基本は先着順です。

 

 参加者は、1)第1回「心の華①」に参加した人、2)2011年以降、私が主宰した各地の「共感される文章術」に参加した人、3)FBの友達を優先します。それで45人に達した時は募集を打ち切ります。不足する場合は、2次募集します。

 友人などで「ぜひ書きたい」という人には個別対応します。

 私の面識のある人か、既参加者が後見人になる場合以外はお断りする考えです。

 

原稿締め切りは531日です。

 

 繁忙などで間に合わない人は、「遅れます」通知をお願いします。レイアウトを空けて待てるだけ待ちます。

 

 *内容が不適切なもの(公序良俗に反すると国会図書館に納本できません)、添削不能なものについては、お返しします。

 

いただいた原稿は、坪田が添削し、本人の確認をいただいた上で掲載します。

 

発行は8月末の予定です。

 

発行後、1週間程度で、各自に10冊配送します。

その後、1カ月以内に参加費1万円の振り込みをお願いします。

振込先などは、送本の前後にお知らせします。

 10冊以上お買い上げの方は、早目にお知らせください。印刷部数が変わりますので。

 完成後12カ月の内に、「出版記念パーティ」を開催予定です。

参加登録された方は、facebookの「心の華#2参加者」のグループに招待します。そこで進行状況をお伝えします。

 

*ご質問のある方は、<tomtsubo🔴gmail.com>に遠慮なくご連絡ください。 

                                 以上

TSUBOTA-NEWS 37号=20171月>

 

文明デザイナー、合同会社Loco共感編集部・代表社員 坪田知己の動静を伝えるメールニュースの第37 号です。2016年のまとめと来年の抱負です。

 

 2016年は皆様に大変お世話になりました。

 大きな成果は、『21世紀の共感文章術』の出版でした。合同会社・Loco共感編集部も、最初の年間決算で黒字になり、順調な経営が続いています。

2012年に文章講座を開いた、東京・杉並の和田商店街が、「東京都商店街グランプリ」を獲得、喜びに浸りました。

14年末に呼び掛けた「みんなで自費出版」プロジェクトも2月に刊行でき、大いに喜ばれました。充実した1年になりました。これも皆様のおかげです。感謝、感謝です。

遊びの方は、5月に四国の佐田岬、四万十川、足摺岬をバイクで周遊しました。また9月にはサンフランシスコに渡航し、ヨセミテ国立公園の壮大な景観を楽しみ、友人と楽しい会食をしてきました。

ところが、12月に急性胃潰瘍になりダウン。身の程知らずの「爆走老人」に神様がブレーキを掛けたようです。

ということで、2017年は「自重」を心掛け、仕事も「八分目」で行くつもりです。よろしくお願いします。

 

2016 年の11大ニュースは以下です

1)       21世紀の共感文章術』出版(9月)

2)       合同会社・Loco共感編集部(決算期は7月)が黒字決算(9月)

3)       東京・杉並の和田商店街が、「東京都商店街グランプリ」を獲得(11月)

4)       文章講座が繁忙。高知県宿毛市、兵庫県伊丹市、千葉県山武市などでも実施。(通年)

5)       「みんなで自費出版」プロジェクトで『心の華①』を刊行(2月)。4月に記念パーティー、国会図書館にも収めた。

6)       6年ぶりの海外旅行でサンフランシスコへ。ヨセミテ国立公園などを観光(9月)

7)       「岬巡り」シリーズ第1弾で、四国の佐田岬、足摺岬を23日で征服(5月)

8)  岩手県遠野市で開かれた人工知能学会共創知研究会の合宿に参加(11月)

9)  兵庫県伊丹市の「聞き書き」は4年目(8月)

10)    茨城県笠間市に宿泊拠点(4月)

11)    信頼の取り引き「ゆいトレ」がスタート(12月)

 

以下、少し詳しく。

 

1)21世紀の共感文章術』出版(9月)

 

 1月に、新宿の文芸社を訪問、自費出版方式で、『21世紀の共感文章術』の出版を契約。5月に脱稿、7月末に初刷りが送られてきた。友人たちに送ったところ、14人がアマゾンに書評を書いてくれた。うち13人が5点満点。売れ行きはイマイチだが、ロングセラーになりそうだ。著者分として取り寄せた300部は完売。

 

2)合同会社・Loco共感編集部(決算期は7月)が黒字決算(9月)

 

 153月設立のLoco共感編集部は、167月が2期目、初めての年間決算。売り上げ580万円、利益58万円を達成した。世間のライター相場は1文字0.6円程度だが、Loco編は10円が基準。それでも依頼は増える一方。ライターも60人に達し、安定成長の軌道に乗った。

 

3)         東京・杉並の和田商店街が、「東京都商店街グランプリ」を獲得(11月)

 

 12年と13年に文章講座を開いた和田商店街。受講生の商店主インタビューで火が付き、ママたちが商店街を盛り上げるというユニークな取り組みが評価され、「東京都商店街グランプリ」に選ばれた。審査員全員が1位に選んだとか。忘年会は大いに盛り上がった。同様の取り組みが隣の方南町で始まっていて、全国に波及しそうだ。

 

4)         文章講座が繁忙。高知県宿毛市、兵庫県伊丹市、千葉県山武市などでも実施。(通年)

 

「共感文章術」の講座は、ひっきりなしに招請があった。Loco編で実施した湯島、恵比寿2回のほか、総務省支援の千葉県山武市、兵庫県伊丹市、東京・方南町。観光協会招待の高知県宿毛市、自主開催の世田谷区奥沢と8シリーズ。ちょっとヘビーだった。

 

5)         「みんなで自費出版」プロジェクトで『心の華①』を刊行。4月に記念パーティー、国会図書館にも収めた。

 

 14年末に「みんなで自費出版」を呼びかけ、155月に刊行予定だったが、他の仕事が繁忙で、9か月遅れて162月に刊行。42人が参加した。とてもいいデザインだった。600部印刷し、著者に420部送り、残りもあちこちからリクエストがあって完売。手元に10部ほど残っているだけ。4月に開いた内幸町での出版記念パーティーも楽しかった。国立国会図書館に持っていったら、「収納OK」になり感激。今後も12年のピッチで続けたい。

 

6)         6年ぶりの海外旅行でサンフランシスコへ。ヨセミテ国立公園などを観光(9月)

 

ある日、「パスポートが期限切れ」という夢を見て、確かめたら有効だった。2010年秋に中国に行ったのが最後の海外旅行。そこで、「短期間で楽しめるところ」とサンフランシスコに渡航、親しい友人3人と会食、ヨセミテ国立公園にも行った。素敵な買い物をしたが、内容はヒミツ。

 

7)「岬巡り」シリーズ第1弾で、四国の佐田岬、足摺岬を23日で征服(5月)

 

 2013年と14年、夏の北海道でバイク・ツーリングを堪能したあと、全国の「とんがったところ」を征服しようと決意、以前から気になっていた四国の佐田岬と足摺岬、ついでに四万十川を23日で周遊。美味しい魚料理と沈下橋などの景観を楽しんだ。

 

8)岩手県遠野市で開かれた人工知能学会共創知研究会の合宿に参加(11月)

 

富士ゼロックスのKさんのお誘いで初めての遠野市。古民家での発表会、民泊などを楽しんだ。9年間、一人で二階建ての家を建て続けている人の家を見学。そのこだわりに脱帽した。自分も発表したが、好評だった。

 

9)兵庫県伊丹市の「聞き書き」は4年目(8月)

 

 2013年に私立伊丹高校の女性徒の発案で始まった老人ホームでの「聞き書き」も4年目。地元のNPOの支援ですっかり根付いた。私が添削した文章を掲載した冊子の贈呈式に参加したが、高齢者の満面の喜びの顔を見れて、幸せだった。

 

10)   茨城県笠間市に宿泊拠点(4月)

 

尊敬する三鷹の堀池喜一郎さんが、4月に笠間市のクラインガルテンを借りた。賛助会員となり、4月と5月に泊まりに行った。なかなか面白い。今後も時々、気分転換に行きたい。

 

11)   信頼の取り引き「ゆいトレ」がスタート(12月)

 

姫路の和崎氏の呼びかけで、地域SNSの仲間に、「こだわりの逸品」を売るプロジェクト「ゆいトレ」が12月末にスタートした。店主のこだわりを共感文章術で物語にして紹介しようというもの。17年は書き手の養成で地域に出かけることが増えそうだ。

 

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2017年の抱負》

 

 

1)Loco共感編集部のさらなる発展

 

 Loco共感編集部の仕事は非常に順調。倒産の心配はなくなった。急拡大はしたくないが、しっかりライターを育てていきたい。また、現在のコアスタッフに準コアスタッフに加わってもらい、層を厚くしたい。盤石な体制を作って、「女性のソフトワーク」の標準モデルにしたい。

 

2)「みんなで自費出版」=『心の華②』の出版

 

 好評だった『心の華①』に続いて、2冊目を計画したが、参加者不足と、自身の多忙で作業が進まず。171月に立て直して5月刊行を目指したい。

 

3)バイク・ツーリング「岬巡り」2年目へ

 

 2008年に免許を取って、既に5万キロ以上走ってきたが、最近はちょっと気合が落ち気味。400㏄はやはり取り回しがきつい。250㏄に買い替えを検討中。岬巡りは、能登半島、潮岬、室戸岬、大隅半島などが標的だが、佐渡島一周も検討中。あまり欲張らないで、そこそこ走りたい。

 

 その他、いろいろ欲もあるが、それに引きずられると体が持たない。16年の年末にダウンしたのは「黄信号」と考え、自重気味に進めたい。

 

 

   20161231日        坪田 知己

 

関西学院大学「サイバー社会論」受講の皆さんへ (返信の前半)

 

たくさんのリフレクション、ありがとうございました。

私のレクチャーの意図が伝わったと感じ、とてもうれしく思います。

遅くなりましたが、返信です。

 

皆さんは、ネットや新聞からたくさんの情報を得ていて、マスメディアもその一つだと思っていると思います。「ほかでも手に入る」「面白くない」と感じれば、1カ月300円も払いたくないでしょう。

でも、お話ししたように、民主主義社会では、国民が正確な情報に基づいて、議論し、行動し、投票して、国家の運営を主導していかなければなりません。「国民が主、政府が従」なのです。

その政府の動きを厳格にチェックするのがマスメディアの役割です。

 

過去20年ほどで、米国の新聞販売部数は30-40%減少し、たくさんの新聞社が倒産しました。人々はネット上の煽動的な情報に惑わされ、トランプ氏のような「口先だけの人気取り」がのし上がるような社会になっています。

 

新聞社は、「民主主義を守る市民」の代理人です。しっかり役割を果たすべきです。そして、その活動を応援するのが、「購読料」です。

これは、「税金」と似ています。社会をよくするための費用をみんなで出し合うのが「税金」です。国民には「納税の義務」がありますが、一方で、税金の使途はしっかり監視すべきです。公務員の給料が高すぎるとか、舛添前都知事の海外旅行の費用が高すぎるとかはチェックすべきです。

 

ということで、「情報を与えられる」市民ではなく、「メディアを育てて、よりよい社会を創る」という観点を持って下さい。メディアに注文を付けましょう。

「神戸新聞に注文する会」をfacebookに作るのも一案です。

 

レクチャーしたように、メディアの核心は「信頼」です。信頼できないメディアは潰れるのが当然です。信頼できるメディアを育て、社会全体の「信頼度」を上げていきましょう。

 

>H君から以下の質問がありました。

 

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疑問点としては、「現在のマスメディアの在り方は変化しているのかどうか?」という点です。

というのも、現在は、オウンドメディア、バイラルメディアなどなど、マスメディアとは性質の違うメディアが数多く登場しています。

そういった中で、マスメディアは種類の違うメディアに影響を受けながら役割が変化しているのか、それともこれまで培ってきたマスメディア特有の役割を一貫していくのか。マスメディアの置かれる現状と未来の在り方について疑問が浮かんできました。

 

 

変化しつつあると思います。しかし基本は変わらないと思います。

マスメディアは、訓練された記者と多額の取材費用をかけて情報を入手しています。「プロ」です。

ネット上の情報のほとんどがアマチュアです。いわば噂話です。

授業で話した「取材源の秘匿」をアマチュアの人は守るでしょうか? そんな人に重要な情報が渡るでしょうか?

 

マスメディアを無視している人と、マスメディアをしっかり受容している人・・・あなたはどっちを信用しますか?

この壁は簡単に越えられないと思います。

だからこそ、健全なマスメディアを地域で、市民が育てていくべきなのです。

購読料を払いつつ、「愛のムチ」を当てていくべきです。

 

どっちが主流かではなくて、あなた自身がどっちを信用すべきかなのです。

ものごとの「価値」はだれかが決めるのではなく、最終的に、あなたが決めるのです。

 

たとえば、八百屋に80円のトマトがあったとします。あなたがそれに納得して買えば、価値は80円です。でも、誰も買わなかったら、このトマトの価値は0円です。値札に書かれた「80円」は「希望小売価格」(お店がこの値段で買ってくださいというお願い)なのです。

 

あらゆることについて、表層に惑わされず、本質を見抜いてください。大学で学んでいるは「本質を見抜く方法」なのです。高い授業料はそのためにあるのです。

 

(ちょっと長くなったので、次のエントリーで後編を書きます)


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リフレクションへの返信・・・後半です。

 

ネット上にこんな書き込みがありました。

 

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◎舛添さんを「セコいこと」で責めないで

 

  俺は東京生まれ、江東区育ち♪の駒崎です。東京都子供子育て会議という、都の子育て支援系有識者会議の委員もしていました。

 

 昨今、我らが舛添都知事が、フルボッコです。「違法ではないが不適切な支出」を繰り返し、税金を無駄遣いしていたことに、都民は激おこです。お前、セコいんだよ、と。

 

 しかし、セコいことが本当の問題なのでしょうか。彼の不適切支出で返金することを言及したのは、数十万円規模です。おそらくはもっと多いので、数百万〜数千万くらい「違法ではないが不適切」なものはあるかもしれません。

 

 これは確かに都民や国民に迷惑をかけたわけですし、無駄にお金を使ったことは悪い事なのですが、このセコさを叩くあまり、実はもっと激しく都民にダメージを与えていることに、我々は気が付いていないのではないでしょうか。

 

 【待機児童ナンバーワン都市、東京】

 

 東京都は、言わずと知れた待機児童ナンバーワン都市です。そしてそれは舛添都知事もご存知で、だからこそ都知事選挙の時に、待機児童の解消を政策としてうたったわけです。

 

 しかし、舛添知事はこの2年間、待機児童対策として、何か東京都独自の施策を打ち出したでしょうか?

 残念ながら、答えは「何もない」です。

 

 【東京都子供子育て会議において】

 

 冒頭にも述べたように、僕は東京都子供子育て会議の委員として、「東京都子供・子育て支援総合計画」の策定に関わりました。これは国の子ども・子育て新制度に合わせて、自治体が策定しなくてはいけないもので、各地で会議体がつくられ、そこで地域ごとに異なる子育てニーズに対応し、政策を形作っていくはずでした。

 

 僕は待機児童ナンバーワンであること、病児保育ニーズも最も強いこと、さらには虐待が大阪に次ぎ多いこと等など、東京の現状を把握し、それに対して国に先行して積極策を打っていくことを提言しました。

 

 しかし、都官僚たちから返ってきた答えは、ほぼゼロ回答。僕だけではありません。多くの委員が、現場のニーズに基づいた提言をしていたにも関わらず、彼らは国のメニューをほぼ踏襲した、総花的ではあるが、十分に効果的とは言えない施策を、ほぼ決定の「たたき台」として羅列し、形だけの審議会運営を行ったのでした。

 

 ある委員がたまりかねて、こう吠えました。

 「この人たちは、ホッチキスなんですよ。こんな風に議論しても、まるで意味がない!」

 

 ホッチキスというのは、国から降りてきた政策メニューを、自治体への説明資料とがっちゃんこするだけの役割、という意味ですね。何もやっていない都を痛烈に皮肉る発言だったのです。

 

 通常、ここまで有識者会議の委員に手ひどく言われるシチュエーションというのは、あまり(というかほとんど)ありません。

 

 しかし、そう言われても仕方がない状況が、実際にありました。しかし優秀な都の官僚が、なぜ「ホッチキス」しかしてなかったのでしょうか。それは、トップの優先順位にあります。

 

 【首長の優先順位が、役人を動かす】

 

 舛添都知事ご自身が、この子育て支援領域に対して、大きな関心を払っていなかった節があります。例えば、この子供子育て支援総合計画は、少なくともこれから5年の都の待機児童政策や、子育て支援全般の政策を規定するものですが、彼が子供子育て会議に顔を出したことは、ついぞありませんでした。

 

 トップが目を光らせている会議と、存在も知らないような会議で、役人の方達の頑張りの差がつくのは、当然といえば当然です。

 

 「会議に出なかったからと言って、優先順位が低いとは言えない。知事は忙しいわけだし」という反論もあるでしょう。では、舛添知事の視察履歴を見てみましょう。産経新聞によれば、舛添知事は54回の視察を行っていますが、保育園への視察は0回です。(7割が美術館と博物館)

 

 参考)舛添知事、視察の7割超が展覧会 保育所・介護施設はゼロ

  http://www.sankei.com/politi//160522/plt1605220007-n1.html

 

 工場で特定の部品にものすごく不具合が多かった場合、その部品の製造現場に足を運ばない工場長はいません。問題解決のはじめの一歩は、何はともあれ、現場に行くことだからです。これで、十分すぎるほど、知事の優先順位が分かるでしょう。

 

 【都知事が棒に振った機会】

 

 もし舛添都知事が現場に行って、忌憚なく保育事業者や保育士たちの声に耳を傾けたなら、すぐに気づけたでしょう。保育士の処遇の低さと、それによる保育士人材不足が、保育園開園のスピードを鈍らせている、ということを。

 

 そうしたら、東京都は国に先駆けて、「東京都保育士加算」を創設できたでしょう。例えば東京都で働く保育士に月額4万円上乗せして、全国の女性の平均賃金まで底上げしたとしたら。保育士不足の改善に相当なインパクトを与えられたでしょう。

 

 東京都で働く保育士の数は、およそ3万人なので、年間で約144億円になります。これは、都の予算規模からいうと、0.23%です。「中小企業の総合的な支援」(3366億円)の4.3%です。都知事がトップダウンで優先順位を変えていたら、このレベルの予算は捻出できていたでしょう。

 

 【我々が失ったもの】

 

 この2年間の東京都の待機児童対策が無策だったことによって、幾千もの母親たちの雇用が失われました。「保育園があったら働けていた」という潜在雇用も含めたら、その数は桁が変わるでしょう。

 

 セコいことは罪かもしれません。しかし、僕はセコくても、知事がやるべきことを、やるべき優先順位を持ってやっていたら、批判はしません。セコいことよりも、やるべきことをやっていないことで、我々は多くのダメージを受けたのです。

 

 これは都知事1人に帰すべきものではありません。舛添都知事を支持した、都議会自民党、公明党の皆さんにも、責任を感じてもらいたいです。同時に、彼を選んだ我々東京都民自体が、単にセコさに怒るだけではなく、投票によって彼を選んだのだ、ということを、噛み締めなくてはなりません。

 

 都知事を選ぶ、ということは、優先順位を選ぶということ。それを今一度、心に刻まなくてはなりません。

 

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 筆者の駒崎弘樹氏は、病児保育のNPO「フローレンス」の理事長で、社会起業家として有名です。

 

 駒崎氏は都の会議に参加し、そこで知った「真実」を書いています。こういう情報は貴重です。

 一方で、マスメディアは政治資金の公私混同、海外旅行費用が高すぎる問題など、本質的なことではない問題で舛添氏を批判しました。

 舛添氏がどんな人間であるか・・・それは駒崎氏の方が正確に見ています。

 

 こういう投稿を見るにつけ、「マスメディアの劣化」を感じます。

 

 ここで「だからダメなんだ」ではなく、あなたたちが「ちゃんと報道しろ」とマスメディアの詰め寄って下さい。また、自身がマスメディアに就職して、鋭い記事を書いてください。

 

 自分たちの時代は自分たちで創るしかないのです。

 

 

                  坪田 知己

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