2006年04月

2006年04月29日

その1 使えるものを使って使えなくする

ダンボーを作る

あずまきよひこ『よつばと!』第5巻 発売記念として、第28話「よつばとダンボー」に登場する、みうらの第二のコスプレキャラ・ダンボーをセルフクリエイティング(要するに自作)。

どっこにもな〜いモノならっば〜 つ・く・り・ま・しょ〜♪
つっくりましょ〜 一体何が でっきるかな〜♪

ダンボー1記念写真

材料はそこらへんにあったモノであり合わせ。
スケールは、電撃大王のオマケについていたよつばアクションフィギュアに合わせてみた。
恵那のフィギュアも欲しいな〜。

ぐりぐり入れてみ?

作中の名場面を再現。
そこそこ動く。

なかまだ100えんー


不要部分収納!おかたづけ

ちゃんと設定通り、頭部の箱に全部収納可能
ただし電飾ギミックはナシ。このサイズで目を光るようにしたら、収納と両立しないよね。

素体くん
中の人。針金の骨組にスポンジテープで肉付け。
超テキトー。


ダンボー型紙
型紙用に作った展開図。
ご自由にお使いください。



作品に関してはまたの機会に書く予定。

続き:ダンボー反省会



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2006年04月28日

V・フォー・ヴェンデッタ 75点

子は子袋の子
公式サイト

ウォッチメン」「バットマン キリングジョーク」「ザ・リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン」などで知られるアメコミ界の鬼才ライター、アラン・ムーアによって送り出された名作コミックの実写映画化。
ムーアは元々UKコミックのライターをしており、この原作も元々はUKで発行されたもので、後にDC-VIRTIGOにて続刊される事となったという、少しややこしい経歴のコミック。
が、映画化にあたり、原作との差異が大きいという理由で、ムーアは自分の名前がクレジットに入らない様に要求したそうな。この人、作品の内容もぶっ飛んでるが、本人も天才と紙一重の模様。

本作の脚本は「マトリックス」で大ブレイクしたオタク兄弟、ウォシャウスキー兄弟。もともと本作の企画自体は、マトリックスを作る前から動き出していたらしく、"独裁支配と戦うレジスタンス・ヒーロー"と、ジャンル的に被っているのもそのためか。
が、本作はアクション映画というよりは、"レジスタンスの理念"を全面に押し出したドラマが中心となっており、マトリックスとは違った雰囲気で全体を覆う事に成功している。

大阪マンストーリーは、第3次世界大戦後、独裁者・サトラー(サッチャー+ヒトラー?)によって、恐怖政治が敷かれている近未来のイギリスを舞台に、ガイ・フォークスの仮面を被り、国家権力を相手に一人で立ち向かう男Vの戦いや過去の謎と、Vと出会い、戦いに巻き込まれる事で、自らもレジスタンスの理念に目覚めていくヒロイン・イヴィーのドラマを中心に進む。
Vを追う警視や、隠れゲイであるイヴィーの同業者などをはじめ、Vによるテロ行為にメッセージを感じ、次第に呼応する様になっていく国民達の変化を通し、単なる左翼礼賛ではない上に娯楽的要素も忘れない、カタルシス溢れるよく出来た革命映画となっている。

先述の通りドラマが中心なので、アクションは冒頭と終盤にほんの少しあるだけなのだが、凄惨な殺し合いをスタイリッシュにカッコ良く映像化しており、量の少なさに不満を感じない、質が高いものとなっている。
また、裁判所や議事堂を爆破するテロシーンでは、大きめに作られたミニチュアを実際に爆破する事で、CGでは出せない、実写ならではの迫力を出す事に成功しており、革命劇の終幕を飾るカタストロフを見事に演出している。

劇中で一度も素顔を見せないVの"顔"となる仮面は、日本の能面の様に、形は変化していないのに、演者の動きや角度、陰影によって表情を変化した様に見せ、感情表現を行っている。これは日本の特撮ヒーローでは普通の事なのだが、顔の一部もしくは全部が露出している事がほとんどな西欧ヒーロ−としては珍しい事であり、本作の特異性を強調している。

ナタリー・ポートマン演じるヒロイン・イヴィーは、一発本番で劇中で実際に丸坊主に髪を刈られるなど、気合いの入った演技を見せてくれる上に、聖神中央教会の金保を彷彿とさせる悪徳ロリ神父を倒すため、Vの策略に協力させられる際の子供服ファッション姿は、倒錯した異様なエロ可愛さが大爆発。前半の難解な伏線の張り巡らせ方に少々辟易していた気分が一気に晴れて画面に釘付けになってしまうのは、少女時代から全く劣化しない彼女の美しさのまさに勝利。ナタリー好きなら見ないと死ぬまで後悔する事間違いなしだ。

本作、難解で複雑で長い原作を、わかりやすく2時間弱の映画にまとめ上げ、ビジュアル的にもスタイリッシュながら独自のカラーを出す事に成功しており、ハマると異様に楽しめる作品となっている。劇場グッズ"Vの仮面"が速攻で売り切れた事が、ハマった人の多さを象徴しているのではないだろうか。

原作を盲信するムーア信者や、派手なアクション映画を期待して観た人達には残念賞。




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2006年04月26日

トム・ヤム・クン! 80点(100点満点中)

トン吉チン平カン太象とおじさん
公式サイト

マッハ!』に続いて日本公開された、トニー・ジャー主演のムエタイアクション映画。スケールは前作に比べ大幅にアップしており、前作の世界的ヒットで稼いだ金をつぎ込んだものと思われる。

『マッハ!』のストーリーは、盗まれた仏像を追ってタイの田舎から街へとやって来たトニーが、凶悪な犯罪組織を相手に古式ムエタイで戦うというものだったが、今回は盗まれた象の親子を追ってタイからオーストラリアへとやって来たトニーが、凶悪な犯罪組織を相手に古式ムエタイで戦うというもの。要するにほとんど同じなわけだが、トニー映画はアクションを楽しむ事が目的なので、ストーリーはどうでもいいのだ。

また、アジア人が白人文化圏へやって来て、地元の悪い奴らを退治すると言う、作品自体の大まかな流れは、ブルース・リーの『ドラゴンへの道』や、ジャッキー・チェンの『レッド・ブロンクス』などとよく似ており、世界的アクションスターの先輩である両者を意識して作られているのであろうとも考えられる。(特にジャッキーに関しては、トニーが空港でジャッキーのそっくりさんとニアミスするシーンが用意されていて笑えた)

今回トニーが戦う組織は、オーストラリアの華僑マフィア。手下の中国拳法・武術の使い手達の他、カポエラ使いやプロレスラーなど、様々な使い手達と戦う事で、全編通じて単調にならない様、見せ場をテンポよく配置した構成されている。

華僑マフィアが経営するアングラ料理店にトニーが殴り込む一連のシーンは、扉をくぐってから続々と現れる敵を倒しつつ最上階に登りつくまでの一連の流れを、一度もカットを割らない長回しで見せると言う、スタッフ・キャストともに気合いの入った映像を見せられて驚嘆する。この長回しを撮るためだけにかけられた時間と労力と技術を考えただけでも、本作を観てよかったと思えるのだ。

ダンボー中盤、主人公が匿われる事になるタイ寺院が放火され、燃え盛る壁や仏像と、火事によって作動したスプリンクラーで水浸しとなった床という、まさに"上は大火事・下は大水"状態で繰り広げられる、トニーとカポエラ使いとの異種格闘技戦は、古くからの格闘技ファンにはたまらないマッチングだ。最近日本のカルチャースクールなどで教えられているカポエラは、舞踊体操として特化されたものだが、このカポエラは実戦的格闘術。まさに梶原一騎の劇画の描写そのままに、脚をブンブン振り回し、逆さまになって相手を攻撃するファイトスタイルはあまりにカッコ良く、単なるヤラレ役として出されているのがもったいない程だ。そいつを古式ムエタイで真っ向から倒すトニーもまたカッコいい。格闘的観点では、ここが一番の見せ場であろう。

終盤のバトルでは、トニーが数十人を相手に一人で戦い、全員の関節をへし折って倒すという、百人斬りならぬ百人折りとでも言うべき、過去に例を見ない格闘シーンも用意されており、本当に折ってるんじゃないかと思わせる様な鋭い極め技の連続は、「ドテポキグシャ」とバラエティ番組並に大げさなSEの挿入も手伝い迫力満点。

力や頑丈さでは敵わないプロレスラーとの戦いも、"象の力を借りる"事で互角以上の強さを得るという展開となり、ストーリーの主軸である象探しをアクションにも活かしたものとなっている。

『マッハ!』ではクドさを感じてしまう原因となった、"見せ場のスローリピート"は今回使われておらず、アクションをテンポよく見れる様になっている。そのアクション自体も前作より質量ともにスケールアップしており、文句無しに楽しめる痛快作に仕上がっている。

もちろんタイ映画のお約束、「仏様を大切にしない奴は死ぬべきなんだー!」も健在。タイ寺院を燃やし、僧侶を傷つけた悪徳警官は、仲間に撃たれて惨めに死にました。めでたし、めでたし。

追記:一応ヒロインらしき女性も出てくるのだが、『マッハ!』のヒロインが島袋寛子をエロ可愛くした様な美少女だったのに対し、今回のは寝不足の小池栄子みたいな人だったので、どうでもよかったです。出番も少ないし。


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2006年04月22日

アンダーワールド エボリューション 10点(100点満点中)

ウォーでがんすキモ気持ち悪いとはこの事だ
公式サイト

2003年に公開されてコケたモンスターアクション映画「アンダーワールド」の続編。

前作は、吸血鬼族狼男族の戦いの裏に隠された陰謀に気づいた主人公が、裏切った上司と戦い倒すも、自分が裏切り者扱いとなってしまうところで終わっていたのだが、今回はその直後からストーリーが開始、不死の血族の起源と秘密を巡る争いに主人公が巻き込まれる事となり、長く続く戦いに大きな変化を与えるというお話。

本作、ストーリーや世界設定などは、なかなか面白そうに作られているし、主人公のキャラもステレオタイプながらもカッコいい。傑作とまではいかなくても、普通程度に楽しめればいいと思って前作も観たのだが…

前作はダルダルのアクションと複雑な世界設定やストーリーをほとんど台詞で説明させるというダメダメな展開で、コケて当然の3流作品。正直時間を無駄にしたと後悔した。

で、今回は予算も話の規模もスケールアップしているし、少しはマシになっているものと甘い期待を抱いていたのだが…、監督が同じだから駄目な部分も同じまま。

一応アクションが売りの作品の筈なんだが、特に目新しい動きや映像もなく、あまり楽しめない。更に先述の通り台詞による説明があまりに多く退屈な上、そっちに尺を裂かれてしまっているため、盛り上がらなければいけない筈のラストバトルすら、何の意外性もなくアッという間に終わってしまう始末。

中盤辺りに、吸血鬼と狼男のハイブリッド体である恋人と主人公によるセックスシーンがあり、この事が後半の展開に影響を与える伏線になるのでは(ハイブリッド体の精子を受精する事で主人公がパワーアップするとか、恋人が死ぬけどハイブリッド体の血は子供に受け継がれるとか)と考えていたのだが(考えるのが普通だ)、特に何の影響も与えず単にセックスしただけで、主人公は別の方法でパワーアップするという、意図が全く見えない構成にも困らされる。(監督と主演女優は夫婦なのだから、監督が撮りたかっただけという考えは成り立たない。もしかしたら、"自分の嫁が別の男に抱かれるのを見せつけられるプレイ"なのかもしれないがw)

最後の望みとばかりに、モンスター同士の殺し合いによるグロ映像に期待したのだが、何せ登場するのは全員吸血鬼と狼男なので、暗いところでしか戦わないため、グロさも大幅減。見どころというにはあたらない映像ばかり。

というわけで本作、前作を観ていないと意味がわからない上に、しかも前作を知ってれば普通は観ないだろうと言う、何のために作られたのかわからない、前作と同様の3流作品。


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2006年04月21日

買ってもいい?

MACD1マガジンZ」で連載中の漫画「マジンガーエンジェル」のイメージアルバムと称するCD「オリジナルBGMコレクション魂 マジンガーエンジェル」(COCX-33619 コロムビア)を購入。
漫画自体が超合金魂とのタイアップ企画として連載されているという事で、このCDにも受注限定版・超合金魂ビューナスAの購入券が付属。

曲のラインナップは以下のに4つに大別。

・マジンガーエンジェル主題歌「マジンガーエンジェルのうた(TVサイズ)」
本CDのために新規で製作されたテーマ曲。当然ながら渡辺宙明が作曲・編曲を担当しているのは嬉しい事なのだが、TVサイズと称して1コーラスに編集したものしか収録されていない。おそらくフルサイズは別企画で発売するつもりなのだろうが、セコすぎる。これぞコロムビア商魂
曲自体はいつもの宙明節でなかなかいいが、イントロが「勝利だ!ビッグサイトロン」と全く同じなのはいかがなものかと。同じメロディーが使われる事自体は、宙明ソングの良さの一つではあるのだが、少しくらいは変えて下さい宙明先生。
当然歌うは堀江美都子。その圧倒的な歌唱力はいくつになっても衰えるどころか成長中。おそるべし。
フルサイズ版が出たら買うので、その時はカラオケも付けて下さい。

・旧マジンガーシリーズの挿入歌
漫画「マジンガーエンジェル」は、旧マジンガーとは関係ない別世界で、シリーズ歴代ヒロイン・弓さやか、炎ジュン、牧場ひかる、マリア・グレース・フリードの4人を主人公とし、それぞれがアフロダイA、ビューナスA、ダイアナンA、ミネルバXに搭乗して、本作オリジナルの多彩なオッパイミサイルを駆使して戦うという、過去の永井豪作品のキャラがいろいろ登場する辺りがネタとして面白い以外は、正直どうでもいい内容の漫画。
というわけで、主人公達のテーマ曲として、旧シリーズの挿入歌として作られたヒロインソングを収録。
 ・「さやかのテーマ」(マジンガーZ 挿入歌)
 ・「ビューナスAの歌」(グレートマジンガー 挿入歌)
 ・「ちいさな愛の歌」(UFOロボ グレンダイザー 挿入歌)
 ・「ミネルバXに捧げる歌」(マジンガーZ 企画ソング)
の4曲の収録は当然だが、マリアのテーマがない代わりとして、鋼鉄ジーグ挿入歌「美和(ミッチー)のテーマ」が収録されているよくわからない構成。まあ、「さやかのテーマ」→「ビューナスAの歌」に続く宙明燃え泣きヒロインソングの系譜を追う意味はあるのかもしれないが。(ちなみにこの路線は「花のモモレンジャー」などで続いていき、近年でも「神魂合体ゴーダンナー」挿入歌「最愛」という超名曲を生み出している)ホントの理由は後でわかる。
また、刑事ドラマ「大非常線」の主題歌「哀愁のスキャット」が収録されている。これは「ビューナスAの歌」「ジュンの歌」両曲が、楽曲としての完成度が高いため、単なる子供番組の挿入歌として終わらせるのがもったいないと考えた渡辺宙明が、「ジュンの歌」を主題歌「哀愁のスキャット」に、「ビューナスAの歌」をカップリング曲「別れを告げて旅に出る」に、歌詞だけ変えてリサイクルしたもの。メロディーもアレンジも全く同じだが、一応レコーディングは新規でされているので別曲。なぜ「ジュンの歌」ではなくこっちが収録されているのかは、これまた後でわかる。
最後に、スーパーロボット大戦の元ネタとなった映画「グレートマジンガー・グレンダイザー・ゲッターロボG 決戦!大海獣」の挿入歌「戦いの詩」が〆として収録されている。

・マジンガーZ及びグレートマジンガーのBGM
かつてユーメックスより発売された企画盤「渡辺宙明 グレイテスト・ヒッツI」という、渡辺宙明のBGMを新演奏・新録音で組曲として構成したアルバムから、マジンガーZとグレートマジンガーの曲のみを収録。(ちなみに件のCDは「I」と銘打っているが、シリーズは続かずIしか出ていない。"予告曲"としてサンバルカンとゴーグルVの曲がボーナストラックに収録されていて期待していただけに残念)

・ボーナストラック・カラオケ
「さやかのテーマ」「ビューナスAの歌」「ちいさな愛の歌」の各カラオケに加え、本CDが初収録となる「美和(ミッチー)のテーマ」「哀愁のスキャット」のカラオケが収録。これは結構貴重。マジンガーと直接関係のない2曲が収録されたのは、このカラオケ初収録のための早川優の工作活動と推測される。

というわけで本CDは、
 ・「マジンガーエンジェルのうた(TVサイズ)」
 ・「美和(ミッチー)のテーマ(カラオケ)」
 ・「哀愁のスキャット(カラオケ)」
3曲のみが初収録で、それ以外の曲は他盤で入手可能という、相変わらずコロムビア商魂全開の構成。購入券はコミックや掲載誌にもついてくるので、よほどの宙明ファン以外には全くもってオススメできないCDである。




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2006年04月16日

第一話はガロだから画廊だった?

牙狼<GARO>ガロ  視聴完了

"呪われたお姫様を救うために戦う騎士の英雄譚"という、極めてありがちなおとぎ話が、近代日本特撮デザイナーの雄・雨宮慶太の持つ、唯一無二のビジュアルセンスによって構築されるスタイリッシュな映像世界と、日本特撮のアクションに新しい流れを持ち込んだアメリカ帰り・横山誠によるハイセンスな殺陣との出会いによって見事に昇華され、更にテレ東深夜枠という、子供への配慮無用のフィールドを与えられる事で、スタイルは正統派でありながらも限りなくオタク向けへと特化された、全く新しい特撮ヒーロー作品が完成した。
これは近年のイケメン特撮ムーブメントの功の側面と言えよう。いい時代になったものだ。

大摩先日取り上げた「立喰師列伝」同様、本作も基本的には、雨宮慶太ワールド(プラス横山アクション)を鑑賞するためだけに作られた作品であり、ストーリーはあってない様なものと考えて差し支えない。それは尺のほとんどが延々と続く戦闘シーンのみという、最終話の圧倒的なビジュアルによって語られている通りで、何も考えずに楽しんで観ていればいいのだ。

これは「未来忍者」から「鉄甲機ミカヅキ」まで、今まで作られてきた雨宮作品に一貫して共通する事であり、脚本家が杉村升だろうが井上敏樹だろうが全部同じ様な作品になってしまうというのは、決して欠点ではなく最大の長所といって問題ないだろう。この独自カラーの強さこそが、雨宮慶太の存在意義であり、多くのフォロワーを生み出した由縁なのだから。
そもそも「ゼイラム」と「ゼイラム2」の内容がほとんど同じなのに両方楽しめてしまうというのは、ものすごい事なのだ。まさに天才と言って過言ではない。

本作は営業的側面でも好評だった模様なので、続編や次回作への期待も高まるというもの。正直DVDも買いたかったのだが、経済的な理由により、ガイキングとコレとどちらを買うか悩んだ末にガイキングを選んだ(笑)。特撮作品は絶対数が少ないから、次世代メディアでも出そうだと踏んだもので。




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2006年04月14日

立喰師列伝 65点(100点満点中)

はらたまでもコロッケと蕎麦はどう考えても合わん
公式サイト

今や世界的知名度を得てしまった天才と紙一重のアニメーション作家・押井守が、「タイムボカンシリーズ」や「うる星やつら」の頃から裏ネタとして多用していた、"立ち喰い"をメインテーマとした久々の実写映画をついに製作し、劇場作品として上映してしまうという暴挙に出た。まあ押井の実写映画は全部暴挙なんだが。
「ビューティフル・ドリーマー」で衝撃を受け、「紅い眼鏡」でドップリと押井ワールドに魅了された者としては、是非とも観に行かなければなるまい。

"立喰師"とは、立ち食い蕎麦屋などで、あの手この手で店主を煙に巻き、金を払わずに店を出る事を生業としている言わば"食い逃げのプロ"という、押井守が勝手に創作した肩書き。ではあるが、実は山上たつひこの「がきデカ」にて、先に使われているネタだという事実はあまり知られていないのだが、知らない事にしておいた方がいいだろう。

本作は、"月見の銀二"、"ケツネコロッケのお銀"など、これまでの押井作品に登場した様々な立喰師達を、山寺宏一のナレーションにて具体的に紹介するとともに、戦後の昭和史をドキュメンタリー形式で語るという体裁を取っている。
それと同時に、「攻殻機動隊」の1/10以下ともいわれる低予算を逆手に取って、切り絵を動かす"ゲキメーション"ならぬ写真を動かす"オシメーション"なる、これまた観客を煙に巻く表現手法で2時間弱の映画を作ってしまっているという、どこまで本気なのかわからない押井守らしさが炸裂した映像となっている。

基本的には"笑わせる映画"として作られており、"真っ白に燃え尽きる店長"や"『ディズニーランド』という台詞にいちいちピー音が入る"など、わかりやすい笑いどころもあるにはあるのだが、出演者の演技力を必要としない映像手法である事を利用し、押井の友人の業界人に立喰師のコスプレをさせて出演させるなど、ほとんど全編がマニアックなネタで埋めつくされている仕様。

上述のわかりにくいギャグや、相変わらずの青臭い左翼的思想の発露、どうでもいい事を意図的にややこしく説明しているナレーション、そして全編を通じてのオシメーションと、本作が一般層に受け入れられる要素は一つもない
が、そんな事は本作に関わった押井守本人を含む全てのスタッフも、あえてこの映画を観に行く事を決めた観客も、重々承知の事であり、そこには「騙した、騙された」などという概念は存在しえないのだ。何も知らずに迷い込んだ一般人は自業自得です。

「未来放浪ガルディーン」イメージアルバムの収録曲以来久々に聞く事になる、兵藤まこが歌う本作主題歌がかなりツボに来た。彼女の歌声と川井憲次の曲はかなり相性がいい様だ。




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